内閣官房副長官補

日本の旗 日本
内閣官房副長官補
Assistant Chief Cabinet Secretary
五七桐紋
現職者
阪田渉(内政)
市川恵一(外政)
鈴木敦夫(事態対処・危機管理)
担当機関内閣官房
上官内閣官房長官
任命内閣
石破内閣
根拠法令内閣法
創設2001年
略称官房副長官補
俸給年額 約2347万円[1]
ウェブサイト内閣官房

内閣官房副長官補(ないかくかんぼうふくちょうかんほ、英語: Assistant Chief Cabinet Secretary[2])は、日本内閣法に基づき内閣官房に置かれる官職のひとつ。事態対処・危機管理担当、内政担当、外政担当の3人が置かれ、内閣官房長官内閣官房副長官内閣危機管理監の職務を補佐する[3]。任免は内閣総理大臣の申出により、内閣において行う。国会議員がこの職に就任することはなく、国家公務員が任命される。

現任

歴代

内閣官房副長官補(内政担当)

氏名 就任年
竹島一彦 2001年
伏屋和彦 2002年
坂篤郎 2006年
福田進 2008年
佐々木豊成 2010年
古谷一之 2013年
藤井健志 2020年
阪田渉 2024年

(旧)内閣内政審議室長

氏名 就任年
的場順三 1986年
公文宏 1989年
伊藤博行 1991年
藤井威 1993年
田波耕治 1996年
竹島一彦 1998年

内閣官房副長官補(外政担当)

氏名 就任年
浦部和好 2001年
谷内正太郎 2002年
海老原紳 2005年
安藤裕康 2006年
河相周夫 2008年
林景一 2008年
河相周夫 2010年
木寺昌人 2012年
梅本和義 2012年
兼原信克 2012年
林肇 2019年
滝崎成樹 2020年
岡野正敬 2022年
市川恵一 2023年

(旧)内閣外政審議室長

氏名 就任年
國廣道彦 1986年
藤田公郎 1988年
有馬龍夫 1990年
谷野作太郎 1992年
平林博 1995年
登誠一郎 1998年
阿南惟茂 2000年

内閣官房副長官補(事態対処・危機管理担当)

氏名 就任年
髙見澤將林 2014年
中島明彦 2016年
前田哲 2018年
髙橋憲一 2020年
鈴木敦夫 2023年

(旧)内閣官房副長官補(安全保障担当)

氏名 就任年
大森敬治 2001年
柳澤協二 2004年
西川徹矢 2009年
櫻井修一 2011年
髙見澤將林 2013年

内閣官房副長官補が率いる組織

内閣官房副長官補室

(厳密には、法令上の組織でないものの、事実上、)内政担当、外政担当、事態対処・危機管理担当の内閣官房副長官補をトップに、政策の企画・立案及び総合調整を担当する組織として、内閣府本府庁舎の5階に「内閣官房副長官補室」(通称「補室」)が設置されている[8]

内閣官房副長官補室は、組織・役職(「内閣官房副長官補付」)として、

  1. 「内閣官房副長官補」(次官級
  2. 内閣審議官」(局次長級・3名)
  3. 内閣参事官」(各省庁で課長級ポストを経験した者・約20名)
  4. 「内閣参事官補佐」・「主査」などの「内閣事務官」(約50名)

という4階層構造で成り立ち、内閣府、金融庁警察庁総務省法務省外務省財務省文部科学省厚生労働省農林水産省経済産業省国土交通省環境省防衛省からの出向者で構成されており、その他の臨時職員等も含めれば、総勢約90名に達する[8]

内閣官房副長官補室は、各省庁の総合調整を行う唯一無二の組織とされ、自由民主党から民主党への政権交代後、政府内の総合調整を行う部署が内閣官房副長官補室のみであったことから、国家戦略室が設置された際には、「結局、補室がそのまま国家戦略室になるのではないか」と言われていたとされ、実際、補室内に国家戦略室の併任者が数多く存在した[8]

2001年(平成13年)1月に内閣官房副長官補(安全保障・危機管理担当)が置かれた(通称「安危室」)[9]2014年(平成26年)1月7日に国家安全保障局の発足に伴い、内閣官房副長官補(安全保障・危機管理担当)が内閣官房副長官補(事態対処・危機管理担当)に改組(通称「事態室」)されるとともに[9]、外政担当と事態対処・危機管理担当の内閣官房副長官補が、国家安全保障局の局次長を兼任。4月1日、内政担当の内閣官房副長官補が宇宙開発戦略本部事務局長を兼任することになったが[10]、内閣官房のスリム化の一環として2016年(平成28年)3月をもって宇宙開発戦略本部事務局が廃止されて、事務機能が内閣府の宇宙開発戦略推進事務局に移管されたことを受けて兼任が解除された。

内閣官房副長官補室の源流は、内閣直属の機関として、戦前・戦中に総合的な国策の企画・立案・調整に当たった企画院である[注釈 1]

脚注

注釈

  1. ^ 内閣調査局→企画庁→企画院→内閣参事官(内閣参事官室)・軍需省(移管)・内務省(移管)→綜合計画局→内閣調査局(第2次)→内閣審議室・内閣総理大臣官房調査室(独立)→内閣官房審議室・内閣総理大臣官房審議室(分離)→内閣内政審議室・内閣外政審議室→内閣官房副長官補(内閣官房副長官補室)

出典

  1. ^ 主な特別職の職員の給与 (PDF) - 内閣官房
  2. ^ 内閣官房組織等英文名称一覧”. 内閣官房. 2020年10月18日閲覧。
  3. ^ 内閣官房副長官補』 - コトバンク
  4. ^ 内閣官房副長官補に阪田渉氏 内閣広報官は小林麻紀氏
  5. ^ 内閣官房副長官補に市川恵一氏2023年8月8日、日本経済新聞
  6. ^ 内閣官房副長官補|内閣官房ホームページ”. 2020年3月16日閲覧。
  7. ^ 内閣辞令(令和5年7月28日付)内閣官房
  8. ^ a b c 『特技懇』 264号 特許庁技術懇話会 p.72
  9. ^ a b 国民保護について”. 内閣官房副長官補(事態対処・危機管理担当)付内閣参事官 (2021年7月6日). 2023年10月3日閲覧。
  10. ^ 宇宙開発戦略本部 構成員

外部リンク