TVR・タスカン
タスカン(Tuscan)は、イギリスの自動車メーカーであるTVRが製造・販売していたクーペ型スポーツカーである。
初代(1967〜1971)
[編集]TVR・タスカン | |
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概要 | |
製造国 | イギリス |
販売期間 | 1967年 - 1971年 |
ボディ | |
乗車定員 | 2人 |
ボディタイプ | 2ドアクーペ |
エンジン位置 | フロントエンジン |
駆動方式 | 後輪駆動 |
パワートレイン | |
エンジン | 4,728cc Ford Windsor V8 4,942cc Ford Windsor V8 2,994cc Ford Essex OHV V6 |
系譜 | |
先代 | TVR・グランチュラ |
後継 | TVR・ビクセン |
1967年のロンドンショーで初公開され、1968年に発売された。事実上TVR・グリフィス400の後継車に当たる。
車体骨格はTVR・グランチュラ由来の鋼管フレーム・FRPボディを採用しており、外見は後の「Mシリーズ」に似ている。
販売ラインナップは、通常モデルがフォード製のV8エンジンを搭載している「V8」。この他に281仏馬力のエンジンを搭載した「V8SE」、V8SEのロングホイールベース版「V8SE LWB」が存在した。また、1969年にフォード製の3.0LV6エンジンを搭載した「V6」が追加された。総生産台数は、V8が28台、V8SEが24台、V8SELWBが21台、V6が101台。V8モデルは1970年、V6モデルは1971年にそれぞれ生産終了した。
2代目(1999〜2006)
[編集]TVR・タスカン スピード6 | |
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概要 | |
製造国 | イギリス |
販売期間 | 1999年 - 2006年 |
デザイン | Damian McTaggart (exterior) Paul Daintree (interior) |
ボディ | |
乗車定員 | 2人 |
ボディタイプ | 2ドアタルガトップ 2ドアコンバーチブル |
エンジン位置 | フロントミッドエンジン |
駆動方式 | 後輪駆動 |
パワートレイン | |
エンジン | 3.6 L Speed Six 直列6気筒 4.0 L Speed Six 直列6気筒 4.2 L Speed Six 直列6気筒 |
変速機 | 5速MT |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,336 mm (92.0インチ) |
全長 | 4,235 mm (166.7インチ) |
全幅 | 1,810 mm (71.3インチ) |
全高 | 1,200 mm (47.2インチ) |
車両重量 | 1,100 kg (2,425 lb) |
1999年に発売。日本では2000年(平成12年)11月に発売、2004年12月まで販売された。
外観はロングノーズ・ショートデッキで、フロントエンド左右には3つずつの穴が縦に並び、その中にヘッドランプ+ターンランプを装備。また、脱着可能なFRP製のルーフとアクリル製リヤウインドーを採用し、タルガトップや、ロールバー付きオープンカーにすることが出来る。(屋根はトランクに収納)内装は、ダッシュパネルやシフトノブなどにアルミを採用、各種スイッチには真鍮が使われており、室内、メーターなどのデザインもコンセプトカーのようなデザインをしている。ドアノブがなくボタンでドアオープンする。ガソリン給油もトランクを開けて行うなど変わったギミックが多い。
曲線を多用した特徴的なFRP製ボディと、シャシに高張力鋼管スペースフレーム、足回りに4輪ダブルウィッシュボーンを採用している。ボディサイズは、全長4,235 mm、全幅1,810 mm、全高1,200 mmとコンパクトに収まっている。また車重が1,100 kgと非常に軽量である。
但し、LSDこそ装着しているものの、エアバッグ、ABS、トラクションコントロールシステムといった装備は一切省かれているため、運転には、高い技術が求められる側面がある。
なお、ボディーカラーも非常に多く、ソリッド、メタリック、パールペイント、カメレオン(デュポン製特殊塗料 2色変化)、カスケード(デュポン製特殊塗料 4色変化色 写真はカスケードインディゴ)等、様々な種類を揃えている。またオーダーすればオプションで自由に塗装可能だった。内装もオーダーで、カラーとステッチ等の組み合わせが自由に選べた。
快適装備は、エアコン、パワーウィンドウ、チルトステアリング、CDプレーヤー、セキュリティシステムが装着されている。
ボンネットの開閉は2段式で、1、前方のハッチを開ける(通常のオイル交換、冷却水等の給油、給水はこれで)。2、ボンネットを取り外す(重整備の際。ボルト4本を外すことで脱着する)、の2種類で整備が行われる。
エンジンは、ドライサンプ式の直6DOHC「Speed Six」を搭載。グレード名の「スピード6」はこのエンジンに由来する。
タスカン
[編集]2000年までのエンジンが4.0 L、360馬力/7,000 rpm、42.9 kgm/5,250 rpmで、高性能版の「レッドローズ」が380馬力。
2000年からは3.6 L、257 kW(350馬力)/7,500 rpm、393 Nm(40.1 kgm)/5,750 rpmに変更された。
リアのターンランプはLEDで、リアウインドウの内側にある。
タスカンS
[編集]2003年までが4.0 L、287 kW(390馬力)/7,000 rpm、420 Nm(42.8 kgm)/5,250 rpmで、2003年からは、4.0 L、295 kW(400馬力)/7,000 rpm、420 Nm(42.8 kgm)/5,250 rpmに変更されている。
タスカンと比較してフロントリップスポイラーとリアスポイラーを装着、テールランプの配列が横から縦に変更され、ターンランプもリアエンドに移動、トランクのエンブレム変更などの特徴がある。タイヤサイズはF、Rとも255/35R18、大径F、Rブレーキディスクローター、ディスチャージヘッドランプが標準とされ、クワイフ製ハイドラトラックLSD、クロースレシオトランスミッション、専用スプリング+ダンパーを装備するなどのチューニングを受けている。
マイナーチェンジ
[編集]2006年にマイナーチェンジ。外観は6つ目のヘッドランプが4つ目カバー付きに、テールランプユニットも縦型となり、トランクとリアスポイラーが一体化した。内装も大きく変更され、品質が向上した。
搭載エンジンは4.0 Lの直6DOHCエンジン(Speed Six)。
タルガトップとコンバーチブルの2つがラインナップされているが、日本での正規販売はコンバーチブルのみであった。なお、コンバーチブルは、シートベルトが通常と逆であり、センター側からサイドに回しロックする構造になっていた。
同年12月にTVRが経営破綻したことにより、生産を終了した。