カワカマス属

カワカマス属
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 条鰭綱 Actinopterygii
: カワカマス目 Esociformes
: カワカマス科 Esocidae
: カワカマス属 Esox
学名
Esox
Linnaeus1758
和名
カワカマス(川魳)
パイク
英名
pike

カワカマス属 (カワカマスぞく、学名: Esox) は、カワカマス目(またはサケ目カワカマス科の属。1科1属。パイク属とも。パイクと総称する。カワカマスとも総称するが、カワカマスは1種の名でもある。

学名はギリシャ語のイソクス ίσοξ からである。英語でを意味する。パイクつるはしの意味の古語で、頭部の形が似ていることから。パイクはもともとは成魚のことで、若魚は「ピッケレル」と呼ぶが、ピッケレルは現在では、類似のさまざまな魚も意味する。カワカマスは、その外観が海水魚カマス(魳)に似た川魚であることから川魳(カワカマス)と名づけられた。別名にヤリウオ、ヤリノウオ、ヤリなどがある。

形態

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体は細長いが、名前の元になったカマスほどではない。断面は縦長である。大型魚であり、1mを超すことも多い。

頭部は長く、先は上下につぶれ、横から見ると尖って見える。ただし、横幅はほとんど狭まっておらず、口は横に大きく広がっており、大きな餌を丸呑みできる。

鋭いを多く持ち、中国語名の狗魚狗鱼)はこの特徴から名づけられている。

背びれが後部に寄った位置にある。サケ目の大部分にはその位置に脂ひれがあるが、カワカマス属にはない。

生態

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淡水魚。わずかに汽水にも住む。

人間との関わり

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パイクを使った紋章

フランシス・ベーコンは『生と死の歴史』で、パイクは魚類の中で最も寿命が長いとしている。

紋章のデザインに使われる。

アメリカ海軍の潜水艦SS-6SS-173の2隻が「パイク」と名づけられた。
ソビエト連邦ロシア海軍の攻撃型原子力潜水艦プロイェクト971 (проект 971)級にはщука (ロシア語で「カワカマス(アムールパイク)」の意味)の名称がつけられている。

フランスローヌ―アルプ地方では魚肉風味のクネルquenelle)という食べ物が有名である。

料理に使う時は、大きな骨を取り除き、ニゴイ太刀魚のように骨切りして使う。

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現生種は5種。3種が北アメリカのみ、1種がアジアのみ、1種が北アメリカ・アジア・ヨーロッパに住むが、いずれも日本には住まない。

アメリカヌス Esox americanus
北アメリカの、五大湖からフロリダにかけて住む。パイクとしては小型で、最大でも40センチメートルほど。2つの亜種からなる。
レッドフィンパイク(アカヒレカワカマス、レッドフィンピッケレル) Esox americanus americanus
アメリカヌスの亜種。ひれが赤い。
グラスパイク(クサカワカマス、グラスピッケレル) Esox americanus vermiculatus
アメリカヌスの亜種。体に緑の縞模様がある。
サザンパイク(ミナミカワカマス)Esox cisalpinus
南ヨーロッパに住む。
ノーザンパイク(キタカワカマス)Esox lucius
最も分布が広く、北アメリカのアラスカカナダ、アメリカ中部、ユーラシアシベリア、ヨーロッパの南ヨーロッパとアイスランドを除くほぼ全域に住む。ヨーロッパでは単にパイクといえばこの種を意味することが多い。
マスキーパイク(マスキー、オオカワカマス) Esox masquinongy
五大湖周辺などカナダ南部からアメリカ中部に住む。別名:マスケランジMuskellunge
チェーンパイク(クサリカワカマス) Esox niger
カナダ南部からフロリダにかけての大西洋岸に住む(五大湖には住まない)。体に鎖模様がある。
アムールパイク(カワカマス、ユーラシアパイク) Esox reichertii
アムール川水系を中心に樺太からバイカル湖にかけて住む。アメリカ合衆国では外来魚
Esox kronneri
絶滅種。

ギャラリー

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関連項目

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