2024年パリオリンピックのサッカー競技・男子

2024年パリオリンピックのサッカー競技・男子
大会概要
開催国 フランスの旗 フランス
日程 2024年7月24日 - 8月9日
チーム数 16 (6連盟)
開催地数(7都市)
大会結果
優勝  スペイン (2回目)
準優勝  フランス
3位  モロッコ
4位  エジプト
大会統計
試合数 32試合
ゴール数 96点
(1試合平均 3点)
総入場者数 834,729人
(1試合平均 26,085人)
得点王 モロッコの旗 スフィアン・ラヒミ(8点)
2020
2028

本記事では、2024年パリオリンピックサッカー競技のうち、男子の試合について述べる。

概要

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2024年パリオリンピックにおける男子サッカー競技は、パリを含む7都市7会場で開会式前の2024年7月24日から8月9日まで行なわれた。開催国のフランスに加え、大陸予選を通過した23歳以下の代表15チーム、合わせて16チームが争う。また、24歳以上の選手(オーバーエイジ、正確には2000年12月31日よりも前に生まれた選手[1])を最大3名加えることが出来る。

出場枠

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FIFA評議会は2022年2月24日の会議で出場枠の配分を承認した[2]

アジア
(AFC)
アフリカ
(CAF)
北中米カリブ海
(CONCACAF)
南米
(CONMEBOL)
オセアニア
(OFC)
欧州
(UEFA)
プレーオフ1 合計
本大会
出場枠
3 3 2 2 1 4 1 16

出場国

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各大陸ごとの予選の結果、出場を決めたチームは以下の通り。

大陸連盟 予選大会 出場国決定日1 会場1 出場枠 出場国 出場回数 FIFA
Rank

4(備考)
UEFA
(ヨーロッパ)
開催国 2022年6月28日2
(2017年9月13日)
ペルー 1  フランス 2大会連続14回目 2
U-21欧州選手権 2023年6月21日 – 7月8日 ジョージア
ルーマニア
3  スペイン 2大会連続12回目 3
 イスラエル 12大会ぶり3回目 78
 ウクライナ 初出場 25
AFC
(アジア)
U-23アジアカップ 2024年4月15日 - 5月3日 カタール 3.53  日本 8大会連続12回目 18
 ウズベキスタン 初出場 61
 イラク 2大会ぶり6回目 55
CAF
(アフリカ)
U-23ネイションズカップ 2023年6月24日 – 7月8日 モロッコ 3.53  モロッコ 3大会ぶり8回目 14
 エジプト 2大会連続13回目 36
 マリ 5大会ぶり2回目 53
大陸間PO3 2024年5月9日 フランス  ギニア 14大会ぶり2回目 77
CONCACAF
(北中米カリブ海)
U-20選手権英語版 2022年6月18日 – 7月3日 ホンジュラス 2  アメリカ合衆国 4大会ぶり15回目 16
 ドミニカ共和国 初出場 150
CONMEBOL
(南米)
南米予選英語版 2024年1月20日 - 2月11日 ベネズエラ 2  パラグアイ 5大会ぶり3回目 62
 アルゼンチン 3大会連続10回目 1
OFC
(オセアニア)
オセアニア予選英語版 2023年8月27日 – 9月9日 ニュージーランド 1  ニュージーランド 2大会連続4回目 94
合計 16
  • ^1 日程・会場は、最終的に出場国が決まる大会のものを示しており、それ以前に別の日程・会場で予選大会等が開催される場合がある。
  • ^2 前者は出場枠(開催国が自動的に出場権を得ること)の発表日、後者は開催国の決定日。
  • ^3 AFC予選4位(インドネシア)とCAF予選4位(ギニア)による大陸間プレーオフ
  • ^4 FIFAランキング欄は2024年7月18日発表のFIFAランキング。このランキングはA代表に対するもので、本大会に出場するU-23世代への評価ではなく、あくまで備考であり本大会の組分けに影響を及ぼすものではない。

AFC–CAFプレーオフ

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AFC及びCAFの出場枠3.5のうちの1枠を争うアジア予選アフリカ予選の4位チームの間で争われる試合は2024年5月9日に行われた。大陸間プレーオフはアジア予選4位のインドネシアとアフリカ予選4位のギニアとの対戦となった。


AFC–CAFプレーオフ結果
0–1でCAF代表チーム(ギニア)が本大会出場。

日程

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GS グループステージ QF 準々決勝 SF 準決勝 B 3位決定戦 F 決勝
日付
種目
7/24 7/25 7/26 7/27 7/28 7/29 7/30 7/31 8/01 8/02 8/03 8/04 8/05 8/06 8/07 8/08 8/09
男子 GS GS GS QF SF B F

会場

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本大会は以下の7都市7会場で行われ、男女ともに決勝戦はパリパルク・デ・プランスで行われる。

マルセイユ デシーヌ=シャルピュー パリ
スタッド・ヴェロドローム パルク・オリンピック・リヨン パルク・デ・プランス
収容人数: 67,394 収容人数: 59,186 収容人数: 47,929
ボルドー
スタッド・ド・ボルドー
収容人数: 42,115
サン=テティエンヌ ニース ナント
スタッド・ジェフロワ=ギシャール スタッド・ド・ニース スタッド・ドゥ・ラ・ボージョワール
収容人数: 41,965 収容人数: 36,178 収容人数: 35,322

審判団

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2024年4月3日、FIFAは本大会の審判を務める審判員のリストを発表した。[5]

抽選

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抽選は2024年3月20日現地時間午後8時(UTC+1)、日本時間3月21日午前4時に大会本部のあるフランスパリで行われた[6]

シード順

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今大会では過去5大会の成績に基づき下記の通りにポットに入る。なお開催国フランスは自動的にA1に入る[7][8]

Pot 1 Pot 2 Pot 3 Pot 4
  • ^9 AFCのチームは、当初組み合わせ抽選の時点でAFC予選(AFC U23アジアカップ2024)が完了していないため、前回大会に出場した日本、韓国、オーストラリアの成績をポット分けに用いた。アジア代表の3チームの配置は前回大会の成績に基づき出場枠を割り当てる[9]方針だったが、アジア予選直前にFIFA及びAFC予選の成績順に出場枠を割り当てる方針を各協会に通達していた[10][11][12][13]
  • ^10 AFC予選4位とCAF予選4位による大陸間プレーオフの勝者。

抽選結果

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出場資格

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2001年1月1日以降に生まれた選手に出場する資格がある。ただし、この年齢制限を満たさない選手を3人登録することができる(オーバーエイジ)。各チームは18名、そのうち最低2名のゴールキーパーからなるチームを登録しなければならず、さらに各チームにつき最大4名の補欠選手 (そのうち1名はゴールキーパー) を登録することができる[1]

出場者

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グループステージ

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16チームが4チームずつ4組に分かれて総当たり戦を行う。各組の上位2チーム(計8チーム)がノックアウトステージに進む[1][8]。日時は全て現地夏時間 (UTC+2)。

順位決定方法

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各グループ上位2チームが、ノックアウトステージに進出する。順位は、以下の順に従い決定される[1][8]

  1. 全試合での勝ち点
  2. 全試合での得失点差
  3. 全試合での得点
  4. 当該チーム同士の対戦における勝ち点
  5. 当該チーム同士の対戦における得失点差
  6. 当該チーム同士の対戦における得点
  7. フェアプレーポイント (イエローカード:1ポイント、イエローカード累積退場:3ポイント、レッドカード:4ポイント、イエローカード+レッドカード:5ポイント)の少ないチーム順
  8. 抽選

グループ A

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チーム 出場権
1  フランス (H) 3 3 0 0 7 0 +7 9 ノックアウトステージ進出
2  アメリカ合衆国 3 2 0 1 7 4 +3 6
3  ニュージーランド 3 1 0 2 3 8 −5 3
4  ギニア 3 0 0 3 1 6 −5 0
出典: FIFA
順位の決定基準: 順位決定方法
(H) 開催地.


グループ B

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チーム 出場権
1  モロッコ 3 2 0 1 6 3 +3 6[注 1] ノックアウトステージ進出
2  アルゼンチン 3 2 0 1 6 3 +3 6[注 1]
3  ウクライナ 3 1 0 2 3 5 −2 3
4  イラク 3 1 0 2 3 7 −4 3
出典: FIFA
順位の決定基準: 順位決定方法
注釈:
  1. ^ a b 当該チーム同士の対戦における勝ち点: モロッコ 3、アルゼンチン 0。


モロッコ 3 - 0 イラク
レポート

グループ C

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チーム 出場権
1  エジプト 3 2 1 0 3 1 +2 7 ノックアウトステージ進出
2  スペイン 3 2 0 1 6 4 +2 6
3  ドミニカ共和国 3 0 2 1 2 4 −2 2
4  ウズベキスタン 3 0 1 2 2 4 −2 1
出典: FIFA
順位の決定基準: 順位決定方法
ウズベキスタン 1 - 2 スペイン
レポート


グループ D

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チーム 出場権
1  日本 3 3 0 0 7 0 +7 9 ノックアウトステージ進出
2  パラグアイ 3 2 0 1 5 7 −2 6
3  マリ 3 0 1 2 1 3 −2 1
4  イスラエル 3 0 1 2 3 6 −3 1
出典: FIFA
順位の決定基準: 順位決定方法
日本 5 - 0 パラグアイ
レポート


ノックアウトステージ

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ノックアウトステージでは、45分ハーフの試合で決着が付かない場合は15分ハーフの延長戦が行われる。この延長戦でも決着がつかない場合は引き分けとなり、PK戦で勝ち進むチームを決める。

進出チーム

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4つの各グループから上位2チームがノックアウトステージに以下の通り進出した。

グループ グループ1位 グループ2位
A  フランス  アメリカ合衆国
B  モロッコ  アルゼンチン
C  エジプト  スペイン
D  日本  パラグアイ

トーナメント表

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準々決勝準決勝決勝
 
          
 
8月2日 - ボルドー
 
 
 フランス1
 
8月5日 - デシーヌ=シャルピュー
 
 アルゼンチン0
 
 フランス (延長)3
 
8月2日 - マルセイユ
 
 エジプト1
 
 エジプト (p)1 (5)
 
8月9日 - パリ
 
 パラグアイ1 (4)
 
 フランス3
 
8月2日 - パリ
 
 スペイン (延長)5
 
 モロッコ4
 
8月5日 - マルセイユ
 
 アメリカ合衆国0
 
 モロッコ1
 
8月2日 - デシーヌ=シャルピュー
 
 スペイン2 3位決定戦
 
 日本0
 
8月8日 - ナント
 
 スペイン3
 
 エジプト0
 
 
 モロッコ6
 

試合

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日時は全て現地夏時間 (UTC+2)。

準々決勝

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モロッコ 4 - 0 アメリカ合衆国
レポート



準決勝

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3位決定戦

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エジプト
モロッコ
GK 1 ハムザ・アラー
RB 6 モハメド・シェハタ 86分に交代退場 86分
CB 15 モハメド・タレク
CB 5 ホッサム・アブデルマグイド
LB 13 カリム・エル・デベス 46分に交代退場 46分
DM 17 モハメド・エルネニー キャプテン
CM 12 アハメド・コカ
CM 7 マフムード・サベール 56分に交代退場 56分
RF 14 アハメド・サイード 12分に交代退場 12分
CF 9 オサマ・ファイサル 86分に交代退場 86分
LF 10 イブラヒム・アデル 31分に警告 31分
控え
MF 11 モスタファ・サード 12分に交代出場 12分
MF 3 アハメド・アテフ 50分に警告 50分 46分に交代出場 46分
MF 8 ジアド・カマル 56分に交代出場 56分
FW 18 ビラル・マザール 86分に交代出場 86分
MF 19 モハメド・ハムディ 86分に交代出場 86分
監督
ブラジルの旗 ロジェリオ・ミカーレ
GK 1 ムニル・モハメディ
RB 2 アクラフ・ハキミ キャプテン 61分に警告 61分
CB 3 アクラム・ナカチ 81分に交代退場 81分
CB 4 メディ・ブカミール
LB 11 ザカリア・エル・ワディ
DM 14 ウサマ・タルガリン 63分に交代退場 63分
CM 18 アミール・リチャードソン 77分に交代退場 77分
CM 8 ビラル・エル・カンヌス 78分に交代退場 78分
RF 10 イリアス・アコマシュ
CF 9 スフィアン・ラヒミ
LF 16 アブデ・エザルズリ 78分に交代退場 78分
控え
MF 13 ヤシン・ケクタ 63分に交代出場 63分
FW 7 エリース・ベン・セギル 77分に交代出場 77分
MF 6 ベンジャミン・ブシュアリ 78分に交代出場 78分
FW 15 エル・メディ・マウフーブ 78分に交代出場 78分
DF 5 アディル・タヒフ 81分に交代出場 81分
監督
モロッコ タリク・セクティウイ
マン・オブ・ザ・マッチ
モロッコの旗 スフィアン・ラヒミ

副審
ノルウェー ヤン・エリック・エンガン
ノルウェー イサク・バシェフキン
第4審判
フランス フランソワ・ルテクシエ
予備副審
フランス シリル・ミュニエ
VAR
オランダ ロブ・ディーペリンク
AVAR
ウルグアイ レオダン・ゴンサレス