竹内洋
人物情報 | |
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生誕 | 1942年1月8日(82歳)[1] 日本・東京府[1] |
出身校 | 京都大学(学士、博士) |
学問 | |
研究分野 | 社会学 教育社会学 |
主要な作品 | 『日本のメリトクラシー』(1995年)[1] 『学歴貴族の栄光と挫折』(1999年)[1] 『大学の下流化』(2011年)[1] 『革新幻想の戦後史』(2011年)[1] |
学会 | 日本教育社会学会など |
主な受賞歴 | 日経・経済図書文化賞(1996年) 読売・吉野作造賞(2012年)[1] |
竹内 洋(たけうち よう、1942年(昭和17年)1月8日 - )は、日本の社会学者。関西大学東京センター長。京都大学名誉教授、関西大学名誉教授。博士(教育学)(京都大学)。専門は教育社会学。
略歴
[編集]東京府生まれ、佐渡島育ち[1]。新潟県立両津高等学校を経て、京都大学教育学部卒業[2]。サラリーマン生活ののち[3]、京都大学大学院教育学研究科博士後期課程単位取得満期退学[2][4]。
関西大学助教授、同社会学部教授の後に京大へ戻り、京大教育学部・大学院教授、同研究科・学部長を歴任後、2005年(平成17年)に退官。名誉教授。[5]
2005年(平成17年)4月に関西大学教授に再任し[1]、2011年(平成23年)4月より関西大学人間健康学部・初代学部長、同教授[4]。2012年(平成24年)3月、関西大定年退職、関西大学東京センター長[1]。
その他、日本教育社会学会会長、読売新聞読書委員、中央教育審議会大学教育部会専門委員、日本学術振興会特別研究委員等審査委員会委員などを歴任[1][5]。
受賞・栄典
[編集]- 日経・経済図書文化賞(第39回、1996年、受賞作:『日本のメリトクラシー』)
- 読売・吉野作造賞(第13回、2012年、受賞作:『革新幻想の戦後史』)
- 瑞宝中綬章(2020年)[6][7]
評価
[編集]耳塚寛明は、竹内著『学問の下流化』を「学界の諸先輩の中には何人かの巨人がいる。接するに、該博な知識、枯れることのない知的体力、専門領域を軽やかに越境する教養に圧倒される。著者もその一人」「著者には大河小説的専門書も多数」「原著以上の知的躍動」「すごい」と評している[8]。
著作
[編集]単著
[編集]- 『日本人の出世観』学文社〈現代選書〉、1978年1月。
- 『競争の社会学 学歴と昇進』世界思想社〈Sekaishiso seminar〉、1981年9月。ISBN 4-7907-0208-1。
- 『複眼サラリーマン学』東洋経済新報社〈東経選書〉、1985年5月。ISBN 4-492-22068-2。
- 『選抜社会 試験・昇進をめぐる〈加熱〉と〈冷却〉』リクルート出版、1988年1月。ISBN 4-88991-095-6。
- 『立志・苦学・出世 受験生の社会史』講談社〈講談社現代新書〉、1991年2月。
- 『立志・苦学・出世 受験生の社会史』講談社学術文庫、2015年9月。ISBN 4-06-292318-1。
- 『パブリック・スクール 英国式受験とエリート』講談社現代新書、1993年2月。ISBN 4-06-149134-2。
- 『日本のメリトクラシー 構造と心性』東京大学出版会、1995年7月。増補版2016年12月。ISBN 4-13-051141-6
- 『立身出世主義 近代日本のロマンと欲望』日本放送出版協会〈NHKライブラリー〉、1997年11月。ISBN 4-14-084064-1。
- 『立身出世主義 近代日本のロマンと欲望 増補版』世界思想社、2005年3月。ISBN 4-7907-1114-5。
- 『学歴貴族の栄光と挫折』伊藤隆ほか編集委員、中央公論新社〈日本の近代12〉、1999年4月。ISBN 4-12-490112-7。
- 『学歴貴族の栄光と挫折』講談社学術文庫、2011年2月。ISBN 4-06-292036-0。
- 『大衆モダニズムの夢の跡 彷徨する「教養」と大学』新曜社、2001年5月。ISBN 4-7885-0756-0。
- 『大学という病 東大紛擾と教授群像』中央公論新社〈中公叢書〉、2001年10月。ISBN 4-12-003186-1。
- 『大学という病 東大紛擾と教授群像』中公文庫、2007年7月。ISBN 978-4-12-204887-4。
- 『教養主義の没落 変わりゆくエリート学生文化』中央公論新社〈中公新書〉、2003年7月。ISBN 4-12-101704-8。
- 『丸山眞男の時代 大学・知識人・ジャーナリズム』中公新書、2005年11月。ISBN 4-12-101820-6。
- 『社会学の名著30』筑摩書房〈ちくま新書〉、2008年4月。ISBN 978-4-480-06419-6。
- 『学問の下流化』中央公論新社、2008年10月。ISBN 978-4-12-003983-6。
- 『大学の下流化』NTT出版、2011年4月。ISBN 978-4-7571-4269-5。
- 『学校と社会の現代史』左右社〈放送大学叢書 016〉、2011年9月。ISBN 978-4-903500-64-5。
- 『革新幻想の戦後史』中央公論新社、2011年10月。ISBN 978-4-12-004300-0。
- 『革新幻想の戦後史』中公文庫(上・下)、2015年9月。
- 『メディアと知識人 清水幾太郎の覇権と忘却』中央公論新社、2012年7月。ISBN 978-4-12-004405-2。
- 『清水幾太郎の覇権と忘却 メディアと知識人』中公文庫、2018年2月。
- 『大衆の幻像』中央公論新社、2014年7月。ISBN 978-4-12-004619-3。
- 『教養派知識人の運命 阿部次郎とその時代』筑摩書房〈筑摩選書〉、2018年9月。
編著
[編集]- 『卒業生からみた京都大学の教育 教育・職業・文化』広島大学大学教育研究センター〈高等教育研究叢書 34〉、1995年3月。ISBN 4-938664-34-8。
- 『日本の教育と産業界』竹内洋 述、関西経済研究センター〈関西経済研究センター資料 98-5 大変革期の日本 2〉、1998年4月。
- 『学校システム論 子ども・学校・社会』放送大学教育振興会〈放送大学大学院教材 2002〉、2002年3月。ISBN 4-595-13346-4。
- 『学校システム論』(改訂版)放送大学教育振興会〈放送大学大学院教材 2007〉、2007年4月。ISBN 978-4-595-13510-1。
- 村上一郎『岩波茂雄と出版文化 近代日本の教養主義』講談社、2013年12月。ISBN 978-4-06-292208-1。- 解説担当
共編著
[編集]- 中農晶三共 編『転換期の文化 日本近代化のひずみ』創元社、1979年4月。
- 柴野昌山、菊池城司共 編『教育社会学』有斐閣〈有斐閣ブックス〉、1992年11月。ISBN 4-641-08515-3。
- 徳岡秀雄共 編『教育現象の社会学』世界思想社〈Sekaishiso seminar〉、1995年3月。ISBN 4-7907-0545-5。
- 中公新書ラクレ編集部 共 編『論争・東大崩壊』中公新書ラクレ、2001年10月。ISBN 4-12-150021-0。
- 稲垣恭子共 編『不良・ヒーロー・左傾 教育と逸脱の社会学』人文書院、2002年4月。ISBN 4-409-24066-8。
- 『蓑田胸喜全集』全7巻、柏書房、2004年。復刻・解説
- 佐藤卓己 編『日本主義的教養の時代 大学批判の古層』柏書房〈パルマケイア叢書 21〉、2006年2月。ISBN 4-7601-2863-8。
- アキ・ロバーツとの共著『アメリカの大学の裏側 「世界最高水準」は危機にあるのか?』朝日新聞出版〈朝日新書〉、2017年1月。
- 佐藤優との共著『大学の問題 問題の大学』時事通信社、2019年10月。
- 監修
- 杉本, 厚夫、西山, 哲郎、森下, 伸也 ほか 編『現代人にとって健康とはなにか からだ、こころ、くらしを豊かに』竹内洋 監修、書肆クラルテ(出版)、朱鷺書房(発売)、2011年4月。ISBN 978-4-88602-642-2。
訳書
[編集]- G・ウォルフォード 著、海部優子 共 訳『パブリック・スクールの社会学 英国エリート教育の内幕』世界思想社、1996年12月。ISBN 4-7907-0626-5。 - 原タイトル:Life in public schools.
- タキエ・スギヤマ・リブラ 著、海部優子・井上義和 共 訳『近代日本の上流階級 華族のエスノグラフィー』世界思想社、2000年8月。ISBN 4-7907-0822-5。 - 原タイトル:Above the Clouds: Status Culture of the Modern Japanese Nobility.
- マイルズ・フレッチャー 著、井上義和 共 訳『知識人とファシズム 近衛新体制と昭和研究会』柏書房、2011年4月。ISBN 978-4-7601-3686-5。 - 原タイトル:The search for a new order.
脚注
[編集]- ^ a b c d e f g h i j k kotobank
- ^ a b 「大衆幻想によって日本は動かされている--『革新幻想の戦後史』を書いた竹内洋氏(関西大学教授、京都大学名誉教授)に聞く (4/4)」『東洋経済オンライン』、東洋経済新報社、2012年1月13日、2020年10月18日閲覧。
- ^ 「大衆幻想によって日本は動かされている--『革新幻想の戦後史』を書いた竹内洋氏(関西大学教授、京都大学名誉教授)に聞く (1/4)」『東洋経済オンライン』、東洋経済新報社、2012年1月13日、2020年10月18日閲覧。
- ^ a b “竹内 洋 - 人間健康学部 人間健康学科”. 関西大学. 2016年7月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年5月4日閲覧。
- ^ a b 人間健康学部・竹内洋教授の最終講義 - 関西大学 (PDF, 45.7 KB)
- ^ 『官報』号外第230号、令和2年11月4日
- ^ “令和2年秋の叙勲 瑞宝中綬章受章者” (PDF). 内閣府. p. 12 (2020年11月). 2023年2月19日閲覧。
- ^ “学問の下流化 [著]竹内洋”. 朝日新聞. (2008年12月14日). オリジナルの2013年6月28日時点におけるアーカイブ。