とちぎ秋まつり
とちぎ秋まつり(とちぎあきまつり)とは、栃木県栃木市で開催される山車を引き回す祭。
概要
[編集]栃木市のメインストリートである蔵の街大通りを主会場に行われる。この祭は山王祭で引き回されていた「静御前の山車」(山王祭九番。江戸時代の山王祭の山車行列参照)や、宇都宮にあった「諫鼓鶏の山車」を明治7年(1874年)に栃木の商人が買い取り、栃木県庁で行われた神武祭で披露したことを起源とする[1]。以来、各町が新たに人形山車を制作し[注釈 1]、栃木で慶事がある都度にこれらの山車を市中で披露し、昭和12年(1937年)以降はほぼ5年毎に山車祭りが開かれるようになった[1]。この山車祭りを主催事とし秋に隔年開催としたのが「とちぎ秋まつり」で、隔年11月の土曜・日曜に亙って2日間開かれる[1]。
祭当日は本行事のために東京発着の臨時列車も運転され、他地域からの観光客も多く訪れる。
開催時期
[編集]- 2年に1度[注釈 2]、11月中旬2 - 3日間
次回開催
[編集]- 2026年秋(予定)
開催場所
[編集]- 蔵の街大通り(万町交番 - 室町)
- 銀座通り(倭町 - 幸来橋)
催し物
[編集]- 栃木市内の各町が所有する山車・獅子頭などが蔵の街をねり歩く。
山車
[編集]以下[1]は泉町の諫鼓鶏の山車と大町の武蔵坊弁慶の山車を除けば、いずれも鉾台型の山車である。
- 制作 - 三代目法橋 原舟月、1893年(明治26年)
- 制作 - 三代目法橋 原舟月、1893年(明治26年)
- 制作 - 三代目法橋 原舟月、1893年(明治26年)
- 制作 - 不明、1876年(明治9年)頃
- 倭町二丁目
- 制作 - 三代目法橋 原舟月、1893年(明治26年)
- 倭町三丁目
- 制作 - 大沢銀之丞、1905年(明治38年)
- 制作 - 不明、明治初期頃
- 制作 - 中野瓣吉ほか、昭和初期頃
- 制作 - 不明、1874年(明治7年)頃
脚注
[編集]- ^ a b c d 栃木市教育委員会 2014, p. 14.
- ^ a b 栃木市史編さん委員会 1979, p. 677.
- ^ 太田穣 (2018年8月1日). “大学倶楽部・女子美術大:山車「静御前」お色直し 岡田教授ら1年がかりで修繕 栃木の山車会館で展示”. 毎日新聞社. 2020年10月25日閲覧。
注釈
[編集]参考文献
[編集]- 栃木市教育委員会『とちぎガイドブック』栃木市教育委員会、2014年3月25日。
- 栃木市史編さん委員会『栃木市史 民俗編』栃木市、1979年3月31日。