朝鮮半島の武術一覧
朝鮮半島の武術一覧(ちょうせんはんとうのぶじゅついちらん)とは、朝鮮半島に伝わる、または朝鮮半島を起源とする、あるいは朝鮮半島にあったと主張される武術、武道の一覧。
いわゆる「韓国起源説」に関わるものも、まとめて載せるものとする。
このページについて
[編集]このページは朝鮮半島の武術のページをまとめるためのページである。従って、ここの内容は歴史的、政治的な主張とは関係ないものである。(例えば「ユド」について書かれていても、それは「柔道が韓国起源」と言っている訳ではない。あくまで「ユド」という言葉を使う人がいるという事である。また、このページで「朝鮮」というのは「李氏朝鮮」か、単に「Korean」という意味である。
「武術」と「武道」の区別は日本式に行っている。区別については武術、武道を参照。
武術
[編集]古武術
[編集]- 弓道(朝鮮)
本来は弓術(グンスル)やファルソギ等と呼ばれていたが、日本の影響により「弓道(グンド)」という言葉も使われるようになった。現在韓国では国弓(クックン)、ファルソギ、弓術、弓道など多様な用語が使われている
- 手搏
- 禅観武(ションカンム) - 立禅や半禅を基とした体術。瞑想等の養生法を含む。禅武道の鍛錬法。
- テッキョン
- シルム
- 借力(チャリュク、日本では「チャクリキ」) - 道教関係の武術、鍛錬法。極真会館空手の大山倍達も学んだ。
借力拳法 - 力技山流は、ハングルの子音を象った構えが存在し、牛・虎・熊の対動物戦の技術が存在する。
- 朝鮮勢法 - 『水滸伝』に紹介されている剣術。唐末から元にかけて成立した流派が、朝鮮と日本の両国に伝播。中国では、明代には失伝していた。明の武人・茅元儀が『武備誌』で紹介。後に『将衛営』の必須剣術になる。
- 海東剣道 - 渤海の剣術だという。「海神」の張(チャン)ボゴが日本海をまたにかけた貿易をしながら、中国と日本の両国の剣術の長所を合わせて作る。
- 十八技(シッパルギ) - 「武芸諸譜」(英祖の時代)の様々な武術を指す。日本の「武芸十八般」と同じ発想。
- 拳法(朝鮮) - 李氏朝鮮の「武芸図譜通志」という本に載っている拳法。明の将軍に教わったものを改良。
- 経堂(キョンダン) - 武芸図譜通志(正祖の時代)の武術。「武芸二四技」ともいうようである。
武術関係の伝統文化
[編集]- 剣舞(朝鮮)-不知火型のようなポーズで、肉体美を誇示してから、地面においてある剣を両手で持ってから、剣舞する。参照ー『武人時代』
近年作られた武術
[編集]武道
[編集]テコンドー系
[編集]- テコンドー(跆拳道)
- 武徳館テコンドー
- 崔光道(チョイクワンドと読む。創始者の名前から来ている。)
- 空手道(コンスドと読む。勿論「空手道」の韓国語読み。)
- 唐手道(タンスドと読む。空手と太極拳から作られたという。ちなみに、チャック・ノリスが学んだ事で知られる。)
- 太手道(テスドと読む。テコンドーの前身。)
ハプキドー系
[編集]- ハプキドー(合気道)
- コンバットハプキドー(戦闘館 合気道)
- 韓気道(ハンキド)
- 韓武道(ハンムド)
クムド系
[編集]その他
[編集]- 圓和道(ウォンナド) - 倍達族に伝わった武術。
- 花郎道(ファランド) - 僧から教わった武術にカンフーや柔術、ハプキドを混ぜたものだという。
- 気天(キチュン) - 変幻自在な打撃格闘術。蟷螂拳に似ているという。中国の山東省から伝播。
- 国仙道 - 韓国の道教系の武道。
- 禅武道 (ションムド)- 韓国の仏教系の武道。朝鮮半島版・少林寺拳法
北宗禅武道―高句麗の早衣(チョイ)から始まり、後高句麗を興こした弓裔(元・禅僧)も世達寺(セダルサ)で学んでいた武術。弓術・拳法・剣術・棒術からなる。
南宗禅武道―高麗の金俊(キム・ジュン)(元僧侶。僧名・無上)が祝霊寺(チュニャンサ)で学んでいた武術(後に、三別抄に伝わり、琉球唐手の元になった)。豊臣秀吉の朝鮮侵攻前には、西山や恵明といった曹渓宗の僧侶も学んでいた。 鞭術があり、江華島を中心に船上で戦うため、今までは馬術の延長線上の『騎馬立ち』が基本の足構えだったが、この時から、しっかりと足元を踏みしめる『四股立ち』も取り入られることになった。
- 國術道(コクスルド) - 韓国の武術を総合した武術。総合武術である。
- 極真(クッチン、日本では「キョクシン」) - 空手の松濤館流、剛柔流を混合した武道・格闘技。日本では「極真カラテ」と呼称されている。
- 宮武道(クンムド) - 新羅の武術。
- 東海剣道
- 撃気道(キュキド) - テコンドー、柔術、柔道、ハプキドーを融合した武術。
- 龍武道(ヨンムド) - 龍仁大学校で誕生した武道
- 拳撃道
軍隊格闘術
[編集]武芸関係の書物
[編集]朝鮮半島の国々は貴族社会であった為、弓以外の武芸はあまり重視されていなかった。しかし、朝鮮出兵の時、剣術や槍術に長けた日本と戦って大打撃を受けた反省から、土着の武術を見直したり、日本や中国の武術を研究して強化を図った。その為、明の兵法書が元になっている。
- 武藝諸譜 - 朝鮮出兵の時の反省を踏まえて、倭寇を撃退した明の将軍である戚継光の「紀効新書」を元に作られた書物。
- 武藝諸譜續集 - 宣祖、光海君の支援によって、崔起南によって書かれた。
- 武藝諸譜飜譯續集 - 1610年に書かれた書物。
- 武藝新譜 - 1759年に英祖と荘献世子によって編纂された。
- 武藝圖譜通志 - 1790年に正祖(日本では「イ・サン」等で知られている)が編纂させた書物。