十国峠十国鋼索線
十国鋼索線 | |
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十国峠ケーブルカーの車両 (2024年3月) | |
概要 | |
通称 | 十国峠ケーブルカー 十国峠パノラマケーブルカー |
種別 | 鋼索鉄道 |
座標 | 北緯35度7分39.6秒 東経139度2分20.4秒 / 北緯35.127667度 東経139.039000度座標: 北緯35度7分39.6秒 東経139度2分20.4秒 / 北緯35.127667度 東経139.039000度 |
起終点 | 起点:十国峠山麓駅 終点:十国峠山頂駅 |
駅数 | 2駅 |
運営 | |
開業 | 1956年10月16日 |
所有者 | 駿豆鉄道→伊豆箱根鉄道 →十国峠 |
運行方法 | 単線2両交走式 |
使用車両 | 車両の節を参照 |
路線諸元 | |
路線総延長 | 0.3 km (0.19 mi) |
軌間 | 1,435 mm (4 ft 8+1⁄2 in) |
最高地点 | 高低差:101 m[1] |
最急勾配 | 408 ‰[2] (22°11′) |
停車場・施設・接続路線 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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十国鋼索線(じゅっこくこうさくせん)は、静岡県田方郡函南町の十国峠山麓駅から十国峠山頂駅間を結ぶ、十国峠株式会社が運営するケーブルカー路線である。「十国峠パノラマケーブルカー」あるいは「十国峠ケーブルカー」とも呼ばれる。
2021年11月までは西武グループの伊豆箱根鉄道株式会社が運営していたが、同年12月に会社分割により十国峠株式会社の運営となり[3]、2022年2月から富士急グループに移った[4]。
概要
[編集]箱根と伊豆を結ぶ静岡県道20号熱海箱根峠線(十国峠ドライブウェー)の途中にある無料休憩所「森の駅 箱根十国峠(旧・十国峠レストハウス)」の施設内に設けられた十国峠山麓駅と、展望台のある十国峠山頂駅を結んでいる[5]。十国峠山頂駅は函南町と熱海市の境にあり、十国五島(伊豆・相模・駿河・遠江・甲斐・安房・上総・下総・武蔵・信濃、大島・新島・神津島・三宅島・利島[6][7])を展望できるといわれる標高766 mの日金山の山頂、十国峠へと登ることができ、気象条件によっては、山頂にある頂上展望台の望遠鏡から東京タワーや東京スカイツリーも見えることがある[8]。
十国峠山頂駅の南には眺めの良い芝地が整備され、風の弱い日にはピクニックなども楽しめる。また、その先には山腹にある姫の沢公園へと繋がる歩道があり、各所にアスレチックなどが置かれ、子供連れのハイキング客などが訪れる[9]。
なお、十国峠へはケーブルカーを使う以外にも、道が急ではあるが、熱海峠の伊豆スカイライン熱海峠ICの近くからも、前述の芝地近くの姫の沢公園ハイキングコース入口(峠の駐車場あり)まで行くことができる[9]。
伊豆箱根バスの発売する「箱根旅助け」が利用可能(「箱根バスフリー」では割引料金適用)。小田急グループで発行している「箱根フリーパス」は利用できない。
- 十国登り口駅とドライブイン
- 十国峠駅と富士山
- 十国峠から日没前の富士山(2008年11月19日撮影)
路線データ
[編集]同じく伊豆箱根鉄道が運営していた駒ヶ岳鋼索線(2005年廃止)を始め、日本国内の多くのケーブルカーは1,067 mm軌間を採用しているが、十国鋼索線では標準軌を採用している。これは、車両製作にあたり当時日本国内唯一の標準軌のケーブルカーであった妙見鋼索鉄道(後の能勢電鉄妙見の森ケーブル)の台車を転用したためである。
なお、静岡県で標準軌を採用している鉄道路線は東海道新幹線と本路線のみである。また、2023年12月4日に能勢電鉄妙見の森ケーブルが廃止されたことで[10]、本路線が日本国内で唯一の標準軌のケーブルカーとなった。
運行形態
[編集]おおむね15分毎の運行で、所要時間は3分である。
車両
[編集]1955年(昭和30年)日立製作所製[11]で、1・2の2両がある。いずれも開業時から使用されている車両で、1号車(青)には「日金」、2号車(赤)には「十国」の愛称が付けられている。車体塗装は以前は2両ともにライオンズカラーを纏っていたが、2018年7月より開業当時のデザインをモチーフに車体中央部に富士山をアレンジした新塗装が採用されている[12]。
歴史
[編集]- 1956年(昭和31年)10月16日:駿豆鉄道株式会社により十国鋼索線が開業。
- 1957年(昭和32年)6月1日:駿豆鉄道が伊豆箱根鉄道株式会社に社名変更。
- 2021年(令和3年)12月1日:伊豆箱根鉄道より、十国鋼索線・十国峠レストハウスの運営部門を会社分割し、十国峠株式会社を新設[3]。同社による運営となる。
- 2022年(令和4年)
駅一覧
[編集]十国峠山麓駅(じゅっこくとうげさんろくえき) - 十国峠山頂駅(じゅっこくとうげさんちょうえき)
前述の通り2022年に駅名が改称されているが[14]、旧称である「十国登り口駅」「十国峠駅」を使用する案内書等もあり、双方が混在している[17][18]。また十国峠山麓駅は「山麓駅」、十国峠山頂駅は「山頂駅」と案内されることがある。
接続路線
[編集]施設
[編集]- 山頂施設
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- PANORAMA TERRACE 1059(パノラマテラス1059)
- TENGOKU CAFÉ(天国カフェ)
- 麓施設
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- 森の駅 箱根十国峠(営業時間 8:40-17:00)
十国峠山頂駅からの眺望
[編集]脚注
[編集]- ^ 今尾恵介監修『日本鉄道旅行地図帳』4号 関東2、新潮社、2008年、p.45
- ^ けいてつ協會『知られざる鉄道』JTB、1997年、p.184
- ^ a b c 「十国峠レストハウス」ならびに「十国峠ケーブルカー」に関するお知らせ(伊豆箱根鉄道グループ)(2021年10月1日、2021年10月2日閲覧)
- ^ a b 『「十国峠ケーブルカー」や「十国峠レストハウス」が 本日2/1(火)より富士急グループに仲間入り』(PDF)(プレスリリース)富士急行株式会社、十国峠株式会社、2022年2月1日 。2022年2月1日閲覧。
- ^ “運賃・営業時間”. 箱根 十国峠パノラマケーブルカー. 十国峠. 2023年1月24日閲覧。 “十国峠パノラマケーブルカーは森の駅箱根十国峠2階にある「十国峠 山麓駅」と展望台のある山頂の「十国峠 山頂駅」を結ぶ全長316mのケーブルカーです。”
- ^ “山頂のご案内”. 箱根 十国峠ケーブルカー. 十国峠. 2022年5月21日閲覧。
- ^ “十国峠”. あたみニュース. 熱海市観光協会. 2022年5月21日閲覧。
- ^ “スカイツリー、十国峠から見えた!函南”. 静岡新聞. (2011年12月18日). オリジナルの2013年9月27日時点におけるアーカイブ。
- ^ a b “ハイキング姫の沢公園” (PDF). あたみニュース. 熱海市観光協会. 2021年2月23日閲覧。
- ^ 妙見山で展開する「妙見の森関連事業」の営業終了の繰上げ および 鋼索線(ケーブル)の廃止繰上届の提出について (PDF) - 能勢電鉄 2023年9月22日
- ^ けいてつ協會『知られざる鉄道』JTB、1997年、p.105
- ^ 十国峠ケーブルカー [@jukkokupass] (2018年7月22日). "ケーブルカーNEW車両デザインです". X(旧Twitter)より2020年5月6日閲覧。
- ^ 『十国峠「PANORAMA TERRACE 1059」・「TENGOKU CAFE」8/11(木祝)オープン!!』(PDF)(プレスリリース)富士急行株式会社、十国峠株式会社、2022年7月29日 。2022年7月29日閲覧。
- ^ a b “~伊豆・熱海と箱根を繋ぐ観光拠点~「森の駅 箱根十国峠」誕生!!”. 十国峠 (2022年11月5日). 2024年1月16日閲覧。 “~ 11月5日(土)にケーブルカーと駅の名称を変更致しました ~”
- ^ 『「森の駅 箱根十国峠」11/5(土)誕生』(PDF)(プレスリリース)富士急行株式会社・十国峠株式会社、2022年11月4日 。2022年11月7日閲覧。
- ^ 『令和5年度 鉄道要覧』電気車研究会・鉄道図書刊行会、p.190
- ^ 十国峠・岩戸山 熱海市観光協会(2024年1月15日閲覧):「十国登り口駅」等の正式名称を使用している例。
- ^ 運賃・営業時間 十国峠(2024年1月15日閲覧):「十国峠山麓駅」等の名称を使用している例。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 箱根 十国峠パノラマケーブルカー
- 十国峠パノラマケーブルカー (@jukkokupass) - X(旧Twitter)
- 十国峠ケーブルカー (jukkoku) - Facebook
- 十国峠展望台 - 伊豆半島ジオパーク
- 熱海観光局-十国峠