ラッパスイセン

ラッパスイセン
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 単子葉類 Monocots
: キジカクシ目 Asparagales
: ヒガンバナ科 Amaryllidaceae
: スイセン属 Narcissus
: ラッパスイセン N. pseudonarcissus
学名
Narcissus pseudonarcissus L.
和名
ラッパスイセン(喇叭水仙)
英名
Wild daffodil
Narcissus pseudonarcissus

ラッパスイセンまたはラッパズイセン(喇叭水仙, 学名:Narcissus pseudonarcissus)は、ヒガンバナ科スイセン属の多年草。

花被片は黄色で、内側の副花冠はやや色が濃い。茎の根本から立ち上がっている葉は長細く、灰色がかった緑色を呈す。種子から育ち、発芽してから開花するまでには5年から7年を要する一方で球根からも育てることが可能である。有性生殖においては親花両方の形質が遺伝するため、園芸用の雑種が野生種の近くに植えられた場合、野生種が淘汰されてしまうおそれがあることが指摘されている[1]

分布は、東西範囲にスペインポルトガルからドイツ、北はイギリスまでである。

文化

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英国を代表するロマン派詩人、ウィリアム・ワーズワースの詩『水仙(The Daffodils)』がよく知られており[2][3]、イギリスでは、春を象徴する花として親しまれている[4]

ウェールズ語ではCennin Pedrと言い、リーキとともにウェールズ国花の1つとなっている。

英国首相になったウェールズ生まれの政治家デイヴィッド・ロイド・ジョージは、ラッパスイセン(daffodil)の強力な支持者だった。1911年カーナーヴォンに行われた後のエドワード8世国王のプリンス・オブ・ウェールズの叙任式で、デイヴィッド・ロイド・ジョージがラッパスイセンを飾ったとされ、ウェールズに普及した[5]

毎年3月1日、ウェールズの守護聖人である「聖デイビッドの日」には、ウェールズ人はラッパスイセンとリーキの飾りを身につけてお祝いをしている[4]

脚注

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  1. ^ Simons, Paul (2013年4月26日). “Plantwatch: Under attack – the wild British daffodil” (英語). The Guardian. ISSN 0261-3077. https://www.theguardian.com/science/2013/apr/26/plantwatch-wild-daffodil-garden-hybrid 2025年4月3日閲覧。  {{cite news}}: 名無し引数「洋書」は無視されます。 (説明)
  2. ^ Daffodils by William Wordsworth”. Poetry Season - Poems -. BBC. 2025年4月3日閲覧。
  3. ^ 瀧井康勝『366日 誕生花の本』日本ヴォーグ社、1990年11月30日、97頁。 
  4. ^ a b ラッパスイセン”. 旬のもの|暦生活|日本の季節を楽しむ暮らし. 新日本カレンダー株式会社 (2025年3月18日). 2025年4月3日閲覧。
  5. ^ St David's Day: Leeks v daffs - true icons?”. BBC (2011年3月1日). 2025年4月3日閲覧。

外部リンク

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