カスペルスキー

ЗАО «Лаборато́рия Каспе́рского»
Kaspersky Lab ZAO
種類 非公開株式会社
市場情報 非上場
本社所在地 ロシアの旗 ロシア
モスクワ
イギリスの旗 イギリス
ロンドン[1]
設立 1997年6月26日
業種 情報・通信業
事業内容 セキュリティソフトウェアの開発・販売
コンピュータウイルスの研究・分析
代表者 ユージン・カスペルスキーCEO
ナターリア・カスペルスキー取締役会会長
外部リンク www.kaspersky.com
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株式会社Kaspersky Labs Japan
種類 株式会社
本社所在地 日本の旗 日本
101-0021
東京都千代田区外神田3丁目12番8号
住友不動産秋葉原ビル7階
設立 2004年平成16年)2月1日
業種 情報・通信業
事業内容 コンピュータ及びインターネット用セキュリティソフトウェアの開発・販売、保守サービスの提供
代表者 小林岳夫(代表取締役社長
資本金 1,000万円
外部リンク www.kaspersky.co.jp
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カスペルスキーロシア語: Лаборато́рия Каспе́рского、アルファベット:Kaspersky Lab)は、ロシア連邦の首都モスクワに拠点を置くコンピュータセキュリティ会社。ユージン・カスペルスキーナターリア・カスペルスキー1997年に設立した。正式な社名は“ZAO” (ЗАО) を冠する名称 (ЗАО «Лаборато́рия Каспе́рского») で、これはロシアで非公開株式会社 (Закрытое Акционерное Общество) を意味する。

概要

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2005年から2010年にかけて海外進出を果たし、約200の国と地域で事業を展開、約4億人の利用者がいるとされ、2020年の年間売上高は7億400万ドルであった[2]イギリスフランスドイツオランダポーランドルーマニア日本中国韓国アメリカに支社を置いている[2]2004年3月にKaspersky Lab ZAOが100%出資する子会社である株式会社カスペルスキー(登記社名は「株式会社Kaspersky Labs Japan」 )を東京都千代田区に設立した。

Kaspersky Labは、アンチウイルス・ベンダーの世界売上高ランキング(2010年)で4位にランクインしていた。また、2012年のSoftware Top 100と呼ばれる世界の主要ソフトウェア企業の格付けに、79位でロシア企業として初めてランクインした。IDC[要曖昧さ回避]ガートナーの調査で、カスペルスキーはエンドポイントセキュリティ分野において高評価を得ている[3]

製品

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事柄

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2007年平成19年)8月15日、17時50分頃 Kaspersky Internet Security 6.0 及び Kaspersky Anti-Virus 6.0 でソフトウェアのバージョンアップをすると特定のOSが起動出来なくなるという不具合が発生した(現在は解決済み)[要出典]

2008年(平成20年)4月18日に配布された更新では、更新後、再起動を行ってからしばらくインターネット接続を行っていると、Windowsの画面上から文字が消えていくなどの不具合が発生した。Kaspersky Internet Security 7.0のみで起きる不具合で、環境によっては発生しないこともある。

2009年(平成21年)4月21日にそれまでの企業向けビジネスを一新し、本格的に取り組むべく、新パートナー・プログラム“GREEN TEAM”を発表し、企業向けビジネスの推進を強化している。

2016年(平成28年)にロシア内務省のサイバー犯罪部隊にて勤務歴のある同社研究開発部門の責任者がロシア政府によって国家反逆罪の疑惑で逮捕された。

2017年(平成29年)2月9日、自社で開発した組み込み型セキュアOS「KasperskyOS」の提供を開始すると発表した。ただし日本においては展開できていない[5]

2017年(平成29年)5月11日、ロシア政府が同社の製品を使って、アメリカ合衆国のコンピューターネットワークにサイバー攻撃を加えている可能性があり、アメリカ合衆国連邦政府が調査していることが報道された[6]。これを受け同社は、電子メールにて報道内容を否定した[6]

2017年(平成29年)9月13日、アメリカ政府は政府内の各機関に対し、カスペルスキー研究所の製品を情報システムから撤去するよう命じた[7]

ユージン・カスペルスキーCEO(最高経営責任者)は『日本経済新聞』の取材に対して「ロシア連邦保安局(FSB)との協力はサイバー犯罪(への対処)に限られる」「当社には世界各国の人材が働いており、不正があれば隠せない」と述べ、一連の疑惑を否定している。外部の監視員を受け入れる「透明性センター」の設立を表明する一方で、2017年12月にはアメリカ政府を提訴した。カスペルスキー製品の利用者は世界で約4億人とみられる[8]

2017年(平成29年)12月、イギリス政府は、政府機関に対し、カスペルスキー研究所のウイルス対策ソフトを使用しないよう通達した[9][10]

執拗な攻撃が続いたため、2018年、カスペルスキーは自社製品の顧客データをスイスに移し、中立国である同国のデータ監査を受ける体制の構築に着手した[11]。2019年2月13日、カスペルスキー日本法人社長も記者会見でスパイ疑惑を否定し、スイスでの顧客対応などについて説明した[12]。スイスのほか、ブラジル、カナダ、スペイン、マレーシアにもトランスペアレンシーセンター(透明性センター)を開設し、国家機関、政府専門家、規制当局が同社のソースコードをレビューできるようにしている。2022年には日本にも開設する方針を示した[13]

2022年令和4年)3月25日、ロシアによるウクライナ侵攻を受け、アメリカの連邦通信委員会(FCC)はカスペルスキーを国家安全保障上の脅威と見なす企業のリストに追加したことを発表した。ロシアの企業が同リストの対象になる初のケースとなった[14]。なお、脅威となる具体的根拠は示されず、カスペルスキーも「カスペルスキーの製品とサービスの総合的な評価ではなく、地政学的情勢に基づいた対応」だとコメントした[15]。ドイツでも使用変更が推奨され、イタリアでは個人情報取扱い調査が開始された[16]

2022年(令和4年)4月8日に日本電信電話 (NTT) は、FCCのリスト追加やロシアによるウクライナ侵攻に伴う経済制裁で、アップデートプログラムなどサービスの安定提供に不安が生じて継続使用にリスクがあると判断し、NTTグループ各企業で使用取り止めの検討がされた[17][18]

2024年(令和6年)6月、アメリカ合衆国商務省は「国家安全保障上のリスクをもたらす」などとして、アメリカ国内での販売並びにサービスの提供を禁止することを発表した[19]。また、同国財務省最高執行責任者(COO)であるアンドレイ・チホノフなど幹部12人がアメリカ国内で保有している資産の凍結並びにアメリカ人との取引を禁止する制裁を行うことを発表した[20]

2024年(令和6年)7月、前述のアメリカ国内での販売・サービス提供禁止措置を受けて、同国での事業を同月20日から順次終了することを発表した[21]

過去の販売代理店

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  • ライフボート (日本初上陸時の販売代理店。2006年以降は取り扱い終了)
  • ジャストシステム (KAV 6からKIS 2011までを取り扱いしていた。2012年以降は取り扱い終了)

スポンサー・タイアップ

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AKB48
  • AKB48 2010年(平成22年)度からコラボレーションキャンペーンを実施し、同ユニットの所属タレントをキャラクターに起用
  • 前田敦子AKB48チームA 2010年(平成22年)イメージキャラクター)
  • 峯岸みなみAKB48チームK 2011年(平成23年)イメージキャラクター)
スポーツ
映像作品

出典

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  1. ^ “NTTグループ ロシア系会社のソフトウェア 取り引きやめる方針”. NHK NEWSWEB. NHK. (2022年4月8日). オリジナルの2022年6月27日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20220627063249/https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220408/k10013572441000.html 2023年6月15日閲覧。 
  2. ^ a b カスペルスキー、米が安全保障上の脅威に指定…4億人超利用のセキュリティーソフト”. 読売新聞 (2022年3月26日). 2022年3月28日閲覧。
  3. ^ Magic Quadrant for Endpoint Protection Platforms” (英語). Gartner. 2022年6月14日閲覧。
  4. ^ IoTシステム、コネクテッドカー、社会インフラシステムなどへの採用を想定:カスペルスキー、セキュリティに特化したIoT向け独自OS「KasperskyOS」を開発 - @IT”. 2017年2月18日閲覧。
  5. ^ Kaspersky Lab、セキュリティに特化した組み込みシステム向けオペレーティングシステム「KasperskyOS」の提供を開始 - AO Kaspersky Lab.”. 2017年3月1日閲覧。
  6. ^ a b 露カスペルスキー製ソフトウエアに懸念、米情報当局が調査 2017年 05月 12日 07:00 JST - ロイター、2017年5月閲覧
  7. ^ 米連邦政府、「ロシア政府とつながりのある」Kaspersky製品を全機関から締め出しへ - 産経ニュース、2017.9.14 11:18閲覧
  8. ^ 「ロシアのスパイ活動協力を否定 情報セキュリティーのカスペルスキーCEO」『日本経済新聞』朝刊2018年1月12日(国際面)
  9. ^ ロシア製「カスペルスキー研究所」のウイルス対策ソフト使用停止に 英政府、ネット侵入懸念 2017.12.3 00:38 - SankeiBiz、2018年2月閲覧
  10. ^ 英政府機関で「カスペルスキー」使用停止、ハッキングを懸念 2017/12/07 07:00 - Forbes Japan、2018年2月閲覧
  11. ^ 【データの世紀】情報資源に国境線 脱EUで英孤立/中ロにリスク日本経済新聞』朝刊2019年1月27日(1面)2019年2月27日閲覧。
  12. ^ 「スパイ機能はない」、ロシアIT企業の日本社長が否定日経ビジネスホームページ(2019年2月13日)2019年2月27日閲覧。
  13. ^ カスペルスキー、懸念払拭を急ぐ”. 日本経済新聞. 2022年6月14日閲覧。
  14. ^ 米、カスペルスキーを「脅威」リスト追加 ロシアのウイルス対策企業”. 朝日新聞 (2022年3月27日). 2022年3月28日閲覧。
  15. ^ カスペルスキー、米FCCが安全保障上の脅威認定-ロシア企業初”. Bloomberg.com (2022年3月26日). 2022年3月28日閲覧。
  16. ^ 露のウイルス対策ソフト「カスペルスキー」、露政府が悪用リスク…欧米で警戒強まる”. 読売新聞オンライン. 2022年6月14日閲覧。
  17. ^ 日本放送協会 (2022年4月8日). “NTTグループ ロシア系会社のソフトウェア 取り引きやめる方針”. NHKニュース. 2022年4月8日閲覧。
  18. ^ 日本テレビ (2022年4月8日). “NTTがウイルス対策ソフト「カスペルスキー」使用中止 ロシア企業が提供で”. 日テレNEWS. 2022年4月8日閲覧。
  19. ^ 米、ロシア企業のソフト販売禁止 「安全保障上のリスク」と説明”. 共同通信 (2024年6月21日). 2024年6月22日閲覧。
  20. ^ 「カスペルスキー」幹部制裁 ロシアサイバー大手、安保懸念―米”. 時事通信 (2024年6月22日). 2024年6月22日閲覧。
  21. ^ “露カスペルスキー、米国事業を段階終了 販売禁止措置受け”. ロイター通信. (2024年7月16日). https://jp.reuters.com/economy/industry/O7CYDOXHCJNQNDKQBR4NNUVYW4-2024-07-16/ 2024年7月16日閲覧。 

外部リンク

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