ノブドウ

ノブドウ
Ampelopsis glandulosa var. heterophylla
Ampelopsis glandulosa var. heterophylla
(2008年10月23日、福島県会津地方
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : コア真正双子葉類 core eudicots
階級なし : バラ類 rosids
: ブドウ目 Vitales
: ブドウ科 Vitaceae
亜科 : Vitoideae
: ノブドウ属 Ampelopsis
: A. glandulosa
変種 : ノブドウ
A. g. var. heterophylla
学名
Ampelopsis glandulosa (Wall.) Momiy. var. heterophylla (Thunb.) Momiy. (1977)[1]
シノニム
品種
  • キレハノブドウ A. g. var. h. f. citrulloides

ノブドウ(野葡萄[7]学名: Ampelopsis glandulosa var. heterophylla)はブドウ科ノブドウ属に属するつる性落葉低木。藪に多く見られ、都市でも空地などに見られる。地方名イヌブドウカラスブドウともいう[8]中国名は、異葉蛇葡萄[1]

形態・生態

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落葉性つる性木本[7]。冬に茎の地上部は枯れるが、基部は残って直径4センチメートル (cm) にもなる[7]。茎の節ごとに先が2つに分かれた巻きひげが伸び、他物に巻き付く[7]は長さ10 cmほどの円形で、切れ込みは浅いものから深いものまで様々あり、特に深く切れ込むものはキレハノブドウの品種名(学名: Ampelopsis glandulosa var. heterophylla f. citrulloides[9])で区別される[7]ブドウヤマブドウに似ることもあるが、別であり、特に果実は葉と交互につくなどブドウ類とは異なる。

花期は7 - 8月[7]。花は直径4ミリメートル (mm) ほどの球形で、地味で目立たない[7]果実は、緑色から熟すと光沢のある青色紫色などに色づく、又は白色をするが食味は不味い[8]。白い実は正常な実で直径4 mmほどの球形であるが、タマバエハチの一種に卵を産み付けられて寄生している虫こぶは、直径13 mm前後に肥大して色とりどりな不整形な形になる[7]

分布

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日本全国[7]のほか東アジア一帯に分布し、アメリカにも帰化している。山野や藪で、他物に這い上がって覆う[7]

人間との関わり

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主に果実を観賞する目的で、園芸植物として栽培されることがある。

漢方でノブドウ属の植物を「蛇葡萄」(じゃほとう)、「蛇葡萄根」(じゃほとうこん)として利用するが、日本のノブドウが薬効を持つかは不詳。民間では、乾燥させた葉を煎じて、お茶代わりに飲むと不整脈に効いたといわれる[7]。ノブドウエキスが肝硬変の治療に役立つ可能性があるという研究結果が報告されている[7]

また、果実の焼酎漬け(野ぶどう酒)や、乾燥させた葉(野ぶどう茶)も飲用・販売される。

ノブドウ属

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ノブドウ属(ノブドウぞく、学名: Ampelopsis)は、ブドウ科の一つ。アジアアメリカに20ほどある。

ウィキスピーシーズには、ノブドウ属に関する情報があります。
ウィキメディア・コモンズには、ノブドウ属に関するカテゴリがあります。

脚注

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  1. ^ a b 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Ampelopsis glandulosa (Wall.) Momiy. var. heterophylla (Thunb.) Momiy. ノブドウ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年9月22日閲覧。
  2. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Ampelopsis glandulosa (Wall.) Momiy. var. brevipedunculata (Maxim.) Momiy. ノブドウ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年9月22日閲覧。
  3. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Ampelopsis brevipedunculata (Maxim.) Trautv. ノブドウ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年9月22日閲覧。
  4. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Ampelopsis brevipedunculata (Maxim.) Trautv. var. heterophylla (Thunb.) H.Hara ノブドウ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年9月22日閲覧。
  5. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Ampelopsis heterophylla (Thunb.) Siebold et Zucc. ノブドウ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年9月22日閲覧。
  6. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Ampelopsis heterophylla (Thunb.) Siebold et Zucc. var. brevipedunculata (Maxim.) C.L.Li ノブドウ(シノニム)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年9月22日閲覧。
  7. ^ a b c d e f g h i j k l 川原勝征 2015, p. 124.
  8. ^ a b 広田千悦子「くらし歳時記 ●野ブドウ」中日新聞2016年10月10日付朝刊、くらし面22ページ
  9. ^ 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Ampelopsis glandulosa (Wall.) Momiy. var. heterophylla (Thunb.) Momiy. f. citrulloides (Lebas) Momiy. キレハノブドウ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年9月22日閲覧。

参考文献

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  • 川原勝征『食べる野草と薬草』南方新社、2015年11月10日、124頁。ISBN 978-4-86124-327-1 
  • 平野隆久写真『野に咲く花 : 写真検索』林弥栄監修、門田裕一改訂版監修(増補改訂新版)、山と溪谷社〈山溪ハンディ図鑑〉、2013年、306頁。ISBN 978-4-635-07019-5 
  • 茂木透写真『樹に咲く花 離弁花2』高橋秀男・勝山輝男監修、山と溪谷社〈山溪ハンディ図鑑〉、2000年、527頁。ISBN 4-635-07004-2 

関連項目

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外部リンク

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