腎循環
腎循環(じんじゅんかん、Renal circulation)は、心拍出量の約20%の血液を受け取る循環である。腎循環は腹大動脈から分枝し、上行大静脈へと血液が流れる。腎循環では腎臓内で分化した様々な血管に血液を供給している。
血液循環
[編集]下表は血液の糸球体を通過した血液の流れを記したものである。下降は動脈、上昇は静脈。このモデルは見やすくするために非常に簡素化している。
動脈(下降) | 静脈(上昇) |
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腹大動脈 Abdominal aorta | 大静脈 Venae cavae |
腎動脈 [1] Renal artery 分節動脈 Segmental arteries 葉動脈 Lobar arteries | 腎静脈 Renal vein |
葉間動脈 Interlobar arteries | 葉間静脈 Interlobar veins |
弓状動脈 [2] Arcuate arteries | 弓状静脈 Arcuate vein |
放射皮質動脈(小葉間動脈)[3] Interlobular arteries | 放射状皮質静脈(小葉間静脈) Interlobular veins |
輸入細動脈 Afferent arterioles | 輸出細動脈[4] Efferent arteriole |
糸球体 Glomerulus | 糸球体 Glomerulus |
- ^ 腎動脈は副腎に血液を供給するため副腎静脈が分枝している。
- ^ 弓状動脈は直細動脈にも血液を供給し、その血液は弓状静脈に流れる。直細動脈は糸球体のバイパスとなっている。
- ^ 放射皮質動脈は星状細静脈(Stellate veins)にも血液を供給する。
- ^ 輸出細動脈から放射状皮質静脈へは直接排出されない。ある程度傍尿細管毛細血管(Peritubular capillaries)へ向かい、大部分は直細動脈(Vasa recta)へ排出される。