第1等灯台
第1等灯台(だいいっとうとうだい)は、第1等レンズ(レンズ直径 259 cm、焦点距離 92 cm)を使用した灯台で、日本では、現在5ヶ所しかない。
灯台レンズの等級
[編集]等級 | 第1等 | 第2等 | 第3等 大型 | 第3等 小型 | 第4等 | 第5等 | 第6等 |
焦点距離 | 920 | 700 | 500 | 375 | 250 | 187.5 | 150 |
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内径 | 1,840 | 1,400 | 1,000 | 750 | 500 | 375 | 300 |
レンズの高さ | 2,590 | 2,068 | 1,576 | 1,250 | 722 | 541 | 433 |
灯台で使用しているレンズには、いちばん大きい1等から順に6等までと、6等より小さい等外という等級があり、レンズの焦点距離の長さによって格付けされたもので、日本の中・大型灯台で使用されている灯台レンズの大きさを表す。一番大きなレンズを使用している灯台が第1等灯台と呼ばれている。
歴史
[編集]日本で最初の第1等灯台は野島埼灯台(洋式灯台としては2番目に、1870年1月22日に初点灯)であった。野島埼灯台ではフランス製の第1等フレネル式不動レンズを使用していたが、現在では第2等フレネル式閃光レンズに変わっている。
また、1874年5月1日に初点灯した御前埼灯台では、初めて回転式の第1等フレネル式閃光レンズ(フランス製)が使用されたが、太平洋戦争で破損し、現在は第3等大型フレネル式閃光レンズに変わっている。
現役で使われている中で最古のものは、千葉県銚子市犬吠埼に存在する犬吠埼灯台(1874年11月15日初点灯)の第1等4面閃光レンズ(国産)であり、犬吠埼灯台は国の重要文化財・近代化産業遺産に登録されている。
上に述べたことからわかる通り、当初はもっぱら外国製のレンズが採用されている。初めて国産の第1等レンズが取り付けられたのは沖ノ島灯台(1921年12月初点灯)である。このレンズは2007年まで使用[2]されたが、現在では LB-M30型灯器に変わっている。[3]
現存する第1等灯台の一覧
[編集]画像 | 灯台名 | 所在地 | 初点灯日 |
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犬吠埼灯台 | 千葉県銚子市犬吠埼9576 | 1874年(明治7年)11月15日 | |
経ヶ岬灯台 | 京都府京丹後市丹後町袖志 | 1898年(明治31年)12月25日 | |
出雲日御碕灯台 | 島根県出雲市大社町日御碕秋台原山1478 | 1903年(明治36年)4月1日 | |
角島灯台 | 山口県下関市豊北町大字角島 | 1876年(明治9年)3月1日 | |
室戸岬灯台 | 高知県室戸市室戸岬町6939 | 1899年(明治32年)4月1日 |
脚注
[編集]- ^ 灯台豆知識 敦賀海上保安部
- ^ 国産初の灯台レンズが回転 高さ2.53メートル、重さ2.65トン 銚子・犬吠埼資料展示館 千葉日報ウェブ 2013/10/16 閲覧
- ^ 沖ノ島灯台(福岡) 一等⇒LB-M30 燈光会 灯台ペーパークラフト