騎兵隊 (映画)

騎兵隊
The Horse Soldiers
全米公開時のポスター
監督 ジョン・フォード
脚本 ジョン・リー・メイヒン英語版
マーティン・ラッキン英語版
原作 ハロルド・シンクレア英語版
製作 ジョン・リー・メイヒン
マーティン・ラッキン
製作総指揮 ウォルター・ミリッシュ
(クレジットなし)
出演者 ジョン・ウェイン
ウィリアム・ホールデン
コンスタンス・タワーズ英語版
音楽 デヴィッド・バトルフ英語版
撮影 ウィリアム・H・クローシア
編集 ジャック・マレイ
製作会社 ミリッシュ・カンパニー英語版
配給 ユナイテッド・アーティスツ
公開 アメリカ合衆国の旗 1959年6月12日
日本の旗 1959年9月19日
上映時間 115分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
テンプレートを表示

騎兵隊』(きへいたい、The Horse Soldiers)は、1959年アメリカ合衆国西部劇映画。監督はジョン・フォード、出演はジョン・ウェインウィリアム・ホールデンなど。製作会社はユナイテッド・アーティスツ

概要

[編集]

南北戦争の戦いの一つビックスバーグの包囲戦の指揮をとったベンジャミン・グリアソン将軍がモデルになっている[1][2]

ジョン・リー・メイヒンとマーティン・ラキンの脚本は、ハロルド・シンクレア(1907-1966)の1956年の同名歴史小説を大まかに基にしている。1863年4月から5月にかけて、北軍のユリシーズ・グラント将軍が南部連合を分裂させるために行ったビックスバーグ作戦の際に、北軍騎兵隊がミシシッピ州を南下し、ミシシッピ川の要塞ビックスバーグを迂回した有名なグリアソン襲撃を脚色したもの。

あらすじ

[編集]

南北戦争中の1863年北軍南軍の拠点の一つであるミシシッピ州ヴィックスバーグの攻撃を決定、ジョン・マーロー大佐は敵の補給を断つためにニュートン駅を破壊する任を命ぜられる。それは、南軍の領土に深く入り込む危険な作戦だった。マーローの部隊に軍医のケンドール少佐が配属される。だが、マーローは、なぜか医者を毛嫌いしていた。

進軍中、マーローの部隊はある農園に宿泊する。女主人ハンナが士官たちをもてなしたが、それは、作戦を盗み聞きして南軍に密告するための計略だった。南部人であるハンナは北軍を憎んでいたのだ。マーローは、ハンナと女中のルーキーを捕らえ、隊に加えて出発する。

じゃじゃ馬なハンナは、脱走を図ったり、南軍に助けを求めたりするなど、マーローたちを困らせる。だが、戦闘の際には、ハンナも看護助手として献身的に働く。ニュートンの町を制圧したマーローの部隊は、補給路を経つために駅を破壊し、線路に焼きを入れて使用不能にする。

そんな中、ハンナはマーローの医者嫌いが過去に誤診で妻を亡くしたためだと知る。素っ気なく振る舞いながらも、ハンナは次第にマーローに好意を持ち始める。

マーローは、来た道を戻らずに、更に南下して安全なバトンルージュに抜けるルートを選択する。道中は全て南軍の領土である。南軍は近隣の士官学校からも兵士を出撃させる。それは16才以下の幼年学校の子供たちだった。マーローの部隊は発砲することなく、退却する。

マーローの部隊は危険な沼地を突破して、バトンルージュに至る。橋を渡れば北軍の領土である。だが南軍は、橋の向こうの無人地帯に大砲を設置し、待ち伏せていたのである。マーローの部隊は決死の強行突破で南軍を倒す。だが、更に後方からも南軍が迫って来る。ケンドール医師は、動かせない怪我人に付き添って、敢えて南軍側に居残ることを決める。ハンナに別れを告げて、マーローは橋を爆破し、任務を全うする。

キャスト

[編集]
役名 俳優 日本語吹替
NET TBS旧版 TBS新版
ジョン・マーロー大佐 ジョン・ウェイン 納谷悟朗 小林昭二
ヘンリー・ケンドール少佐 ウィリアム・ホールデン 近藤洋介
ハンナ・ハンター コンスタンス・タワーズ英語版 武藤礼子 小谷野美智子 宗形智子
ルーキー アリシア・ギブソン 中島喜美栄 峰あつ子 尾崎桂子
フィン・セコード大佐 ウィリス・ボーシェイ英語版 大木民夫 上田敏也
グラント将軍 スタン・ジョーンズ 島宇志夫 平林尚三 阪脩
ダンカー ビンク・ラッセル英語版 渡部猛 玄田哲章
ホッピー・ホプキンス O・Z・ホワイトヘッド英語版 肝付兼太 山下啓介 嶋俊介
ヴァージル ストローザー・マーティン 八奈見乗児 藤本譲 野本礼三
司令官 バジル・ルイスダール英語版 杉田俊也 大久保正信
マイルス大佐 カールトン・ヤング英語版 緑川稔 清川元夢 池田勝
リチャード・グレイ少佐 ウィリアム・レスリー英語版 幹本雄之
ステファン・ハルバート英語版将軍 ウィリアム・フォレスト英語版 藤本譲
不明
その他
上田敏也
市川治
加藤修
北村弘一
吉沢久嘉
増岡弘
国坂伸
森功至
玄田哲章
野本礼三
鈴置洋孝
飯塚昭三
池田勝
有本欽隆
山本竜
屋良有作
飯塚昭三
平林尚三
藤城裕士
広瀬正志
鈴木れい子
小山梓
花咲きよみ
日本語版スタッフ
演出 春日正伸 小林守夫
翻訳 大野隆一(字幕翻訳) 大野隆一 木原たけし
効果
調整
制作 東北新社
解説 淀川長治 荻昌弘 関光夫
初回放送 1973年9月23日
日曜洋画劇場
1977年7月4日
月曜ロードショー
1983年5月26日
名作洋画ノーカット10週

ハピネットから2023年6月2日に発売の「吹替シネマ2023」第2弾『騎兵隊-日本語吹替音声収録 4K レストア版-』にはNET版とTBS新版の2種類の日本語吹替を収録。NET版は一部音源の無い部分がオリジナル音声・日本語字幕となる[3][4]。TBS新版は一言だけ台詞が欠落している箇所がありその部分をNETテレビ版の音源で補完している[5]

出典

[編集]
  1. ^ Jones, Terry L. (2011). Historical Dictionary of the Civil War. Scarecrow Press. p. 621. ISBN 978-0-8108-7811-2. https://books.google.co.jp/books?id=VXEMyi7gS5IC&pg=PA621&redir_esc=y&hl=ja 
  2. ^ The Horse Soldiers (1959) - Trivia - IMDb
  3. ^ 「吹替シネマ2023」第2弾ラインナップ発表&全12タイトル決定!” (2022年11月18日). 2022年11月21日閲覧。
  4. ^ 騎兵隊-日本語吹替音声収録 4K レストア版-” (2022年11月18日). 2022年11月21日閲覧。
  5. ^ @newline_maniacs (2023年4月21日). "NewLine Corp.のツイート". X(旧Twitter)より2023年4月26日閲覧

外部リンク

[編集]