片平 (仙台市)

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片平
仙台高等裁判所
片平の位置(仙台市中心部内)
片平
片平
片平の位置
片平の位置(宮城県内)
片平
片平
片平 (宮城県)
北緯38度15分26.08秒 東経140度52分2.32秒 / 北緯38.2572444度 東経140.8673111度 / 38.2572444; 140.8673111
日本
都道府県 宮城県
市町村 仙台市
行政区 青葉区
人口
2022年(令和4年)1月1日現在)[1]
 • 合計 1,754人
郵便番号
980-0812[2]
市外局番 022[3]
ナンバープレート 仙台
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片平(かたひら)は、宮城県仙台市青葉区の町丁。郵便番号は980-0812[2]。人口は1754人、世帯数は1096世帯(2022年1月1日現在)[1]。現行行政地名は片平一丁目・片平二丁目であり、全域で住居表示を実施している[4]

地理

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東北大学の片平キャンパス。

片平は仙台市都心部の南西の一角を占める。

片平一丁目は、青葉通の大町交差点(西公園南東角)から晩翠草堂前交差点(晩翠通との交点)の区間から南側で、片平二丁目より北側の部分である。ここには仙台法務合同庁舎仙台高等裁判所などの法曹関係の他、良覚院丁庭園、仙台市青葉消防署片平出張所、仙台市立片平丁小学校などがある。

片平二丁目はほぼ東北大学の片平キャンパスで占められている。片平二丁目の南側である土樋一丁目に東北学院大学土樋キャンパスがある。東北大学は片平キャンパスの南側部分を東北学院大学に売却する計画があったが、これを取り止め大幅に計画を縮小して敷地の一部のみを売却した。

歴史

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仙台城の城下町の中心の芭蕉の辻がある仙台中町段丘と、広瀬川の水面に近い仙台下町段丘との間には落差のある段丘崖がある。この段丘崖の直上、すなわち、仙台中町段丘の西縁から南縁を縁取るように長く連なる町および道が片平丁と呼ばれた。

崖に近い道の西側にはじめのうち人家がなく、東側にだけ屋敷が連なったことが、片平の名の由来とされる[5]。「偏片町」とも呼ばれた。

江戸時代の片平丁の範囲は広く、北は北一番丁南側の支倉町(現在の仙台市民会館の北端)から、南は現在の片平までを指した。広瀬川右岸の青葉山にある仙台城と対峙して広瀬川左岸の段丘崖直上にある片平丁には、一門、一家、一族、宿老など、伊達氏一族および仙台藩重臣の大屋敷が置かれていた。これらの一族や重臣たちは、他藩の大名並みの石高を有していたため、「大名小路」とも呼ばれた[5]。また「大広町」とも[5]、「広丁」とも言った。

幕末頃には、大町以北を大名小路、以南を片平丁と呼ぶようになったという。現在の片平はこの幕末の片平丁の範囲を踏襲している。戊辰戦争で負けた仙台藩は、仙台城を官軍に占領され、片平丁にあった重臣の大屋敷を明治政府に譲渡している。そのため片平丁では、明治時代から国の公共的な機関や、第二高等学校仙台高等工業学校東北帝国大学といった官立の学校が立地した。大名小路の方は明治期に接収された後、西公園となる。

1970年(昭和45年)に仙台駅の西側一帯で住居表示が施行され、これにより片平が成立した[6]

交通

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片平の街区の南西部分を通る道路には仙台市の歴史的町名活用事業により「片平丁通り」の通称が制定されている[7]。区間は青葉消防署片平出張所が立地する交差点部分から、東北学院大学土樋キャンパス近傍の南六軒丁通りとの接続部分までである[8]。この片平丁通りは市道1315号の片平丁線の一部である。この市道の区間は片平丁通りを越えてさらに東側に続く。

脚注

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  1. ^ a b 町名別年齢(各歳)別住民基本台帳人口”. 仙台市. 2022年3月24日閲覧。
  2. ^ a b 宮城県 仙台市青葉区 片平の郵便番号”. 日本郵政. 2025年1月16日閲覧。
  3. ^ 市外局番の一覧”. 総務省. 2022年3月24日閲覧。
  4. ^ 仙台市市民局戸籍住民課: “住居表示実施地区 町名一覧表(区毎・五十音順)”. 仙台市. 2022年3月14日閲覧。
  5. ^ a b c 鈴木省三『仙台風俗志(全)』(歴史図書社、1977年、原著1937年)36頁。
  6. ^ "仙台市の住居表示実施状況 実施地区名一覧《実施年降順》"(仙台市)2025年4月19日閲覧。
  7. ^ 道路の通称として活用する歴史的町名の由来(《片平丁》通り)(仙台市)2025年4月19日閲覧。
  8. ^ "歴史的町名を道路の通称として活用する路線"(仙台市)2025年4月19日閲覧。

参考文献

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  • 鈴木省三著、青木大輔・中山栄子・編『仙台風俗志(全)』、歴史図書社、1977年。原著は『仙台風俗志』として1937年刊。

関連項目

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外部リンク

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