クワガタソウ属
クワガタソウ属 | ||||||||||||||||||||||||
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Veronica officinalis | ||||||||||||||||||||||||
分類(APG III) | ||||||||||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||||||||||
Veronica L. |
クワガタソウ属(Veronica)は、オオバコ科に含まれる属のひとつである。以前はゴマノハグサ科とされていた。
特徴
[編集]クワガタソウ属は、ゴマノハグサ科の多くが唇形花をつけるのに対して、大きく平らに広がった花冠をつけるのが特徴である。一見は深く裂けた4弁が放射相称になっているように見えるが、実際には左右相称であり、上側1弁はやや大きく、これに2脈が入っている。また下側1弁がやや小さいものも多い。萼は大きく4裂する。雄蘂は2個、花冠とほぼ同じ長さで、葯は2室。
一年草、二年草または多年草で、葉は鋸歯のある単葉を、普通は対生する。花は単生か総状花序を作り、これが茎の先端に出るか、途中の葉腋に出る。果実は朔果で、扁平で先端がくぼむ。
名前の由来
[編集]学名のVeronicaは聖女ヴェロニカ (聖人)と同じ綴りであるが、この属は元々Vetto-nica(ベットニカ)であったものが変じてVeronicaとなったとみなされており、直接的な関連性はない。だが、花言葉は聖女にちなんだものがつけられている。例としては「誠実な女性」(英)、「献身」「聖なるもの」(仏)など。
分類
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広く北半球に約300種がある。帰化植物を含め、日本では以下のような種が知られる。
道ばたの雑草
[編集]- オオイヌノフグリ V. persica Poir.
- イヌノフグリ V. polita Fr.
- タチイヌノフグリ V. arvensis L.
- コゴメイヌノフグリ V. cymbalaria Bodard
- フラサバソウ V. hederifolia L.
- カラフトヒヨクソウ V. chamaedrys L.
水湿地の雑草
[編集]- ムシクサ V. peregrina L.
- カワヂシャ V. undulata Wall.
- エゾノカワヂシャ V. americana (Raf.) Schwein. ex Benth.
- オオカワヂシャ V. anagallis-aquatica L.
山野の草花
[編集]- エゾヒメクワガタ V. stelleri Pall. ex Link var. longistyla Kitag.
- ヒメクワガタ V. nipponica Makino ex Furumi
- テングクワガタ V. serpyllifolia L. subsp. humifusa (Dicks.) Syme ex Sowerby
- コテングクワガタ subsp. serpyllifolia
- ハマクワガタ V. javanica Blume
- クワガタソウ V. miqueliana Nakai
- サンインクワガタ V. muratae T.Yamaz.
- ヤマクワガタ V. japonensis Makino
- ヒヨクソウ V. laxa Benth.
- グンバイヅル V. onoei Franch. et Sav.
旧ルリトラノオ属のもの
[編集]従来、オオバコ科ルリトラノオ属 Pseudolysimachion に分類されていた植物群は、最新の分子系統解析の結果、本属に包含された[1]。この場合、種の学名は、属名は Veronicaとなり、種小名、亜種名、変種名等は --um とある場合は、--a となる。
脚注
[編集]- ^ 大橋広好 (2017)「オオバコ科」『改訂新版 日本の野生植物 5』pp.82-83
参考文献
[編集]- 大橋広好・門田裕一・木原浩他編『改訂新版 日本の野生植物 5』、2017年、平凡社
外部リンク
[編集]- “日本のレッドデータ検索システム「Veronica」”. (エンビジョン環境保全事務局). 2014年2月4日閲覧。
- Veronica (The Plant List)