1986年の阪急ブレーブス

1986年の阪急ブレーブス
成績
パシフィック・リーグ3位
63勝57敗10分 勝率.525[1]
本拠地
都市 兵庫県西宮市
球場 阪急西宮球場
球団組織
オーナー 柴谷貞雄
経営母体 阪急電鉄
監督 上田利治
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1986年の阪急ブレーブスでは、1986年の阪急ブレーブスにおける動向をまとめる。

この年の阪急ブレーブスは、第2次上田利治監督体制の6年目(通算11年目)のシーズンである。

概要

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2年ぶりのリーグ優勝を目指すチームはリリーフのコマ不足解消のため、アメリカからアニマル・レスリーを獲得。上田監督の期待に応えるようにアニマルは開幕から守護神の座に座り5勝19セーブとまずまずの成績をあげ、またマウンドでおたけびをあげるなどのパフォーマンスで人気を集め、西武日本ハムに観客数で後れを取っていたチームが動員100万人を突破するなど、阪急のイメージアップに貢献した。アニマルの活躍に隠れがちの先発投手陣も3年目の星野伸之がローテーション入りし、ベテラン山田久志今井雄太郎佐藤義則と4本柱を形成するが、前年まで先発・リリーフで活躍した山沖之彦がわずか1勝に終わるなどの誤算もあったが、チーム防御率は4.11と改善された。打撃陣では切り込み隊長・福本豊が年齢面もあって成績を落としたが、2年前の三冠王・ブーマー・ウェルズをはじめ前年新人王の熊野輝光、指名打者の石嶺和彦が奮闘し、チーム打率も.277のリーグ2位と悪くなかった。チームは6月以降西武や近鉄に差を広げられ終盤以降はBクラスチームへの取りこぼしも目立ち、優勝の西武と6.5ゲーム差の3位でシーズンを終えた。対戦成績ではロッテや日本ハムに勝ち越せず12勝12敗2分で終わり、全球団への勝ち越しはならなかった。この年のドラフトで中嶋聡が3位で、藤井康雄が4位でそれぞれ入団し、後の「ブルーサンダー打線」の役者がそろうことになる。

チーム成績

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レギュラーシーズン

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開幕オーダー[2]
1 福本豊
2 弓岡敬二郎
3 簑田浩二
4 ブーマー
5 松永浩美
6 熊野輝光
7 石嶺和彦
8 藤田浩雅
9 岩本好広
山田久志
1986年パシフィック・リーグ順位変動
順位 4月終了時 5月終了時 6月終了時 7月終了時 8月終了時 9月終了時 最終成績
1位 近鉄 -- 近鉄 -- 近鉄 -- 近鉄 -- 西武 -- 西武 -- 西武 --
2位 日本ハム 0.0 阪急 西武 2.0 西武 4.0 近鉄 2.0 近鉄 1.0 近鉄 2.5
3位 阪急 3.0 日本ハム 1.5 阪急 2.5 阪急 4.5 阪急 6.5 阪急 7.0 阪急 6.5
4位 西武 4.0 西武 5.0 日本ハム 8.0 ロッテ 12.0 ロッテ 13.0 ロッテ 10.0 ロッテ 13.0
5位 ロッテ 6.5 ロッテ 5.0 ロッテ 10.5 日本ハム 13.5 日本ハム 17.5 日本ハム 15.5 日本ハム 13.5
6位 南海 7.5 南海 12.5 南海 16.0 南海 17.0 南海 21.0 南海 20.5 南海 21.5
期間
成績
8勝7敗1分
勝率.533
14勝7敗1分
勝率.667
8勝8敗3分
勝率.500
9勝9敗
勝率.500
10勝11敗
勝率.476
10勝3敗
勝率.769
5勝2敗
勝率.714

[3][4][5][6][7][8]

1986年パシフィック・リーグ最終成績
順位 球団 勝率
1位 西武ライオンズ 68 49 13 .581 優勝
2位 近鉄バファローズ 66 52 12 .559 2.5
3位 阪急ブレーブス 63 57 10 .525 6.5
4位 ロッテオリオンズ 57 64 9 .471 13.0
5位 日本ハムファイターズ 57 65 8 .467 13.5
6位 南海ホークス 49 73 8 .402 21.5

[1]

個人成績

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投手成績

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  • 色付きは規定投球回数(130イニング)以上の選手
  • 太字はリーグ最高
選手








































W
H
I
P
 
/山田久志 28 28 15 0 2 14 9 0 877 210.1 208 28 46 12 105 0 0 99 89 3.81 1.208
/佐藤義則 21 20 13 4 4 14 6 0 648 162.0 144 19 34 4 105 6 0 53 51 2.83 1.099
/星野伸之 35 20 4 0 0 9 8 0 664 153.0 145 27 68 3 129 5 0 69 66 3.88 1.392
/今井雄太郎 31 24 5 1 2 7 13 0 652 149.0 179 27 36 3 71 2 0 88 80 4.83 1.443
/谷良治 43 0 0 0 0 7 1 1 355 89.0 71 10 20 3 40 3 1 30 27 2.73 1.022
/古溝克之 23 8 0 0 0 3 4 0 328 72.1 87 13 32 1 43 2 0 54 52 6.47 1.645
/山沖之彦 14 12 0 0 0 1 5 0 241 52.0 65 7 28 1 42 0 0 37 34 5.88 1.788
/アニマル 42 0 0 0 0 5 3 19 230 51.1 57 1 23 3 39 1 1 19 15 2.63 1.558
/白井孝幸 11 6 2 0 0 1 3 0 207 46.2 41 6 33 1 44 2 0 29 27 5.21 1.586
/原田賢治 17 1 0 0 0 1 0 1 173 42.1 33 5 16 2 28 0 0 13 10 2.13 1.157
/森浩二 35 0 0 0 0 0 0 0 139 31.2 35 6 5 3 25 0 0 18 14 3.98 1.263
/宮本四郎 18 3 0 0 0 0 1 0 126 27.1 41 5 10 0 16 1 0 19 17 5.60 1.866
/石井宏 7 4 0 0 0 1 2 0 118 25.1 31 2 15 2 8 0 0 21 17 6.04 1.816
/太田敏之 6 1 0 0 0 0 0 0 52 12.2 11 3 1 1 4 0 0 5 5 3.55 0.947
/関口朋幸 3 1 0 0 0 0 1 0 36 7.1 7 0 6 2 1 0 0 4 4 4.91 1.773
/冨田勇 1 0 0 0 0 0 0 0 22 5.0 8 2 1 0 2 0 0 5 5 9.00 1.800
/山本誠 4 1 0 0 0 0 0 0 18 4.1 5 1 1 0 1 0 0 2 2 4.15 1.385
/池内豊 5 0 0 0 0 0 0 1 16 3.0 7 2 0 0 4 0 0 5 5 15.00 2.333
/金本誠吉 1 0 0 0 0 0 0 0 12 3.0 1 0 2 0 3 0 0 1 1 3.00 1.000
/小林敦美 2 1 0 0 0 0 1 0 13 1.2 7 1 1 0 0 0 0 5 4 21.60 4.800

打撃成績

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  • 色付きは規定打席(403打席)以上の選手
  • 太字はリーグ最高
選手











































O
P
S
 
/松永浩美 130 567 492 80 148 31 3 19 242 75 20 9 1 1 70 7 3 88 15 .301 .390 .492 .882
/ブーマー 127 553 494 94 173 20 2 42 323 103 1 1 0 1 54 10 4 38 14 .350 .418 .654 1.072
/福本豊 130 520 454 75 120 18 2 8 166 29 23 12 5 3 55 1 3 55 2 .264 .346 .366 .711
/弓岡敬二郎 127 520 452 55 115 17 2 6 154 43 12 3 25 2 38 0 3 24 8 .254 .315 .341 .656
/石嶺和彦 126 510 454 62 136 19 2 33 258 96 3 1 1 3 50 5 2 64 11 .300 .369 .568 .938
/福良淳一 122 468 404 68 125 23 4 12 192 44 14 5 11 2 36 1 15 43 12 .309 .385 .475 .860
/藤田浩雅 126 460 419 52 106 16 1 18 178 53 0 0 13 3 22 0 3 69 15 .253 .293 .425 .718
/熊野輝光 116 322 278 30 66 7 0 11 106 33 7 2 2 3 38 3 1 53 6 .237 .328 .381 .709
/簑田浩二 67 281 240 39 75 17 0 9 119 31 0 1 1 0 38 2 2 25 8 .313 .411 .496 .907
/小林晋哉 85 166 142 14 31 4 0 6 53 21 2 2 2 0 22 1 0 19 5 .218 .323 .373 .696
/南牟礼豊蔵 71 128 121 7 26 3 0 0 29 7 4 0 1 0 6 0 0 20 4 .215 .252 .240 .492
/山森雅文 102 126 113 13 32 8 0 10 70 20 0 5 6 1 5 0 1 19 4 .283 .317 .619 .936
/岩本好広 90 82 76 16 15 3 0 1 21 6 12 0 1 0 3 0 2 12 3 .197 .247 .276 .523
/柴原実 80 82 75 6 13 2 1 1 20 7 2 0 2 0 5 0 0 16 0 .173 .225 .267 .492
/米村理 45 82 73 7 24 3 0 3 36 11 0 1 0 0 9 0 0 16 2 .329 .402 .493 .896
/飯塚富司 44 64 50 7 9 3 0 1 15 7 0 0 2 2 8 0 2 9 1 .180 .306 .300 .606
/長村裕之 26 37 30 2 5 2 0 0 7 6 0 0 2 1 4 0 0 3 2 .167 .257 .233 .490
/福原峰夫 75 29 26 2 4 0 1 0 6 1 0 0 1 0 2 0 0 7 0 .154 .214 .231 .445
/村上信一 19 26 22 2 4 1 0 0 5 0 0 1 0 0 3 0 1 9 0 .182 .308 .227 .535
/中出謙二 17 11 10 0 1 0 0 0 1 1 0 0 0 0 1 0 0 4 0 .100 .182 .100 .282
/湧川勉 3 4 4 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 .000 .000 .000 .000
/片岡新之介 7 2 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 0 0 1 0 .000 .500 .000 .500
/佐藤義則 22 1 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 .000 .000 .000 .000

オールスターゲーム1986

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  • 選出選手及びスタッフ
ポジション 名前 選出回数
投手 山田久志 14
アニマル
内野手 松永浩美 4
ブーマー 3
外野手 福本豊 16
石嶺和彦
  • 太字はファン投票による選出、他は監督推薦による選出。

できごと

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  • 球団史上初の観客動員100万人(114万5千人)突破[9]

7月

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選手・スタッフ

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[11]

  • 背番号変更
    • 岩本好広 50→4
    • 古溝克之 49→35
    • 山中賢次 20→58
  • 守備位置登録変更
    • 田中孝尚 外野手→内野手
    • 石嶺和彦 捕手→外野手

表彰選手

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リーグ・リーダー
選手名 タイトル 成績 回数
ブーマー 最多安打 173本 3年連続3度目
佐藤義則 最優秀防御率 2.83 初受賞
ベストナイン
選手名 ポジション 回数
ブーマー 一塁手 2年ぶり2度目
石嶺和彦 指名打者 初受賞
ゴールデングラブ賞
選手名 ポジション 回数
ブーマー 一塁手 初受賞
山森雅文 外野手 初受賞

ドラフト

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順位 選手名 ポジション 所属 結果
1位 高木晃次 投手 横芝敬愛高 入団
2位 山越吉洋 内野手 本田技研 入団
3位 中嶋聡 捕手 鷹巣農林高 入団
4位 藤井康雄 内野手 プリンスホテル 入団
5位 島袋修 捕手 八幡大学 入団

出典

[編集]
  1. ^ a b 年度別成績 1986年 パシフィック・リーグ”. 日本野球機構. 2015年6月4日閲覧。
  2. ^ 『読売新聞』1986年4月7日付朝刊、14版、16面
  3. ^ 『読売新聞』1986年5月1日付朝刊、14版、17面
  4. ^ 『読売新聞』1986年6月1日付朝刊、14版、17面
  5. ^ 『読売新聞』1986年6月30日付朝刊、14版、16面
  6. ^ 『読売新聞』1986年8月1日付朝刊、14版、17面
  7. ^ 『読売新聞』1986年9月1日付朝刊、14版、16面
  8. ^ 『読売新聞』1986年10月1日付朝刊、14版、16面
  9. ^ 講談社刊 宇佐美徹也著「日本プロ野球記録大鑑」1079ページ
  10. ^ 日外アソシエイツ刊「日本スポーツ事典トピックス1964-2005」437ページ
  11. ^ LEGEND OF Bs 2012 ~劇的、激動の80's~ オリックス・バファローズ公式HP