木村俊幸
木村 俊幸(きむら としゆき[1]、1969年12月6日[1] - )は、現代美術家[1]、VFXクリエーター[1]。東京都出身[1]。
美術家としてVFX studio LOOPHOLE(デジタル特殊撮影スタジオ)を活動の中心とし[1]、同スペースをギャラリーとした個展を開催している。
映画では、『SPAWN』(1997年)、『リング』(1998年)、『ドラゴンヘッド』(2003年)などのマットアーティスト、VFXクリエイターとして活躍。『CASSHERN』(2004年)コンセプトデザイン、マットアート、VFXスーパーバイザーでは、第10回 記念 AMD Award '04(デジタルメディア協会主催)のBest Visual Designer賞を獲得[1]。
ゲームでは、『弟切草〜蘇生篇〜』の絵画と総合監修を務めた。
music PVでは、宇多田ヒカルの「Final Distance」「traveling」「SAKURAドロップス」などでVFXやコンセプトデザインを担当した。
来歴
[編集]日本大学芸術学部に油絵専攻で入学するが、8ミリの撮影を行っていた女性と知り合い映像業界に興味を持ち、ポストプロダクション企業マリンポストへアルバイトとして入る[1]。最初は写植打ちの手伝いなどであったが、マット画を手がける石井義雄の仕事を目にして石井に弟子入りし、そのまま大学を中退してマットペイントの道へと進んだ[1]。
1990年にオリジナルビデオ『女バトルコップ』のマット画でデビュー[1]。映画作品に多く携わった後、独立してLOOP HOLE名義で美術活動もはじめる[1]。早くにデジタル技術を導入していたことから、1990年代後半からはコンピュータグラフィックスによるプロモーションビデオやフィルムエフェクトなども手がけるようになった[1]。
映画『スポーン』でハリウッド作品にも参加[1]。その後、海外へ活動拠点を移すことも持ちかけられていたが、海外ではイレギュラーとしての物珍しさで受けていたと感じ、また日本での生活を好んでいたことから日本での活動を継続した[1]。
参加作品
[編集]映画
[編集]- 1995年『ゴジラvsモスラ』(マットペイント)
- 1995年『写楽』
- 1994年『ゴジラvsスペースゴジラ』
- 1995年『ゴジラvsデストロイア』
- 1997年『スポーン』(アメリカ、マットアート)
- 1998年『リング』デジタル・マットペインティング)
- 1998年『なぞの転校生』(マットアート)
- 1999年『金融腐蝕列島〔呪縛〕』(マットアート)
- 2000年『フシギのたたりちゃん』(コンセプトデザイン/美術監修/VFX監修/マットペインティング)
- 2001年『弟切草』(絵画/コンセプチュアルデザイン)
- 2003年『MOON CHILD』(マットアート)
- 2003年『ドラゴンヘッド』(コンセプトデザイン/マットペイント)
- 2004年『CASSHERN』(コンセプチュアルデザイン/VFXスーパーバイザー)
- 2005年『忍 SHINOBI』(コンセプトデザイン)
- 2006年『最終兵器彼女』(VFXアートディレクター/マットペインティング)
- 2006年『笑う大天使』(VFXスーパーバイザー/コンセプトデザイン)
- 2006年『UDON』(マットアート)
- 2007年『どろろ』(VFXコンセプトアート)
- 2007年『大帝の剣』(コンセプトデザイン/メカニカルデザイン)
- 2008年『リアル鬼ごっこ』(マットアート)
テレビ
[編集]- 1996年『ウルトラマンティガ』(マットペインティング)
- 2017年『宇宙戦隊キュウレンジャー』(背景コンセプトデザイン・マットペイント)
- 2019年『仮面ライダーゼロワン』(マットアート)[2]
- 2022年『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』(マットアート)
- 2023年『王様戦隊キングオージャー』(コンセプト&3D背景デザイン)
- 2023年『仮面ライダーガッチャード』(マットアート)
オリジナルビデオ
[編集]- 1990年『女バトルコップ』
ゲーム
[編集]脚注
[編集]参考文献
[編集]- 「[インタビュー]木村俊幸」『宇宙船』vol.159(WINTER 2018.冬)、ホビージャパン、2017年12月29日、58-60頁、ISBN 978-4-7986-1602-5。