VM型原子炉
VM型原子炉(VM reactor)は旧ソビエト連邦において開発・運用された加圧水型原子炉のシリーズ。単機もしくは2基ペアでソ連海軍の原子力潜水艦の動力源として使用された。
VM型原子炉
[編集]VM型のシリーズには以下のような原子炉がある。
- VM-A型
- ソ連海軍における第1世代原子力潜水艦、すなわち、658号計画型(ホテルI型)、701号計画型(ホテルIII型) 、659号計画型(エコーI型)、675号計画型(エコーII型)、627号計画型(ノヴェンバー型)において2基一組で使用された。VM-Aは20%濃縮ウラン燃料を使用する加圧水型原子炉であり、70メガワットの出力を発生させた。
- VM-4型
- 20%濃縮ウラン235燃料を使用し、70から90メガワットの出力を発生させた加圧水型原子炉である。VM-A型に次ぐ、潜水艦用原子炉として第2世代にあたる[1]。
第2世代原子力潜水艦に搭載された。
- 670号計画型(チャーリー型)に単機で搭載。蒸気タービンを含めた原子炉システムとしての型式はOK-350[2]
- 2基一組で、671号計画型(ヴィクター型)、667A号計画型(ヤンキー型)、667B号型計画(デルタI~IV型)に搭載された。671号計画型(ヴィクターI型)および671RT型(ヴィクターⅡ型)に2基1組で搭載された本型は蒸気タービンを含めた原子炉システムとしての型式はOK-300[2]、671RTM型(ヴィクターⅢ型)に搭載された本型の原子炉システムとしての型式はOK-300A[2]である。
- 667A型(ヤンキー型)および667B型(デルタⅠ型)、667BD型(デルタ2型)に搭載された本型は蒸気タービンを含めた原子炉システムとしての型式はOK-700[2]、667BDR型(デルタⅢ型)・667BDRM型(デルタⅣ型)に搭載された本型は蒸気タービンを含めた原子炉システムとしての型式はOK-700A[2]である。
- VM-5型
- 661号計画型(パパ型)に搭載され、177メガワットの出力を発揮した。
脚注
[編集]参考文献
[編集]- Peter Lobner (2018年). “Marine Nuclear Power: 1939 – 2018 Part 3A: Russia”. lynceans. 28 jul 2023閲覧。
外部リンク
[編集]- Ole Reistad and Povl L. Olgaard (1 April 2006). Russian Nuclear Power Plants for Marine Applications (Report). NKS. ISBN 87-7893-200-9. NKS-138. 2014年7月22日閲覧。