ななせダム

ななせダム[1][2]


下流側からダムを望む(2020年8月撮影)

のつはる湖側からダムを望む(2020年8月撮影)

地図
所在地 左岸:大分県大分市大字下原地先
右岸:大分県大分市大字下原地先
位置
ななせダムの位置(日本内)
ななせダム
北緯33度07分34.5秒 東経131度29分56.5秒 / 北緯33.126250度 東経131.499028度 / 33.126250; 131.499028
河川 大分川水系七瀬川
ダム湖 のつはる湖[2]
ダム諸元
ダム型式 中央土質遮水壁型
ロックフィルダム
堤高 92 m
堤頂長 500 m
堤体積 3,800,000 m3
流域面積 38.0 km2
湛水面積 100.0 ha
総貯水容量 24,000,000 m3
有効貯水容量 22,400,000 m3
利用目的 洪水調節不特定利水上水道
事業主体 国土交通省九州地方整備局
電気事業者 なし
発電所名
(認可出力)
なし
施工業者 鹿島建設竹中土木三井住友建設
着手年 / 竣工年 1978年2020年
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ななせダムは、大分県大分市一級河川大分川水系七瀬川に建設されたダムである。なお、かつての名称は大分川ダム(おおいたがわダム)であったが、建設完了時に現在の名称に変更された[1][2]

概要

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国土交通省九州地方整備局が施工を行った国土交通省直轄ダム。高さ85.5メートルロックフィルダムで、大分川水系最大規模のダムである。七瀬川及び大分川の治水大分都市圏への上水道供給を目的とした特定多目的ダムで、大分県における多目的ダム芹川ダム以来である。

大分川水系における重要なダムであるとの意味から、大分川本川ではなく支流の七瀬川に建設されるにもかかわらず大分川ダムと命名されたが、地元の要望により建設完了時にななせダムに名称が変更されることになった[1][2]

本体工事は2019年(令和元年)11月24日にこれまで1名の殉職者を出したものの完成[3]。2019年度(令和元年度)末に事業が終了し、2020年(令和2年)4月に供用を開始した[4]。2018年(平成30年)2月下旬からは試験湛水が行われている[5]。堤高は下筌ダム(98m)に次いで大分県で第2位である。

ダムに面した国道442号沿いには、2019年(令和元年)11月30日に道の駅のつはるが開業している[3][5][6][7]

沿革

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大分都市圏を貫流する一級河川である大分川は、流域にたびたび水害を引き起こしてきた。特に1953年(昭和28年)6月には、西日本各地で梅雨による水害(昭和28年西日本水害)が起き、大分川流域でも11名の死者・行方不明者を出すとともに、小野鶴橋や舞鶴橋の流失、1万戸以上に及ぶ浸水といった甚大な被害を引き起こした。また、大分市は1964年(昭和39年)の新産業都市に指定され、その後、大分臨海工業地帯の発展などによって指定当時に比べて人口が倍増しており、大分川の洪水想定氾濫区域内の人口密度、資産密度は九州の河川で最も高くなっている。さらに、人口増に伴って、上水道の需要の伸びが予測された。

大分川ダムは、1956年(昭和31年)に竣工した芹川芹川ダムと並んで、大分川水系の洪水調節の機能を担うとともに、大分都市圏に水道用水を供給することを目的に計画された。しかしながら、用地の買収や漁業補償の交渉などに時間を要した上に、人口増の鈍化などに伴う大分市の水需要の見直しによる計画変更によって建設が長期化した。一時、竣工予定は2010年(平成22年)とされたが、2017年(平成29年)に変更され[8]、さらに2019年度末になった[5][9]

ギャラリー

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脚注

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  1. ^ a b c 平成30年度大分川・大野川学識者懇談会(大分川ダム建設事業の再評価について)” (PDF). 国土交通省 大分川ダム工事事務所 (2018年7月4日). 2018年11月28日閲覧。
  2. ^ a b c d “「大分川」改め「ななせダム」 完成時の名称決定”. 大分合同新聞. (2018年11月28日). https://www.oita-press.co.jp/1010000000/2018/11/28/JD0057554413 
  3. ^ a b “大分川ダム本体完成 予備調査から50年、24日に式典”. 大分合同新聞. (2019年11月23日). https://www.oita-press.co.jp/1010000000/2019/11/23/JD0058715437 
  4. ^ “大分川ダムで思い出を 展望所リニューアル フォトフレーム、パネル設置”. 大分合同新聞. (2018年11月27日). オリジナルの2018年11月26日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20181126212833/https://www.oita-press.co.jp/1010000000/2018/11/27/JD0057550747 
  5. ^ a b c “大分川ダム2月試験貯水 大分市、道の駅や広場整備へ 観光、地域の拠点に活用 大分県”. 西日本新聞. (2018年1月19日). オリジナルの2018年1月18日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20180118224240/https://www.nishinippon.co.jp/nnp/oita/article/387493/ 
  6. ^ “食や観光情報の拠点に 来年夏のオープン目指す「道の駅のつはる」”. 大分合同新聞. (2018年1月13日). オリジナルの2018年11月29日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20181129184146/https://www.oita-press.co.jp/1010000000/2018/01/13/JD0056519221 
  7. ^ “大分)ダムほとりに道の駅オープンへ 大分・野津原地区”. 朝日新聞. (2019年11月1日). オリジナルの2019年11月5日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20191105234700/https://www.asahi.com/articles/ASMBZ3GMJMBZTPJB005.html 
  8. ^ “大分川ダム 完成遅れ17年度 事業費200億円増”. 大分合同新聞. (2008年1月17日). http://kiji.i-bunbun.com/read/read.cgi?1200495600=120053003531530=1 
  9. ^ “大分市七瀬川の「大分川ダム」完成 320人が新ダムの門出を祝う”. 大分経済新聞. (2019年11月25日). オリジナルの2019年12月12日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20191212120138/https://oita.keizai.biz/headline/1416/ 

外部リンク

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