蝶花楼桃花

蝶花楼ちょうかろう 桃花ももか
蝶花楼(ちょうかろう) 桃花(ももか)
中陰光琳蔦(画像は中陰蔦)は、林家彦六一門の定紋である。
本名 高橋たかはし 由佳ゆか
別名 光(輝美男五での名前)
生年月日 (1981-05-13) 1981年5月13日(43歳)
出身地 日本の旗 日本東京都
師匠 春風亭小朝
名跡 1. 春風亭ぽっぽ
(2007年 - 2011年)
2. 春風亭ぴっかり☆
(2011年 - 2022年)
3. 蝶花楼桃花
(2022年 - )
出囃子 仙桃せんとう
活動期間 2006年 -
所属 落語協会
東宝芸能(マネジメント)
公式サイト 蝶花楼桃花オフィシャルサイト
受賞歴
2012年NHK新人演芸大賞(落語部門)決勝進出
2016年NHK新人落語大賞決勝進出
2020年NHK新人落語大賞決勝進出
2021年浅草芸能大賞新人賞[1]

蝶花楼 桃花(ちょうかろう ももか、1981年5月13日 - )は、東京都出身の落語家。所属事務所は東宝芸能(文化人枠)、落語協会出囃子は「仙桃」。血液型はAB型[2]

経歴

[編集]

実践学園高等学校卒業後、幼少時代から好きなミュージカルの勉強のため尚美ミュージックカレッジ専門学校に入学。卒業後は舞台女優を目指し、演劇倶楽部『座』に研究生として在籍し女優として活動していた。研究生時代に落語家の鈴々舎馬桜の講義で、古典芸能や落語に触れ、本格的に落語の世界を目指すべく春風亭小朝に入門した。前座名は「ぽっぽ」。由来は入門日の11月11日第一次世界大戦休戦記念日であり、平和の象徴である鳩から。初ネタは2007年2月11日、沼津で開催された「小朝・正蔵二人会」での「狸の札」。寄席での初高座は新宿末廣亭での「平林」。

2011年(平成23年)11月、二ツ目に昇進し「ぴっかり☆」に改名。二ツ目の高座名「ぴっかり☆」の由来は二ツ目昇進日の11月1日灯台記念日であることから。なお、名前は末尾に☆マーク(読みはない)が入るのが正式な表記であるが、これは寄席文字に無いため、定席めくりには表記されない。2018年、演芸男装ユニット「輝美男五」[3]に参加する。ユニット内での男装キャラクターの名前は「光」(芸名から)。

2022年3月下席より三遊亭律歌柳家風柳林家はな平と共に真打に昇進して「蝶花楼桃花ちょうかろうももか」に改名[4][5][6][7][8]。「蝶花楼」の亭号を名乗る噺家は2019年3月に七代目蝶花楼馬楽が死去して以来不在であったが、3年ぶりの亭号復活となった[9][注釈 1]。3月21日の鈴本演芸場での真打昇進披露興行の大初日には、ネタ下ろしとなる「天下一うかれの屑より」を演目に選んだ[10]

出囃子も二ツ目から真打昇進披露の途中までは「あの町この町」であったが、国立演芸場の真打昇進披露3日目で桃花の誕生日である2022年5月13日から、小朝が作曲したオリジナルの「仙桃」に変更した[11]

2022年7月、浅草演芸ホールでの下席興行昼の部で真打昇進披露後初の主任(トリ)を務めた。真打昇進後4か月での主任は、落語協会の法人化以降では春風亭一之輔の5か月を上回る最速となった[12]

2022年9月4日放送の『笑点』(日本テレビ)に、6代目三遊亭円楽の代理として、女性落語家初の(レギュラー)大喜利の回答者として出演した。

2023年3月上席の浅草演芸ホール・夜の部では自身が主任を務め、色物やゲストも含めた他の演者すべてが女性芸人のみの番組編成となる「桃組」と名付けられた「江戸落語の定席では初」の興行が行われた[13]

2024年7月1日~31日、池袋演芸場夜の部終演後の21:00~22:20を使って、毎日ネタ下ろし[14][15]ともう一席、助演に日替わりで落語協会の若手二ツ目[16]という特別番組「桃花三十一夜」を開催(休演日無し)、完走した[17][18]

人物

[編集]
  • 中村倫也の熱狂的なファン。
  • 小さい頃はミュージカルが好きで宝塚歌劇団涼風真世のファン。弟子入り前の24歳の時にAKB48のオーディション(第1期)に7歳サバ読みで応募し、最終審査まで残ったが、秋元康に実年齢を見抜かれて不合格[19][20][21][22]。2014年に行われた「大人AKB48 オーディション」を受験し、最終審査まで進出している[23]。その縁もあり、師匠の小朝がプロデュースしたAKB48の著名人公演「イヴはアダムの肋骨」の演目「南京玉すだれ」の指導をメンバーに行っている[24]
  • 真打昇進の後ろ幕のうちの一枚は、交友のあるのん(能年玲奈)に描いてもらった[25]。また、他の一枚は笑点特大号のスタッフから贈られたものである[26]
  • 東京の寄席定席での真打昇進披露の際には、トリをとる全日で色が日替わりの名前入り応援タオル[27]を観客全員にプレゼント。客席で広げてもらってファンと交流した[28]。以前は高座後にもファンとの交流の場を設けていたが、熱狂的な一部のファンからストーカー行為を受けたため、現在は中止している[29]
  • 配信に関しては、トークなどの出演はしているが[25]、落語の高座の配信は師匠小朝に準じて消極的である。
  • 高校生までは恵比寿に住んでいた[30]。父親は生命保険会社に勤務[31]。3人姉弟の長女で弟と妹がいる。

芸歴

[編集]
  • 2006年11月 - 春風亭小朝に入門。
  • 2007年06月 - 前座となる、前座名「ぽっぽ」。
  • 2011年11月 - 二ツ目昇進、「ぴっかり☆」に改名。
  • 2022年03月 - 真打昇進[4]、「蝶花楼桃花」に改名[32][5]

出囃子

[編集]
  • あの町この町(2011年 - 2022年)
  • 仙桃せんとう(2022年 - ) - 春風亭小朝作曲

メディア

[編集]

テレビ

[編集]

ラジオ

[編集]

映画

[編集]

舞台

[編集]

インターネット放送

[編集]

イベント

[編集]
  • 週プレ酒場ならではの女流落語会(2017年、歌舞伎町・週プレ酒場)[35]

ダウンロード・シングル

[編集]
  • Fly High〜桃色の花を〜(2022年3月21日)[36]

脚注

[編集]

注釈

[編集]
  1. ^ 一門の祖である林家彦六は八代目正蔵を名乗る前に五代目蝶花楼馬楽を名乗っており、小朝の師匠・五代目柳朝はその時期に入門したため、前座名が「蝶花楼小照」であった。また、七代目蝶花楼馬楽の師匠は六代目馬楽(彦六の弟弟子から客分弟子となり、前名を継いだ)である。

出典

[編集]
  1. ^ 第38回浅草芸能大賞 新人賞 春風亭 ぴっかり☆さん(落語家)”. 公益財団法人台東区芸術文化財団 (2021年10月20日). 2021年10月20日閲覧。
  2. ^ “AB型✖️AB型☆”. (2020年9月26日). https://ameblo.jp/pikkari-blog/entry-12627704697.html 2023年1月2日閲覧。 
  3. ^ 輝美男五”. 2020年10月11日閲覧。
  4. ^ a b 令和4年 春 真打昇進決定 - 一般社団法人 落語協会 2021年5月1日
  5. ^ a b 令和4年 春 真打昇進襲名披露興行”. 一般社団法人落語協会 (2021年11月1日). 2021年11月1日閲覧。
  6. ^ 寄席のオオタニサン、大人AKB最終選考…落語協会新真打ちは個性派ぞろい 来月から披露興行」『日刊スポーツ』2022年2月21日。2022年3月12日閲覧。
  7. ^ 柳家風柳「江戸と上方の二刀流で寄席の大谷さん目指す」」『サンスポ』2022年2月21日。2022年3月12日閲覧。
  8. ^ それぞれ重ならない方向性…新真打4人が運ぶ〝新しい春〟」『夕刊フジ』2022年2月28日。2022年3月12日閲覧。
  9. ^ 春風亭ぴっかり☆真打ち昇進で「蝶花楼桃花」に改名 命名は師匠小朝 - 日刊スポーツ 2021年9月27日
  10. ^ 春風亭ぴっかり☆改め蝶花楼桃花が真打昇進披露興行 口上では師匠・小朝が涙の祝福 - サンスポ 2022年3月21日
  11. ^ 国立演芸場の中日”. 春風亭ぴっかり☆おしゃべりリストランテ ぴっかり~の☆. ameba blog (2022年5月13日). 2022年5月28日閲覧。 “うちの師匠春風亭小朝が、お誕生日のプレゼントに私の出囃子仙桃(せんとう)を 作曲して贈ってくださいました”
  12. ^ 蝶花楼桃花、最速となる初トリが千秋楽「熱い夏を過ごせました」師匠・小朝直伝「ピーチボーイ」で爆笑締め - スポーツ報知 2022年7月31日
  13. ^ 【PRESS RELEASE】浅草演芸ホールで「桃組」公演開催 主任は寄席のプリンセス・蝶花楼桃花 東洋興業株式会社のプレスリリース - PR TIMES 2023年1月26日
  14. ^ ネタおろしで稽古をつけたもらった内訳は、古典15席、新作16席。
  15. ^ 蝶花楼桃花 (2024年8月2日). “『桃花三十一夜』御礼&感謝♡”. 蝶花楼桃花OFFICIAL BLOG. ameba blog. 2024年8月2日閲覧。
  16. ^ 「桃花三十一夜」窓口販売&日替りゲスト決定”. 蝶花楼桃花オフィシャルサイト. 2024年8月2日閲覧。
  17. ^ 女性落語家・蝶花楼桃花、31日間連続独演会の千秋楽を前に会見、金メダル級の偉業に「頂戴しました!」」『東京中日スポーツ』2024年8月1日。
  18. ^ 師匠の小朝は、1990年10月に銀座博品館劇場で30日間の連続公演を成功させている(助演:桂三木助(4代目))。
  19. ^ 2010年7月21日放送の『AKBINGO!』(日本テレビ)で春風亭小朝が発言。
  20. ^ 春風亭ぴっかり☆10日連続公演に挑戦 日刊スポーツ2013年5月10日
  21. ^ 女性落語家、輝き満開 アイドル・会社勤めをネタに 朝日新聞2016年10月18日(東京本社版夕刊1面)
  22. ^ AKB不合格・OL経験…観客沸かす女性落語家たち 朝日新聞2016年10月24日(18日付け記事の公開部分拡大版)
  23. ^ 春風亭ぴっかり「見事!散りましたぁあ」 - 日刊スポーツ 2014年4月15日
  24. ^ AKB“小朝選抜”が特別公演初日 南京玉すだれ、アカペラも披露
  25. ^ a b のん. “【寿 真打昇進】ずっと大好きだった落語家、ぴっかり☆さん改メ蝶花楼桃花 師匠と裏話まで語り尽くしました。【女優と落語家】”. のんやろが!チャンネル. youtube. 2022年3月21日閲覧。
  26. ^ 蝶花楼桃花 (2022年11月7日). “御披露目公演ツアー〈名古屋〉♡”. 春風亭ぴっかり☆おしゃべりリストランテ ぴっかり~の. abema blog. 2022年11月10日閲覧。
  27. ^ お披露目の挨拶用の手ぬぐいとは別。
  28. ^ 蝶花楼桃花 (2022年4月3日). “応援タオル♡”. 春風亭ぴっかり☆ おしゃべりリストランテ ぴっかり~の☆. ameba blog. 2022年7月25日閲覧。
  29. ^ 『笑点』出演の女性落語家・蝶花楼桃花を悩ます「ストーカー被害」”. FRIDAYデジタル. 講談社. 2022年12月2日閲覧。
  30. ^ 蝶花楼桃花 (2023年6月3日). “ご当地パン萌え再び 【蝶花楼桃花 コラムNEWS箸休め】”. OVO. 共同通信社. 2023年6月4日閲覧。
  31. ^ 井上秀樹「(おやじのせなか)蝶花楼桃花さん 淡泊で寡黙、あだ名はTT」『朝日新聞』撮影:倉田貴志、2023年5月29日。
  32. ^ “春風亭ぴっかり☆改め「蝶花楼桃花」来年3月真打ち昇進「重み感じながら精進」”. デイリースポーツ online (株式会社デイリースポーツ). (2021年9月28日). https://www.daily.co.jp/gossip/2021/09/28/0014714802.shtml 2021年9月28日閲覧。 
  33. ^ 蝶花楼桃花が「笑点」大喜利のゲスト回答者に - お笑いナタリー 2022年9月4日
  34. ^ 【夜桜亭日記】第1回、春風亭ぴっかりさんと国本はる乃さんをお招きしました![桜H27/6/27] - YouTube
  35. ^ 評判の女流落語家3名が週プレ酒場に! 談志に男と間違われ、元アイドル候補生、ピンク落語…三者三様の個性がキラリ☆”. 週プレNEWS (2017年8月8日). 2017年10月25日閲覧。
  36. ^ @s_ppikari (2022年3月23日). "3/21に先行配信、蝶花楼桃花のデビューシングル『Fly High~桃色の花を~』". X(旧Twitter)より2022年3月23日閲覧

外部リンク

[編集]