99ep

『99ep』
スピッツミニ・アルバム
リリース
録音 1998年8月
ジャンル J-POP
ロック
時間
レーベル ポリドール
チャート最高順位
  • 週間8位(オリコン
  • 登場回数7回(オリコン)
スピッツ アルバム 年表
フェイクファー
1998年
99ep
1999年
花鳥風月
1999年
テンプレートを表示

99ep』(きゅうじゅうきゅうイーピー)は、日本ロックバンドスピッツの3曲入りEP。規格は12cmCD。1999年1月1日ポリドールより発売。

概要

[編集]

全曲セルフプロデュースによりレコーディングされた。1998年のツアー『SPITZ JAMBOREE TOUR '98 "fake fur"』からサポートキーボードを担当しているクジヒロコがレコーディングに初参加した[1]。 草野は「いい意味で、遊び感覚みたいなとこもあったし」田村は、「アレンジとかにしても細かく詰めることより勢い優先、その場の雰囲気で録っちゃおうと」と語っている[2]

オリコン上はメンバーの意向により、アルバム扱いとなっている。

収録された3曲は、リリースを前提としてレコーディングされたものではない。後に草野はこのCDについて「中途半端な作品となってしまった」と語っている[3]。本作以降、海外でのレコーディングも含め、セルフプロデュースでリリースを前提としないレコーディングが続くが、それらは主にシングルのカップリングに収録されるようになる。それらの楽曲と共に、2004年発売のスペシャルアルバム『色色衣』に3曲が収録されたのを期に、本作は廃盤となった。

草野は本作のタイトルの意味について、「特にここに収められた3曲には同等の力関係をもたせたかったから、1曲だけを選んでそのタイトルをつけたくなかったんです。それにepって外タレのマキシシングルのタイトルについてたりするでしょ。単純にそういうのもカッコイイかなと思って『99ep』にしました」と語っている[4]

ジャケットに使用されている絵画は、歌川広重の「月に雁」と、葛飾北斎の「凱風快晴[5]

初回盤のみ3面デジパック仕様。『おみくじ』と『特製ステッカー』が封入されている。

収録曲

[編集]
CD
全作詞・作曲: 草野正宗
#タイトル作詞作曲・編曲編曲時間
1.「ハイファイ・ローファイ」草野正宗草野正宗スピッツ & クジヒロコ
2.「魚」草野正宗草野正宗スピッツ & クジヒロコ
3.「青春生き残りゲーム」草野正宗草野正宗スピッツ & クジヒロコ
合計時間:

楽曲解説

[編集]
  1. ハイファイ・ローファイ
    • 1998年のツアー『JAMBOREE TOUR '98 “fake fur”』で披露されていた曲。
    • エンジニアは『空の飛び方』からの付き合いである宮島哲博。
    • 本来はパンキッシュなイメージでレコーディングする予定だったという[3]
    • 水をイメージしたサウンドメイキングをしている。
    • エンジニアは、インディーズの頃からの付き合いである牧野英司。
    • 草野は、人間という脊椎動物の基本を魚と考えており、「人が魚というテーマで曲をつくりたいなという気持ちもあったんですよ。そういう意味では深海というか、海の底にへばりついて生きてるみたいな感じかな」と語っている[2]
    • 2003年のBS-TBSドラマ『恋する日曜日』セカンドシリーズ第5話「魚」の主題歌。
  2. 青春生き残りゲーム
    • この曲も『JAMBOREE TOUR '98 “fake fur”』で披露されていた曲。
    • エンジニアは宮島哲博。
    • 草野が発売前年の夏にAC/DCを聴いており、リフが若干AC/DCの楽曲と似た雰囲気になったとのこと[2]
    • 三輪テツヤのリードボーカルでレコーディングもされたが、そちらは未発表。仮タイトルは「キルト」。

演奏

[編集]

全曲(特記以外)

脚注

[編集]

出典

[編集]
  1. ^ MdN編集部 2018, pp. 31, 73.
  2. ^ a b c CDでーた 1999年1月20日発売 KADOKAWA
  3. ^ a b 『色色衣』リリース記念特別座談会
  4. ^ Tokyo Walker 東京ウォーカー 1999年11月25日発売 KADOKAWA
  5. ^ MdN編集部 2018, pp. 30–31, 74.

参考文献

[編集]
  • MdN編集部『スピッツのデザイン』(初版)エムディエヌコーポレーション、2018年2月11日。ISBN 9784844367109