ヤブマメ属

ヤブマメ属
分類
: 植物界 Plantae
階級なし : 維管束植物 Tracheophytes
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 Eudicots
: マメ目 Fabales
: マメ科 Fabaceae
亜科 : マメ亜科 Faboideae
: インゲン連 Phaseoleae
亜連 : ダイズ亜連 Glycininae
: ヤブマメ属 Amphicarpaea Elliott ex Nutt.
シノニム
  • Amphicarpa Elliott ex Nutt., orth. var.
  • Falcata J. F. Gmel.

ヤブマメ属(藪豆属・薮豆属、学名Amphicarpaea)はマメ亜科インゲンマメ連ダイズ亜連に含まれるの一つである。主に北アメリカ及び東ユーラシア大陸に生息する顕花植物である。近縁種として大豆及びTeramnus(中国語: 鈎豆属)等が挙げられる。

また、ヤブマメ属は形態的にShuteria(中国語: 宿苞豆 属)に近いとされていたが、分子系統解析によると系統上全く離れていることが明らかとなっている。一方、外部形態での区別が困難であったものの、花粉形態では発芽溝の発達程度に明瞭な違いがあるとされている[1]

分類

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元々ヤブマメ属は、アフリカのA. africana、アメリカのA. bracteata及びアジアのA. edgeworthiiA. ferrugineaA. lineataに分類され、4-5種によって構成されるとされていたが、大橋広好らの花粉形態についての研究により、A. africana Hook.f.) HarmsShuteriaに属すること、またA. lineata Chun & T. C. ChenはShuteria hirsuta Baker[2]と同種であることが明らかになった。

さらに、同氏らの研究の分子系統解析の結果により、A. africana (Hook.f.) Harms は花粉形態と分子系統の矛盾を解決するため、新属Afroamphicaに整理され、Afroamphica africana (Hook.f.) H. Ohashi & K. Ohashiと命名された[3]。同様にS. hirsutaShuteriaS. vestita)とグレードが離れ、Cologaniaと近縁であるとことが判明されたが、花・豆果・染色体数の差異や地理的分布の隔離により、新属Harashuteriaに整理され、S. hirsutaHarashuteria hirsuta K. Ohashi & H. Ohashiと名称が変更された。[4]

現在、ヤブマメ属は以下の3種によって構成されている。

脚注

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  1. ^ a b 大橋広好; 大橋一晶 (2016). “マメ科ヤブマメ属の分類,特に花粉形態に基づくShuteriaとの関連”. 植物研究雑誌 91 (suppl): 231-249. doi:10.51033/jjapbot.91_suppl_10733. 
  2. ^ E. C. Stuart Baker (1864–1944; 鳥類学者) もしくはジョン・ギルバート・ベイカー (1834–1920; 植物学者)
  3. ^ 大橋広好; 大橋一晶 (2018). “マメ科ヤブマメ属の分子系統解析と新属Afroamphicaの設立”. 植物研究雑誌 93 (1): 9-17. doi:10.51033/jjapbot.93_1_10836. 
  4. ^ 大橋広好; 那谷耕司; 大橋一晶 (2017). “マメ科マメ亜科インゲンマメ連の新属Harashuteria”. 植物研究雑誌 92 (1): 34-43. doi:10.51033/jjapbot.92_1_10755. 
  5. ^ "Amphicarpaea", Natural Resources Conservation Service PLANTS Database. USDA
  6. ^ Sachiko Funayama, Ichiro Terashima and Tetsukazu Yahara (2001). “Effects of virus infection and light environment on population dynamics of Eupatorium makinoi (Asteraceae)”. American Journal of Botany 88 (4): 616–622. doi:10.2307/2657060. JSTOR 2657060. PMID 11302846. http://www.amjbot.org/cgi/content/full/88/4/616. 
  7. ^ Sa, Ren; Gilbert, Michael G., "Amphicarpaea edgeworthii", Flora of China, vol. 10, eFloras.org, Missouri Botanical Garden, St. Louis, MO & Harvard University Herbaria, Cambridge, MAより。