エリソン・オニヅカ

エリソン・オニヅカ
Ellison Onizuka
エリソン・オニヅカ(1986年撮影)
宇宙飛行士
国籍 アメリカ合衆国
生誕 (1946-06-24) 1946年6月24日
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国ハワイ州コナ
死没 (1986-01-28) 1986年1月28日(39歳没)
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国フロリダ州
ケープカナベラル
他の職業 空軍エンジニア
階級 アメリカ空軍大佐
宇宙滞在期間 3日1時間33分
選抜試験 1978 NASA Group
ミッション STS-51-C
STS-51-L
記章
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エリソン・ショージ・オニヅカ英語: Ellison Shoji Onizuka, 日本名鬼塚 承次, 1946年6月24日 - 1986年1月28日)は、アメリカ空軍大佐で、アメリカ航空宇宙局宇宙飛行士である。日系三世

アメリカの宇宙計画で初のアジア系の宇宙飛行士で、世界全体でもソ連ソユーズで飛行したベトナムファム・トゥアンモンゴルジェクテルデミット・グラグチャインドラケッシュ・シャルマに次ぎ4人目のアジア系宇宙飛行士である。

生涯・人物

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1946年6月24日ハワイ州ハワイ島コナで、コーヒー農園を営む父・正光と母・光江との間の4人姉弟の3番目(長男)として生まれる。両親はともに日系二世で、父は福岡県うきは市、母は広島県ルーツを持つ[1][2]

第二次世界大戦で戦った第442連隊戦闘団の話を幼少期より聞き覚え、生涯を通じて意識する。小学生から高校生までボーイスカウトで野球部や新聞部員として活動し、最高位のイーグルを授かる。小学生時代、ユーリ・ガガーリン宇宙飛行を見て宇宙に憧れ、ロケット実験と称した花火でのいたずらをしたが、母は驚くものの、叱りはしなかったという。

1964年、ハワイ島で地元のコナワエナ高校を卒業後すぐコロラド大学へ入学、航空宇宙工学を専攻し、奨学金を得てアメリカ空軍予備役将校訓練課程を受ける。在学中の1968年2月20日、父の死去に際し、母を心配して大学を辞めてハワイへ戻る決心をするも、勉学の継続を母が促す。

1969年、大学卒業時に空軍少尉に任官。卒業翌日、大学時代からの日系人の恋人と結婚して、のちに2人の娘をもうける。空軍エンジニアを務めながら、アポロ11号月面着陸のテレビ中継に影響されて宇宙飛行士を目指す。

1978年スペースシャトル計画第一期飛行士候補へ応募し、8,079人の志願者から同期35人とともに選出される。スペースシャトルチャレンジャーの乗組員として選抜されるが、度々打ち上げ延期になる。

1983年6月に来日。同月13日、自身のルーツをさがしたいという旨の記事が西日本新聞に掲載されると200件超の情報が寄せられ、祖父母の墓を見出だして血縁親族の所在も判明する。同月23日には、この年に開催された『大スペースシャトル展』の東京会場(東京都中央区紅葉川広場(日本橋高島屋前)開会式にて同展の目玉展示であったスペースシャトル・パスファインダーの前で記念スピーチを行っている。翌24日には家族とともに父方故郷の福岡県浮羽郡浮羽町(現・うきは市)に墓参し、同町の浮羽中学校で記念講演を行った[3][4]

1985年1月24日STS-51-Cミッションでディスカバリー搭乗運用技術者として搭乗する。同乗のローレン・ジェームズ・シュライバー英語版アメリカ空軍大佐いわく、箸で日本料理を食べ、日の丸の鉢巻や旗、ハワイのマカダミアナッツコナ・コーヒーを持ち込み、ハワイアン音楽をかけていたという。

1986年1月28日STS-51-Lミッションでチャレンジャーの搭乗運用技術者として搭乗するが、チャレンジャー号爆発事故により39歳で殉職した。殉職時の階級は中佐、のちに大佐に特進[5]

オニヅカの功績を称え、ハワイ島マウナ・ケア山の「マウナケア展望台ビジターインフォメーションステーション」が「オニヅカセンター」と名付けられ、コナ国際空港は「エリソン・オニヅカ・コナ国際空港」に改名された。また、同空港にある「オニヅカ・スペースセンター」には宇宙服などが展示されていたが、2016年3月に閉鎖され[6]、2017年時点ではホノルルのハワイ日本文化センターに展示されている[7][8]

またカリフォルニア州にはオニヅカ空軍駐屯地英語版(2010年に閉鎖)が所在した。

その他

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うきは市浮羽町高見にある「エリソン・オニヅカ橋」の下流側親柱に設けられた橋梁名のプレートとエリソン・オニヅカの略歴を記した説明板
2009年平成21年)3月19日撮影

参考文献

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  • 毛利恒之:著 『夢にむかって飛べ 宇宙飛行士エリソン=オニヅカ物語』 (ISBN 978-4062045377) 講談社:刊 1989年(平成元年)11月1日

脚注・出典

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  1. ^ 毛利恒之『夢にむかって飛べ ― 宇宙飛行士エリソン=オニヅカ物語』講談社、1989年11月、23頁。ISBN 978-4062045377 
  2. ^ 吉村直洋. “452 アメリカと筑後史”. いまどき語りたい話100. p. 452. 2013年5月1日閲覧。
  3. ^ 『夢にむかって飛べ 宇宙飛行士エリソン=オニヅカ物語』 (ISBN 978-4062045377) 講談社:刊 1989年
  4. ^ a b 福岡県うきは市浮羽町高見にある“エリソン・オニヅカ橋”の下流側親柱および橋梁下流側横の説明板より
  5. ^ An Act To Authorize the President to Promote Posthumously the Late Lieutenant Colonel Ellison S. Onizuka to the Grade of Colonel.
  6. ^ Ellison Onizuka space center in Kona airport to close in March - KHON, Dec 19, 2015
  7. ^ Kona Astronaut Ellison Onizuka’s legacy lives on at Japanese Cultural Center - Hawaii News Now, June 24, 2017
  8. ^ [1] - Japanese Cultural Center of Hawai'i
  9. ^ GoogleMap>エリソン・オニヅカ橋 福岡県うきは市浮羽町高見 県道 749 号線 (日本語)
  10. ^ Name Change for Kona International Airport - Big Island Now, January 13, 2017
  11. ^ チャレンジャー爆発 オニヅカ飛行士のボール宇宙へ 奇跡的に回収”. 毎日新聞 (2017年2月9日). 2017年2月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年4月7日閲覧。

関連項目

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