マリオカート ダブルダッシュ!!
ジャンル | レースゲーム |
---|---|
対応機種 | ニンテンドーゲームキューブ |
発売元 | 任天堂 |
プロデューサー | 宮本茂 杉山直 高橋伸也 手塚卓志 |
ディレクター | 水木潔(チーフディレクター) 大八木泰幸 白井太 今井大二 |
音楽 | 永田権太 田中しのぶ |
人数 | 通常時:1-4人 LAN接続時:最大16人 |
メディア | GC用8cm光ディスク |
発売日 | 2003年11月7日 2003年11月13日 2003年11月17日 2003年12月20日 |
対象年齢 | CERO:A(全年齢対象) ESRB:E PEGI:3+ BBFC:3 USK:0 |
デバイス | ブロードバンドアダプタ対応(家庭内LAN接続) |
売上本数 | 87万3,356本[1] 約177万本[2] 約412万本[2] 約695万本[2] |
その他 | ドルビーサラウンド(プロロジックII)対応 |
『マリオカート ダブルダッシュ!!』(Mario Kart: Double Dash!!)は任天堂が2003年11月7日に発売したニンテンドーゲームキューブ専用ゲームソフト。マリオカートシリーズの4作目。
ゲームキューブ用ソフトの販売本数で第3位を記録したが、シリーズの据え置き機作品において、唯一ミリオンヒットしなかった。
ゲームシステム
[編集]本作最大の特徴は「2人乗り」で、カートに乗るキャラクターを2人選んでレースに挑む[3]。使用可能なキャラクターも倍増し、初めて隠しキャラクターも導入された。
前作『マリオカートアドバンス』まではキャラクターごとに性能が設定されていたが、本作からはカートも個別に選択する事になり、基本的な性能はカート側で決定される。キャラクターの組み合わせによって乗れるカートの種類が決められており、例えば軽量級カートには軽量級同士の組み合わせでしか乗れず、重量級が含まれている場合は必ず重量級カートを使用する事になる。
- 軽量級 - ベビィマリオ、ベビィルイージ、ノコノコ、パタパタ、ディディーコング、クッパJr.、キノピオ[注 1]、キノピコ[注 1]
- 中量級 - マリオ、ルイージ、ピーチ、デイジー、ヨッシー、キャサリン、ワルイージ
- 重量級 - ドンキーコング、クッパ、ワリオ、ボスパックン[注 1]、キングテレサ[注 1]
アイテムも2人合わせて2つまで持つことができ、2つのアイテムを同時に入手できる「ダブルアイテムボックス」も出現する。さらにキャラクターごとに異なる「スペシャルアイテム」が導入されている[3]。本作ではアイテムを後方に装備することが出来ないため防御が難しく、さらに大ダメージを受けたりコースアウトしたりすると、持っているアイテムをすべて落としてしまう。
ゲームモード
[編集]2 - 4人プレイでは、前後のキャラを1人で操作する「シングルプレイ」と、別々のプレイヤーが操作する「タッグプレイ」から選択可能。4人プレイならタッグ1組・シングル2人の組み合わせでも対戦出来る。
- グランプリ
- 4つのコースで構成された「カップ(大会)」を、プレイヤー1 - 2台を含む8台のカートでレースを行い、総合順位を競う。本作から失格やカップ終了前のゲームオーバーが廃止され、必ず次のコースに進むようになった。
- 本作では通常のカップに加え、全16コースを走破する「オールカップツアー」が導入されている。途中でセーブする機能がないため、一度に長時間走り抜かなければならない。
- タイムアタック
- 自分のカート1台だけで走り、規定周回数のタイムを競う。このモードは1人プレイ専用で、2人でのタッグプレイでは上述の「グランプリ」しか遊べない。メモリーカードにセーブすればゴーストを出現させる事ができ、次回以降の挑戦時に前の記録として競える。また、一定以内のタイムを記録すると、開発スタッフによる「スタッフゴースト」が出現する。
- VS
- 2 - 4台のプレイヤーカートでレースを行う。タイトル画面から入れる「オプション」で、周回数を1 - 9周の間で自由に選択したり、アイテムの出現率を大まかに変更することができる。
- バトル
- 2 - 4台のプレイヤーカートで、専用のステージを使って特殊な対戦を行う。本作では従来のルールを継承した「ふうせんバトル」に加え、新たに「いただきシャイン」と「ドッカン!ボムへい」が追加されている。
- ふうせんバトル
- 最初に3つの風船をカートにつけた状態でスタート。アイテムで相手のカートを攻撃・体当たりして、マシンについている風船を割ったり奪ったりしていく。風船をすべて割られたプレイヤーから脱落し、最後まで風船の残ったプレイヤーが勝利。本作では脱落したプレイヤーは、その時点でゲームから完全に除外される。
-
- いただきシャイン
- コース上にひとつだけ落ちているシャインを、アイテムを使って奪い合うモード。誰かがシャインを取ると時間が進み、画面上の時間が0になったときにシャインを持っていたプレイヤーが勝利。シャインを落とすとタイマーがリセットされ、回数に応じて必要な時間が減少する[注 2]。
-
- ドッカン!ボムへい
- アイテムがボムへいに限定され、他のプレイヤーにボムへいを当てると1ポイント獲得し、逆に当てられるかコースアウトになると1ポイント減らされる。2台の場合は3ポイント、3台以上の場合は4ポイント先取で勝利。このモードのボムへいは独自の仕様で、キャラクター1人につき5個、合計10個持つ事ができる。
- LANモード
- ニンテンドーゲームキューブの周辺機器「ブロードバンドアダプタ」に対応しており、複数の本体を使用しての最大8台・16人対戦を実現している。レースだけでなく、すべてのバトルを遊ぶことが可能。ただし、このモードでは自由にキャラクターやアイテムを選択することはできず、毎回ランダムで選ばれる。
開発
[編集]タイトルの「ダブルダッシュ」は2人乗りであることから名付けられた[4]。2人乗りに関しては、サイドカーレースの見た目の良さを感じた、プロデューサーの高橋伸也が導入に意欲を持ったが、当初は従来通り1人乗りとの両方の可能性を模索していた[4]。試作段階になっても、チーフディレクターの水木潔とプログラムディレクターの山本健二は「マリオカートとは異なるゲームになるのではないか」と想定して、1乗り仕様と2人乗り仕様とで並行して製作していた[4]。
カートに関してはフルポリゴンで、タイヤも4つ全部が動くようになり、サスペンションも存在するなど、リアルさにこだわった[4]。
グラフィックに関しては、デザインマネージャーの渡辺剛は原点回帰をして、ファミコン時代のマリオの世界を洗練させ、かわいいけれど子供だましではない世界の構築に努めたと述べている[4]。
アクションに関しては2段ジャンプなど様々構想していたが、操作ボタン不足や操作の複雑さに繋がるために断念した[4]。
音楽に関しては田中しのぶは全体的には前作と同じ構成だが、前作よりアップテンポなものを目指したと述べている[4]。
ゲームバランスに関しては日本国外でも発売する上、マリオカートシリーズは世界中にファンがいるため、幅広い年代、国内外のユーザーの老若男女を意識して調整された[4]。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ “Mario Kart: Double Dash!!(JPN)”. 2014年11月5日閲覧。
- ^ a b c “Mario Kart: Double Dash!!”. 2014年11月5日閲覧。
- ^ a b マリオカート ダブルダッシュ!!【プレイレポート】 - ウェイバックマシン(2003年12月10日アーカイブ分)
- ^ a b c d e f g h マリオカート ダブルダッシュ!!【開発スタッフインタビュー】 - ウェイバックマシン(2003年12月12日アーカイブ分)
関連項目
[編集]- マリオカート アーケードグランプリ、マリオカート ツアー - スペシャルアイテムのシステムを部分的に採用。
- スーパーマリオサンシャイン - ピーチビーチは同作をイメージしたステージであり、同作が初登場のクッパJr.やボスパックンもプレイヤーキャラクターとして登場する。シャインもいただきシャインのモードで登場する。
- 稲垣吾郎(SMAP)- TVCMのイメージキャラクター。本人がマリオに扮して「イナガキマリオ」という名前でCMに出演した。
外部リンク
[編集]- マリオカート ダブルダッシュ!!
- Nintendo Online Magazine 2003年12月号 N.O.Mから冬のおくりもの クリスマスギフトカタログ - ウェイバックマシン(2003年12月4日アーカイブ分)