Matrox Imaging Library
Matrox Imaging Library(マトロックス イメージング ライブラリ)は、カナダMatrox社のImaging部門が開発した総合画像処理ライブラリ。産業用として必要な画像処理機能をほぼ全て備えており、医療・薬品・半導体・自動車・印刷など多岐にわたる分野で使用されている。
略称は「MIL(ミル)」。
特長
[編集]- ライブラリは2種類に分かれており、Visual C++向けにMIL、VC++/Visual Basic向けにActiveMILがある。また、Visual Basic .NETやVisual C#向けのマネージコード用ラッパーライブラリも含まれている。Pythonのサポートも存在する[1]。
- Intel MMXおよびSIMD拡張命令に最適化されており、Xeon、Pentium、Core DuoをはじめAMD Opteronを有効活用。
- サブピクセル精度での結果検出。
- マルチタスクやマルチプロセッシングもサポート。
- オンラインヘルプやサンプルが充実。
開発環境
[編集]MIL 8.0
[編集]MIL 8.0は以下のOSおよび開発環境に対応している[2] [3] [4]。
OS
[編集]- Windows 2000 (SP4)
- Windows XP (SP2)
- Windows CE
- Linux
開発環境
[編集]- Visual C++ 6.0 (SP6)/.NET 2003
- Visual Basic .NET 2003
MIL 9.0
[編集]MIL 9.0は以下のOSおよび開発環境に対応している[5][6]。
OS
[編集]- Windows XP (SP2, 32bit/64bit)
- Windows Vista (SP1, 32bit/64bit)
- Windows 7 (SP1, 32bit/64bit)
- Windows CE
- Linux (32bit/64bit)
開発環境
[編集]- Visual C++ .NET 2003/2005/2008/2010
- Visual Basic 2005/2008/2010
- Visual C# 2005/2008/2010
- GCC
MIL 10.0
[編集]2016年5月現在の最新版であるMIL 10.0は以下のOSおよび開発環境に対応している[7][8]。MIL 10.0ではActiveMILが利用できなくなった[9]。
OS
[編集]- Windows XP (SP3, 32bit)
- Windows 7 (SP1, 32bit/64bit)
- Windows 8 (32bit/64bit)
- Windows 10 (32bit/64bit)
- Linux (32bit/64bit)
開発環境
[編集]- Visual C++ 2008/2010/2012/2013
- Visual Basic 2008/2010/2012/2013
- Visual C# 2008/2010/2012/2013
- GCC 4
また、MFC/Windows Forms/WPF、GTK/Qtといった各種フレームワークに対応している。
販売・サポート
[編集]日本国内ではディストリビューターとしてキヤノンITソリューションズ株式会社が販売・サポートを行っている。キヤノンITソリューションズをディストリビューターとする購入の場合、日本語のヘルプマニュアルの提供や日本語での技術サポートが受けられる。
脚注
[編集]- ^ Complete application development environment – Matrox Imaging Library (MIL)
- ^ キヤノンITソリューションズ:画像処理ライブラリ Matrox Imaging Library (MIL)
- ^ MIL 8.0製品ガイド
- ^ MIL 8.0製品ガイド:OS・コンパイラ対応表
- ^ Matrox Imaging Library (MIL) Release 9.0
- ^ Matrox 画像処理ライブラリ - r_mil9.pdf
- ^ Matrox Imaging Library
- ^ Matrox Imaging Library (MIL) 10 Update 57 Release Notes
- ^ 開発環境|Matrox Imaging Library(MIL)|キヤノンITソリューションズ