東フリジア語
東フリジア語 | |
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Seeltersk | |
話される国 | ドイツ |
地域 | ニーダーザクセン州の一部 |
話者数 | 2,000人 |
言語系統 | |
表記体系 | ラテン文字 |
言語コード | |
ISO 639-3 | stq |
消滅危険度評価 | |
Severely endangered (Moseley 2010) |
東フリジア語(ひがしフリジアご、独:Saterfriesisch/Saterländisch、英:Saterfriesisch、東フリジア語:Seeltersk)とは、ドイツの少数言語の一つである。「東フリースラント語」「ザーターフリジア語」「ザーターラント語」とも呼ばれる。
名前が紛らわしいが、低地ドイツ語東フリースラント方言(独:Ostfriesisch、英:Eastern Frisian)とは別の言語である。
概要
[編集]ドイツ北西部、ニーダーザクセン州クロペンブルク郡のザーターラントの4つの村のうち、シュトリュクリンゲン、ラムスロー、シャレル(いずれもドイツ語名)の3村のみで話されている[1]。話者人口は2000人ほど[1]。フリジア語の東フリジア方言の最後に残った一つの言語。
西ゲルマン語群の中では英語とともにアングロ・フリジア語群に属し、標準ドイツ語や低地ドイツ語(低ザクセン語)よりも英語に近い言語とされている。
フリジア語の方言は東部方言(東フリジア語)と西部方言(西フリジア語)そして北部方言(北フリジア語)に大別される。西部方言はオランダに住む話者が大部分を占めており、北部方言はドイツの北海沿岸で話される。
他言語との比較
[編集]東フリジア語 | Die Wänt strookede dät Wucht uum ju Keeuwe un oapede hier ap do Sooken. |
北フリジア語(モーリング方言) | Di dreng aide dåt foomen am dåt kan än mäket har aw da siike. |
西フリジア語 | De jonge streake it famke om it kin en tute har op 'e wangen. |
低地ドイツ語(東フリースラント方言) | De Jung straktde dat Wicht üm't Kinn to un tuutjede hör up de Wangen. |
オランダ語 | De jongen aaide/streelde het meisje over haar kin en kuste haar op haar wangen. |
ドイツ語(標準ドイツ語) | Der Junge streichelte das Mädchen ums Kinn und küsste sie auf die Wangen. |
英語 | The boy stroked the girl on the chin and kissed her on the cheeks. |
脚注
[編集]- ^ a b 清水誠「フリジア語とフリジア人について」『独語独文学研究年報』第31号、北海道大学ドイツ語学・文学研究会、2004年、82-98頁、ISSN 13480413、NAID 120000971084、2021年8月24日閲覧。