アシアー
アシアー(古希: Ἀσία, Asiā)は、ギリシア神話の女神である。長母音を省略してアシアとも表記される。
オーケアノスとテーテュースの娘たち(オーケアニデス)の1人で[1][2]、一説にティーターンの1人イーアペトスとの間に、アトラース、メノイティオス、プロメーテウス、エピメーテウスを生んだ[3]。
これに対してヘーシオドスの『神統記』はイーアペトスの妻を同じくオーケアニデスの1人クリュメネーとしている[4]。さらに別の説によればアシアーはプロメーテウスの妻で、アジアー(アジア大陸、あるいは小アジア)の地名はアシアーに由来するという[5]。しかしリューディア人はアジアーの地名はマネースの子コテュスの子アシアースに由来し、サルディースのアシアー氏も同じである主張したという[5]。
脚注
[編集]参考文献
[編集]- アポロドーロス『ギリシア神話』高津春繁訳、岩波文庫(1953年)
- ヘシオドス『神統記』廣川洋一訳、岩波文庫(1984年)
- ヘロドトス『歴史(中)』松平千秋訳、岩波文庫(1972年)
- 高津春繁『ギリシア・ローマ神話辞典』岩波書店(1960年)