量子力学において、行列表示(ぎょうれつひょうじ)とは、演算子を行列、状態ベクトルを縦ベクトルとして計算する方法である。
実際に計算機を用いて計算を行う場合は、微積分などの演算子を使う形式よりも行列表示の方が扱いやすい。
任意の完全正規直交系をひとつ選ぶと、これを用いて演算子と状態ベクトルは以下のように展開できる。
このを「演算子の行列要素」と呼ぶ。
このように行列表示をすれば、「状態ベクトルに演算子を作用して、新たな状態ベクトルを得た」
ということは、「行列と縦ベクトルのかけ算で、新たな縦ベクトルを得た」
あるいは
と表現できる。