安藤礼二
安藤 礼二(あんどう れいじ、1967年6月15日[1] - )は、日本の文芸評論家、多摩美術大学芸術人類学研究所所員、美術学部芸術学科教授。
経歴
[編集]東京都生まれ[2]。早稲田大学第一文学部考古学専修課程卒業後、河出書房新社に勤務[3][4]し、民俗学、幻想文学の新編再刊、現代思想書の訳書を編集担当した。
2002年「神々の闘争 折口信夫論」が第45回群像新人文学賞評論部門の優秀作に選ばれる[2][5]。2006年、『神々の闘争 折口信夫論』で第56回芸術選奨新人賞受賞[2][4]。中沢新一の下で多摩美術大学助教授。2007年、同准教授を経て教授。2009年『光の曼陀羅 日本文学論』で第3回大江健三郎賞、第20回伊藤整文学賞受賞[2][5]。2015年『折口信夫』で、角川財団学芸賞、サントリー学芸賞受賞[3]。
著書
[編集]- ※は電子書籍で刊行
- 『神々の闘争 折口信夫論』(講談社、2004年/講談社文芸文庫、2024年8月※、斎藤英喜解説)
- 『近代論 - 危機の時代のアルシーヴ』(NTT出版、2008年)
- 『光の曼陀羅 - 日本文学論』(講談社、2008年/講談社文芸文庫、2016年※)
- 『霊獣 - 「死者の書」完結編』(新潮社、2009年)
- 『場所と産霊(ムスビ)- 近代日本思想史』(講談社、2010年※)
- 『たそがれの国』(筑摩書房、2010年)
- 『祝祭の書物 - 表現のゼロをめぐって』(文藝春秋、2012年)
- 『折口信夫』(講談社、2014年※)
- 『大拙』(講談社、2018年10月※)
- 『列島祝祭論』(作品社、2019年10月)
- 『迷宮と宇宙』(羽鳥書店、2019年11月)
- 『吉本隆明 - 思想家にとって戦争とは何か』(NHK出版〈シリーズ・戦後思想のエッセンス〉、2019年11月※)
- 『熊楠 - 生命と霊性』(河出書房新社、2020年12月)
- 『縄文論』(作品社、2022年10月)
- 『井筒俊彦 - 起源の哲学』(慶應義塾大学出版会、2023年9月※)
- 『死者たちへの捧げもの』(青土社、2023年12月)
共編著
[編集]- 『折口信夫の青春』富岡多恵子共著(ぷねうま舎、2013年)
- 『明治大学公開文化講座32 書物としての宇宙』(明治大学人文科学研究所編:風間書房、2014年)
- 『この女を見よ 本荘幽蘭と隠された近代日本』江刺昭子共編著(ぷねうま舎、2015年)
編・解説
[編集]- 『折口信夫 初稿・死者の書』 国書刊行会、2004年
- 『死者の書・口ぶえ』 岩波文庫、2010年※
- 『折口信夫文芸論集』 講談社文芸文庫、2010年※
- 『折口信夫天皇論集』 講談社文芸文庫、2011年
- 『折口信夫芸能論集』 講談社文芸文庫、2012年
- 『折口信夫対話集』 講談社文芸文庫、2013年
- 折口は角川ソフィア文庫の新版解説を担当(※電子書籍で再刊)
- 『井筒俊彦 言語の根源と哲学の発生』 河出書房新社〈KAWADE道の手帖〉
- 若松英輔と責任編集、2014年6月、増補版2017年6月
- 『松山俊太郎 蓮の宇宙』 太田出版、2016年
- 『言語と呪術 発話の呪術的機能の研究』 慶應義塾大学出版会、2018年
- 〈井筒俊彦英文著作翻訳コレクション〉。監訳(小野純一訳)
脚注
[編集]- ^ 『読売年鑑 2016年版』(読売新聞東京本社、2016年)p.441
- ^ a b c d “折口信夫という「謎」---『折口信夫』著・安藤礼二(安藤 礼二)”. 現代新書 | 講談社. 2021年12月23日閲覧。
- ^ a b “安藤 礼二 『折口信夫』 受賞者一覧・選評 サントリー学芸賞 サントリー文化財団”. www.suntory.co.jp. 2021年12月23日閲覧。
- ^ a b “[ほっとインタビュー]古典から近代を読み解く文芸批評家 安藤礼二さん:中外日報” (jp). 中外日報社. 2021年12月23日閲覧。
- ^ a b “安藤礼二 | 著者プロフィール | 新潮社”. www.shinchosha.co.jp. 2021年12月23日閲覧。