誓い (映画)
誓い | |
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Gallipoli | |
監督 | ピーター・ウィアー |
脚本 | デビッド・ウィリアムソン |
原案 | ピーター・ウィアー |
製作 | ロバート・スティグウッド パトリシア・ラヴェル |
製作総指揮 | フランシス・オブライエン |
出演者 | メル・ギブソン マーク・リー |
音楽 | ブライアン・メイ |
撮影 | ラッセル・ボイド |
製作会社 | Associated R&R Films |
配給 | ヴィレッジロードショー パラマウントピクチャーズ CIC |
公開 | 1981年8月13日 1981年8月28日 1982年3月20日 |
上映時間 | 111分 |
製作国 | オーストラリア |
言語 | 英語 |
製作費 | A$3,000,000[1] |
興行収入 | A$11,700,000[1] $5,732,587[2] |
『誓い』(ちかい、原題:Gallipoli)は1981年のオーストラリアの映画。ガリポリの戦いに参戦する二人の青年を描いた戦争ドラマ。ピーター・ウィアーが監督を行い、『マッドマックス』で一躍有名になったメル・ギブソンが主演を務めた。
同年のオーストラリア・アカデミー賞で、作品賞・監督賞・主演・助演男優賞など多数の賞を獲得した[1]。
製作
[編集]監督は、1975年公開の『ピクニックatハンギング・ロック』で、美しい映像表現が注目されたピーター・ウィアーが行った。 同作で撮影監督を務めたラッセル・ボイドが、本作でもウィアーとタッグを組み、オーストラリア撮影監督協会賞を受賞している[1]。
主演には、1979年公開の『マッドマックス』で一躍注目を集めた、当時25歳のメル・ギブソンが抜擢された[1]。『マッドマックス』はハリウッドで注目されたものの、ギブソンは1987年の『リーサル・ウェポン』シリーズに出演するまでは、主にオーストラリアの俳優として活動していた。
作品構成は前半・後半で大きく要素が異なり、前半はオーストラリアの雄大な風景を舞台に、ギブソン演じる主人公と仲間の青年たちが、軍隊に志願するか否かを悩む青春ドラマが描かれ、後半はイメージしていた憧れの戦場とは全くかけ離れた、凄惨で無慈悲な戦争の現実を描いた作品となっている[1]。
ストーリー
[編集]この節にあるあらすじは作品内容に比して不十分です。 |
1915年、第一次世界大戦下のオーストラリア。 徒競走が得意な二人の青年フランクとアーチーは、志願兵で構成されるイギリスへの援軍アンザック軍団に入隊する。 フランクは歩兵隊、アーチーは騎兵隊に配属されるが、二人はトルコのガリポリで再会し共に塹壕で戦うことになる。 足が速いフランクは伝令係に任命される。 総攻撃が始まる最中、重要な情報の伝令任務を下されたフランクは、味方を救うため激戦地帯を走り抜ける。
キャスト
[編集]- フランク - メル・ギブソン
- アーチー - マーク・リー
- ジャック - ビル・カー
- ビリー - ロバート・グラブ
- スノーイ - デヴィッド・アーギュ
- バーニー - ティム・マッケンジー
- ストックマン - ヒース・ハリス
- バートン少佐 - ビル・ハンター
評価
[編集]興行成績
[編集]制作費およそ300万ドルに対し、オーストラリアでは1,100万ドル以上の収益を上げ、アメリカでも500万ドル以上の収益を得た[1]。本作はオーストラリア国内で非常に好評で、2008年にムービーマーシャルが行った集計では、歴代12位にランクインした[1]。また2009年のオーストラリアの興行収入報告書によれば、本作の興行収入を2009年のオーストラリアドルに換算したところ、A$38,037,600ドルとなり、これは換算後の試算でオーストラリアの歴代興行収入5位に入るとしている[1]。
なお、米国では1981年の興業収益ランキングで77位に留まっており[3]、同年1位の『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』は2億1000万ドル以上を稼いでいる。[注 1]
受賞とノミネート
[編集]オーストラリアをはじめ、多くの賞を受賞、ノミネートされた。主な受賞歴を記す[1]。
- 受賞 - 主演男優賞(メル・ギブソン)、助演男優賞(ビル・ハンター)、作品賞、監督賞、脚本賞、撮影賞、編集賞、音響賞
- ノミネート - 主演男優賞(マーク・リー)、助演男優賞(ビル・カー)、美術賞、衣装デザイン賞
- オーストラリア撮影監督協会賞(ACS Award)
- 受賞 - 撮影監督オブザイヤー(ラッセル・ボイド)
- オーストラリア作家組合産業イベント賞(AWGIE Award)
- 受賞 - 長編映画部門オリジナル脚本賞(デビッド・ウィリアムソン)
- ノミネート - 最優秀海外作品賞
- NBR賞 - ベスト10に選出
- ノミネート - 金獅子賞(ピーター・ウィアー)
脚注
[編集]- 注釈
- ^ 1980年前後、ハリウッド映画は『スターウォーズ』『E.T.』『エイリアン』『ターミネーター』などのSFアクション映画時代を迎えていた。1960年代から70年代頃のアクション映画の王道であった、第一次・第二次世界大戦を題材とした典型的な"戦争映画"は、これらのSF映画に興行面で押されている[3]。
- 出典
関連項目
[編集]- ガリポリの戦い
- オーストラリア・ニュージーランド軍団
- ANZAC - オーストラリアとニュージーランドによる連合軍の総称。
- 『砂漠の勇者』 - アンザック軍団のオーストラリア軽騎兵を題材とした、1987年のオーストラリアの映画。
- 『ディバイナー 戦禍に光を求めて』 - 2014年のオーストラリア、アメリカ合作の映画。ラッセル・クロウ監督・主演。