萱野稔人
かやの としひと 萱野 稔人 | |
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生誕 | 1970年9月22日(54歳) 愛知県岡崎市丸山町 |
国籍 | 日本 |
研究分野 | 政治哲学 |
研究機関 | 津田塾大学 |
出身校 | 早稲田大学文学部卒業 パリ第10大学大学院哲学科博士課程修了 |
プロジェクト:人物伝 |
萱野 稔人(かやの としひと、1970年9月22日 - )は、日本の哲学者。津田塾大学総合政策学部長・教授。専攻は政治哲学、社会理論。
西洋哲学・社会理論のほか、現代の諸問題にも提言する。テレビ・ラジオでも積極的に発言している。
著作に『国家とはなにか』(2005年)、『ナショナリズムは悪なのか』『暴力と富と資本主義』(2016年)など。
来歴
[編集]愛知県岡崎市丸山町に生まれる[1]。父親はトラック運転手をしていた。岡崎市立美川中学校、愛知県立岡崎北高等学校卒業[1]。1994年、早稲田大学文学部卒業。1995年、フランスへ留学。1998年にパリ第10大学でDEA(英語ではMAS。「普通教育課程」)(哲学)の学位を取得し、2003年に同大学大学院院哲学科博士課程を修了した。哲学者エティエンヌ・バリバールに師事した[2]。
2004年、東京大学大学院総合文化研究科21世紀COE共生のための国際哲学交流センター研究員となる。2007年、津田塾大学学芸学部国際関係学科准教授に就任。2013年、教授に就任。同年、女性ファッション誌AneCanに浴衣姿でモデルとして登場[3]。
思想・活動
[編集]- 思想誌『VOL』の創立メンバーであり、誌名の命名者。編集委員を務める。
- NHKの番組『新世代が解く!ニッポンのジレンマ』初回放送(2012年元旦)において、視聴者投票1位を獲得。
- 国家を表象や言説に還元する思想を否定し、実体的な運動として捉え直さなければならないと主張。「表象分析批判」「実体回帰論」という2000年代思想のトレンドを形成した。宮崎哲弥からは、萱野の仕事は論壇思想の状況を一転させたと評価されている[4]。
- 朝日新聞「ニッポン前へ委員会」委員(2011年 -2015年 )
- 朝日新聞書評委員(2013年 - 2015年)
- 朝日新聞「未来への発想委員会」委員(2013年 - )
- 政府諮問機関「衆議院選挙制度に関する調査会」委員(2014年 - 2015年 )
著書
[編集]単著
[編集]- 『国家とはなにか』(以文社、2005年)
- 『カネと暴力の系譜学』(河出書房新社、2006年)
- 『権力の読みかた―状況と理論』(青土社、2007年)
- 『暴力はいけないことだと誰もがいうけれど』(河出書房新社、2010年)
- 『新・現代思想講義―ナショナリズムは悪なのか』(NHK出版新書、2011年)
- 『哲学はなぜ役に立つのか?』(サイゾー、2015年)
- 『成長なき時代のナショナリズム』(角川新書、2015年)
- 『暴力と富と資本主義 なぜ国家はグローバル化が進んでも消滅しないのか』(角川書店、2016年)
- 『カント「永遠平和のために」』 (NHK出版、2016年8月)
- 『死刑 その哲学的考察』(ちくま新書、2017年)
- 『リベラリズムの終わり その限界と未来』(幻冬舎新書、2019年)
- 『名著ではじめる哲学入門』(NHK出版、2020年)
共著
[編集]- (雨宮処凛)『「生きづらさ」について―貧困、アイデンティティ、ナショナリズム』(光文社[光文社新書]、2008年)
- (本山美彦)『金融危機の資本論―グローバリゼーション以降、世界はどうなるのか』(青土社、2008年)
- (C・ダグラス・ラミス・姜尚中)『国家とアイデンティティを問う』(岩波書店[岩波ブックレット]、2009年)
- (水野和夫)『超マクロ展望―世界経済の真実』(集英社[集英社新書]、2010年)
- (神里達博)『没落する文明』(集英社〔集英社新書〕、2012年)
- (小川仁志)『闘うための哲学書』(講談社現代新書、2014年)
- (宇野常寛、小林よしのり、朴順梨、與那覇潤)『ナショナリズムの現在―〈ネトウヨ〉化する日本と東アジアの未来』(朝日新聞出版、2014年)
- (雨宮処凛ほか)『下流中年 一億総貧困化の行方』(SBクリエイティブ、2016年)
編著
[編集]- 『最新 日本言論知図』(東京書籍、2011年)
- 『ベーシックインカムは究極の社会保障か 「競争」と「平等」のセーフティネット』(堀之内出版、2012年)
- 『金融緩和の罠』(集英社集英社新書〕、2013年)
- 『現在知vol.2 日本とは何か』(NHK出版〔NHKブックス〕、2014年)
監修
[編集]- 『孤高のことば』(東京書籍、2014年)
出演番組
[編集]テレビ番組
[編集]- 情報プレゼンター とくダネ!(フジテレビ、2009年1月19日)
- ニュースの深層(2011年4月 - 2012年3月) - 木曜日メインキャスター
- 新世代が解く!ニッポンのジレンマ(NHK Eテレ、2012年1月1日、反響・ゼミ篇:2012年3月17日、2012年3月31日、2013年1月1日)
- 情報LIVE ただイマ!(NHK総合テレビ、2012年4月 - 2013年2月) - コメンテーター
- 朝まで生テレビ!(テレビ朝日、2012年8月31日)
- NHKスペシャル(NHK、2012年12月22日)
- BSフジLIVE プライムニュース(BSフジ、2012年)
- サンデーモーニング(TBS) - コメンテーター
- NEWS23(TBS、2012年4月 - ) - 金曜日ゲストコメンテーター
- FNNスーパーニュースアンカー(関西テレビ、2013年10月26日、2014年4月1日 - 2015年3月) - 不定期コメンテーター
- ゆうがたLIVE ワンダー(関西テレビ、2015年4月2日) - 水曜コメンテーター
- 報道ランナー(関西テレビ) - 不定期コメンテーター
- 英雄たちの選択(NHK BSプレミアム、2014年 - )
- ニュースザップ(BSスカパー!、2014年 - ) - コメンテーター
- 真相報道バンキシャ!(日本テレビ、2015年)- コメンテーター
- 未来世紀ジパング(テレビ東京、2015年)- コメンテーター
- 情報ライブ ミヤネ屋(読売テレビ、2015年 ‐ )- コメンテーター
- スッキリ(日本テレビ、2016年 ‐ )‐ コメンテーター
- 100分de名著、カント『永遠平和のために』 (NHK Eテレ、2016年8月全4回)- 指南役
- ユアタイム(フジテレビ、2017年4月 - 9月) - コメンテーター(火曜日担当)
- THE NEWSα(フジテレビ、2017年10月 - 2018年3月) - コメンテーター
- FNNプライムニュース α(フジテレビ、2018年4月 - 2019年3月) - コメンテーター
- ドデスカ!(メ〜テレ、2018年4月5日 - )- 隔週木曜日コメンテーター
- FNN Live News α(フジテレビ、2019年4月 - ) - コメンテーター
- ニュースONE(東海テレビ)- 隔週月曜日コメンテーター
ラジオ番組
[編集]- Jam the WORLD (J-WAVE、2015年4月2日 - ) - 木曜日ナビゲーター
脚注
[編集]- ^ a b 森田真奈子「こころは三河 私の古里 哲学者 萱野稔人さん」 『中日新聞』2015年11月30日付朝刊、三河版、14面。
- ^ 『朝日新聞』2012年11月10日
- ^ 「浴衣男子白熱図鑑 かっこよすぎる学者先生」『AneCan』小学館 2013年7月号
- ^ 『思想地図 Vol.4』日本放送出版協会 2009年 p337