天城越え (曲)

「天城越え」
石川さゆりシングル
B面 隠れんぼ
リリース
ジャンル 演歌
レーベル 日本コロムビア
作詞 吉岡治
作曲 弦哲也
ゴールドディスク
チャート最高順位
  • 46位(オリコン
  • 石川さゆり シングル 年表
    大阪つばめ
    1986年
    天城越え
    (1986年)
    夫婦善哉
    1987年
    試聴
    天城越え - YouTube
    テイチクエンタテインメント提供のYouTubeアートトラック)
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    浄蓮の滝に設置された歌碑

    天城越え」(あまぎごえ)は、石川さゆり1986年7月21日に発売した第28回日本レコード大賞・金賞受賞曲。

    概要・エピソード

    1985年吉岡治弦哲也桜庭伸幸の3人が天城湯ヶ島町(現・伊豆市)の温泉旅館・白壁荘で製作した。3人は旅館に2泊し、吉岡は旅館周辺を散策する事で詞の原案を練っていたという[1]静岡県伊豆半島天城山を舞台にしたご当地ソングでもあり、歌詞に登場する浄蓮の滝には歌碑が設置されている。

    当時のカラオケブームの最中に、「石川にしか歌えない、難易度の高い作品を」ということで制作された楽曲である[2]。作曲した弦によると「石川は『天城越え』の歌詞を初めて見た瞬間、戸惑いの表情を浮かべた。“こんな情念の籠もった歌、自分には歌えない”そううろたえ途方に暮れている様子だった。しかし、その後石川は一つ一つの歌詞に真正面から向き合い、解釈し、消化していった。言うなれば『天城越え』をゆっくり自分の身体に染み込ませていった」と語っている[3]

    2008年シーズンの大リーグ選手・イチローの打席曲にもなった。これはシーズンオフに帰国して紅白歌合戦を見ていたイチローが本曲を聴いて、「記録など、いろいろな物を越えたい」と思ったからだという。その後石川はマリナーズのホームゲームに招待された。但し、石川自身は「野球音痴」だという。

    第一興商が、自社の通信カラオケDAM』がサービスを開始した1994年4月から2018年までのデータを集計したところ、『天城越え』は最も歌われた楽曲として演歌では首位、全楽曲の中でも4位となった[4]

    NHK紅白歌合戦

    年末恒例の『NHK紅白歌合戦』では、1986年第37回)で初披露。その後も1997年第48回)、1999年第50回)、2002年第53回)、2005年第56回)と披露。2007年第58回)より石川は隔年で「津軽海峡・冬景色」と「天城越え」とを交互に披露するようになり、本曲も2008年第59回)以降、偶数年・奇数回次に歌唱している。

    1986年(第37回)・2002年(第53回)・2016年第67回)・2018年第69回)は紅組トリとして通算4度披露したが、これは同じ石川の「津軽海峡・冬景色」の通算4度に並ぶ、紅組歌手としてのトリ回数では歴代最多の記録である[注釈 1]

    2005年に実施された「スキウタ〜紅白みんなでアンケート〜」では、紅組の16位に選ばれた。

    収録曲

    1. 天城越え
    2. 隠れんぼ[注釈 2]

    カバー

    脚注

    注釈

    1. ^ なお紅白歌手全体では、かつて白組歌手の常連だった北島三郎の「まつり」の5度が史上最多記録である。2位タイに「津軽海峡・冬景色」「天城越え」(各4度)が続く。
    2. ^ 石川のデビューシングルである「かくれんぼ」とは同名異曲。

    出典

    1. ^ 静岡新聞・2010年5月18日朝刊 31面掲載の記事より
    2. ^ 読売新聞社文化部『この歌この歌手―運命のドラマ120〈下〉』現代教養文庫、1997年、240-241頁。ISBN 4390116029
    3. ^ 週刊現代5月22、29日号「近頃、石川さゆりの『天城越え』に胸が締め付けられる」p159
    4. ^ 平成で最も歌われた楽曲は「ハナミズキ」 DAM平成カラオケランキング発表、歌手別1位は浜崎あゆみ”. BARKS. ジャパンミュージックネットワーク (2018年11月21日). 2019年3月12日閲覧。
    5. ^ ハラミちゃん、初のカバーアルバム発売決定”. BARKS. 2020年6月20日閲覧。

    関連項目

    外部リンク