京急本線
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基本情報 | |||
国 | ![]() | ||
所在地 | 東京都、神奈川県 | ||
起点 | 品川駅 | ||
終点 | 浦賀駅・泉岳寺駅 | ||
駅数 | 50駅 | ||
路線記号 | KK | ||
開業 | 1901年2月1日 | ||
所有者 | 京浜急行電鉄 | ||
運営者 | 京浜急行電鉄 | ||
車両基地 | 京浜急行電鉄車両管理区 新町検車区 金沢検車区 | ||
使用車両 | 京浜急行電鉄#車両 及び列車種別を参照 | ||
路線諸元 | |||
路線距離 | 56.7 km | ||
軌間 | 1,435 mm | ||
線路数 | 複線(下記以外) 三線(子安 - 神奈川新町間) 複々線(金沢文庫 - 金沢八景間) | ||
電化方式 | 直流1,500 V, 架空電車線方式 | ||
閉塞方式 | 自動閉塞式 | ||
保安装置 | C-ATS | ||
最高速度 | 120 km/h[1] | ||
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停車場・施設・接続路線 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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本線(ほんせん)は、東京都港区の泉岳寺駅から神奈川県横須賀市の浦賀駅を結ぶ京浜急行電鉄(京急)の鉄道路線である。駅ナンバリングで使われる路線記号はKK。
正式な起点は品川駅で、後年延伸された泉岳寺駅 - 品川駅間は支線の扱いとなっており、キロポストは品川駅からの距離に基づいて設置されているほか、『鉄道要覧』でも同区間は品川駅 - 浦賀駅間と分けて記載されている[注釈 1]。
概要
[編集]東京都区部南部の品川から東京湾沿いに南下し、神奈川県横浜市南東部・横須賀市東部を経て三浦半島南部へと延びる都市間鉄道(インターアーバン)である。泉岳寺駅からは都営浅草線および同線を介して京成電鉄・北総鉄道と相互直通運転を行っており、芝山鉄道とも都営浅草線・京成線を介して直通運転を行っている。ただし、京急線から芝山鉄道線へは直通運転を行なっているが、芝山鉄道線から京急線への直通列車は設定されていない。
快特などほとんどの優等列車は堀ノ内駅以南は久里浜線に直通して三崎口駅に至るため久里浜線が実質的な本線として機能しており、堀ノ内駅 - 浦賀駅間は本線の一部でありながら支線のような扱いになっている。急行を中心に逗子線の列車も乗り入れている。
空港線とともに羽田空港への空港連絡鉄道としても機能しており、直通先の京成電鉄が成田空港に乗り入れているため、羽田・成田の2空港を連絡している。羽田空港へのアクセス路線としては東京モノレールと競合関係にあるがそれぞれ都心側のターミナルが異なることと、京急は横浜方面からのアクセスも有することに違いがある。
品川駅 - 横浜駅間は東日本旅客鉄道(JR東日本)の東海道線・京浜東北線と線路が並行しており、競合関係にある。この区間は京急の中でも線形がよく、JRの路線との距離も近いことから首都圏の鉄道路線の中では競争が激しいため、120km/hの高速運転でJRに対抗している。他にも、品川駅・横浜駅 - 横須賀駅(横須賀中央駅)・逗子駅(逗子・葉山駅)・ 久里浜駅(京急久里浜駅)間では途中経路は少し異なるもののJRの横須賀線と競合している。品川・横浜 - 横須賀間の移動においては、京急の横須賀中央駅の方が中心市街地に近く、より直線的に結んでいることから京急の方が優位に立っている。
歴史
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この路線は、川崎大師への参詣鉄道を運行していた大師電気鉄道が、京浜間の連絡鉄道の開業を目的に、京浜電気鉄道と社名を変更した上で、東京都南部から神奈川県川崎市付近に軌道線を開業させたのが始まりである。
その後、軌道線を順次延伸し、明治時代末には東京と横浜を結ぶ都市間連絡鉄道が形成された。東京方への乗り入れに際しては、東京市電への乗り入れを見込んで、標準軌 (1435mm) で敷設されていた当線を、東京市電の馬車軌間 (1372mm) に改軌し、大正末期には北品川駅(乗り入れ開始時は品川駅〈初代〉)を介して市電品川線への乗り入れを行い、さらに高輪駅まで延伸した。
一方、市電への乗り入れと同じ頃、京浜電気鉄道は、横浜と横須賀を結ぶ郊外路線の開業を企図しながら関東大震災の影響により打撃を受けていた湘南電気鉄道に対し、資本参加を行った。京浜電気鉄道の出資により経営危機を乗り越えた湘南電気鉄道は、昭和時代に入り、黄金町駅 - 浦賀駅間および金沢八景駅 - 湘南逗子駅(現在の逗子・葉山駅北口)間といった、現在の京急本線と京急逗子線の一部に相当する路線を開業させた[2]。
その後、横浜で京浜電気鉄道線と湘南電気鉄道線を接続させ、直通運転を行うことが計画された。しかし、京浜電気鉄道線が馬車軌間に改軌していた一方、湘南電気鉄道線は地方鉄道法によって免許を受けて標準軌で開業しており、直通させるためには、どちらかの路線を改軌する必要があった。地方鉄道法では馬車軌間による敷設が認められていなかったため、湘南電気鉄道線を馬車軌間に改軌することはできず、結論として京浜電気鉄道線を標準軌に改軌させた。1931年(昭和6年)12月に両鉄道会社は日ノ出町駅で結ばれ、念願の直通運転が開始された[2](両社の会社分界点は日ノ出町駅より黄金町駅方0.2 km地点[3])。それにより東京市電への乗り入れは中止された。高輪駅も廃止され、代わる東京都心側のターミナルとして、国鉄品川駅前への延伸を果たした。こうして、昭和初期に現在に至る路線の概形が完成した。
なお、東京市電乗り入れ中止に代わる都心乗り入れ案として、京浜電気鉄道は、日本初の地下鉄を開業していた東京地下鉄道、湘南電気鉄道と合弁して、京浜地下鉄道を設立。既に浅草駅 - 新橋駅間を開業していた東京地下鉄道線の延伸線を、新橋から品川まで建設することで、浅草 - 浦賀間の直通運転を計画した。ところが、新橋駅を介し、東京地下鉄道線への直通をもくろんでいた東京高速鉄道は、この京浜地下鉄道設立の動きを問題視し、東京地下鉄道と京浜電気鉄道の株を買い集め、京浜電気鉄道は東京高速鉄道の傘下に入ることとなった。東京の鉄道網を揺るがす事態に政府が仲裁に入り、地下鉄網の延伸は棚上げとなったが、京浜電気鉄道は依然、東京高速鉄道傘下のままに収まった。これが前史となって、東京高速鉄道社長である五島慶太が京浜電気鉄道社長に就任。第二次世界大戦中の1942年(昭和17年)には、五島が他に経営していた東京横浜電鉄、小田急電鉄と合併することとなり、当路線も大東急の一角をなすこととなった。
大東急時代の1943年(昭和18年)に旧京浜電気鉄道の品川線と旧湘南電気鉄道の湘南線が統合されて東急湘南線となり[注釈 2]、京浜急行電鉄発足後に本線と改称されたが、東京都と川崎市、横浜市の都市計画の上では湘南線の呼称が残っている[7][8]。
戦後は設備の改良によって輸送力増強や所要時間短縮を図り、直通先の多様化などを経て現在に至っている。
年表
[編集]- 1901年(明治34年)2月1日 - 京浜電気鉄道により、大森停車場前駅(後の大森駅)- 川崎駅(後の六郷橋駅)間が開業。大森停車場前駅、八幡駅(現在の大森海岸駅)、海岸駅、沢田駅(現在の平和島駅)、山谷駅(現在の大森町駅)、梅屋敷駅、蒲田駅(現在の京急蒲田駅)、下町駅、出村駅、雑色駅 、(駅名不詳)駅、六郷駅、中町駅(、川崎駅)が開業。1435mm軌間を使用し、直流600Vで運行開始。
- 1902年(明治35年)
- 1904年(明治37年)
- 1905年(明治38年)
- 1906年(明治39年)10月1日 - 雑色駅 - 六郷橋駅間の旧線廃止。雑色駅 - 川崎駅間の新線開業。旧線上の(駅名不詳)駅、八幡塚駅、中町駅が廃止。新線上に六郷堤駅(現在の六郷土手駅)が開業。川崎駅 - 六郷橋駅間が大師線 に移管され、大師線分岐駅が川崎駅に変更。沢田駅 - 梅屋敷駅間を併用軌道から専用軌道に切り替え。
- 1908年(明治41年)- 大横町駅が廃止。
- 1909年(明治42年)- 市場駅 - 鶴見駅間に(駅名不詳)駅が臨時駅として開業(廃止時期不明)。
- 1910年(明治43年)3月27日 - 新子安駅(現在の京急新子安駅)が開業。
- 1911年(明治44年)11月1日 - 総持寺駅が開業[13]。
- 1912年(明治45年)5月9日 - 土佐山駅が廃止[14]。
- 1914年(大正3年)4月12日 - 花月園前駅(現在の花月総持寺駅)が開業。
- 1915年(大正4年)
- 1916年(大正5年)- 市場駅が再開業。
- 1923年(大正12年)4月1日 - 下町駅が廃止[15]。梅屋敷駅 - 雑色駅間の併用軌道を専用軌道に付け替え。
- 1925年(大正14年)
- 1926年(大正15年)
- (月日不詳) - 大森海水浴場前駅が夏季営業のみの臨時駅として開業[10]。
- 12月24日 - 新宿駅が廃止。
- 1927年(昭和2年)4月 - 市場駅が鶴見市場駅、新町駅が神奈川新町駅に改称。
- 1929年(昭和4年)
- 1930年(昭和5年)
- 2月5日 - 横浜駅が移転し国鉄横浜駅に乗り入れ。
- 3月29日 - 反町駅が廃止[17]。青木橋駅(現在の神奈川駅)が開業。
- 4月1日 - 湘南電気鉄道により、黄金町駅 - 浦賀駅が開業[2]。黄金町駅、南太田駅、井土ヶ谷駅、弘明寺駅、上大岡駅、屏風ヶ浦駅(現在の屏風浦駅)、金沢文庫駅、金沢八景駅、追浜駅、湘南田浦駅(現在の京急田浦駅)、逸見駅、横須賀軍港駅(現在の汐入駅)、横須賀中央駅、横須賀公郷駅(現在の県立大学駅)、横須賀堀内駅(現在の堀ノ内駅)、湘南大津駅(現在の京急大津駅)、馬堀海岸駅 、浦賀駅が開業。軌間1435mm、直流1500Vで運行開始。
- 4月6日 - 青木橋駅と京浜神奈川駅が統合。旧青木橋駅の位置で京浜神奈川駅として営業開始[18] 。
- 7月10日 - 杉田駅、湘南富岡駅(現在の京急富岡駅)が仮駅として開業。
- 1931年(昭和6年)
- 1932年(昭和7年)7月25日 - キリンビール前駅(後のキリン駅)が開業。
- 1933年(昭和8年)
- 1934年(昭和9年)10月1日 - 軍需部前駅(現在の安針塚駅)が開業。
- 1935年(昭和10年)7月10日 - 東京湾汽船(現在の東海汽船)との連絡運輸開始。これに伴い、伊豆大島航路連絡列車「大島号」運行開始。
- 1936年(昭和11年)12月25日 - 黄金町駅 - 上大岡駅間の架線電圧を600Vに降圧し、急行運転区間を品川駅 - 上大岡駅間に延長。
- 1937年(昭和12年)3月8日 - 大森支線(大森海岸駅 - 大森駅間)が廃止。大森駅が廃止。
- 1938年(昭和13年)7月15日 - 京浜川崎駅 - 川崎貨物駅間が廃止[16]。川崎貨物駅が廃止。なお、貨物線自体は1932年(昭和7年)頃から使用されなくなっていた。
- 1940年(昭和15年)10月1日 - 軍需部前駅が安針塚駅、横須賀軍港駅が横須賀汐留駅に改称。
- 1941年(昭和16年)11月1日 - 湘南電気鉄道が京浜電気鉄道に合併。
- 1942年(昭和17年)
- 1943年(昭和18年)
- 1944年(昭和19年)
- 1945年(昭和20年)
- 1946年(昭和21年)10月 - 北馬場駅が再開業[11]。
- 1947年(昭和22年)
- 1月10日 - 湘南富岡駅が廃止。
- 3月1日 - 湘南富岡駅が移転の上で再開業。
- 12月25日 - 横浜駅以北の架線電圧を1500Vに昇圧、全線1500Vに統一。
- 1948年(昭和23年)
- 6月1日 - 東京急行電鉄から京浜急行電鉄が分離発足。
- 7月15日 - 品川駅 - 浦賀駅間の直通運転が再開。
- 1949年(昭和24年)
- 4月24日 -「ハイキング急行」が運行開始。
- 7月1日 - 大森山谷駅、出村駅、キリン駅(3駅とも休止済み)が廃止。
- 1950年(昭和25年)4月1日 - 急行が運行再開。準急と「ハイキング特急」が運行開始。
- 1952年(昭和27年)
- 1954年(昭和29年)
- 3月22日 - 特急が運行開始。当初は平日ラッシュ時のみ。
- 3月27日 -「週末特急」が運行開始。
- 7月7日 - 準急が運行終了。
- 1956年(昭和31年)
- 1957年(昭和32年)3月17日 - 特急が終日運行化される。
- 1961年(昭和36年)9月1日 - 学校裏駅が平和島駅、横須賀汐留駅が汐入駅、横須賀堀内駅が堀ノ内駅に改称。
- 1963年(昭和38年)11月1日 - 湘南富岡駅が京浜富岡駅、湘南田浦駅が京浜田浦駅、横須賀公郷駅が京浜安浦駅、湘南大津駅が京浜大津駅に改称。
- 1967年(昭和42年)3月19日 - 特急の最高速度が105km/hに引き上げ。
- 1968年(昭和43年)
- 1969年(昭和44年)
- 1970年(昭和45年)
- 1974年(昭和49年)12月2日 - 朝ラッシュ時に金沢文庫駅 - 横浜駅間で特急の12両編成運転が開始。
- 1975年(昭和50年)8月27日 - 北品川駅 - 青物横丁駅間の下り線が高架化。北馬場駅と南馬場駅の下り線を統合し、北馬場・南馬場駅(下り専用、現在の新馬場駅)が開業。
- 1976年(昭和51年)10月15日 - 北品川駅 - 青物横丁駅間の上り線も高架化[25]。北馬場駅と南馬場駅の上り線も統合され、北馬場・南馬場駅が新馬場駅(上り線も利用可)に改称。
- 1978年(昭和53年)
- 1981年(昭和56年)6月22日 - 通勤快特が運行開始[26]。
- 1982年(昭和57年)12月1日 - 谷津坂駅が能見台駅に改称[27]。
- 1986年(昭和61年)4月1日 - 夕時間帯以降、快速特急の12両運転が開始。
- 1987年(昭和62年)6月1日 - 京浜蒲田駅が京急蒲田駅、京浜川崎駅が京急川崎駅、京浜鶴見駅が京急鶴見駅、京浜新子安駅が京急新子安駅、京浜富岡駅が京急富岡駅、京浜田浦駅が京急田浦駅、京浜安浦駅が京急安浦駅、京浜大津駅が京急大津駅に改称[28]。
- 1990年(平成2年)12月2日 - 青物横丁駅 - 大森海岸駅間が高架化。
- 1992年(平成4年)4月16日 -「京急ウィング号」(現在の「イブニング・ウィング号 」)が運行開始。
- 1995年(平成7年)
- 1996年(平成8年)5月12日 - 上大岡駅 - 屏風浦駅間の上り線が高架化[31]。
- 1997年(平成9年)
- 1998年(平成10年)11月18日 - 空港線の羽田空港駅(現在の羽田空港第1・第2ターミナル駅)の開業に伴い、エアポート快速特急(現在のエアポート快特)、エアポート特急が運行開始[34]。京急蒲田駅が快特停車駅に追加[34]。
- 1999年(平成11年)
- 2002年(平成14年)10月12日 - 京急川崎駅、金沢文庫駅で増解結を行う羽田空港駅 - 新逗子駅間、浦賀駅間の快特も設定される(空港線内は特急として運転)。日中の品川駅発着快特を泉岳寺駅発着に変更。
- 2004年(平成16年)2月1日 - 京急安浦駅が県立大学駅に改称。
- 2007年(平成19年)
- 2009年(平成21年)2月14日 - 保安装置をC-ATSに更新[37]。
- 2010年(平成22年)
- 2012年(平成24年)
- 9月24日 - 追浜駅 - 京急田浦駅間で土砂崩れによる脱線事故。乗務員を含む32名が重軽傷。この日から27日朝まで金沢八景駅 - 逸見駅間が運休となる。詳細は「京急本線土砂崩れ列車脱線事故」を参照。
- 10月21日 - 平和島駅 - 六郷土手駅間の下り線が高架化され、同区間の高架化が完成[41][42]。
- 2013年(平成25年)10月16日 - 午前8時頃、県立大学駅付近で土砂崩れが発生。午後0時50分までに復旧[43][44]。
- 2015年(平成27年)
- 7月7日 - デジタル空間波列車無線(デジタルSR無線)の使用を開始[45] 。
- 12月7日 -「モーニング・ウィング号」が運行開始[46]。
- 2019年(令和元年)
- 2020年(令和2年)
- 2023年(令和5年)11月25日 - エアポート急行を急行に改称[53]。
- 2024年(令和6年)
運行形態
[編集]原則的に40分サイクルのパターンダイヤが組まれている。
本線からは大師線を除く京急各線へ直通列車が運転され、快特はすべて堀ノ内駅から久里浜線に直通する。ただし、朝ラッシュ時には浦賀発着の特急列車(一部は金沢文庫駅以北快特)も運転される。空港線へは品川・横浜両方面から直通列車が設定されている。
都営地下鉄浅草線や京成電鉄各線などと相互乗り入れを行っており、以下に挙げる路線の各駅へ直通列車が存在する。空港線へ乗り入れる列車が多く、一部は久里浜線や逗子線と直通する。現在、京急蒲田駅以南への直通はほぼ自社の車両に限られ、朝・夜を中心に東京都交通局の車両が数本乗り入れる程度だが、かつては京成電鉄や北総開発鉄道(現・北総鉄道)・住宅・都市整備公団の車両も乗り入れていた。なお、京成車については、京急蒲田駅以南への直通は3100形に限定され、2024年11月23日以降は平日のみ久里浜線京急久里浜駅までの1往復が設定されているほか、平日・休日ともに神奈川新町駅までの1往復も設定されている。
運行本数
[編集]昼間時40分あたりの運行本数は次のようになっている(2022年11月19日時点)。現行ダイヤにおける拠点駅の1時間あたりの運行本数は、横浜駅では日中15本、平日朝のピーク時で23本である。また品川駅では、京急蒲田方面が日中18本、平日朝21本、泉岳寺方面は朝 - 日中がおおむね12本、夜間9本となっている。
種別\駅名 | 浅草線・ 京成・北総線内 種別 | 直通先 | 泉岳寺 | 品川 | … | 京急蒲田 | … | 京急川崎 | … | 金沢文庫 | 金沢八景 | … | 堀ノ内 | … | 浦賀 | ||||
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運行区間 | エアポート快特 | アクセス特急 (京成線内) | 成田空港← | 1本 | →羽田空港 | ||||||||||||||
快特 | 2本 | →京急久里浜 | |||||||||||||||||
普通 | 青砥← | 1本 | →羽田空港 | ||||||||||||||||
特急 | 普通 | 青砥← | 1本 | →三崎口 | |||||||||||||||
特急 | 京成高砂← | 1本 | |||||||||||||||||
普通 | 印旛日本医大← | 2本 | →羽田空港 | ||||||||||||||||
急行 | 羽田空港← | 2本[* 1] | →逗子・葉山 | ||||||||||||||||
普通 | 4本[* 2] |
最高速度と所要時間
[編集]京浜間では開業時より伝統的に高速運転が行われてきた。これは、東海道本線や東急東横線、三浦半島方面へは横須賀線、羽田空港アクセスでは東京モノレールと競合するためである。
京急の前身で1898年に創立された大師電気鉄道は、最高速度がわずか8マイル/h (12.8km/h) であった。その後、1931年には急行運転、1936年には待避線による追い越し運転が実施され、緩急結合運転が始まった[56]。
第二次世界大戦後では認可速度80km/hから始まり、1953年に90km/h[57]、1958年秋には100km/h[58]、1967年からは特急で105km/h 運転となった[59]。1995年以降は品川 - 横浜間で120km/h(増圧ブレーキ非装備の車両と、成田スカイアクセス線乗り入れ対応の京成車と都営車以外の車両は110km/h)、横浜以南で110km/h となり[60]、関東の私鉄路線としては京成成田スカイアクセス・つくばエクスプレスに次いで高速の部類に入る。
軌間が標準軌という点は高速運転に有利だが、軌道や信号設備の改良など120km/h運転を行う準備に数年を要した。首都圏の鉄道事業者は、直接他社線と競合する路線が少ないこと、限られた線路容量や線形の中でほぼ終日にわたり高密度ダイヤで運転されること、また高速化よりもまず安全性や定時性、ラッシュ時の輸送力重視という傾向もあることなどから、首都圏の鉄道事業者で一般列車の120km/h以上の運転を実施しているのは2024年の時点で京急のほか、前記の京成成田スカイアクセス、つくばエクスプレスおよびJR東日本と少数である[注釈 5]。
なお、品川駅 - 横浜駅間の120km/h区間では、信号機にYG現示を明滅させる抑速信号(C-ATSの照査速度105km/h)を採用している[60]。これは最高速度を105km/hから120km/hとするにあたり、信号機の移設・増設、閉塞数の変更を行わずにブレーキ距離を確保するためである(京急本線の閉塞区間の平均間隔は290mである)。抑速現示による速度制限を受けている状態では従前の進行現示と同等の距離で停止でき、最高速度の向上が可能となった。運転士による各種試験の結果、抑速現示の明滅回数は80回/分、点灯割合50%としている[56]。抑速現示は京急が日本で初めて採用した方式であり[60]、その後は2009年に北総鉄道北総線で、2010年に京成成田スカイアクセスでも採用された。
なお、120km/hで運転できるのは京急車による快特だけで、特急および急行の最高速度は110km/hである[60]。ただし、使用車両の最高速度が低い場合はそれに従うことになる(かつての800形使用の快特および特急の最高速度は100km/hであった)[61]。
実施年月 | 最高速度 (km/h) | 種別 | 所要時分 | 備考 | |
---|---|---|---|---|---|
品川 - 横浜 | 品川 - 京急久里浜 | ||||
1950年4月 | 80 | 普通 | 47分00秒 | - | - |
1953年7月 | 90 | 特急 | 31分00秒 | - | ノンストップ特急 |
1958年9月 | 100 | 特急 | 23分40秒 | - | 逸見駅待避線新設 |
1967年3月 | 105 | 特急 | 20分40秒 | 59分40秒 | - |
1968年6月 | 105 | 快速特急 | 18分10秒 | 52分15秒 | 快速特急設定 |
1983年10月 | 105 | 快速特急 | 17分40秒 | 49分10秒 | - |
1995年4月 | 120 | 快速特急 | 15分10秒 | 44分55秒 | - |
1999年に快速特急を「快特」と改称。
現行の列車種別
[編集]2024年11月23日改正時点では以下の7種別で構成されている。停車駅についての詳細は「停車駅表」を参照。また、速達列車は種別ごとに種別色(停車駅表参照)を定めており、英語での案内にはその色を用いる場合もある。
モーニング・ウィング号
[編集]平日朝方の上り方面に3本運転される[50]、着席通勤を目的とした列車であり、他社の「ホームライナー」に相当する。1本目(1号)は横須賀中央発品川行き、2本目(3号)は三浦海岸発品川行き、3本目(5号)は三浦海岸発泉岳寺行きとして運転される。三浦海岸駅、横須賀中央駅、金沢文庫駅、上大岡駅から乗車する場合には「Wing Ticket」(300円)または「Wing Pass」(5500円)が必要である。降車は品川駅・泉岳寺駅のみで可能である[62]。
車両は2ドアオールクロスシート8両編成の2100形で運転されている。2021年5月6日より三浦海岸6:09発のモーニング・ウィング3号については、金沢文庫駅まではデュアルシート車1000形1890番台4両編成で運転され、金沢文庫駅からは前方に2100形8両を増結した12両編成で運転されている[63]。
イブニング・ウィング号
[編集]平日夜間の下り方面にのみ運転される、着席通勤を目的とした列車であり、他社の「ホームライナー」に相当する。品川駅、京急蒲田駅、京急川崎駅、横浜駅から乗車する場合には「Wing Ticket」(300円)が必要だが、上大岡駅 - 三崎口駅(一部列車は京急久里浜駅)間については一般の「快特」として運行されるため、乗車券のみで乗車できる[62]。停車駅や着席整理料金など一般の快特とは趣を異にするが、正式な種別は「快特」となっている。本線の泉岳寺駅 - 品川駅間や堀ノ内駅 - 浦賀駅間、都営浅草線などには乗り入れない。
車両は、2ドアクロスシート8両編成が専用で用いられており、運行開始当初は2000形、2024年現在は2100形となっている。
2024年11月22日までは、京急蒲田駅・京急川崎駅・横浜駅は通過していたが、同年11月23日に行われたダイヤ改正でこの3駅が乗車専用で停車駅に追加された。この3駅からの「Wing Ticket」は会員制座席指定券購入サイト「KQuick」限定の発売となる[54]。
品川駅から上大岡駅までの所要時間は最速32分(14号および16号)。
(2016年1月)
エアポート快特
[編集]都心方面と東京国際空港(羽田空港)を結ぶ特急料金不要の最速達列車で、品川駅 - 羽田空港第3ターミナル駅間をノンストップで走行し、羽田空港第1・第2ターミナル駅に着発する列車である。全列車・全区間8両編成で運転される。
2012年(平成24年)10月ダイヤ改正以降は、日中の列車は都営浅草線に直通し、押上駅からの京成線内は種別を「アクセス特急」に変更の上で成田スカイアクセス線経由で成田空港駅に向かうダイヤが40分間隔で組まれている。また成田空港駅からは、逆のパターンが組まれている。
現行ダイヤでは以下の運行パターンがある。
- 羽田空港第1・第2ターミナル駅 - 成田スカイアクセス線経由成田空港駅
- 浅草線内はエアポート快特で、京成線・北総線・成田スカイアクセス線内はアクセス特急として運転されている。
- 車両は成田スカイアクセス線に乗り入れ可能な京急新1000形10次車以降、600形、1500形[64]、都営5500形、京成3000形、3100形、3700形が使用される。また、京急車での運用は土休日ダイヤのみとなっている。
「エアポート快特」は、1998年(平成10年)に設定された「エアポート快速特急」を前身とする[65]。当時は羽田空港へのアクセスのみならず、羽田空港駅(当時。現在の羽田空港第1・第2ターミナル駅)と京成線の成田空港駅を乗り換えなしで結ぶ最上位の種別として登場し、京急線・都営浅草線内では「エアポート快速特急」、京成線内では「エアポート特急」として全区間で通過運転がされていた。なお、これらの列車は京成高砂駅で、京成本線の京成上野駅 - 京成高砂駅間を運転する「エアポート特急」に接続していた。特に都営浅草線内で通過運転を行ったことが画期的であったが、京急線内での扱いは快速特急と同じであり、名前だけを差別化した形であった。1999年(平成11年)にエアポート快特に改称する[36]。2000年代の一時期(2002年頃)は京成線内の扱いが快速への格下げと運転区間の短縮により成田空港駅まで到達しない列車が大半となり、当初の目的を果たしているとは言い難い状況になっていたが、2010年(平成22年)7月17日に京成成田空港線(成田スカイアクセス線)が開業し、京成線内を京成本線経由から、こちらに切り替えることで再び両空港を乗り換えなしで結ぶ列車として運転されるようになった[66]。これに先立ち、2010年(平成22年)5月のダイヤ改正において京急蒲田駅を通過するようになり、京急線内でも快特との実質的な差別化が図られるようになった[67]。2012年(平成24年)10月のダイヤ改正からは種別の色をオレンジに変更し、快特との差別化および京成線アクセス特急との共通化が図られるようになった[68]。

(2021年7月 新馬場駅)
快特
[編集]現行ダイヤでは堀ノ内駅から久里浜線に直通して京急久里浜駅や三崎口駅を発着駅とする系統と、京急蒲田駅から空港線に直通して羽田空港第1・第2ターミナル駅を発着駅とする系統があり、ほぼ終日の設定がある。
1968年(昭和43年)に設定された「快速特急」を前身とする[69]。快速特急は特急よりもさらに上位の種別で、それまで運転されていた三浦半島の観光地に向けた列車、ハイキング特急を格上げする形で登場した。このため当初は土休日に特急の合間に何本か設定されているにすぎなかったが、通勤需要の拡大とともに徐々に設定時間と運転本数が拡大されていき、また本線末端部よりも久里浜線へ直通するダイヤへとなって行った。1999年夏のダイヤ改正からは通称・略称として用いられていた「快特」が正式名称となり[65]、同時に「特急」を置き換える形で大増発を行い、日中はほぼ10分に1本は確保されるようになった[65][36]。この時都営浅草線・京成線・北総線(以下:都心方面)へ直通する快特も設定された[35]。さらに2012年10月21日改正では、日中の北総線 - 都営浅草線 - 羽田空港の系統のエアポート急行が快特へ格上げされ、品川駅では約5分間隔で京急久里浜・三崎口方面の列車と羽田空港方面の列車が交互に運転する形となっていたが、2022年11月26日のダイヤ改正より、日中の都営線方面と横浜方面を直通する快特と北総線方面と羽田空港を直通する快特が特急に変更された。
平日朝ラッシュ時上りの快特は京急久里浜駅・浦賀駅 → 金沢文庫駅間は特急として運転され、汐入駅・追浜駅にも停車する(1999年以前の通勤快特[35])。
車両は8両編成を基本とするが、金沢文庫駅 - 品川駅間では4両編成を連結して、大手私鉄最長である12両編成で運転される快特も設定されている[70][注釈 6]。その場合、金沢文庫駅・品川駅において連結・切り離し作業を行う。原則進行方向後部に連結する。この12両編成の運用には京急の車両だけが充当される。京急以外の8両編成が用いられることは少なく、京急蒲田駅以南で京急以外の車両は原則羽田空港方面の運用が中心のため、横浜方面ではほとんど見ることができないほか、京成車の場合方向幕が京成の種別に合わせて「快速特急」となる。都営車は、久里浜線に直通し三崎口駅を発着駅とする運用も設定されている。
運行当初は久里浜線の津久井浜駅まで通過運転を行っていたが、近年は停車駅が増加しており、1998年に空港線が羽田空港駅(現在の羽田空港第1・第2ターミナル駅)まで延伸開業すると同時に京急蒲田駅が停車駅となり、1999年夏のダイヤ改正からは久里浜線内各駅停車となった[71]。さらに、2010年5月16日からのダイヤ改正からは、金沢八景駅も停車駅に追加された[71]。なお、自社路線内では最速の列車であるが、都営浅草線内ではすべての列車が各駅停車となる。詳細は「都営地下鉄浅草線」や「エアポート快特」を参照されたい。
列車番号の末尾のアルファベットはA、B、SHの3つが使用されている(他社局の車両が使用される場合をのぞく)[72]。基本的に、Aは京急線内のみの運用、Bは平日朝の上りの金沢文庫以南が特急・以北が快特の列車とその送り込み(1999年まで存在した通勤快特と同様)、SHは地下鉄に直通する快特の運用に用いられるが[72][73]、一部例外もある。
現行ダイヤでの運行形態は以下の通り。
- 本線内運転系統
-
- 泉岳寺駅・品川駅 - 京急久里浜駅・三崎口駅
- 日中時間帯は2ドアの2100形を中心に使用され、泉岳寺駅まで乗り入れる。泉岳寺駅で浅草線(京成本線経由)快速成田空港行きに接続する。
- 2019年10月28日のダイヤ改正より、土休日の一部の快特の2号車にウィングシートが設定されている[50]。
- 平日朝・夕ラッシュ時において品川駅 - 金沢文庫駅間については12両編成で運転される。平日朝下り・夜上りについては基本編成8両の前に付属編成4両を、品川駅着20時台後半以降の列車については基本編成8両の後ろに付属編成4両を、平日朝上り・夕方下りについては基本編成8両の後ろに付属編成4両を、土休日朝に下りは品川駅 - 金沢文庫駅で、上りは金沢文庫駅 - 京急川崎駅間において基本編成8両の後ろに付属編成4両を連結して運転される。
- 日中時間帯以外は平日においては品川駅発着となるが夜に泉岳寺行きが1本設定されている。
- 泉岳寺駅・品川駅 - 京急久里浜駅・三崎口駅
- 本線都営浅草線直通系統
-
- 京成線 - 京急久里浜駅・三崎口駅
- 原則、他事業者線内は普通となる。ただし、平日に1本のみ、青砥始発の快速特急として運転される列車が設定されている他、三崎口始発の京成線及び北総線内を特急として運転される列車が存在する。
- 2022年11月26日のダイヤ改正より、都営線方面に直通する快特は朝と夕方〜夜にかけてのみの運転となった。
- 原則3ドア直通運転対応の京急車で運転される。
- 京成線 - 京急久里浜駅・三崎口駅
- 空港線直通系統
-
- 泉岳寺駅・品川駅 - 羽田空港第1・第2ターミナル駅
- 成田空港駅(着のみ)・京成成田駅(着のみ)・宗吾参道駅(発のみ)・京成高砂駅・青砥駅 - 羽田空港第1・第2ターミナル駅
- 京成車・都営車による運転が中心。
- エアポート快特と交互に40分間隔で運転される。
- 京成高砂・青砥発着は京成線内では普通で運転する(都営線内は各駅に停車)。宗吾参道始発と京成成田行き、京成本線成田空港行きは京成線内では快速・通勤特急・特急、都営線内ではエアポート快特として運転する。
- 北総線印旛日本医大駅・印西牧の原駅 - 羽田空港第1・第2ターミナル駅
- 他事業者線内は原則普通
- 北総車と都営車による運転が中心。
- 羽田空港第1・第2ターミナル発成田空港行き
- 浅草線・京成線(成田スカイアクセス線含む)内ではアクセス特急として運転されている。
- 車両は成田スカイアクセス線に乗り入れ可能な京成車のそれぞれ8両が使用される。
- 羽田空港第1・第2ターミナル駅 - 三浦海岸駅(発のみ)
駅名 | 備考 | ||||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1968年6月15日 - | ● | - | ● | ● | ● | ● | - | ● | - | - | - | ● | - | - | ● | ● | 運転開始 | ||
1975年4月26日 - | ● | - | ● | ● | ● | ● | - | ● | - | - | - | ● | - | - | ● | ● | ● | 三浦海岸駅 - 三崎口駅間開業 | |
1996年7月20日 - | ● | - | ● | ● | ● | ● | - | ● | - | - | - | ● | ● | ● | ● | ● | ● | 野比駅(1998年4月にYRP野比駅と改称)・京急長沢駅に停車となり、京急久里浜駅以南各駅停車化 | |
1998年11月18日 - | ● | ● | ● | ● | ● | ● | - | ● | - | - | - | ● | ● | ● | ● | ● | ● | 京急蒲田駅に停車 | |
1999年7月31日 - | ● | ● | ● | ● | ● | ● | - | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | 堀ノ内駅、新大津駅、北久里浜駅に停車となり、久里浜線内各駅停車化 | |
2002年10月12日 - | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | - | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | 一部を泉岳寺駅まで延長 |
2010年5月16日 - | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | 金沢八景駅に停車 |
●:停車 -:通過
なお、1987年5月まで、現在の京急○○はそれぞれ京浜○○という駅名だった。例:京急蒲田駅→京浜蒲田駅、京急川崎駅→京浜川崎駅など。

(2021年7月 大森海岸駅)
特急
[編集]特急は、1968年(昭和43年)に「快速特急」(1999年のダイヤ改正より「快特」に名称変更)が設定されるまで本線最上位の種別であり、「快特」設定後も本数の多いダイヤの中心的な種別であったが[74][75]、1999年夏のダイヤ改正から空港線に乗り入れる列車を除いた日中のすべての特急が快特に置き換わった[65][35]。運転範囲は広く、大師線を除く全線で運転されている。
1999年夏のダイヤ改正以降は一部を除き長く朝夕ラッシュ時のみの運転であったが、2022年11月26日のダイヤ改正から、快特を置き換える形で本線・空港線系統とも日中に20分間隔で再設定され[76]、本線においては1999年夏のダイヤ改正前以来23年ぶりの復活となった。
基本的には8両編成での運転だが、品川駅 - 金沢文庫駅(下りは京急川崎駅)間では12両編成で運転されている。連結パターンについては後述する。現行ダイヤでは以下の運行パターンがある。
- 京急線内系統
-
- 三崎口駅・三浦海岸駅(着のみ)・京急久里浜駅・浦賀駅(発のみ)・堀ノ内駅(発のみ)・逗子・葉山駅・金沢文庫駅(着のみ)・神奈川新町駅(着のみ)・京急蒲田駅(発のみ) - 金沢文庫駅・神奈川新町駅・品川駅・泉岳寺駅発着
- 平日夕ラッシュ時上りについては品川駅 - 金沢文庫駅間、土曜朝上りについては品川駅 - 金沢文庫駅間は12両編成で運転される。基本編成8両の前に付属編成4両を連結する。なお2017年10月28日以降は京急蒲田行きは京急久里浜行きに延長され、廃止された。
- 堀ノ内駅発浦賀駅行き・金沢文庫駅発逗子・葉山駅行き
- 送り込みとして設定されている。なお逗子・葉山駅行きの1本は都営車で運転されている。
- 京急久里浜駅・浦賀駅(発のみ)・逗子・葉山駅 ・品川駅(発のみ)- 羽田空港第1・第2ターミナル発着
- 平日朝ラッシュ上りの一部列車は金沢文庫駅 - 神奈川新町駅間を12両編成(基本編成8両の前に付属編成4両を連結)で運転される。
- 三崎口駅・三浦海岸駅(着のみ)・京急久里浜駅・浦賀駅(発のみ)・堀ノ内駅(発のみ)・逗子・葉山駅・金沢文庫駅(着のみ)・神奈川新町駅(着のみ)・京急蒲田駅(発のみ) - 金沢文庫駅・神奈川新町駅・品川駅・泉岳寺駅発着
- 都営浅草線直通系統
-
- 三崎口駅・三浦海岸駅(着のみ)・京急久里浜駅・浦賀駅(発のみ)・逗子・葉山駅・金沢文庫駅(着のみ)・神奈川新町駅・羽田空港第1・第2ターミナル発着 - 浅草線押上駅、京成線青砥駅・京成高砂駅・京成佐倉駅(着のみ)・成田空港駅(発のみ)、北総線印西牧の原駅・印旛日本医大駅、成田スカイアクセス線成田空港駅発着
- 浅草線・京成押上線・京成本線・北総線直通。新1000形などの3ドアの直通運転対応の京急車で運転される。なお京成佐倉駅・成田空港駅発着は原則として新1000形及び600形、1500形での運転。
- 押上線内は特急・普通、京成本線内は快速・普通、北総線内は普通、浅草線(北行のみ)内はアクセス特急・快速・普通、浅草線(南行のみ)内は特急となる。
- 三崎口駅発着 - 京成佐倉駅(着のみ)・成田空港駅(発のみ)
- 浅草線・京成押上線・京成本線直通。新1000形及び600形、1500形での運転。平日夕方に南行1本設定されている。なお2017年10月28日に土休日朝に浦賀発京成佐倉行きが1本設定されたが、2022年2月26日のダイヤ改正で三崎口発京成佐倉行きに変更された。また、2019年10月28日以降は京成佐倉発三崎口行きが成田空港駅発に延長された(平日のみ運転)。
- 京成線内は快速、浅草線(北行のみ)内は快速、浅草線(南行のみ)内は特急となる。
- 三崎口駅(発のみ)・京急久里浜駅・神奈川新町駅(発のみ) - 成田空港駅(着のみ)
- 浅草線・京成押上線・京成本線・成田スカイアクセス線直通。大半は新1000形及び600形、1500形での運転。ただし、平日夜1本は京成電鉄の3100形で運転。
- 浅草線(北行のみ)・京成線・成田スカイアクセス線内はアクセス特急で、浅草線(南行のみ)内は特急として運転。
- 平日朝ラッシュ時は品川駅 - 金沢文庫駅(下りは京急川崎駅)では12両編成で運転されている。平日朝ラッシュ時上りの大半の列車は基本編成8両の前に付属編成4両を連結し、それ以外の列車は基本編成8両の後ろに付属編成4両を連結して運転する。なお朝ラッシュ時に運行される後4両が京急川崎駅止まりとなる列車はダイヤ上は神奈川新町駅までの運行とされ[77]、京急川崎駅で切り離しを行わずに旅客案内上、同駅以南を回送扱いとして運行し、次の神奈川新町駅で前8両と切り離す[77]。
- 三崎口駅・三浦海岸駅(着のみ)・京急久里浜駅・浦賀駅(発のみ)・逗子・葉山駅・金沢文庫駅(着のみ)・神奈川新町駅・羽田空港第1・第2ターミナル発着 - 浅草線押上駅、京成線青砥駅・京成高砂駅・京成佐倉駅(着のみ)・成田空港駅(発のみ)、北総線印西牧の原駅・印旛日本医大駅、成田スカイアクセス線成田空港駅発着
- 深夜特急
- 平日の本線下り終電が「特急」であることに由来する[注釈 7]。品川駅発0時台の京急久里浜行きは金沢文庫駅以遠において、成田空港駅発成田スカイアクセス線経由金沢文庫行き(京成・成田スカイアクセス線内アクセス特急)は京急線内全区間[注釈 8]で途中駅での普通列車など京急線内で他の列車との接続がなかった。一般に他社では終電は各駅停車としていること�