竹田麗央
Rio TAKEDA | |
---|---|
基本情報 | |
名前 | 竹田 麗央 |
生年月日 | 2003年4月2日(21歳) |
身長 | 166 cm (5 ft 5 in) |
体重 | 68 kg (150 lb) |
国籍 | 日本 |
出身地 | 日本 熊本県合志市 |
経歴 | |
プロ転向 | 2022年 |
プロ勝利数 | 8 |
優勝数 | |
LPGAツアー | 1 |
日本LPGA | 7(うち公式戦2) |
LPGAメジャー選手権最高成績 | |
全米女子OP | 9位タイ(2024) |
成績 | |
初優勝 | JLPGA:KKT杯バンテリンレディスオープン LPGA:TOTOジャパンクラシック |
賞金王 | 2024年 |
賞金ランク最高位 | 1位(2024年) |
2024年11月10日現在 |
竹田 麗央(たけだ りお、2003年4月2日 - )は、日本の女性プロゴルファー。所属はヤマエグループホールディングス。叔母は平瀬真由美[1]。史上初の初優勝したシーズンで7勝以上を達成[2]。2024年JLPGA年間女王[3]。
人物・来歴
[編集]熊本県合志市出身。合志市立南ヶ丘小学校[4]→合志市立合志中学校[5]→熊本国府高等学校卒業。母・哲子の影響で6歳でゴルフを始め[6]、小学校年代では2015年の「熊本県小・中・高校ゴルフ大会」(男女混合競技)で3位に入賞[4]。熊本国府高等学校に進学した後、高校1年次では「第39回九州ジュニアゴルフ選手権競技 15歳~17歳女子の部」で優勝[7]。
2021年、高校3年次では地元熊本での「KKT杯バンテリンレディスオープン」に出場し、山下美夢有、古江彩佳、小祝さくらなどのトッププロを相手に臆することなくプレーし、4位に入賞[8]。更にその年の秋に開催された「第54回日本女子オープンゴルフ選手権競技」では当時アマチュアであった川﨑春花、尾関彩美悠との争いを制してローアマチュアを獲得した[9]。
経歴・履歴
[編集]2021年秋の日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)プロテストでは日本女子オープンローアマチュアの特権で最終テストのみの出場となり、5位に入着して合格を果たした[10]。2023年に初シード入り。
プロ3年目のシーズン2024年
[編集]3月の「Vポイント×ENEOSゴルフトーナメント」で小祝さくら、鈴木愛と並んで首位で最終日最終組となり、鈴木が優勝した前週に続き同じペアリング。2週連続で最終日最終組が同じ顔触れとなるのはデータが残る2002年以降では初めて[11]。2週続けて5位に終わった。同じく3月の「ヤマハレディースオープン葛城」では最終日に首位から出たが73とスコアを落とし、1打差の2位[12]。
同年4月、地元熊本での「KKT杯バンテリンレディスオープン」では、最終日において3打差の3位から3バーディー、1ボギーの70で回り、通算7アンダーとし逆転で悲願のプロ初優勝[13]。更に翌週「フジサンケイレディスクラシック」において最終日3打差の首位で出て6バーディー、2ボギーの67で回り通算12アンダーでツアー制度施行以降4人目の初優勝から2連続優勝を飾った[14]。
同年5月、「ブリヂストンレディスオープン」では大会コース記録となる通算14アンダーの274で、3勝目を挙げ、初めて4日間大会を制した[15]。その後、初メジャー挑戦となる「全米女子オープン」では3オーバーの9位タイでベスト10入りを果たす[16]。
同年8月、「北海道Meijiカップ」で通算12アンダーの204で回り今季、通算ともに4勝目を挙げ、叔母の平瀬真由美が賞金女王になった1994年に挙げた年間4勝に並んだ[17][18]。さらに同月、ゴルフの聖地スコットランド・セント・アンドリュース オールドコースでの「AIG女子オープン」に出場したその翌週に強行日程をものともせずに出場した「ゴルフ5レディス」では台風10号のため2日目がサスペンデッドとなり2日間36ホールに競技方式が変更された最終日で首位と1打差4位タイでからスタートし66をマーク、最終18番ホールでバーディーを奪って通算10アンダーでホールアウトし、後続の組も追いつけなかったことで優勝となり、シーズン5勝目となった[19][20]。
同年9月、「日本女子プロゴルフ選手権大会」で大会記録に並ぶ通算19アンダーとして、同大会およびメジャー初制覇を4日間首位を守る完全優勝で飾る。今大会での日本人完全優勝は1972~1974年樋口久子、1979年岡本綾子以来、45年ぶり3人目となった[21]。さらには2015年のイ・ボミ以来のシーズン2回目の2週連続優勝と1989年の小林浩美(現日本女子プロゴルフ協会会長)以来35年ぶりの初優勝からのシーズン6勝目となった[22]。同月、「日本女子オープンゴルフ選手権競技」でも通算10アンダーで優勝し、史上初めて初優勝したシーズンで7勝に到達。また1968~71年、1974年、1976~77年の樋口久子、2019年の畑岡奈紗以来史上3人目の同一年日本タイトル2冠達成であった[23]。そして日本女子オープン終了後に全米女子プロゴルフ協会(LPGA)参戦資格獲得予選会(Q-Series)に挑戦することを表明した[24]。
10月の「スタンレー・レディースホンダ」では4位だったが、賞金720万円を加算してシーズン獲得賞金2億円に到達。出場25試合での達成は2015年のイ・ボミが記録した30試合を抜く史上最速記録となった[25]。
10月31~11月3日にかけて行われた日米共催競技大会の「TOTOジャパンクラシック」で最終日、首位から3打差の4位でスタートし、一時は首位に立ったマリーナ・アレックスに3打差をつけられるも16番ホールのイーグルと最終ホールのバーディーでアレックスに追いつき、プレーオフに持ち込んだ。プレーオフでは共に譲らず2時間6ホールに及ぶ死闘となり、最後は6ホール目でバーディーを奪って勝負に決着をつけた。この結果、JLPGAツアーでシーズン8勝目、LPGAツアーで初優勝となったのみならず、優勝により挑戦を表明していたLPGAツアーメンバー登録資格を取得(2年シードを獲得)した[26][27]。日米共催のため賞金がドルで用意され優勝賞金は30万ドル。大会終了翌日の月曜日のレートにより賞金は4542万9000円となり、シーズンの獲得賞金を2億5263万0016円として2022年に山下美夢有が記録した単一年での獲得賞金記録を更新したが、賞金女王には決定せず。
TOTOジャパンクラシック翌週の「伊藤園レディスゴルフトーナメント」ではあえなく予選落ちしたが、メルセデスポイントランキングで2位につけていた山下美夢有がこの大会で単独4位以下に終わり、残り試合全てに山下が優勝してもポイントを逆転できないため、竹田のメルセデスポイントランキング1位が確定、初の年間女王戴冠が決定し[28]、同時に名誉タイトルとなった賞金女王の2冠を達成した[29]。11月17日の「大王製紙エリエールレディース」は3位ではあったが、賞金650万円を加えて今季獲得額は2億5913万0016円に達し、2020-2021年に稲見萌寧が記録したシーズン最多額2億5519万2049円を更新した[30]。
人物
[編集]- 母(平瀬哲子)、叔母(1993年、1994年の賞金女王・平瀬真由美)がプロゴルファーという環境であり、母の影響でゴルフを始めた[6]。
- 父、兄、弟が野球選手であり、自身も野球好きを公言している。贔屓の球団は読売巨人軍[31]。贔屓の選手は坂本勇人(巨人軍)と山下舜平大(オリックス・バファローズ)[32]。
- 自身の名前「麗央」の由来は、父が経営するゴルフショップに来店したブラジル帰りの客が「リオのカーニバルは凄いんだぜ」と呟いた一言が印象に残ったからだという。なお、母は「さくら」と名付けたかったとのことである[33]。
- 神谷そら、川崎春花、桜井心那らと同じ2003年度生まれで「ダイヤモンド世代」と呼ばれる。
- 2024年7月、富士フイルムホールディングス株式会社とスポンサー契約を締結した[34][35]。
プロ成績
[編集]ツアー優勝
[編集]LPGA Tour(1)
[編集]Legend |
Major championships(0) |
Other LPGA Tour(1) |
No. | Date | Tournament | Winning score | 2位との差 | 2位(タイ) | 優勝賞金 ($) |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2024年10月31日 - 11月3日 | TOTOジャパンクラシック[注 1] | −15(69-65-67=201)[注 2] | プレーオフ | マリーナ・アレックス |
JLPGAツアー(8)
[編集]
|
No. | Date | Tournament | スコア | 2位との差 | 2位(タイ) |
---|---|---|---|---|---|
1 | 2024年4月12日 - 14日 | KKT杯バンテリンレディスオープン | −7(73-66-70=209) | 2打差 | イ・ミニョン 鈴木愛 鶴岡果恋 |
2 | 2024年4月19日 - 21日 | フジサンケイレディスクラシック | −12(67-67-67=201) | 3打差 | 小林光希 |
3 | 2024年5月16日 - 19日 | ブリヂストンレディスオープン | −14(67-67-72-68=274) | 2打差 | 河本結 山下美夢有 |
4 | 2024年8月2日 - 4日 | 北海道Meijiカップ | −12(68-70-66=204) | 1打差 | 河本結 |
5 | 2024年8月30日 - 9月1日 | ゴルフ5レディスプロゴルフトーナメント | −10(68-66=134)[注 3] | 1打差 | 山内日菜子 |
6 | 2024年9月5日 - 8日 | 日本女子プロゴルフ選手権大会 | -19 (64-67-69-69=269) | 1打差 | 山下美夢有 |
7 | 2024年9月26日 - 29日 | 日本女子オープンゴルフ選手権競技 | -10 (72-69-67-70=278) | 2打差 | 岩井明愛 |
8 | 2024年10月31日 - 11月3日 | TOTOジャパンクラシック[注 4] | −15(69-65-67=201)[注 5] | プレーオフ | マリーナ・アレックス |
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ “元賞金女王平瀬真由美の姪、21歳竹田麗央が史上4人目のツアー初優勝から2戦連続優勝の快挙”. 日刊スポーツ (2024年4月21日). 2024年4月21日閲覧。
- ^ “竹田麗央 初Vからシーズン7勝は史上初!日本タイトル2冠で米ツアー挑戦示唆「今年やってもいいかな」 - スポニチ Sponichi Annex スポーツ”. スポニチ Sponichi Annex. 2024年10月3日閲覧。
- ^ “メルセデス・ランキング|JLPGA|日本女子プロゴルフ協会”. 一般社団法人日本女子プロゴルフ協会. 2024年11月11日閲覧。
- ^ a b 平成27年度 熊本県民体育祭オープン競技 第38回 体協ゴルフ大会兼 第8回 熊本県小・中・高校ゴルフ大会 (PDF) 熊本県ゴルフ協会
- ^ 令和六年 二十歳を祝う会 (PDF) KOSHI NEWS 令和6年冬号
- ^ a b 竹田麗央 GDOニュース
- ^ 第39回九州ジュニアゴルフ選手権競技 女子の部 (15~17歳) (PDF) 九州ゴルフ連盟
- ^ 前日コースレコードタイ出したアマの高3竹田麗央は4位 最終日は73でスコア落とし悔しさも【女子ゴルフ】 中日新聞 2021年4月18日
- ^ 平瀬真由美のめい竹田麗央がローアマ獲得「将来は世界で活躍できるように」 日刊スポーツ 2021年10月4日
- ^ 元賞金女王の姪が5位で合格 母子プロは史上4組目、竹田麗央が海外メジャー制覇目指す 【ゴルフ・プロテスト】 中日スポーツ 2021年11月5日
- ^ “竹田麗央 リベンジ初Vだ!“史上初”2週連続最終日最終組同じ顔触れ 小祝&愛と首位横並び - スポニチ Sponichi Annex スポーツ”. スポニチ Sponichi Annex. 2024年8月5日閲覧。
- ^ “小祝さくらが5差逆転V! 節目のツアー10勝目 竹田麗央は無念2位で初Vまたお預け - スポニチ Sponichi Annex スポーツ”. スポニチ Sponichi Annex. 2024年8月5日閲覧。
- ^ 女子ゴルフ・竹田麗央、ツアー初優勝 元・賞金女王で叔母の平瀬真由美、やや辛口も含んだ祝福 中日スポーツ 2024年4月14日
- ^ "元賞金女王平瀬真由美の姪、21歳竹田麗央が史上4人目のツアー初優勝から2戦連続優勝の快挙". 日刊スポーツ. 日刊スポーツ新聞社. 2024年4月21日. 2024年4月21日閲覧。
- ^ "竹田麗央が68で回って通算14アンダーで逆転で今季3勝目 4日間大会初Vメルセデス・ランクは首位に返り咲き". スポーツ報知. 報知新聞社. 2024年5月19日. 2024年5月19日閲覧。
- ^ “渋野日向子3打及ばず2位も日本勢ワンツーフィニッシュ 優勝の笹生を拍手で称える - スポニチ Sponichi Annex スポーツ”. スポニチ Sponichi Annex. 2024年8月5日閲覧。
- ^ “竹田麗央が66をマークし、逆転Vで今季4勝目「最後まで自分を信じることができた」”. 日刊スポーツ. (2024年8月4日) 2024年8月4日閲覧。
- ^ “竹田麗央 今季4勝目 年間ポイント再奪首 - スポニチ Sponichi Annex スポーツ”. スポニチ Sponichi Annex. 2024年8月5日閲覧。
- ^ "全英帰りの竹田麗央が逆転で今季5勝目 18番バーディーで決着「ドキドキしていた」". Sponichi Annex. スポーツニッポン新聞社. 2024年9月1日. 2024年9月1日閲覧。
- ^ "竹田麗央が36ホール決戦制し今季5勝目! 叔母・平瀬真由美の年間最多勝利数を抜く「最後のバーディーパットを決めるまではドキドキ」". デイリースポーツ. 神戸新聞社. 2024年9月1日. 2024年9月1日閲覧。
- ^ “45年ぶり完全優勝の21歳・竹田麗央 母・哲子もビックリ「トントンといきすぎて本当に驚いています」 - スポニチ Sponichi Annex スポーツ”. スポニチ Sponichi Annex. 2024年9月9日閲覧。
- ^ "21歳竹田麗央、完全Vで国内メジャー初制覇 2週連続優勝で今季6勝目 賞金3600万円獲得". 日刊スポーツ. 日刊スポーツ新聞社. 2024年9月8日. 2024年9月8日閲覧。
- ^ “竹田麗央が大会初制覇! 日本タイトル2冠は樋口久子、畑岡奈紗に続く史上3人目の快挙”. スポニチ Sponichi Annex. 2024年9月29日閲覧。
- ^ "竹田麗央 来季米ツアー参戦に向け予選会挑戦表明「自分のゴルフに自信が持てるようになった」". Sponichi Annex. スポーツニッポン新聞社. 2024年10月3日. 2024年11月3日閲覧。
- ^ 共同通信社. “史上最速!竹田麗央シーズン獲得賞金2億円到達 15年イ・ボミ30試合抜く出場25試合で達成 - 国内女子ゴルフ : 日刊スポーツ”. nikkansports.com. 2024年11月11日閲覧。
- ^ "竹田麗央、TOTO女子ゴルフ制す 来季米ツアー挑戦". 日経電子版. 日本経済新聞社. 2024年11月3日. 2024年11月3日閲覧。
- ^ “【TOTOジャパンC】竹田麗央、米ツアー初V&米2年シード獲得 日没寸前!PO歴史的死闘6H目決着 - スポニチ Sponichi Annex スポーツ”. スポニチ Sponichi Annex. 2024年11月3日閲覧。
- ^ "竹田麗央が年少3位で初の年間女王を戴冠「メジャー初優勝もできて濃い1年だった」 来季は米ツアーに挑戦". スポーツ報知. 報知新聞社. 2024年11月10日. 2024年11月10日閲覧。
- ^ “1800万円獲得の山内日菜子が37人抜き 竹田麗央は“2冠”【女子賞金ランキング】”. ゴルフ総合サイト ALBA Net (2024年11月11日). 2024年11月11日閲覧。
- ^ “竹田麗央 萌寧超えシーズン最高額記録「来年からアメリカに行くのでその経費とかに充てられるかな」 - スポニチ Sponichi Annex スポーツ”. スポニチ Sponichi Annex. 2024年11月18日閲覧。
- ^ 女子ツアー初Vの竹田麗央は屈指の飛ばし屋 華麗なプロゴルファーの系譜に父や兄、弟は野球選手 デイリースポーツ 2024年4月14日
- ^ 【女子ゴルフ】竹田麗央、20歳ラストゲームは初の単独首位で最終日へ 大会後は小祝さくらとオリックス―西武戦を観戦予定 中日スポーツ 2024年3月30日
- ^ 女子ゴルフ・竹田麗央、「リオ」と読む名前の由来は「ゴルフショップに来たお客さん。神様だったのかな」と母が懐かしむ 中日スポーツ 2024年4月14日
- ^ “プロゴルファー「竹田麗央」選手とスポンサー契約を締結 | 富士フイルムホールディングス株式会社”. holdings.fujifilm.com. 2024年11月3日閲覧。
- ^ “女子ゴルフの竹田麗央が富士フイルムホールディングス株式会社とスポンサー契約 今季3勝のホープ - スポニチ Sponichi Annex スポーツ”. スポニチ Sponichi Annex. 2024年7月4日閲覧。