フジコー
フジコー本社・本社工場(2024年) | |
種類 | 株式会社 |
---|---|
市場情報 | |
本社所在地 | 日本 〒664-8615 兵庫県伊丹市行基町1-5 |
設立 | 1951年7月6日 (富士帽子工業株式会社)[1] |
廃止 | 2024年6月1日 (日本毛織へ吸収合併され解散) |
業種 | 繊維製品 |
法人番号 | 2140001078870 |
事業内容 | 不織布・フェルトの製造・販売 |
代表者 | 代表取締役社長 日原邦明 |
資本金 | 17億1630万円 |
発行済株式総数 | 1,000,000株[1] |
売上高 | 連結:71億1888万4000円 単独:61億6500万円 (2021年3月期)[2] |
営業利益 | 連結:△2億4168万2000円 単独:△4億9800万円 (2021年3月期)[2] |
純利益 | 連結:△7億967万6000円 単独:△3億6200万円 (2021年3月期)[2] |
純資産 | 連結:77億6661万5000円 単独:76億100万円 (2021年3月31日現在)[2] |
総資産 | 連結:107億7212万4000円 単独:102億9400万円 (2021年3月31日現在)[2] |
従業員数 | 連結:433人 (2021年3月31日現在)[1] |
決算期 | 3月31日 |
主要株主 | 日本毛織 100% (2021年9月1日現在) |
主要子会社 | 三和フェルト |
外部リンク | http://www.fujico-jp.com/ |
株式会社フジコー(FUJI CORPORATION)は、兵庫県伊丹市に本社を置き、不織布・フェルトの製造・販売を手掛けていた企業。日本毛織株式会社(ニッケ)の完全子会社であった。
概要
[編集]前史
[編集]1927年、掘抜義太郞が掘抜帽子製造所(掘抜製帽とも)として創業。工場は東洋一の帽子製造工場と呼ばれる規模だった。日中戦争と第二次大戦による戦時体制下では原材料の統制を受け、主力製品は軍用ゲートルの製造へと変わる。戦後、平和産業として再出発を試みたが、占領下で原料の羊毛が輸入できず、配給も滞ったことで1951年に倒産した[3]。
富士帽子からフジコーへ
[編集]掘抜製帽の再建のため日本勧業銀行が出資し、1951年7月に富士帽子工業株式会社として法人へ改組。主要製品を斜陽化しつつあった帽子からフェルトに切り替え、1956年に工業用フェルト分野に進出。1960年代半ばに合成繊維をフェルト化したニードルパンチカーペットの製造を開始する。一方で祖業の帽子製造も布製やニット帽など多角化を進め、さらにアメリカのバイヤーローリネック社と提携、紳士帽の名門ブランド「ノックス (KNOX) 」の国内生産と輸出を手掛ける[4]。
1970年代に入ると各種産業向けの不織布・フェルトの比重が高まり、総合メーカーとしてフジコーへ商号を変更。高温耐熱成型断熱材やNAS(ナトリウム・硫黄)電池の電極用フェルトといった先端技術分野から、カーペットなどの日常消費財まで各種製品を幅広く手がけている[5]。
ニッケは2021年5月13日に、フジコーを同年9月1日付で簡易株式交換により完全子会社化する事を発表[1][5][6]。フジコー株式は同年8月30日に上場廃止となり、フジコーは同年9月1日付でニッケの完全子会社となった。
2024年6月1日付でニッケに吸収合併され、フジコーは解散した[7]。
沿革
[編集]- 1927年 - 掘抜帽子製造所として兵庫県伊丹町にて創業。
- 1951年
- 1952年10月 - 東京出張所(現:東京支店)を設置。
- 1964年9月 - ニードルパンチカーペットの製造を開始。
- 1971年3月 - 株式会社フジコーへ商号変更。
- 1980年
- 3月 - 自動車用カーペットの製造を開始。
- 6月 - 石岡工場を設置。
- 1983年9月 - 有限会社フジコーサービスを設立。
- 1992年8月 - スパンレースの製造を開始。
- 1995年10月 - 株式を店頭公開(現:JASDAQ)。
- 1999年10月 - 本社を新社屋へ移転。
- 2012年
- 1月 - 株式会社三和フェルトを子会社化。
- 7月 - 館林事業所(現 館林工場)を設置。
- 10月 - 有限会社フジコーサービスを吸収合併。
- 11月 - 一関工場を設置.
- 2020年
- 2021年
- 2022年3月 - 一関工場の操業を再開[11]。
- 2023年12月 - アンビックと経営統合を実施。不織布・フェルト事業をエフアンドエイノンウーブンズ(アンビックから商号変更)に移管[12]。
- 2024年6月1日 - ニッケに吸収合併されて解散[7][13]。
事業所
[編集]- 本社・本社工場 - 兵庫県伊丹市行基町1-5
- 東京支店 - 東京都台東区蔵前1-2-1
- 石岡工場 - 茨城県石岡市柏原17-2
- 一関工場 - 岩手県一関市東台14-66
- 名古屋営業部 - 愛知県名古屋市千種区桜が丘294番地 第17オオタビル3階B号室
- 仙台営業所 - 宮城県仙台市若林区六丁の目中町21-33
- 福岡営業所 - 福岡県糟屋郡新宮町新宮東1丁目12-22
- 東部物流センター - 茨城県石岡市山崎962-30
脚注
[編集]- ^ a b c d ニッケ(日本毛織株式会社)による株式会社フジコーの完全子会社化に関する株式交換契約締結(簡易株式交換)のお知らせニッケ(日本毛織)、フジコー 2021年5月13日
- ^ a b c d e 2021年3月期決算短信フジコー
- ^ 伊丹市史 第3巻 1972倒産前は原料自給のためにアンゴラウサギの養殖も手掛けていた
- ^ 神戸の中堅130社 1979.
- ^ a b ニッケ<3201>、不織布・フェルトメーカーのフジコー<3515>を子会社化M&A online 2021年5月13日
- ^ ニッケ、フジコーの完全子会社化を発表神戸新聞 2021年5月14日
- ^ a b 連結子会社の合併(簡易合併・略式合併)に関するお知らせニッケ(日本毛織) 2024年4月12日
- ^ 日本毛織株式会社及びアンビック株式会社との資本業務提携、主要株主及び主要株主である筆頭株主ならびにその他の関係会社の異動に関するお知らせフジコー 2020年5月14日
- ^ 東工業団地の工場で火災 一関岩手日日新聞 2020年10月31日
- ^ a b 当社一関工場の火災事故および館林工場の閉鎖に伴う特別損失の計上並びに業績予想の修正に関するお知らせフジコー 2021年2月10日
- ^ 当社一関工場の再建に関するお知らせ フジコー 2021年3月10日
- ^ 連結子会社間の経営統合および商号変更についてニッケ(日本毛織) 2023年10月2日
- ^ ニッケ、子会社のフジコーを吸収合併日本M&Aセンター 2024年4月12日
参考文献
[編集]- 伊丹市史編纂専門委員会 編「第二節 産業経済の復興」『伊丹市史』 3巻、伊丹市、1972年、602-603頁。NDLJP:3030425。
- 日本経済新聞神戸支社 編『神戸の中堅130社』日本経済新聞社、1979年、602-603頁。NDLJP:11950760。