新千歳空港シアター
新千歳空港シアター NEW CHITOSE AIRPORT THEATER | |
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新千歳空港シアター(2023年1月撮影) | |
情報 | |
正式名称 | 新千歳空港シアター |
旧名称 | じゃがポックルシアター (2011年7月 - 2016年7月) ソラシネマちとせ (2016年7月 - 2019年3月) |
完成 | 2011年 |
開館 | 2011年7月15日 |
開館公演 | ハリー・ポッターと死の秘宝PART2[1] 劇場版 マクロスF〜イツワリノウタヒメ〜[1] 3Dミュージカルショー ハローキティとオズの魔法の国[1] |
客席数 | 377席(3スクリーン合計) |
設備 | 7.1chデジタルサウンド DLP、MasterImage 3D |
用途 | 映画上映 |
運営 | 株式会社えんれいしゃ[2] |
所在地 | 〒066-0012 北海道千歳市美々 新千歳空港国内線ターミナルビル 4F オアシス・パーク |
位置 | 北緯42度47分14秒 東経141度40分50秒 / 北緯42.78722度 東経141.68056度座標: 北緯42度47分14秒 東経141度40分50秒 / 北緯42.78722度 東経141.68056度 |
最寄駅 | 新千歳空港駅 |
最寄バス停 | 新千歳空港#バスを参照 |
最寄IC | 道央自動車道新千歳空港IC |
外部リンク | 新千歳空港シアター |
新千歳空港シアター(しんちとせくうこうシアター、英語: NEW CHITOSE AIRPORT THEATER)は、北海道千歳市の新千歳空港にある映画館。旧名称「じゃがポックルシアター」(英語: Jaga Pokkulu Theater)、「ソラシネマちとせ」(英語: SORA CINEMA CHITOSE)。
特色
[編集]新千歳空港国内線ターミナルビルの増築・改修に伴いオープンした施設の1つであり[3]、日本国内初の「空港内の映画館」である。運営・経営は北海道空港のグループ会社である「株式会社えんれいしゃ」が行っている。
3スクリーンを有し、総座席数は377席ある。開館当初からデジタル上映に対応している他、北海道内初となるQSC製4WAYスピーカー(全スクリーン)、コトブキ製両肘付席(一般席)を導入した。
シアターNo. | 座席数(車椅子席含む) | 備考 |
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1 | 231 | 35mm映写機併用 |
2 | 73 | 35mm映写機併用 |
3 | 73 |
歴史
[編集]千歳市と映画館
[編集]かつて千歳市には1940年(昭和15年)開館の「千歳座」[4] を皮切りに「友楽映画劇場」「オリオン座」「公楽映画劇場」といった映画館が存在していた[注 1][6]。しかしテレビの普及と共に映画の斜陽化が進み、1968年(昭和43年)にオリオン座[4]、1970年(昭和45年)に公楽映画劇場が閉館[4]。その後千歳座は1972年(昭和47年)に改築した「スカイタウンビル」[4] の5階でリニューアルオープン。同ビルの3階に友楽映画劇場が移転[4] した他、日活ロマンポルノ専門の「千歳にっかつ」も併設したが[注 2]、1984年(昭和59年)4月に千歳市民文化センターがオープン[8] すると、同年11月27日には千歳座3スクリーンが全館閉館[4] し、同市中心部から映画館が消滅した[6]。
この状況を見た市民有志は「ちとせシネマ倶楽部」というサークルを立ち上げ、千歳市民文化センターで新作や旧作映画の上映会を年数回行っていたが、隣接する恵庭市にシネマコンプレックス「恵庭・東宝シネマ8」が2000年(平成12年)7月8日にオープンすると、サークル自体は自然消滅となっていった。
館名 | 所在地 | 観客定員数 | 営業年 |
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千歳座 | 清水町1丁目[注 3] | 1,000人→220人 | 1940年 - 1984年 |
友楽映画劇場 | 幸町3丁目→清水町1丁目 | 418人→208人 | 1952年 - 1984年 |
オリオン座 | 朝日町2丁目 | 531人 | 1953年 - 1968年 |
公楽映画劇場 | 錦町3丁目 | 505人 | 1955年 - 1970年 |
千歳にっかつ | 清水町1丁目 | 56人 | 1972年 - 1984年 |
空港内映画館の開館
[編集]その後も千歳市民が主に恵庭市や苫小牧市、札幌市まで映画観賞に流れていったこともあり、市として映画館を誘致することは難しいとされていたが[6]、2007年(平成19年)に北海道空港が新千歳空港の新国際線ターミナルビル建設に関連して国内線ターミナルビル増床時に映画館などを併設する基本設計を発表[10]。国内線ターミナルビルは駐車場側に張り出す形で増築し、映画館に加えて温泉施設や娯楽施設などを備えた時間消費型、滞在型施設への転換を図った[11]。
当初は2011年(平成23年)6月1日にオープンする予定であったが、同年3月に発生した東日本大震災の影響による工事の遅れから開業日を延期し[12]、同年7月15日、同市内27年ぶりの映画館としてオープンした[13][注 4]。名称についてはカルビーがネーミングライツ(命名権)を取得し、北海道限定品のスナック菓子「じゃがポックル」に因んで「じゃがポックルシアター」となっていたが、2016年(平成28年)7月15日から「ソラシネマちとせ」と改称[14]。さらに2019年(平成31年)4月1日からは「新千歳空港シアター」となっている[15]。
年表
[編集]- 2011年(平成23年)
- 7月15日:「じゃがポックルシアター」として開館[16]。最初の上映作は『ハリー・ポッターと死の秘宝PART2』(デヴィッド・イェーツ監督)。
- 9月:『アジア旅番組国際グランプリ』初開催[17]。
- 2013年(平成25年)
- 2014年(平成26年)
- 10月31日 - 11月3日:『新千歳空港国際アニメーション映画祭』初開催。
- 2015年(平成27年)
- 恵庭・東宝シネマ8の閉館(5月31日)に伴い、東宝配給のアニメ映画シリーズ(劇場版ポケットモンスター、ドラえもん映画作品等)の封切上映を引き継ぐ。
- 2016年(平成28年)
- 7月15日:館名を「ソラシネマちとせ」と改称。
- 2018年(平成30年)
- 2019年(平成31年/令和元年)
- 4月1日:館名を「新千歳空港シアター」と改称。
- 12月20日:この日封切の『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』(J・J・エイブラムス監督)より音響設備が7.1chにグレードアップされる。
- 2020年(令和2年)
- 2021年(令和3年)
- 7月8日:この日封切の『ブラック・ウィドウ』(スカーレット・ヨハンソン主演)から4K RGBレーザープロジェクターを導入[26]。
- 7月15日:「じゃがポックルシアター」から通算して開業10周年を迎えた。
脚注
[編集]注釈
- ^ 1960年の映画館(北海道地方)「消えた映画館の記憶」を参照した[5]。
- ^ 1980年の映画館(北海道地方)「消えた映画館の記憶」を参照した[7]。
- ^ 現在の北海道ガス千歳支店が立地している場所に存在していた[9]。
- ^ これと前後して、札幌市白石区にあったディノスシネマズ札幌白石が5月8日に、同市中央区にあった札幌東宝プラザが8月31日に閉館している。
- ^ 1スクリーン単体としてはサッポロファクトリー内にある「ユナイテッド・シネマ札幌」のIMAXシアターが地震発生日から11月22日まで復旧に78日間かかっている[21]。
出典
- ^ a b c “日本国内初となる空港内の映画館「じゃがポックルシアター」がグランドオープン!”. エンタ魂. 角川アップリンク (2011年7月14日). 2017年4月11日閲覧。
- ^ “アミューズメント”. 株式会社えんれいしゃ. 2017年4月11日閲覧。
- ^ “「過ごす・楽しむ・発見する」がコンセプト 新千歳空港国内線ターミナルビル15日リニューアルオープン”. 千歳民報(苫小牧民報) (苫小牧民報社). (2011年7月7日). オリジナルの2016年8月22日時点におけるアーカイブ。 2019年10月19日閲覧。
- ^ a b c d e f g 千歳市史編さん委員会 編「第12章」『市民の暮らし/第4節「市民の楽しみ」』(PDF)千歳市〈新千歳市史 通史編・下巻〉(原著2019年3月28日)、928-930頁 。2019年9月3日閲覧。「第2項:映画館」
- ^ 『映画年鑑 戦後編 別冊 全国映画館録 1960』日本図書センター、1999年
- ^ a b c “広報ちとせ No.970” (PDF). 千歳市. p. 17 (2011年1月). 2017年4月12日閲覧。 “声の欄”
- ^ 日本映画製作者連盟配給部会『映画館名簿 1980年』時事映画通信社、1979年。
- ^ “教育行政の沿革(昭和51年~昭和62年)”. 千歳市 (2014年7月15日). 2021年11月4日閲覧。 “昭和59(1984)年4月:市民文化センター開館”
- ^ “北ガス千歳支店”. お問い合わせ先・お客さまサービス窓口. 北海道ガス株式会社. 2017年5月14日閲覧。
- ^ “新国際線ターミナル基本設計”. 千歳民報(苫小牧民報) (苫小牧民報社). (2007年4月3日). オリジナルの2016年8月22日時点におけるアーカイブ。 2019年10月19日閲覧。
- ^ “新千歳空港ビルに温泉、映画館も”. 千歳民報(苫小牧民報) (苫小牧民報社). (2010年12月29日). オリジナルの2016年8月22日時点におけるアーカイブ。 2019年10月19日閲覧。
- ^ “新商業施設の開業日延期”. 千歳民報(苫小牧民報) (苫小牧民報社). (2011年3月25日). オリジナルの2016年8月22日時点におけるアーカイブ。 2019年10月19日閲覧。
- ^ “新千歳空港国内線ターミナルビル 7月新装オープン”. 千歳民報(苫小牧民報) (苫小牧民報社). (2011年6月14日). オリジナルの2016年8月22日時点におけるアーカイブ。 2019年10月19日閲覧。
- ^ “7/15(金)より劇場名が“ソラシネマちとせ”に変わりました”. 新千歳空港シアター (2016年7月15日). 2017年4月12日閲覧。
- ^ “4/1(月)より劇場名が「新千歳空港シアター」に変わりました”. 新千歳空港シアター (2019年4月1日). 2019年4月2日閲覧。
- ^ “新千歳空港リニューアル*近隣商業施設も関心*「にぎわいプラスに」*映画館は競合に不安も”. フォト北海道(道新写真データベース). 北海道新聞社 (2011年7月16日). 2017年4月12日閲覧。
- ^ “アジア旅番組国際グランプリ”. 2017年4月12日閲覧。
- ^ “新千歳空港にワンコインシアター”. 千歳民報(苫小牧民報) (苫小牧民報社). (2013年5月28日). オリジナルの2016年8月22日時点におけるアーカイブ。 2019年10月19日閲覧。
- ^ “新千歳空港、映画鑑賞500円の「ワンコインシアター」を5月で終了”. FlyTeam (2015年5月29日). 2017年4月12日閲覧。
- ^ “厚真町で震度7、土砂崩れも 安否不明者、けが人発生”. 苫小牧民報 (苫小牧民報社). (2018年9月6日). オリジナルの2019年4月2日時点におけるアーカイブ。 2019年10月19日閲覧。
- ^ “IMAXデジタルシアター11月23日(金)から営業再開のお知らせ”. ユナイテッド・シネマ札幌. ユナイテッド・シネマ (2018年11月23日). 2018年11月23日閲覧。
- ^ “新千歳空港の客足、徐々に戻る 胆振東部地震影響から回復の兆し”. 苫小牧民報 (苫小牧民報社). (2018年10月25日). オリジナルの2019年6月12日時点におけるアーカイブ。 2019年10月19日閲覧。
- ^ 新千歳空港シアター (2020年3月30日). “新千歳空港シアター営業再開のお知らせ”. Facebook. 2020年6月6日閲覧。
- ^ 新千歳空港シアター (2020年4月17日). “【重要】4/18(土)より臨時休業とさせていただきます。”. Facebook. 2020年6月6日閲覧。
- ^ 「ビル内の3施設 きょう営業再開 新千歳空港」『北海道新聞千歳/恵庭』北海道新聞社、2020年6月6日、15面。2020年6月6日閲覧。
- ^ “本日から全スクリーン「4K RGB レーザープロジェクター」にて上映開始!”. 新千歳空港シアター (2021年7月8日). 2021年7月16日閲覧。
参考資料
[編集]- “じゃがポックルシアター”. 港町キネマ通り. 2019年10月19日閲覧。
関連項目
[編集]- 日本の命名権導入施設一覧
- ポルトムインターナショナル北海道 - 国際線ターミナル内で2020年から営業しているラグジュアリーホテル。同施設内に多目的ホール「新千歳空港ポルトムホール」がある。