胡金龍
統一ライオンズ #51 | |
---|---|
2013年 | |
基本情報 | |
国籍 | 中華民国(台湾) |
出身地 | 台南市 |
生年月日 | 1984年2月2日(40歳) |
身長 体重 | 180 cm 86 kg |
選手情報 | |
投球・打席 | 右投右打 |
ポジション | 内野手→外野手 |
プロ入り | 2003年 アマチュアFA |
初出場 | MLB / 2007年9月1日 CPBL / 2013年3月24日 |
最終出場 | MLB / 2011年5月16日 |
年俸 | 月給70万台湾元(2020年) |
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度) | |
| |
派遣歴 | |
| |
国際大会 | |
代表チーム | チャイニーズタイペイ |
WBC | 2006年、2017年 |
プレミア12 | 2019年 |
この表について |
胡 金龍 | |
---|---|
各種表記 | |
繁体字: | 胡 金龍 |
簡体字: | 胡 金龙 |
拼音: | Hú Jīnlóng |
注音符号: | ㄏㄨˊㄐㄧㄣㄌㄨㄥˊ |
閩南語白話字: | Hô͘ Kim-liông |
和名表記: | こ きんりゅう |
発音転記: | フー・ジンロン |
英語名: | Hu Chin-Lung |
獲得メダル | ||
---|---|---|
男子 野球 | ||
チャイニーズタイペイ | ||
アジア競技大会 | ||
金 | 2006 | |
銀 | 2010 |
胡 金龍(フー・ジンロン、1984年2月2日 - )は、台湾(中華民国)の台南市出身のプロ野球選手(外野手)。
台湾出身選手としては初のMLB内野手であり、MLBおよび歴代においても史上最も短い名字であった(英語表記で「HU」の2文字)。なお、MLB史上最長の名字はシメオン・ウッズ・リチャードソン(英語表記・空白を含めて16文字)。
経歴
[編集]ドジャース時代
[編集]2003年1月31日にロサンゼルス・ドジャースと契約、プロとしてのキャリアをスタートさせた。この年はルーキーリーグでプレーした。
2004年はA級まで昇格した。
2006年開幕前の3月に開催された第1回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)のチャイニーズタイペイ代表に選出された。
シーズンではドジャースのAA級でプレーし、同年のオールスター・フューチャーズゲームに選出された。
オフの11月から12月にかけて開催されたドーハアジア競技大会の野球チャイニーズタイペイ代表に選出された。同大会では優勝を果たした。
2007年には同年のオールスター・フューチャーズゲームに選出され、2年連続2度目の選出を果たした[1]。このオールスター・フューチャーズゲームでMVPを受賞した[1]。7月12日にAAA級に昇格すると、9月のロースター拡大に伴いメジャー初昇格を果たす。9月11日には台湾人野手としては初となる本塁打を放った[注 1]。オフには北京オリンピックアジア予選のチャイニーズタイペイ代表として出場を果たした。
2008年シーズンは開幕から控えの内野手としてロースターに入り、正遊撃手であるラファエル・ファーカルの故障で、代替遊撃手として出場が増えた。しかし、打撃が2割に満たない不振で、結局ドジャースはロイヤルズからアンヘル・ベローアを獲得し、25人ロースターから外され、再びマイナー降格となった。オフの10月に開催された広州アジア競技大会の野球チャイニーズタイペイ代表に選出された。同大会では準優勝を果たした。
メッツ時代
[編集]2010年12月27日にニューヨーク・メッツへトレードされた。その後、オーストラリアン・ベースボールリーグに参加し、アデレード・バイトに所属した。
独立リーグ時代
[編集]2012年は独立リーグであるアトランティックリーグのサザンメリーランド・ブルークラブスでプレーした。
義大・富邦時代
[編集]2012年にCPBLの義大ライノズにドラフト1位指名され、チーム史上初の元メジャーリーガーとなった。CPBLでは、外野手にコンバートし、主にレフトの守備に就いている。
2014年は115試合に出場し打率.350、162安打をマークし首位打者、最多安打[2]、ベストナインを獲得した[3]。
2015年は108試合に出場しキャリアハイとなる打率.383、171安打、16本塁打を記録し、2年連続で首位打者、最多安打を獲得した[4]。
2017年開幕前の1月23日に第4回WBCのチャイニーズタイペイ代表に選出された[5]。
2018年は100試合に出場し打率.374、14本塁打、80打点を記録し、自身2度目となるベストナインを受賞した。
2019年は2年連続、3度目となるベストナイン(指名打者部門)を獲得した。シーズンオフの11月に開催された2019 WBCSプレミア12に出場し[6]、キャプテンを務めた[7]。同月15日のアメリカ戦(東京ドーム)ではバックスクリーンへ一時勝ち越しとなるホームランを放った[8]。
2020年は4月18日の楽天モンキーズ戦でCPBL史上23人目となる通算1000安打を達成した。これは試合数、打席数、打数でCPBL史上最速の記録達成となった[9]。しかし、6月に出身高校のOBのLINEグループ上で監督の洪一中の悪口を書き込んでいたことが同じグループの参加者によって暴露された。本人は弟が自分のスマートフォンを勝手に操作して書き込んだのだと釈明したが、同月26日に球団からイメージを傷つけたとして2軍行きを命じられ[10]、以降は2軍でも試合に出場することはなかった。このトラブルによってわずか41試合出場に終わった[11]。
2021年も前述の事件が尾を引き1軍、2軍共に出場がなく、12月21日に戦力外通告を受けた[12]。
統一時代
[編集]選手としての特徴
[編集]ゴルフを趣味にしているせいか[14]、 低い球に対してのすくい上げるバッティングを持ち味にしている。その一方で初球から積極的に打つタイプで四球が極端に少ない。
MLBでは遊撃手や二塁手として出場していたが[15]、肩の故障以来はCPBLで左翼手に転向している[16]。
詳細情報
[編集]年度別打撃成績
[編集]年 度 | 球 団 | 試 合 | 打 席 | 打 数 | 得 点 | 安 打 | 二 塁 打 | 三 塁 打 | 本 塁 打 | 塁 打 | 打 点 | 盗 塁 | 盗 塁 死 | 犠 打 | 犠 飛 | 四 球 | 敬 遠 | 死 球 | 三 振 | 併 殺 打 | 打 率 | 出 塁 率 | 長 打 率 | O P S |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2007 | LAD | 12 | 31 | 29 | 5 | 7 | 0 | 1 | 2 | 15 | 5 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 8 | 0 | .241 | .241 | .517 | .759 |
2008 | 65 | 129 | 116 | 16 | 21 | 2 | 2 | 0 | 27 | 9 | 2 | 0 | 2 | 0 | 11 | 4 | 0 | 23 | 5 | .181 | .252 | .233 | .485 | |
2009 | 5 | 6 | 5 | 2 | 2 | 1 | 0 | 0 | 3 | 2 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 2 | 1 | .400 | .333 | .600 | .933 | |
2010 | 14 | 25 | 23 | 2 | 3 | 1 | 0 | 0 | 4 | 1 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 5 | 1 | .130 | .160 | .174 | .334 | |
2011 | NYM | 22 | 23 | 20 | 2 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 1 | 0 | 1 | 1 | 1 | 0 | 0 | 11 | 0 | .050 | .091 | .050 | .141 |
2013 | 義大 富邦 | 99 | 414 | 393 | 71 | 135 | 27 | 3 | 5 | 183 | 38 | 12 | 1 | 1 | 3 | 15 | 0 | 2 | 24 | 15 | .344 | .368 | .466 | .834 |
2014 | 115 | 505 | 463 | 81 | 162 | 27 | 4 | 5 | 212 | 55 | 12 | 2 | 6 | 3 | 32 | 1 | 0 | 35 | 16 | .350 | .391 | .458 | .849 | |
2015 | 108 | 489 | 446 | 99 | 171 | 28 | 1 | 16 | 249 | 76 | 15 | 3 | 2 | 3 | 35 | 1 | 2 | 37 | 11 | .383 | .429 | .558 | .987 | |
2016 | 79 | 362 | 327 | 73 | 122 | 18 | 2 | 10 | 174 | 55 | 10 | 3 | 1 | 2 | 29 | 2 | 1 | 31 | 7 | .373 | .427 | .532 | .959 | |
2017 | 92 | 387 | 351 | 52 | 113 | 23 | 3 | 11 | 175 | 71 | 3 | 2 | 0 | 5 | 28 | 2 | 1 | 49 | 8 | .322 | .372 | .499 | .871 | |
2018 | 100 | 422 | 385 | 68 | 144 | 26 | 1 | 14 | 214 | 80 | 7 | 4 | 4 | 4 | 25 | 3 | 1 | 40 | 8 | .374 | .414 | .556 | .970 | |
2019 | 107 | 464 | 427 | 69 | 146 | 21 | 0 | 13 | 206 | 60 | 6 | 0 | 3 | 3 | 23 | 7 | 1 | 47 | 8 | .342 | .374 | .482 | .856 | |
2020 | 41 | 176 | 158 | 31 | 49 | 7 | 0 | 6 | 74 | 31 | 5 | 1 | 1 | 4 | 12 | 1 | 0 | 21 | 2 | .310 | .351 | .468 | .819 | |
MLB:5年 | 136 | 234 | 210 | 29 | 35 | 4 | 3 | 2 | 51 | 18 | 4 | 0 | 5 | 3 | 12 | 4 | 1 | 49 | 7 | .176 | .225 | .259 | .484 | |
CPBL:8年 | 741 | 3219 | 2950 | 544 | 1042 | 177 | 14 | 80 | 1487 | 466 | 70 | 16 | 18 | 27 | 199 | 17 | 8 | 284 | 75 | .353 | .392 | .504 | .896 |
- 2020年度シーズン終了時
- 各年度の太字はリーグ最高
タイトル
[編集]- CPBL
表彰
[編集]- MiLB
- オールスター・フューチャーズゲームMVP:1回(2007年)
- CPBL
- ベストナイン:1回(外野手部門:2014年 / 指名打者部門:2018年 - 2019年)
記録
[編集]- MiLB
- オールスター・フューチャーズゲーム選出:2回(2006年 - 2007年)
背番号
[編集]- 60 (2007年、2009年 - 2010年)
- 14 (2008年)
- 25 (2011年)
- 15 (2013年 - 2021年)
- 51 (2022年 - )
代表歴
[編集]- 2006 ワールド・ベースボール・クラシック・チャイニーズタイペイ代表
- 2006 アジア競技大会野球チャイニーズタイペイ代表
- 北京オリンピックアジア予選野球チャイニーズタイペイ代表
- 2010 アジア競技大会野球チャイニーズタイペイ代表
- 2017 ワールド・ベースボール・クラシック・チャイニーズタイペイ代表
- 2019 WBSCプレミア12 チャイニーズタイペイ代表
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b ドジャースのホームページの記事:「Dodgers prospect named Futures MVP」
- ^ ETtoday新聞雲. “中職頒獎/胡金龍奪雙冠王 獻給照顧他的老婆 | ETtoday體育新聞 | ETtodayAMP” (中国語). ETtoday新聞雲. 2014年11月5日閲覧。
- ^ ETtoday新聞雲. “中職/胡金龍生平首座外野最佳十人獎 最想拿金手套 | ETtoday體育新聞 | ETtodayAMP” (中国語). ETtoday新聞雲. 2014年11月5日閲覧。
- ^ ETtoday新聞雲. “胡金龍蟬聯打擊、安打雙冠王 恩師陳獻榮擔任頒獎人 | ETtoday體育新聞 | ETtodayAMP” (中国語). ETtoday新聞雲. 2015年11月4日閲覧。
- ^ 快訊/經典賽中華隊28人名單 陽岱鋼入列 ETtoday運動雲 (2017年1月23日) 2017年1月24日閲覧
- ^ 聯合新聞網 (20191001T153013Z). “12強/中華隊28人名單公布 王柏融入列 | 聯合新聞網:最懂你的新聞網站” (中国語). 聯合新聞網. 2019年10月1日閲覧。
- ^ “胡金龍12強賽最資深扛領頭重任 盼圓奧運夢 | 運動 | 新聞專題 | 中央社 CNA” (中国語). www.cna.com.tw. 2019年10月1日閲覧。
- ^ “12強開轟超前美國又遭逆轉 胡金龍:這就是棒球[影 | 運動 | 中央社 CNA]” (中国語). www.cna.com.tw. 2019年11月15日閲覧。
- ^ 自由體育. “中職》胡金龍最速千安 悍將球團紀念商品竟是「高爾夫球」 - 自由體育”. sports.ltn.com.tw. 2020年4月19日閲覧。
- ^ “台湾元大リーガー、SNSで監督批判 「弟が書いた」釈明も二軍落ち | | BBNews”. BBNews.jp (2020年6月26日). 2020年6月26日閲覧。
- ^ 聯合新聞網 (20200703T181005Z). “中職/胡金龍二軍未見人 悍將:禁賽且停止隨隊 | 聯合新聞網:最懂你的新聞網站” (中国語). 聯合新聞網. 2020年7月3日閲覧。
- ^ https://sports.ettoday.net/news/2151233
- ^ https://tw.appledaily.com/sports/20220104/HZ52BLTA4JEZDDQFPMXH7LCVYM
- ^ “中職/高爾夫球場變難訂 胡金龍苦惱” (中国語). tw.sports.yahoo.com. 2020年5月8日閲覧。
- ^ ht31sho (ht31sho). “【MLB】鎖定肯特退休後的遺缺…胡金龍 拚二壘先發 @ 因為有你們~~現在的我過得很快樂 :: 痞客邦 ::” (中国語). 因為有你們~~現在的我過得很快樂. 2009年1月23日閲覧。
- ^ “中華職棒大聯盟全球資訊網 The Official Site of CPBL”. www.cpbl.com.tw. 2020年8月7日閲覧。
関連項目
[編集]- 台湾の人物一覧
- 中華職業棒球大聯盟個人タイトル獲得者一覧
- 台湾出身のメジャーリーグベースボール選手一覧
- オーストラリアでプレーした経験があるメジャーリーグベースボール選手一覧
- オーストラリアン・ベースボールリーグの選手一覧
- 台湾出身のオーストラリアン・ベースボールリーグ選手一覧
外部リンク
[編集]- 選手の通算成績と情報 MLB、ESPN、Baseball-Reference、Fangraphs、The Baseball Cube、Baseball-Reference (Register)
- Chin-Lung Hu stats MiLB.com
- Chin-lung Hu stats ABL.com
- 選手の各国通算成績 CPBL