マリオカート7
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ジャンル | アクションレースゲーム |
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対応機種 | ニンテンドー3DS Newニンテンドー3DS |
開発元 | 任天堂 レトロスタジオ |
発売元 | 任天堂 |
プロデューサー | 紺野秀樹 大八木泰幸 |
ディレクター | 矢吹光佑 |
プログラマー | 白岩祐介 |
音楽 | 永田権太 照井理美 |
美術 | 森本嘉久 |
人数 | 1人(通信プレイ時2 - 8人) |
メディア | 3DSカード ダウンロード販売 |
発売日 | パッケージ版 2011年12月1日[1] 2011年12月2日[2] 2011年12月3日[3] 2011年12月4日[4] 2012年5月31日[5] 2012年9月28日[6] 2012年12月1日 ダウンロード版 2012年10月4日 2012年10月18日 2012年11月1日[1] |
対象年齢 | CERO:A(全年齢対象)[1] ESRB:E(6歳以上)[4] PEGI:3 [2] |
売上本数 | 1,898万本(2023年9月末時点)[7] 308万本(2022年12月末時点)[8] |
その他 | ローカルプレイ対応 ダウンロードプレイ対応 インターネットプレイ対応 いつの間に通信対応 すれちがい通信対応 Mii対応 |
『マリオカート7』(マリオカートセブン、Mario Kart 7)は、2011年12月1日に任天堂より発売されたニンテンドー3DS専用レースゲーム。家庭用ゲーム機用のマリオカートシリーズとしては7作目にあたり[9]、シリーズで初めてタイトルにナンバリングが記されている[注釈 1]。開発は任天堂とレトロスタジオとの合作である。
日本国内においては、本作は発売からわずか4日間で45万1932本という、当時の3DS向けソフトの中で過去最高の初週販売本数を記録[10]。発売から1ヶ月には、売上が100万本を突破し、ニンテンドー3DS用ソフトで初のミリオンセラーとなった(『スーパーマリオ 3Dランド』と同じ週に達成)[11]。
2015年12月3日に『マリオ&ルイージRPG ペーパーマリオMIX・マリオカート7 ダブルパック』が発売。2018年7月19日には、特別仕様の2DS LL本体にダウンロード版「マリオカート7」をプリインストールした、『Newニンテンドー2DS LL マリオカート7パック』[12]が発売。
ゲームシステム
[編集]コースに「陸海空」が取り入れられており、空中でハンググライダーのように滑空できるパーツを展開する、水中で後方にスクリュープロペラのパーツを取り付けて走行するといった要素が登場[注釈 2]。さらに、一つの長大なコースを3つのセクションに区切って、それぞれをラップとしてラップタイムを測るコースも登場する。
他にも、カートの「フレーム」「タイヤ」「グライダー」の3種類を組み合わせてカートのカスタマイズができたり[14]、「ドライバー視点」に切り替えて本体を傾けて操作できる[15]など、新システムが多数搭載されている。また、『マリオカートアドバンス』以来に「コイン」の概念が復活している。
インターネット通信による国内や海外のプレイヤーとの最大8人対戦が行えるほか、様々な通信要素の拡充がされている。
ゲームモード
[編集]本作では『DS』で削除された2人用の「グランプリ」や、『Wii』で削除された「バトル」の「個人戦」が復活し、前者は3人以上でも遊べるようになっている。一方で『DS』、『Wii』にはあった1人用の「VS」が削除されている。
ひとりで
[編集]1人用のモード。「グランプリ」「タイムアタック」「ふうせんバトル」「コインバトル」の4種類のゲームをプレイできる。
- グランプリ
- 各4コースで構成された8つのカップ(大会)でレースを行い、獲得した「ドライバーズポイント」の合計で総合順位を競う[15]。本作ではランクからアルファベットが廃止され、★★★、★★、★、無星の4段階になっている。また、「すれちがい通信」で出会った人がいた場合、たまにそのプレイヤーのMiiがレースにCOMとして参加することがある。
- タイムアタック
- 1台のみで走行し、「トリプルダッシュキノコ」を使いつつ最速レコードを目指す。自己記録を更新すると、その走行が「ゴースト」として保存される[15]。なお、このモードでは公正を期すため、コースからランダム要素が廃され、障害物もプレイヤーに反応しなくなる。
- ふうせんバトル
- アイテムでライバルを攻撃して互いの風船を割りあい、その数を競う。風船をすべて失うと、得点が最大3ポイント減ってしまう[15]。2分経過時の得点が「ドライバーズポイント」に加算され、4試合の合計で総合順位を決める。
- コインバトル
- ステージ上に散らばったコインを集め、その枚数を競う[15]。『Wii』の「あつめてコイン」に近いルールだが、本作ではレースと同様にコインを10枚までしか持てない。2分経過時に持っているコインの枚数が「ドライバーズポイント」に加算され、4試合の合計で総合順位を決める。
みんなで
[編集]ダウンロードプレイ、またはローカルプレイを利用し、最大8人で「グランプリ」「VS」「ふうせんバトル」「コインバトル」の4種類のゲームをプレイできる[15]、カートのパーツはデフォルトのもので固定される。
- VS
- 走るコースや出現するアイテムなどいくつかのルールを設定し、グランプリと同様に4回のレースで「ドライバーズポイント」の合計を競う。
インターネットで
[編集]インターネットに接続して、同時に接続しているプレイヤーとレースやバトルができる。以下の3つのモードから、最大7人のプレイヤーを探して対戦が可能[16]。
本作は大韓民国や台湾、香港でも発売されており、これらの国の相手と対戦することも可能だが、日本版ではこれらの国の文字フォント(ハングルなど)が実装されていないため、ユーザーネームにこれらの文字が含まれている場合、その部分のみ「?」と表示される。
- せかいのだれとでも
- 世界中で同時にインターネットに接続している他のプレイヤーと対戦できる[16]。『Wii』にあった「こくないのだれかと」と統合されており、近い地域のプレイヤーとマッチングしやすい。1戦ごとの順位に応じて、プレイヤーの強さを表す「VR」が溜まっていく[注釈 3]。
- フレンドやライバルと
- 互いにフレンド登録をしたプレイヤーや、最近対戦したプレイヤー、すれちがい通信を使用してすれちがったプレイヤーと合流して対戦できる[16]。
- コミュニティ
- 対戦ルールや条件を決めた「コミュニティ」を自由に作成・参加して対戦できる[16]。いつの間に通信で配信される「おすすめコミュニティ」などを参照してコミュニティに参加することもできる。
マリオカートチャンネル
[編集]「いつの間に通信」や「すれちがい通信」を通じて、他のプレイヤーとの交流ができる[15]。ドライバー視点時の「ジャイロセンサー(本体の傾けによる操作)」の有無もここで切り替えられる。
- いつの間に通信
- 数十人分の「ゴースト」が配信され、タイムアタックで並走することができる。また、ゴースト選択時に7つのゴーストと同時にレースをする「ゴースト7」を選べるようになる[15]。
- すれちがい通信
- すれちがった相手とゴーストを交換したり、相手が作成したグランプリで対戦することができる[15]。相手のMiiはプレイヤーの癖によって決められた称号に応じて、行動パターンや入手するアイテムが変化する。また、自分が持っていないパーツを相手のMiiが使用していれば、そのグランプリで優勝する[注釈 4]ことで入手することも可能。
キャラクター
[編集]使用可能なキャラクターは以下の17体[17]で、そのうち9体が隠しキャラクターとなっている。
基本キャラクター
[編集]本作の基本キャラクターは、ドンキーコングが代替わりした点以外は『スーパーマリオカート』と同じ8体となっている。
隠しキャラクター
[編集]- デイジー - 中量級
- ワリオ[注釈 5] - 重量級
- ロゼッタ[注釈 6] - 重量級
- メタルマリオ - 新キャラクター、重量級[注釈 7]
- ヘイホー[注釈 8] - 軽量級
- ハニークイーン - 新キャラクター、重量級
- ハナチャン - 新キャラクター、重量級
- ジュゲム - 新キャラクター、軽量級
- Mii - 中量級[注釈 9]
カート
[編集]本作のカートは「フレーム」「タイヤ」「グライダー」という3つのパーツに分かれており、自由に組み合わせることが可能[14]。前述のキャラクターの性能に、パーツごとに設定された値を加えて、総合的な性能が決まる。
ほとんどのパーツはレース中にコインを集めて獲得したり、すれちがった相手のMiiが参加するグランプリで優勝することで入手する必要があり、その順番も一部を除いてランダムとなっている。また、特定の条件を満たすとドライバー視点時のハンドルが金色に変化する。
アイテム
[編集]コース上の「アイテムボックス」を通過するとランダムでアイテムを入手できる。本作では18種類のアイテムが登場し、そのうち3種類が新アイテムである[18]。
本作からボムへいの爆風などによるダメージを受けてもアイテムを落とさなくなっている。ただし、誰かにサンダーを使われるかコースアウトすると、持っているアイテムが消えてしまう。
- バナナ
- コース上にバナナの皮を設置し、踏んだカートをスピンさせる。装備したままミドリこうらやアカこうらを防ぐことも可能[15]。
- トリプルバナナ
- カートの後ろに3本のバナナを装備し、ボタンを押すたびに1本ずつ設置する[15]。
- ミドリこうら
- 前か後ろに直進し、当たったカートを転倒させる[15]。壁に当たると一定回数まで跳ね返る。
- トリプルミドリこうら
- カートを囲むように3つのミドリこうらを装備し、ボタンを押すたびに1つずつ投げる[15]。
- アカこうら
- 自分の前方にいるカートをコースに沿って自動で追尾し、当たったカートを転倒させる[15]。壁や障害物に当たると跳ね返らずに消滅する。後ろに投げた場合は追尾せず、何かに当たるまで直進していく。
- トリプルアカこうら
- カートを囲むように3つのアカこうらを装備し、ボタンを押すたびに1つずつ投げる[15]。
- トゲゾーこうら
- 1位のカートを目掛け、進路上のカートを蹴散らしながらコース上を進んでいく。1位のカートに近づくと時間をおいて爆発し、周囲のカートを転倒またはスピンさせる[15]。「ダッシュキノコ」を所持していれば、爆発の直前に使用することで回避が可能。
- ボムへい
- 他のカートが近づくか一定時間が経つと爆発し、爆風に触れたカートは転倒またはスピンする[15]。他のカートが近づくと、そのカートの方に歩き出す。
- ダッシュキノコ
- カートが一定時間加速する[15]。「バトル」では加速中に他のカートに体当たりすると、風船やコインを奪うことができる。
- トリプルダッシュキノコ
- 好きなタイミングで3回ダッシュキノコを使うことができる[15]。
- パワフルダッシュキノコ
- 一定時間、何度でもダッシュキノコを使うことができる[15]。
- キラー
- 使うと一定時間キラーに変身し、コースに沿って高速で前進する。また、ぶつかったカートを転倒させる[15]。
- ゲッソー
- 自分より上位の相手に墨をあびせ、一定時間視界を悪化させる[15]。順位が高いほど墨をかけられる箇所が多くなる。
- サンダー
- 自分以外の全員をスピンさせ、同時に相手が持っているアイテムを跡形もなく消す[注釈 10]。サンダーを受けた相手は一定時間小さくなり、スピードが低下する[15]。この間に通常の大きさのカートに触れると潰され、さらにスピードが落ちてしまう。
- スーパースター
- 一定時間無敵状態になり、カートの速度も少しアップする。また、他のカートにぶつかると転倒させることができる[15]。「バトル」ではぶつかった相手の風船やコインを奪うことができる。
- ファイアフラワー(新アイテム)
- 一定時間ファイアボールを投げることができ、当たったカートをスピンさせる[15]。10回まで投げられるが、一度に出せるファイアボールは3個までで、それ以上投げると古いものから消えていく。
- スーパーこのは(新アイテム)
- カートにしっぽが付き、一定時間しっぽを振り回すことができる。近くの相手を転倒させるほか、バナナやこうらを弾くこともできる[15]。ダメージを受けると消滅する。
- ラッキー7(新アイテム)
- カートを囲むように7つのアイテム(ミドリこうら、アカこうら、バナナ、ダッシュキノコ、ボムへい、ゲッソー、スーパースター)を装備し、カートの前に来たものから1つずつ使用できる[15]。VSやバトルでアイテムを「○○のみ」にしても出現し、この場合は同じアイテム7個[注釈 11]を装備する。
コース
[編集]「グランプリ」などで使用されるコースは『DS』『Wii』と同様、新作コース16種類と、これまでのマリオカートシリーズにあった16種類の計32コース[19]。最初から選択可能なのはキノコカップとこうらカップのみだが、特定のカップで優勝すると次のカップが出現する。本作ではクラスに関係なくカップを出現さえさせれば、全てのクラスで遊べるようになる。
「みんなで」と「インターネットで」では、一部のコースで敵キャラクターや障害物が「ひとりで」よりも少なくなる[注釈 12]。
オリジナルコース
[編集]本作で新たに登場する16コース。「ロゼッタプラネット」以外の全てのコースにグライドボードが存在する。
キノコカップ
[編集]- キノピオサーキット
- キノピオの巨大風船が特徴的な、シンプルなデザインのサーキットコース。スタートから40秒後、第一コーナー後の交差点前にグライドボードが出現する[20]。
- デイジーヒルズ
- 気球や住家、風車がある高原を舞台としたコース。湖の上に浮いている気球にぶつかるとやや弾かれる。
- プクプクラグーン
- プクプクやアコヤガイが生息する水辺を走る海系コース。前半では水中を走り、後半では水中エリアとグライドボードに分岐する。前半では脇の岩の上も走行できる。
- ヘイホーカーニバル
- アラビアン風の町並みが特徴の夜のコース。スタート直後にある市場の右端の屋根の上も通行可能。道中の壷をこうらなどで壊すと、中からアイテム[注釈 13]が飛び出してくることがある。
フラワーカップ
[編集]- ウーフーアイランド 1
- 『Wii Fit』シリーズ、『Wii Sports Resort』、『パイロットウイングス リゾート』に登場する島が舞台のコース。3つのセクションで構成された長大なコースで、1周するとゴールとなる。『Wii Sports Resort』の「自転車」の「島一周」と同じルートだが、形状がアレンジされてカーブが増えている。分岐が2箇所存在し、分岐ルートにはそれぞれグライドボードが設置されている。一般車が走行しているほか、途中に置かれている木箱を壊すと、中からアイテムが飛び出してくることがある。
- マリオサーキット
- ピーチ城周辺を走るサーキットコース。桜並木道や、ピーチ城の内部を通過する。コース後半では土管やクリボーが配置されている。
- ミュージックパーク
- 巨大な楽器の数々に囲まれたコース。鍵盤・木琴・鉄琴の道や、タンバリンなどで構成された道もあり、走行したりジャンプするとそれぞれ異なる音が鳴る。また、柵も五線譜になっており、こちらも衝突すると独特の音が鳴る。コース前半のパックンフラワーは時間の経過で位置が入れ替わる。後半では『Wii Music』のキャラクター「テンポ君」が登場する。最初はBGMやパーカッションに合わせて跳ねるが、3周目に入ると[注釈 14]絶え間なく跳ね続けるようになる。
- ロックロックマウンテン
- 切り立った崖やトンネル、森林がある岩山周辺を舞台とした凸凹コース。道路のアップダウンが激しく、グライドボードが3か所に設置されている。終盤の急な坂道では大岩が転がってくる。
スターカップ
[編集]- パックンスライダー
- 『スーパーマリオブラザーズ』の地下面をモチーフにした、パックンフラワーなどが潜む地下水路を走るコース。地下水路には青色のクリボー、グライダー飛行後の場所にはクリボーの看板が設置されている。
- ワリオシップ
- 『ワリオランド』の世界観をモチーフにした、石で出来た通路と沈没船の上を走るコース。コースの半分以上が水中エリアとなっており、他のコースとは逆に軽い組み合わせの方がスピードが出やすい。コース上に樽が設置されている場所があり、壊すとアイテム[注釈 13]が出てくる。
- ネオクッパシティ
- 街の高所に建設された道路を走るコース。雨が降っており路面が滑りやすく、急カーブも多いため、オフロード性能が低いカートでは苦戦を強いられる。
- ウーフーアイランド 2
- 上記の「ウーフーアイランド 1」と同じ島を舞台にしたセクション制コース。このコースはゴール地点とスタート地点が別々で若干離れている。「1」と同様に形状が変更されており、過去の登場作品には無かった新たな道も通る。「パウダー・ホワイト・ビーチ」から始まり、「太古の石舞台」の間や「曲がりくねったほら穴」、「一本杉へつづくトンネル」[注釈 15]を経由してグライダーで飛び、最後に「ラクダ岩」を通過してゴールとなる。2セクション目の途中では「ダクリング湖」の中と「レイクピア・キャッスル」の周辺を利用して連続ショートカットが可能。
スペシャルカップ
[編集]- DKジャングル
- 『ドンキーコング リターンズ』をモチーフとした、ジャングルを走る自然系コース。道中には「DKバレル」が設置されているほか、同作の敵キャラクターが登場する。途中で原作の真の最終コースである「黄金のしんでん」の内部を走る。
- ロゼッタプラネット
- 雪と氷のコース。途中氷が水に浮いている所があり、陸地と水中に分岐するが、最初に着地する氷の部分は時間の経過で割れて沈んでしまう[21]。また、コースには氷柱が設置されており、カートやこうらが当たると壊れる。オリジナルコースで唯一、グライドボードが存在しない。
- クッパキャッスル
- クッパ城の内外を走るコース。城内にはドッスンがおり、コース上の穴はマグマで満たされている。また、水中を走るエリアではあちこちでマグマが上から下へと流れ出ている。
- レインボーロード
- 宇宙空間に浮かんでいる、路面が虹色に舗装されたコース。「ウーフーアイランド(1・2)」と同様のセクション制コースで、コースの途中では土星の輪(環)や月面も走る。月面上ではワンワンが転がっているほか、ドリフトをすると重力の関係からか水中エリアのような片輪走行になる。
クラシックコース
[編集]以前のマリオカートシリーズに登場した16コース。本作に合わせて一部、仕様が変更されているコースもある。
大砲などを利用して飛ぶ区間があるコース[注釈 16]では、本作からグライダーで飛ぶように変更され、グライドボードを踏みそこなったり、飛行中にグライダーを閉じたり攻撃を受けたりすると、落下してしまうようになった。また、『Wii』の一部コース[注釈 17]にあったハーフパイプも撤去されている。
こうらカップ
[編集]- 64 ルイージサーキット
- シンプルな形で道幅が広いサーキットコース。カーブのアウト側にある青い部分を通れるようになり、ダッシュボードが設置されている。気球にぶら下がっているアイテムボックスは、本作では通常のアイテムボックスと同じ仕様になっている。
- GBA クッパキャッスル 1
- 直線と直角コーナーで構成されたコース。スタートから35秒後、グライダーで飛行できるジャンプ台が出現する[22]。
- Wii キノコキャニオン
- キノコ型のトランポリンがたくさん生えている、山道の自然系コース。キノコが大きくなってコースアウトしにくくなり、ダッシュボードから金網が少し追加されている所もある。コース後半の左分岐には、乗るとグライダーが開く青いキノコが追加され、その先にあるキノコが一部撤去されている。
- DS ルイージマンション
- 『ルイージマンション』をモチーフとした、屋敷内の階段や泥沼を走るコース。グライドボードが2つ配置されており、そのうち1箇所は新たに作られた道にある。『DS』では原作の「ボスおばけ」が描かれた絵が存在したが、本作ではテレサの絵に統一されている。
バナナカップ
[編集]- 64 ノコノコビーチ
- 島の砂浜を中心に走行する海系コース。序盤にノコノコの形をした大きい岩がある。時間経過で潮が満ち引きしており、水位が変わってくる。海中が水中エリアになり、コースアウトになる位置も視覚的にわかりやすくなっている。洞窟の位置が原作よりやや右にずれたため、ショートカットの距離は短くなっている。『64』にあった岩の上のアイテムボックスは撤去され、代わりにコインが設置されている。
- SFC マリオサーキット 2
- ヘアピンカーブや立体交差が特徴のサーキットコース。立体交差はグライドボードで上を飛ぶように変更されている。また、ゴール直前に黄色いジャンプ板が設置されており、踏むとグライダーで再上昇できる。
- Wii ココナッツモール
- 大型ショッピングモールの敷地を走るコース。屋内にエスカレーターが何箇所か設置されており、概ね周回ごとに上り下りが切り替わる。エスカレーターの上り下りに矢印が付いたほか、ゴール直前のMiiが乗っている車が3台から2台に減っている。
- DS ワルイージピンボール
- ピンボールがモチーフの凸凹コース。『DS』と同様、アイテムのルーレット、ダッシュボード、順位変化の効果音が専用のものに変わる。また、原作よりもダッシュボードの数が1つ増えている。本作では下画面に障害物が表示されないため、コース後半の鉄球のルートを確認しづらい。
このはカップ
[編集]- 64 カラカラさばく
- 荒野のコース。踏切が2箇所あり、蒸気機関車が行く手を阻む。踏切の手前のコース外に、グライドボードのあるジャンプ台が新たに設置され、ダッシュキノコなどがあればグライダーを使って飛び越えることができる。また、『64』では列車が来るタイミングが決まっていたが、本作では3通りのパターンがある。
- DS DKスノーマウンテン
- 雪山のコース。前半は狭いアイスバーンを崖に沿って登り、後半は広い雪道を下る。障害物として雪だるまがいるほか、正面や背後から雪玉が転がってくる。丘の頂上に1つだけ設置されているアイテムボックスは『DS』と同様、順位に関係なくダッシュキノコ、トリプルダッシュキノコ、スーパースターのいずれかが手に入る。『DS』には無かった要素として、スタートからしばらくはコースが霧に覆われ、見通しが悪くなる演出が追加されている。また、逆走が不可能になっている。
- GC デイジークルーザー
- 大型の豪華客船を舞台としたコース。『ダブルダッシュ!!』ではスタート地点からすぐのルートが右限定だったが、本作では左右分岐になった。また、直後にあるプールに入ることができるため、原作通りに進もうとするとややタイムロスになる。地下倉庫内が水中エリアになっているほか、ほとんどのアイテムボックスが転がらなくなっている。
- Wii メイプルツリーハウス
- 巨大なハナチャンが棲む紅葉の巨木を走るコース。落ち葉から出てくるアイテムの種類が増え、ミドリこうらやコインも出るようになった。また、一部のジャンプアクションが可能なタイミングが変更されたほか、コース終盤の揺れる網が撤去され、グライダーで飛ぶようになっている。
サンダーカップ
[編集]- Wii ノコノコみさき
- 海岸の岩場が舞台の海系コース。中盤の川では水の流れに沿って走り、後半は土管の内部を走る。土管の中が水中エリアになり、サンダーバーの代わりにプクプクが泳いでいるほか、天井が一部を除いて無くなっているため、こうらが反射しづらくなっている。
- GC ディノディノジャングル
- 巨大恐竜「ノッシー」が棲むジャングルを走る自然系コース。所々に間欠泉が点在し、出っ張りを利用してジャンプアクションが可能だが、噴水に衝突すると高く打ち上げられてしまう。『ダブルダッシュ!!』とは違いノッシーは移動せず、足や頭に当たってもスピンしない。
- DS キラーシップ
- 飛行船の内外を走るコース。キラーがマグナムキラーに変更されており、発射間隔も短くなっている。また、コースの路面や船の内装の一部が変更されている。
- SFC レインボーロード
- 虹色のタイルで作られたコース。スーパードッスンの落下による衝撃で路面が波打っており、その波打ちを利用してジャンプアクションが可能。また、ジャンプ台が増やされている。
バトルステージ
[編集]以下は「ふうせんバトル」「コインバトル」で使用される6つのステージである。
クラシックステージ
[編集]- GBA バトルコース 1
- フェンスが設置された平らなステージ。中央にジャンプ台が追加されたほか、お邪魔キャラとしてプーが登場する。また、背景が『スーパーマリオカート』の「マリオサーキット」系コースや、前作『Wii』に登場した「バトルコース 4」のものになっている。
- 64 ビッグドーナツ[注釈 18]
- コース全体が巨大ドーナツのような形状になっているステージ。新たにグライドボードが一定間隔で出現し、溶岩の上を飛ぶことができるようになった(中央に気流を出すクラウンもある)。これを利用してステージ中央に設置されたアイテムボックスを取れるが、時々溶岩から火柱が噴き出してくる。
- DS サザンリーフ
- 浜辺が舞台のステージ。時間経過で潮が満ち引きしており、水位が変わってくる。『DS』にはなかったヤシの木や、同作の「ミッションラン」に登場していたカニが追加されている。また、コース外側にある海にある程度入れるようになっている。『DS』ではアイテムボックスがコース全域に置いてあったが、本作では中央にしか配置されていない。
オリジナルステージ
[編集]- ハニービーハウス
- 蜂の巣の中が舞台のステージ。7つの小部屋に分かれており、ハッチンが所々に出てくる。中央の部屋にある土管からは強力な気流が発生しており、飛び込むと他のいずれかの部屋に飛ばされる。
- シャーベットリンク
- スケート場のようなステージ。地面が氷のため滑りやすい。雪だるまも設置されており、当たると転倒してしまう。また、お邪魔キャラとしてペンギンがいる。
- ウーフータウン
- 「ウーフーアイランド」を舞台にした、入り組んだ迷路のような街のステージ。
開発
[編集]2010年に企画が立ち上がり、当初は8名の少人数で制作が進行したが、本格的に作業を始める段階になった際、『ゼルダの伝説 スカイウォードソード』の制作期間延長に伴い、任天堂社内で開発の人員が不足したため、レトロスタジオの協力を得ての開発となった[23]。
コースの開発に関しては、任天堂とレトロスタジオで折半することになったが、任天堂の森本嘉久はレトロスタジオのトム・アイビーに、空中や海中を走る本作の新要素を盛り込みつつ「クラシックコース」の再現を依頼した[24]。レトロスタジオはニンテンドー3DSでのソフトウェア開発経験がなかったが、「クラシックコース」を再現する作業によって、3DSでの開発手法を学びつつ、マリオカートのコースに関するデザインについても学ぶことができた[24]。
クラシックコースのグラフィックに関しては、レトロスタジオのライアン・パウエルは『ルイージマンション』を例に挙げて、元作品のイメージに近づけつつ、『マリオカートDS』でコースとして登場したルイージマンションの印象も残すように腐心した[24]。
キャラクターに関しては、本作では空中を走る要素をカートにグライダーをつけて実現することになったが、その際グライダーにキャラクターの頭がぶつからないようにしなければならなくなり、それに加えてキャラクターの躍動感をどのように表現するか任天堂の石川雅祥とレトロスタジオのヴィンス・ジョリーで議論を重ね調整していった[25]。
本作の開発が上手く進んだ理由に関して、当時社長の岩田聡はレトロスタジオが「マリオカート」の面白さを理解し、仕事にやりがいを感じてくれたことや、問題点の意識共有が円滑に進んだことを挙げている[25]。その背景には、レトロスタジオ側に3Dツールを高いレベルで使いこなせる技術者がいて、宮本茂が言う「動かして面白いかを見極める」ことを実践しているからであると本作プロデューサーの紺野秀樹は語っている[25]。
ゲームシステムについて、本作では「コイン」を復活させた[26]。紺野やプログラムディレクターの白岩祐介は本作以前からコインを復活させたいと考えていたが、他の作業との兼ね合いで実装できなかったことから、本作では最初から実験的に実装することが決まった[26]。結果的にはこれが功を奏し、空中や水中コースでコイン取得が楽しみにつながり、カスタムパーツの取得方法としての役割も担うことになった[26]。また白岩はフレームレートを60 fpsに収めることに挑戦した[27]。60フレームを実現するために白岩は、多くのキャラクターを登場させたいプランナーと、絵を精細にしたいデザイナーとの調整に追われた[27]。
音楽を担当した永田権太は「いわゆるレースゲームのBGMにならない」ことを意識して作曲した[27]。また本作ではレース中にBGMを変化する仕組みを搭載したが、これをほかの要素にも使用することを考えた結果、プレイヤーが1位になっているとBGMが盛り上がる[注釈 19]仕組みを導入した[27]。この演出は開発中の段階からスタッフの間で「イケイケトラック」と呼ばれていた[27]。
こうして本作は3Dにしたマリオカートとして違和感がない仕上がりとなり、『スーパーマリオ 3Dランド』の製作スタッフも本作を参考にした[28]。
評価
[編集]この節の加筆が望まれています。 |
評価 | ||||||||||||||||||||||||||||
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脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ アーケード版としては『マリオカート アーケードグランプリ2』がある。
- ^ 水中走行の構想自体は『マリオカートアドバンス』の頃からあったが、宮本茂曰く「カートが海を走るのは変だ」とのこともあり没になったことがある[13]。
- ^ 最下位など、順位が低い場合は若干下がることもある。
- ^ 相手のMiiに勝つだけでは入手できない。
- ^ マリオカートシリーズでは初めて隠しキャラクターとして登場する。
- ^ 前作ではチコが付き添っていたが、本作からは単独での登場となっている。
- ^ カートの大きさは中量級と同じ。
- ^ ダウンロードプレイ以外で使えるようになったのは初めて。ゲームカードを持っていないプレイヤーが使用するヘイホーは色が変わる。
- ^ 本作では身長・体重の設定にかかわらず性能が固定されている。
- ^ 装備中のアイテムはコース上に落ちる。
- ^ 「こうらのみ」の場合はアカこうら7個。
- ^ 分かりやすい例として、「デイジーヒルズ」の羊や「クッパキャッスル」のドッスンなどは「ひとりで」では2体だが、「みんなで」と「インターネットで」では1体しか出現しない。
- ^ a b バナナ、ミドリこうら、ダッシュキノコ、スーパースター。
- ^ 正確にはスタートから一定時間経過後。
- ^ その先にあった「一本杉」や「嘆きのダイチャブ岩」は撤去されている。
- ^ 「DS ワルイージピンボール」「DS キラーシップ」「Wii メイプルツリーハウス」
- ^ 「Wii メイプルツリーハウス」「Wii ノコノコみさき」
- ^ 『64』では「ビッグドーナッツ」という名称だったが、本作では「ビッグドーナツ」に変更されている。
- ^ パーカッションが追加される
出典
[編集]- ^ a b c “マリオカート7”. マリオカート7 ニンテンドー3DS ソフトウェア. 任天堂 (2011年12月1日). 2023年12月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年3月27日閲覧。
- ^ a b “Mario Kart 7”. Nintendo 3DS Games. Nintendo UK (2011年12月2日). 2024年4月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年4月8日閲覧。
- ^ “Nintendo Break All The Rules For Mario Kart 7's Australian Release”. Kotaku (2011年11月2日). 2016年12月13日閲覧。
- ^ a b “Nintendo 3DS/2DS Mario Kart 7” (英語). Nintendo 3DS Games. Nintendo of America (2011年12月3日). 2022年3月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年4月8日閲覧。
- ^ “Mario Kart 7 - Korean Overview Trailer”. YouTube. Nintendo Korea (2012年5月11日). 2016年12月13日閲覧。
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