ピアノ・レッスン
ピアノ・レッスン | |
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The Piano | |
監督 | ジェーン・カンピオン |
脚本 | ジェーン・カンビオン |
製作 | ジェーン・チャップマン |
製作総指揮 | アラン・ドパルデュー |
出演者 | ホリー・ハンター ハーヴェイ・カイテル サム・ニール アンナ・パキン |
音楽 | マイケル・ナイマン |
撮影 | スチュアート・ドライバーグ |
編集 | ヴェロニカ・ジネット |
製作会社 | ジェーン・チャップマン・プロダクションズ シビ2000 |
配給 | ミラマックス BACフィルムズ ブエナ・ビスタ・インターナショナル(ロードショー・フィルム・ディストリビューターズ) フランス映画社 |
公開 | 1993年5月15日(CIFF) 1993年8月5日 1994年2月12日 |
上映時間 | 121分 |
製作国 | オーストラリア ニュージーランド フランス |
言語 | 英語 イギリス英語 マオリ語 |
製作費 | 700万$ |
興行収入 | 4000万$ |
『ピアノ・レッスン』(The Piano)は、1993年公開のフランス、ニュージーランド、オーストラリアによる合作映画。監督・脚本はジェーン・カンピオン。主演はホリー・ハンター、ハーヴェイ・カイテル。第46回カンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞作品。
概要
[編集]19世紀のニュージーランドを舞台に、ピアノの音色を言葉代わりにする女性と、原住民マオリ族に同化した一人の男性との激しい愛を描いた恋愛映画。
第66回アカデミー賞において作品賞を初めとした8部門にノミネートされ脚本賞、主演女優賞、助演女優賞の3部門で受賞を果たした。助演女優賞を受賞したアンナ・パキンの11歳での受賞は『ペーパー・ムーン』でのテータム・オニール(当時10歳)に次ぐ史上2番目の若さでの受賞であった。
イギリスの作曲家、マイケル・ナイマンによるサウンドトラックは注目を集め、全世界で300万枚以上の売り上げを誇った。特にメインテーマとも言うべきピアノソロ曲『楽しみを希う心』は印象的で、劇中では主役のホリー・ハンターが自身で演奏を行っている。
ストーリー
[編集]1800年代半ば、主人公・エイダは娘フローラとピアノを伴い、スコットランドから未開の地・ニュージーランドへ旅立った。現地では彼女の結婚相手・スチュアートが迎えたが、彼は重いピアノを自宅へ運ぶことを拒み、ピアノを浜辺に置き去りにした。
話すことができないエイダにとって、ピアノはかけがえのないものであり、エイダは娘を連れて何度も浜辺にピアノを弾きに訪れた。その姿とピアノに惹きつけられたベインズはピアノをスチュアートから自分の土地と交換して手に入れる。エイダに「黒鍵の数だけ自分にレッスンをしてくれたら、ピアノを返す」と約束する。初めはベインズを嫌ったエイダだったが、レッスンを重ねるごとに気持ちが傾く。2人の秘密のレッスンを知ったスチュアートはエイダにベインズと会うことを禁じる。彼女は鍵盤にメッセージを書き、フローラにベインズへ届けるように託すが、情事を覗き見していたフローラはスチュアートに鍵盤を渡して密告。スチュアートは逆上し、エイダの人指し指を切り落とす。だが、彼女の瞳にベインズへの思慕を読み取り、ベインズに2人で島を去るがいいと言う。船出してまもなくエイダはピアノを捨てるが、靴が縄に絡まりピアノと共に海に落ちてしまう。彼女はどうにか靴を脱ぎ捨て、助け出される。[1]。エイダ、ベインズ、フローラの3人は北の町で暮らし始める。エイダは今も時々、海中に捨てられたピアノの夢を見る。
キャスト
[編集]※括弧内は日本語吹替
- エイダ・マクグラス - ホリー・ハンター(戸田恵子)
- ジョージ・ベインズ - ハーヴェイ・カイテル(樋浦勉)
- アリスディア・スチュアート - サム・ニール(鈴置洋孝)
- フローラ・マクグラス - アンナ・パキン(坂本真綾)
- モラグ - ケリー・ウォーカー(さとうあい)
- ネッシー - ジュヌヴィエーヴ・レモン(鉄炮塚葉子)
- ヒラ - トゥンギア・ベイカー(瀬畑奈津子)
- 牧師 - イアン・ミューン(田口昂)
主な受賞
[編集]- アカデミー賞:主演女優賞、助演女優賞、脚本賞
- カンヌ国際映画祭:パルム・ドール、女優賞
- セザール賞:外国語映画賞
- オーストラリア映画協会賞:作品賞、監督賞、主演女優賞、主演男優賞、撮影賞、衣装デザイン賞、編集賞、作曲賞、美術賞、脚本賞、音響賞
- 英国アカデミー賞:主演女優賞、衣装デザイン賞、美術賞
- ゴールデングローブ賞:主演女優賞(ドラマ部門)
- インディペンデント・スピリット賞:外国語映画賞
トリビア
[編集]- ジェーン・カンピオンはエイダ役に当初シガニー・ウィーバーをイメージしていたが、この役に惚れこんだホリー・ハンターが熱心に売り込み、また彼女がピアノを弾けることもあって、出演が実現した。
- ジャングルの中をマオリの案内で進むシーンで、案内役のマオリの男が「あんな所、生きて通れねえ!」と日本語で言っているように聞こえる(1995年5月19日放送の『探偵!ナイトスクープ』の爆笑小ネタ集で紹介、本当はマオリ語で「あそこはあなたの向かう道ではない(Ana to huarahi kite kore.)」)。
脚注
[編集]- ^ トーマス・フッド(Thomas Hood)の「沈黙」(Silence)の冒頭の3行を口ずさむ。