DNCE
DNCE | |
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DNCEのメンバー4人。2017年バンコクにて。 | |
基本情報 | |
出身地 | アメリカ合衆国 カリフォルニア州 ロサンゼルス[1] |
ジャンル | |
活動期間 | 2015年 - 2018年、2022年 - 2023年 |
レーベル | リパブリック・レコード |
公式サイト | dnce |
旧メンバー |
DNCE(ディー・エヌ・シー・イー)は、アメリカ合衆国のダンスロック・バンド。
ボーカルのジョー・ジョナス、ドラムのジャック・ロウレス、ギターのイ・ジンジュ、ベースのコール・ホイットルで、このグループは構成されている。2015年9月にリパブリック・レコードと契約して、デビュー・シングル「ケーキ・バイ・ザ・オーシャン」をリリースした。米国Billboard Hot 100を含む幾つかのチャートでトップ10入りを果たし、Billboardチャートでは最高9位だった[5]。彼らのデビューEP『Swaay』[注釈 1]は約1か月後にリリースされた。バンドと同名のデビュー・アルバム『DNCE』は2016年11月にリリースされた。彼らはまた、キッズ・チョイス・アワード2016のフェイバリッド新人アーティスト賞、ラジオ・ディズニー・ミュージック・アワード2016のリップシンク最優秀曲や最優秀アンセムにもノミネートされた。2019年のジョナス・ブラザーズ再結成により活動休止。
日本との関連では、女優の仲里依紗が同バンドのミュージックビデオに出演したことが報じられたほか[6]、2017年10月にはSEKAI NO OWARI (End of the World)とのコラボ曲"Hollow"を発表、同年11月には“GOGO SAIKO“と銘打った日本ツアー公演を行なっている[7]。
2022年、コール・ホイットルを除く3人で活動を再開したが、2023年に再び活動を休止している。
経歴
[編集]ジョー・ジョナスは当初、3人組ポップ・バンドであるジョナス・ブラザーズの一員として、兄弟のニックやケビンと共に名声を博していた。イ・ジンジュおよびジャック・ロウレスの2人は、ジョナス・ブラザーズのライブにおけるバックバンドに(在籍期間は異なるも)参加し、それぞれギターとドラムを演奏していた。ジョナスとロウレスが同時に在籍していた時期にDNCEのアイデアが初めて浮かんだが、この計画は両名それぞれの多忙なスケジュールのため先延ばしされていた[8]。ジョナス、ロウレス、イは2015年にDNCEを正式に結成し、その直後からデビュー・アルバムの作業に取り掛かった[9]。アルバム作業はすでに始まっていたが、バンドにしっくり嵌まる4人目のメンバー探しは難航していた[1] 。ジョナスは、DNCEのデビュー・アルバムの作詞家ジャスティン・トランターと仕事をするようになり、これがホイットル(トランター率いるセミ・プレシャス・ウェポンズの元ベーシスト)とジョナスが仲良くなるきっかけだった。最終的に、ホイットルがバンドの一員として加わることになった[1]。
DNCEというバンド名は、酔っ払いすぎて「ダンス(dance)」の単語を綴れない状態だとの歌詞が出てくる、アルバム用に書かれた楽曲にちなんで名付けられた[9]。後にジョナスは「(自分達)4人が一つになることの不完全な素晴らしさ」を説明するものとしてこの名前をグループで決定したと付け加えた[9]。後にイは「この単語の綴りと同じように、人生で踊るのに完璧なダンサーになる必要はない」と付言した[10]。このバンドはニューヨークでゲリラ出演の演奏をするようになり、今後のツアーに向けたリハーサルおよび告知を兼ねた演奏を行った[11]。DNCEは2015年9月にInstagramの公式アカウントを作成した。その後 ジョーは9月10日に自身のアカウントでバンドのティーザー動画を投稿し、バンド公式ページへのタグ付けを行なった[12]。
同グループは2015年9月18日にデビュー・シングル「ケーキ・バイ・ザ・オーシャン」をリリースした[13]。出だしは遅かったが、幾つかのチャートでこの曲は何とかトップ10入りした。米国のBillboard Hot 100では9位、カナダのHot 100では7位になった[14]。同年10月23日、デビューEP『Swaay』をリリース[15][16]。4曲収録のこのEPは『エンターテインメント・ウィークリー』誌で「(ジョーの)以前のバンドでの滑らかなパワーポップや彼のソロ・アルバムでのエレクトロ・ポップ・スタイルとの違いを分けている」[17]と書かれるなど好意的な評価を受けた。2015年11月、このバンドは「Greatest Tour Ever」として知られる14日間のツアーを始め[18]、全日程が完売となった[19]。このツアーは評論家の称賛を受け、未発表曲のほか古いクラシックス[注釈 2]のカバー曲に注目が集まった[20]。
2016年1月31日、ブロードウェイの『グリース』を生放送するフォックス放送の特別番組『Grease: Live』内でDNCEがカメオ出演を果たした。同バンドはジョニー・カジノ&ザ・ギャンブラーズとして高校のダンスシーンで出演し、そこで1950年代を彷彿させる編曲の「ケーキ・バイ・ザ・オーシャン」やザ・クリケッツのカバー曲「Maybe Baby」を組み込んで、『グリース』の楽曲「Born to Hand Jive」「Rock & Roll Is Here to Stay」と一緒に演奏した。『ローリング・ストーン』誌のインタビューにて、DNCEはニューヨーク公演を終えたところで特番のプロデューサーによる打診があったこと、そして自分がずっと『グリース』のファンだったことを、ジョナスは説明した[21]。
2016年2月、バンドはセレーナ・ゴメス復活ツアーで前座を務めた[22]。同年4月22日、彼らはBBC Oneの『The Graham Norton Show』に出演し、デビュー・シングルを演奏した[23]。同年10月、日本の女優仲里依紗が彼らのシングル曲「ボディー・ムーヴズ」のミュージックビデオに出演していたことが判明した[6]。同年11月18日、DNCEはバンドと同名タイトルのデビュー・アルバムをリリースした[1]。2017年4月、シングル「Kissing Strangers」でニッキー・ミナージュとのコラボレーションを果たした[24]。
2018年の出だしとして、彼らは1月26日にシングル曲「Dance」をリリースした[25]。 6月15日、DNCEは楽曲「TV in the Morning」「Still Good」「Lose My Cool」「Man On Fire」を収録した4曲入りEP『People To People』をリリースした[26]。
ジョナスとロウレスの両名がジョナス・ブラザーズとの仕事を再開したことで、DNCEは活動を休止した。ジョナス・ブラザーズはその後、自分達のライブに楽曲「ケーキ・バイ・ザ・オーシャン」を取り入れた[27]。ロウレスとイは、2021年8月から10月にかけてジョナス・ブラザーズの「Remember This Tour」におけるバックバンドに参加した。
2022年2月7日、コール・ホイットルを除く3人での活動再開を発表。同月25日にはカイゴとのコラボ曲「Dancing Feet」が発売され、これが活動再開後、初のシングルとなった[28]。そして、5月6日にはDNCEとして、活動再開最初のシングル「Move」がリリースされた[29]。2023年、バンドは再び活動を休止した。
芸術性
[編集]バンドメンバーのコール・ホイットルは「音楽的に、自分達は優れたガレージバンドによって演奏されるディスコ・ファンクのヒット曲みたいな音作りをしている」[30]と語っている。 このバンドの受けた影響には、ダリル・ホール&ジョン・オーツ[31]、ビージーズ[30]、レッド・ツェッペリン[32]などが含まれている。
メンバー
[編集]- ジョー・ジョナス (Joe Jonas) - リード・ボーカル
- ジョナスは最初に、音楽、映画、テレビにわたって相当な成功を収めたポップ・バンド、ジョナス・ブラザーズのリーダー兼看板歌手として名を馳せた[33]。
- ジャック・ロウレス (Jack Lawless) - ドラム、パーカッション、バック・ボーカル
- ロウレスは、ジョナス・ブラザーズの2007年ツアー(Marvelous Party Tour)[34]から彼らの解散までドラムを務め、2019年に彼らが再結成して以降もドラムを演奏している。ロウレスとジョナスは同居人で、ロウレスは同居後のツアーでこのバンドとの演奏を続けるようになった[8]。2010年にロウレスはオルタナティヴ・ロック・バンド、Ocean Groveのドラマーとなり、同グループは2011年にデビューEPをリリースした[35]。
- イ・ジンジュ (JinJoo Lee) - ギター、バック・ボーカル
- ジンジュ・リーとも呼ばれる。イは韓国出身で、ロウレスと同じく以前はジョナス・ブラザーズなどのツアーに参加してギター演奏をしていた[36]。彼女は2010年から2011年にかけてシーロー・グリーン率いるツアーバンドの一員だったが、その後はジョジョやチャーリーXCXと共に活動していた[36]。
- コール・ホイットル (Cole Whittle) - ベース、キーボード、バック・ボーカル
- ホイットルはセミ・プレシャス・ウェポンズのベーシストとして名声を博し[37]、同バンドは活動中に3枚のスタジオ・アルバム(最終アルバムは2014年)をリリースした[38]。彼は近年、セミ・プレシャス・ウェポンズのメンバー仲間ジャスティン・トランターと共に作詞家としても貢献している。2022年のDNCE活動再開時には、ソロとしての活動を優先して参加しなかった。
ディスコグラフィ
[編集]スタジオ・アルバム
[編集]- 『DNCE』 - DNCE (2016年)
映像出演
[編集]年 | 題名 | 役名 | 備考 |
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2016 | Grease: Live | ジョニー・カジノ&ザ・ギャンブラーズ | TV特番 |
ツアー公演
[編集] タイトル
前座
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受賞・ノミネート
[編集]年 | 賞 | 部門 | 対象 | 結果 |
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2016 | アメリカン・ミュージック・アワード[40] | フェイバリット ポップ/ロックバンド/デュオ/グループ | DNCE | ノミネート |
今年の新人アーティスト | DNCE | ノミネート | ||
キッズ・チョイス・アワード[41] | フェイバリット新人アーティスト | DNCE | ノミネート | |
ラジオ・ディズニー・ミュージック・アワード[42] | 最優秀アンセム | 「ケーキ・バイ・ザ・オーシャン」 | ノミネート | |
最優秀新人アーティスト | DNCE | ノミネート | ||
最優秀リップシンク楽曲 | 「ケーキ・バイ・ザ・オーシャン」 | ノミネート | ||
MTVヨーロッパ・ミュージック・アワード[43] | 最優秀新人 | DNCE | ノミネート | |
最優秀プッシュ | DNCE | 受賞 | ||
MTV Video Music Awards[44] | 最優秀新人アーティスト | DNCE | 受賞 | |
MTV Video Music Awards Japan[45] | 国際新人アーティスト | DNCE | 受賞 | |
ティーン・チョイス・アワード[46] | 音楽部門:急上昇アーティスト | DNCE | ノミネート | |
音楽部門:グループ | DNCE | ノミネート | ||
音楽部門:パーティ曲 | 「ケーキ・バイ・ザ・オーシャン」 | 受賞 | ||
シングル曲部門:グループ | 「ケーキ・バイ・ザ・オーシャン」 | ノミネート | ||
Summer Music Star部門:グループ | DNCE | ノミネート | ||
2017 | iHeartRadio Music Awards[要出典] | 最優秀カバー曲 | 「Hands to Myself」[注釈 3] | ノミネート |
年間最優秀デュオ/グループ | DNCE | ノミネート | ||
ピープルズ・チョイス・アワード[47] | フェイバリット急上昇アーティスト | DNCE | ノミネート | |
ラジオ・ディズニー・ミュージック・アワード | 今年の楽曲 | 「ケーキ・バイ・ザ・オーシャン」 | ノミネート | |
最優秀リップシンク楽曲 | ノミネート | |||
今年の急上昇アーティスト | DNCE | ノミネート |
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d “Interview with DNCE”. 997now (November 5, 2015). May 9, 2017時点のオリジナルよりアーカイブ。8 June 2019閲覧。
- ^ “Best of 2015: Joe Jonas on 'Mad Max,' Other Favorites - Rolling Stone”. Rolling Stone. 2020年4月18日閲覧。
- ^ Colla, Matt. “DNCE Biography - AllMusic”. AllMusic. July 10, 2016閲覧。
- ^ Mercuri, Monica (February 28, 2019). “The Jonas Brothers Reunite And Announce New Single 'Sucker'”. Forbes. March 1, 2019閲覧。
- ^ Trust, Gary (February 15, 2016). “Hot 100 Chart Moves: DNCE's 'Cake by the Ocean' Sweetens Pop Radio”. Billboard. July 10, 2016閲覧。
- ^ a b M-ON!-MUSIC「仲 里依紗、米バンドDNCEのMVでメンバーと官能ダンス&濃厚キス」、2016年10月20日。
- ^ a b ユニバーサルミュージックジャパン「DNCE、“サイコー!”なジャパン・ツアーがスタート!セカオワとのコラボ曲などを追加収録した作品も本日発売!」、2017年11月8日。
- ^ a b Kaplan, Ilana (October 23, 2015). “Get Ready to DNCE”. Interview Magazine (Interview, Inc) July 10, 2016閲覧。
- ^ a b c “INTERVIEW: Who Is DNCE? Everything You Need To Know”. iHeartRadio (October 13, 2015). January 5, 2016時点のオリジナルよりアーカイブ。December 27, 2015閲覧。
- ^ “8 Questions with Joe Jonas's New Band, DNCE”. InStyle. (October 16, 2015) .
- ^ “Joe Jonas on New Funk-Pop Party Band DNCE, Second Chances”. Rolling Stone. (October 23, 2015) .
- ^ “Joe Jonas Teases New Band”. MTV (September 11, 2015). 2020年4月18日閲覧。
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- ^ “DNCE Announce Greatest Tour Ever Tour”. Alter the Press. 2020年4月18日閲覧。
- ^ “Instagram”. Instagram. 2020年4月18日閲覧。
- ^ “Concert Review: Let DNCE Be Your New Favorite Band”. 2020年4月18日閲覧。
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- ^ “DNCE Drops Surprise EP 'People to People': Stream”. Billboard.com. (June 15, 2018) February 3, 2019閲覧。.
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- ^ Kaplan, Ilana (October 23, 2015). “GET READY TO DNCE”. Interview March 30, 2016閲覧。.
- ^ Stern, Claire (April 26, 2016). “8 Questions with Joe Jonas's New Band, DNCE”. InStyle October 16, 2015閲覧。.
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- ^ “Little Record - EP”. iTunes. 2020年4月18日閲覧。
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- ^ Poet, J.. “StyleHive Semi Precious Weapons - Biography”. December 12, 2008閲覧。
- ^ Atkinson, Claire (November 19, 2015). “Meet the duo behind pop music’s latest and greatest hits”. New York Post (New York) November 26, 2015閲覧。
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- ^ Smirke, Richard Smirke (6 November 2016). “2016 MTV EMAs: See the Full Winners List”. Billboard 16 December 2018閲覧。
- ^ “DNCE Wins Best New Artist, 2016 Video Music Awards | MTV”. MTV. 16 December 2018閲覧。
- ^ “Winners for the MTV Video Music Awards Japan 2016 announced | Page 3”. ARAMA! JAPAN. (3 October 2016) 16 December 2018閲覧。
- ^ Goodman, Jessica (July 31, 2016). “Teen Choice Awards 2016: See the full list of winners”. Entertainment Weekly. Time Inc.. August 1, 2016閲覧。
- ^ “People’s Choice Awards 2017: Full List Of Nominees”. People's Choice (November 15, 2016). November 17, 2016時点のオリジナルよりアーカイブ。November 19, 2016閲覧。