風除室
風除室(ふうじょしつ)は、外気の流入や風の吹きつけを緩和するために建物の入口(玄関)前に設けられた小部屋である[1]。玄関フードとも呼ばれる[2]。
概要
[編集]風除室には、屋外側の外扉と屋内側との内扉が二重に設けられているため[3]、片方の扉を開閉しても外気が室内に流入しにくくなっており、冬季の寒気や夏季の熱気の室内への流入を緩和するために、オフィス・ビルディングから住宅に至る幅広い建物に設置される[4][5]。
寒冷地では、雪が吹き込んでドアの開閉ができなくなることを防ぐ効果もある[5]。また、台風の多い地域では、強風によりドアが開き、風雨が室内に吹き込むことを防止するために用いられる[6][7][8]。
歴史
[編集]住宅においては、積雪期の雪囲いから発展し、建材メーカーにより製品化・販売され通年で設置されるようになったとされる[9]。北海道においては、一般住宅に風除室を設置することが普及したのは、昭和50年代からとされる[2]。
用途別の対応
[編集]住宅の場合、閉塞感を減少したり、表札などを外部から見えやすくするために、屋外側の壁や扉にガラスが用いられることが多い[5]。
スーパーマーケットなどでは、直接風が当たったり、埃や排気ガス、虫などが入ったりして商品の品質に影響するおそれがあるため、風除室を設けることが多い。しかし、風除室にも商品が陳列されている場合もある。スーパーマーケットでは、風除室にはショッピングカートが並べられることもある。[要出典]
ホテルやオフィスビルなどでは、風除室の代わりに回転扉を用いて、外気の流入を防ぐことがある[10]。
脚注
[編集]- ^ “風除室(フウジョシツ)とは?”. コトバンク. 2024年8月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年8月3日閲覧。
- ^ a b 柴山ロミオ (2017年12月25日). “「玄関フード」って何だ? 北海道の玄関を雪や寒さから守るガラスの小部屋”. tenki.jp. 日本気象協会/ALiNKインターネット. 2018年1月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年1月6日閲覧。
- ^ “風除室”. 建築用語. 東建コーポレーション. 2024年8月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年8月3日閲覧。
- ^ “風除室とは”. 不動産用語集. 三井住友トラスト不動産. 2020年10月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年8月3日閲覧。
- ^ a b c “【ホームズ】風除室とは?”. 不動産用語集. LIFULL. 2024年8月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年8月3日閲覧。
- ^ “糸満市水道部風除室”. てぃーだ建築設計室合同会社. 2020年9月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年8月3日閲覧。
- ^ “セブンイレブン沖縄県初進出!!”. スバル設計 (2019年7月12日). 2024年8月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年8月3日閲覧。
- ^ oki_famimaのツイート(1765678779425526125)
- ^ “金沢民景 第12号 金沢の路上で見つけた 風除室”. 金沢民景. 2024年8月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年8月3日閲覧。
- ^ “風除室”. 賃貸用語辞書. ホームメイト. 2024年8月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年8月3日閲覧。