第72独立機械化旅団 (ウクライナ陸軍)

第72独立機械化旅団
創設 1941年12月15日
所属政体 ソビエト連邦の旗 ソビエト連邦
 ウクライナ
所属組織 ウクライナ陸軍
部隊編制単位 旅団
兵科 機械化歩兵
兵種/任務 機甲戦
所在地 キーウ州ビーラ・ツェールクヴァ
愛称 ブラック・ザポリージャ
標語 ウクライナか死か!
上級単位 北部作戦管区
戦歴 第二次世界大戦
ドンバス戦争
ロシアのウクライナ侵攻
指揮官 オレクサンドル・オフリメンンコウクライナ語版大佐
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第72独立機械化旅団(だい72どくりつきかいかりょだん、ウクライナ語: 72-та окрема механізована бригада)は、ウクライナ陸軍旅団北部作戦管区隷下。

大祖国戦争ソビエト連邦を侵略者ナチス・ドイツから防衛した功績から、赤旗勲章を授与され、ウクライナ軍に編入した現在でも、モスクワ中央軍事博物館に軍旗が永久保存されている[1]

概要

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第二次世界大戦

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1941年12月15日、第二次世界大戦の影響に伴い、赤軍第459狙撃師団としてカザフ・ソビエト社会主義共和国で創設された[1][2]

1942年1月22日、師団番号統一に伴い、第29狙撃師団に改称された[3]

1942年7月から独ソ戦に投入され、枢軸国に勝利し、赤旗勲章、名誉称号「親衛隊」、「クラスノグラード」を授与され、第72親衛狙撃師団に改称された[2][3]

1946年1月、ウクライナ・ソビエト社会主義共和国キエフ州に移駐した。

1946年7月、部隊縮小に伴い、第7独立親衛狙撃旅団に改編された。

冷戦

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1953年10月、部隊増強に伴い、第72親衛狙撃師団に改編された[4]

1957年6月、機械化に伴い、第72親衛自動車化狙撃師団に改編された[4]

ウクライナ陸軍

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第72独立親衛機械化旅団

1991年12月、ソビエト連邦の崩壊ウクライナの独立で創設されたウクライナ陸軍に編入し、第1軍団隷下の第72親衛機械化師団に改編された。

1997年8月、第292親衛戦車連隊を基幹に第1独立親衛戦車旅団が創設された[2]

2002年、部隊縮小に伴い、第72独立親衛機械化旅団に改編された。

ドンバス戦争

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第72旅団旗

2014年3月、ドンバス戦争に投入され、2個大隊戦術群が東部ドネツィク州ルハーンシク州に配備された[5]

2015年11月18日、ペトロ・ポロシェンコ大統領の大統領令で、赤旗勲章を返上した[6]

2016年8月22日、ソ連時代の栄誉返上に伴い、第72独立機械化旅団に改称された[7]

2017年8月23日、ペトロ・ポロシェンコ大統領から、名誉称号「ブラック・ザポリージャ」を授与された[8]

ロシアのウクライナ侵攻

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北部・キーウ戦線

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2022年2月24日、ロシアのウクライナ侵攻では、北部キーウ州ブチャ地区に配備され、侵攻初日にロシア軍に占拠されたアントノフ国際空港を解放した。1個大隊が壊滅しながらも、モシュンの防衛線で首都キーウ征服を目指す兵力数千人のロシア軍を2週間以上食い止め、4月にロシア軍はキーウ州から撤退した[9][10]

2022年5月6日、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領から、勇気と勇敢さに対する栄誉賞を授与された[11]

北東部・ハルキウ戦線

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2022年5月、北東部ハルキウ州チュフイウ地区に再配置され、ハルキウ守備隊の救援でウクライナ国家親衛隊と合同で攻勢を開始し、ロシアと国境を接するテルノヴァを解放してロシア軍を国境まで押し戻した[12][13]

東部・バフムート戦線

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2022年6月、激戦地の東部ドネツィク州バフムート地区に再配置されたが、偵察中隊が壊滅し、職業軍人の多くが死傷する大損害を受けて兵員を新兵訓練を終えたばかりの動員兵で充足した[14]

東部・南ドネツク戦線

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2022年8月、東部ドネツィク州ヴォルノヴァーハ地区に再配置された。現地に駐留していたウクライナ領土防衛部隊外国人軍団の偵察部隊が指揮下に配属されたが、団員はバフムート戦線のトラウマでよそ者に対する警戒心が強くなっており、当初は連携が上手くいかなかった。さらに戦闘の合間に新兵訓練を行うような状況だったが、交戦するロシア軍の第155独立親衛海軍歩兵旅団も壊滅後に再配置されて部隊の状態にはいろいろ難があり、たびたび大損害を与えて撃退した[14][15]

編制

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  • 工兵大隊
  • 整備大隊
  • 兵站大隊
  • 偵察中隊
  • 電子戦中隊
  • 通信中隊
  • レーダー中隊
  • NBC防護中隊
  • 衛生中隊
  • 無人航空機中隊 ブラヴァー

2017年編制

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  • 防空大隊
  • 工兵大隊
  • 整備大隊
  • 兵站大隊
  • 偵察中隊
  • 狙撃中隊
  • 電子戦中隊
  • 通信中隊
  • レーダー中隊
  • NBC防護中隊
  • 衛生中隊

第72親衛自動車化狙撃師団編制

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  • 師団司令部(ビーラ・ツェールクヴァ
  • 第222親衛自動車化狙撃連隊
  • 第224親衛自動車化狙撃連隊
  • 第229親衛自動車化狙撃連隊
  • 第292親衛戦車連隊
  • 第155親衛砲兵連隊
  • 第1129防空連隊
  • ミサイル大隊
  • 第1345独立対戦車砲大隊
  • 第117独立偵察大隊
  • 第220独立親衛工兵大隊
  • 第538独立親衛通信大隊
  • 第280独立整備大隊
  • 第892独立補給大隊
  • 第23独立化学防護大隊
  • 第149独立衛生大隊

ギャラリー

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司令官

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出身者

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脚注

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  1. ^ a b Боевое знамя 72-ой гвардейской дивизии передано в музей Астаны 第117独立偵察大隊記念サイト
  2. ^ a b c 72-га ОМБр імені Чорних Запорожців: українська традиція звитяги ウクライナ・ウィーク
  3. ^ a b 第72親衛狙撃師団 ヴォロネジ州立大学公式サイト
  4. ^ a b 第72親衛自動車化狙撃師団 The Luftwaffe, 1933-45
  5. ^ Ten years ago, Ukrainian Army was raised on alarm ミリタリー・ランド
  6. ^ УКАЗ ПРЕЗИДЕНТА УКРАЇНИ №646/2015 ウクライナ大統領府
  7. ^ ウクライナ大統領令 No. 344/2016 ウクライナ大統領府
  8. ^ УКАЗ ПРЕЗИДЕНТА УКРАЇНИ №234/2017 ウクライナ大統領府
  9. ^ Битва за Гостомель. Як зазнав краху план російського бліцкригу LB.ua
  10. ^ ある隊長の告白「私は徹底抗戦の指令を破った」 キーウ、激戦の証言 朝日新聞デジタル
  11. ^ ウクライナ大統領令 No.315/2022 ウクライナ大統領府
  12. ^ “Якби наступ почався на добу пізніше, мабуть, Харків ми втратили б”: інтерв’ю нацгвардійця-штурмовика Бафа про бої на Слобожанщині ノヴィナルニア
  13. ^ ロシア軍、第2都市ハルキウから完全撤退か 反撃に対応できず被害 朝日新聞デジタル
  14. ^ a b Trapped in the Trenches in Ukraine ザ・ニューヨーカー
  15. ^ 【解説】ロシア軍「戦術はひたすら突撃」で精鋭部隊に犠牲者増か…「世界史上最も致命的な攻撃を繰り返すのか」専門家指摘 TBS NEWS DIG
  16. ^ Звільнили комбрига 72 ОМБр, яка захищає Вугледар” (ウクライナ語). Українська правда. 2024年11月9日閲覧。
  17. ^ Назад на фронт: колишній одеський воєнком очолив легендарну бригаду, що обороняє важливе місто на сході України”. dumskaya.net. 2024年11月9日閲覧。

外部リンク

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