ロイヤル・オードナンス L9
ロイヤル・オードナンス L9 (Royal Ordnance L9) は第二次世界大戦後にイギリスのロイヤル・オードナンスで開発された、防御陣地の破壊用に設計された車載用の破砕砲である。
初期にはOrdnance BL 6.5 "Mk Iと呼ばれていたが、後に165mm L9 Demolition Gun(165mm L9 破砕砲)に改名された。
概要
[編集]ロイヤル・オードナンス L9は口径165mm、重量29kgの粘着榴弾(HESH)を2,400mの距離まで発射可能である[1]。この砲弾には18kgの高性能爆薬が積載されている。
L9砲はチャーチルAVREの戦後型(AVRE Mk.VII)、およびセンチュリオンAVRE 165に搭載された。
この砲の主な使用目的は工兵の作戦上の障害物の破壊で、たとえば壁・フェンス・路上障害物の他、掩体壕や建物の破壊にも使用される[2]。
形式・派生型
[編集]- L9
- 初期量産型。チャーチルAVRE Mk.VIIに搭載された
- L9A1
- 砲身に排煙器(エバキュエーター)を装着した改良型。センチュリオンAVRE 165に搭載された。
- M135
- L9A1のアメリカ合衆国でのライセンス生産型で、M728戦闘工兵車に搭載された[3]。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ “British Ground Weapons and Vehicles”. 19 September 2010時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年11月22日閲覧。
- ^ “FM 5-103 Appendix A”. www.globalsecurity.org. 2019年11月22日閲覧。
- ^ “M60 Main Battle Tank 1960-91 By Richard Lathrop, John McDonald, Jim Laurier”. 2019年11月22日閲覧。
- US Army Field Manual FM 5-103 Survivability, Appendix A, Headquarters, Department of the Army, Washington, DC 10 June 1985
- Hunnicutt, R. P. Patton: A History of the American Main Battle Tank. 1984; Presidio Press. ISBN 0-89141-230-1.