カシオワールドオープンゴルフトーナメント

カシオワールドオープンゴルフ
トーナメント
トーナメント情報
創設 1981年
開催地 高知県(2005年 - )
開催コース Kochi黒潮カントリークラブ
(2005年 - )
基準打数 Par72(2019年)[1]
ヤーデージ 7335Yards(2019年)[1]
主催 カシオ計算機株式会社
黒潮観光開発株式会社(2005年 - )
株式会社テレビ高知(2005年 - )
ツアー 日本ゴルフツアー機構
競技方法 ストロークプレー
賞金総額 2億円(2022年)
開催月 11月
最高記録
最少打数 256 チャン・キム(2022年)
通算スコア -32 同上
最新優勝者
日本の旗 岩田寛(2024年)
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カシオワールドオープンゴルフトーナメントCASIO WORLD OPEN)は、1981年から毎年11月第4週に開催されている日本ゴルフトーナメントの一つである。

概要

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本大会はカシオ計算機の主催により、毎年11月第4週に開催されている。1981年の第1回大会の開催以来、伝統ある国際的ゴルフトーナメントであり、2022年現在、賞金総額2億円、優勝賞金4000万円[1][注釈 1]をかけて争われる。

日本ゴルフツアー機構(JGTO)公認のトーナメントでは、年間の最終戦から2番目に位置する大会だが、最終戦のゴルフ日本シリーズには当年度の賞金ランキング上位及び各トーナメントの優勝者など30名しか出場できないため、ほとんどの選手たちには事実上の最終戦になる。本大会の終了後、年間賞金ランキング65位以内に入った者(2019年から変更)[2]が次年度の日本ゴルフツアーでシード権を獲得する。

2004年までは鹿児島県指宿市(旧・揖宿郡開聞町)にある「いぶすきゴルフクラブ開聞コース」で開催され、カシオ計算機と共にいわさきグループ南日本放送(MBC、テレビ中継についてはTBS制作)の主催で行われてきた。2005年の第25回記念大会からは、黒潮観光開発テレビ高知(KUTV)主催(同上)で、カシオ計算機創業者でもある樫尾忠雄の出身地である高知県の「Kochi黒潮カントリークラブ」で開催されている[注釈 2]

日本でも人気の高いタイガー・ウッズが日本ゴルフツアーのトーナメントに初出場したのが、1998年度の本大会であることもよく知られている。また、2003年大会ではソフィー・グスタフソン英語版スウェーデン)が女性として初めて日本の男子プロゴルフトーナメントに参戦[3]。2005年・2006年は当時女子高校生プロゴルファーだったミシェル・ウィー)が参戦して話題を呼んだが、いずれも予選落ちとなった[3]。しかし同時期にはオーストラレイジアツアーヨーロピアンツアーの開幕戦との重なりで、海外招待選手が減少してきた。

2008年の大会は、直前に会場であるKochi黒潮CCを運営している黒潮観光開発及びオーナー企業の旭食品を狙った手榴弾を使った企業テロが発生した[注釈 3]。このため、高知県警検問を実施し、170人体制で会場周辺において厳重警備を実施した[4]。その結果、大会は大きな混乱もなく無事に施行された。

かつては観客輸送のため本大会名を冠した臨時普通列車がJR指宿枕崎線で運転されていた。Kochi黒潮カントリークラブ開催後は、土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線も、臨時ダイヤで対応している。2022年大会では、土讃線高知駅及び土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線球場前駅から夜須駅までの無料往復乗車券を数量限定で当日配布する。

歴代優勝者

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開催年 開催回 優勝者名 開催コース
1981年 第1回 アメリカ合衆国の旗 リー・トレビノ いぶすきゴルフクラブ
開聞コース
1982年 第2回 アメリカ合衆国の旗 スコット・ホーク
1983年 第3回 ドイツの旗 ベルンハルト・ランガー
1984年 第4回 スコットランドの旗 サンディ・ライル[注釈 4]
1985年 第5回 アメリカ合衆国の旗 ヒューバート・グリーン[注釈 5]
1986年 第6回 アメリカ合衆国の旗 スコット・ホーク (2)
1987年 第7回 アメリカ合衆国の旗 デビッド・イシイ
1988年 第8回 アメリカ合衆国の旗 ラリー・マイズ
1989年 第9回 日本の旗 青木功
1990年 第10回 アメリカ合衆国の旗 マイク・リード
1991年 第11回 日本の旗 尾崎直道
1992年 第12回 日本の旗 青木功 (2)
1993年 第13回 アメリカ合衆国の旗 トム・レーマン
1994年 第14回 アメリカ合衆国の旗 ロバート・ガメス
1995年 第15回 日本の旗 奥田靖己
1996年 第16回 アメリカ合衆国の旗 ポール・スタンコフスキー英語版
1997年 第17回 日本の旗 日下部光隆
1998年 第18回 アメリカ合衆国の旗 ブライアン・ワッツ英語版
1999年 第19回 日本の旗 米山剛
2000年 第20回 日本の旗 鈴木亨
2001年 第21回 日本の旗 室田淳
2002年 第22回 ニュージーランドの旗 デビッド・スメイル
2003年 第23回 日本の旗 今井克宗英語版
2004年 第24回 ニュージーランドの旗 デビッド・スメイル(2)
2005年 第25回 日本の旗 谷口徹 Kochi黒潮カントリークラブ
2006年 第26回 インドの旗 ジーブ・ミルカ・シン
2007年 第27回 日本の旗 手嶋多一
2008年 第28回 日本の旗 小田孔明
2009年 第29回
2010年 第30回 日本の旗 松村道央
2011年 第31回 日本の旗 高山忠洋
2012年 第32回 大韓民国の旗 黄重坤英語版(ハン・ジュンゴン)
2013年 第33回 日本の旗 松山英樹
2014年 第34回 日本の旗 片山晋呉
2015年 第35回 大韓民国の旗 黄重坤 (2)[5]
2016年 第36回 日本の旗 池田勇太[注釈 6][6]
2017年 第37回 アメリカ合衆国の旗 スンス・ハン[7]
2018年 第38回 大韓民国の旗 崔虎星[8]
2019年 第39回 大韓民国の旗 金庚泰[1]
2021年[9] 第40回 日本の旗 堀川未来夢[10]
2022年 第41回 アメリカ合衆国の旗 チャン・キム[11]
2023年 第42回 日本の旗 鍋谷太一
2024年 第43回 日本の旗 岩田寛

テレビ中継

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  • 概要の項でも記したように、テレビ中継はTBSテレビの製作となっており、大会2日目はテレビ高知でのローカル放送[注釈 7]、3日目・最終日はTBS系列28局ネットで放送される[注釈 8]。またBSデジタル放送BS-TBSでも、2日目から中継を行う。
  • この他に、テレビ高知では大会に先駆けて、『カシオワールドオープンへの道』と題し、大会の見所や観戦マナーを紹介するミニ番組が放送される。
  • 2009年大会の最終日の朝、中継を放送していたTBSの中継スタッフを乗せた取材カートが客数人を轢き、4人に怪我を負わせる事故を起こした[12]
  • かつては「中日クラウンズ」「三井住友VISA太平洋マスターズ」「ダンロップフェニックストーナメント」と同様に決勝ラウンドは2時間放送してきたが、現在は1時間半に短縮している[注釈 9]

ゲームソフト

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  • 1985年、当大会を冠したMSX用ゲームソフト、「カシオワールドオープン」がカシオ計算機から発売された[13]

脚注

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注釈

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  1. ^ 2008年までは賞金総額1億4000万円、優勝賞金2800万円で行われていた。
  2. ^ コースは暖流、太平洋(いずれも9ホール)、黒潮(18ホール)の3コース、計36ホールで構成されており、トーナメントでは、黒潮コースの1番から5番、15番から18番の9ホールをアウトコース、太平洋コースの9ホールをインコースとして使用している。
  3. ^ 旭食品の現役員が高知県公安委員会委員を務めている。
  4. ^ 大会初のプレーオフ。アメリカ合衆国の旗ゲーリー・コークを下す。
  5. ^ 2年連続のプレーオフ。アメリカ合衆国の旗スコット・ホークオーストラリアの旗ウェイン・グラディ日本の旗湯原信光を下す。
  6. ^ 最終日が降雨により中断の後に中止。54ホールに短縮となったため賞金ランキング加算額も75%となった。
  7. ^ 2019年以降は、平日午後のワイドショーゴゴスマ -GO GO!Smile!-』(CBCテレビ制作)の放送はネット返上となる。かつてはTBSテレビでも2日目を中継していた。
  8. ^ このうち3日目は、テレビ高知のみ全国放送より先行して中継を開始する。
  9. ^ 新潟放送は通常15時から『ウイニング競馬』(テレビ東京制作)をネット受けしている関係上、(新潟総合テレビで代替放送されない限り)ゴルフ中継で番組が約1ヶ月間休止になるのを防ぐ観点から、ウイニング競馬は15時24分からのスタートとなる(TOTOジャパンクラシックも同様)。逆に三井住友VISA太平洋マスターズやダンロップフェニックストーナメントが放送される場合は休止となる。

出典

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  1. ^ a b c d “金庚泰が3年ぶり優勝 石川遼は10位/国内男子”. サンケイスポーツ. 産経デジタル. (2019年12月1日). https://www.sanspo.com/article/20191201-UKSU3IFTGNK4FLGIFAPV2GX64Y/ 2019年12月1日閲覧。 
  2. ^ “11人が初シード 中西直人はパフォーマンスでも魅せる!”. ゴルフダイジェスト・オンライン. (2019年12月1日). https://news.golfdigest.co.jp/news/jgto/article/112826/1/ 2019年12月1日閲覧。 
  3. ^ a b “横峯さくら、男子ゴルフ下部ツアー開幕戦に出場へ”. 日刊スポーツ. (2018年3月20日). https://www.nikkansports.com/sports/golf/news/201803200000567.html 2018年3月21日閲覧。 
  4. ^ また高知で爆発事件…遼くん祈るしかない”. スポーツニッポン新聞社 (2008年11月24日). 2016年11月24日閲覧。 なお容疑者は2009年10月に逮捕された(2009年11月24日付のスポーツニッポン掲載の記事による)。
  5. ^ 石川遼は最終18番で競り負け ハン・ジュンゴンがV 賞金王にキム・キョンテ”. ゴルフダイジェスト・オンライン (2015年11月29日). 2015年11月29日閲覧。
  6. ^ 池田勇太がV 降雨により最終ラウンドは中止”. 日刊スポーツ新聞社 (2016年11月27日). 2016年11月27日閲覧。
  7. ^ 石川遼惜しい2位1打差届かず、優勝はスンス・ハン”. 日刊スポーツ (2017年11月26日). 2017年11月26日閲覧。
  8. ^ “崔虎星が5年ぶり2勝目、石川滑り込みでJT杯切符”. 日刊スポーツ. (2018年11月25日). https://www.nikkansports.com/sports/golf/news/201811250000470.html 2018年11月25日閲覧。 
  9. ^ 「カシオワールドオープン」開催中止のお知らせ(9月10日発表)カシオ計算機他主催者二社、JGTO
  10. ^ “堀川未来夢が完全優勝でツアー2勝目”. ゴルフダイジェストオンライン. (2021年11月28日). https://news.golfdigest.co.jp/jgto/7345/article/142614/5/ 2021年11月28日閲覧。 
  11. ^ “チャン・キムがツアー新32アンダーで完全V 比嘉一貴は初の賞金王”. ゴルフダイジェストオンライン. (2022年11月27日). https://news.golfdigest.co.jp/jgto/7556/article/152215/5/ 2022年11月27日閲覧。 
  12. ^ 遼くんも動揺!テレビ中継カートが観衆に突っ込む”. スポーツニッポン新聞社 (2009年11月29日). 2016年11月27日閲覧。
  13. ^ Casio World Open (1985, MSX, Casio)”. generation-msx. 2018年11月21日閲覧。

関連項目

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  • 大王製紙エリエールレディスオープン - 日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)ツアー大会。男子のカシオワールドと同様にこの大会終了をもって次年度ツアー競技大会のメルセデスポイント選手が決定する。

外部リンク

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