坂東眞理子

坂東 眞理子
坂東眞理子
誕生 菅原 眞理子
(1946-08-17) 1946年8月17日(78歳)
日本の旗 日本 富山県
職業 評論家、元官僚
最終学歴 東京大学文学部
ジャンル 評論随筆
代表作 『女性の品格』(2006年)
ウィキポータル 文学
テンプレートを表示

坂東 眞理子(ばんどう まりこ、1946年8月17日 - )は、日本婦人問題評論家、元官僚

第5代学校法人昭和女子大学総長朝日生命保険相互会社役員。社団法人農山漁村女性・生活活動支援協会会長。

来歴

[編集]

富山県出身[1]富山県立富山中部高等学校を経て、東京大学文学部心理学科卒業後、1969年総理府に入省[1][2]1975年総理府婦人問題担当室(男女共同参画室の前身)に入室[1]、当時最年少の担当官だった。1978年に日本初の「婦人白書」の執筆を担当した[2]1980年よりハーバード大学へ留学[2]。帰国後、統計局消費統計課長、埼玉県副知事、在豪州ブリスベン総領事(女性初の総領事)、総理府男女共同参画室長などを歴任[1]。2001年には内閣府男女共同参画局の初代局長を経て2003年に退官[1][2]。キャリアの多くにおいて女性政策に携わり、その立案をリードした。

2003年埼玉県知事選挙に出馬するが落選。以後、昭和女子大学教授、副学長、女性文化研究所長を経て同大第8代学長に就任[1]2016年から平尾光司の後任として第5代学校法人昭和女子大学総長[1]

2006年9月15日、『女性の品格』(PHP新書)を上梓[3]。同書は、仕事から私生活に至るまで、女性としての振舞い方をエッセイ風に説いた書物。2007年夏には大ブームを巻き起こし、トーハン発表の「2007年年間ベストセラー」総合1位を記録した[4]。翌年3月までに累計300万部を超えるベストセラーとなった。

経歴

[編集]

人物

[編集]

団塊の世代の前の世代、焼け跡世代(あるいはプレ団塊の世代)に当たる。早くから論壇などで執筆活動も活発に行っており、行政官としてのキャリアと2児の母としての役割を両立した経験を生かし、女性のライフスタイルにかかわる一般向けの著作も多い。24歳で結婚し「坂東」姓となったが、著作では旧姓「菅原」名義のものもある。

60代で富山県から上京した母とは92歳で亡くなるまで同居し、晩年は介護の必要もなかった[6]

選択的夫婦別姓制度導入にも賛同。座右の銘は愛語 (『修証義』より)[1]。趣味は、読書、俳句。

テレビ出演

[編集]

ほか多数

主要著作

[編集]

菅原眞理子(真理子)名義のものを含む。

  • 『女性は挑戦する ― キャリア・ガールの生き方』(主婦の友社、1978年7月)
  • 『現代ヤングレディ考 ― その実像と国際比較』(中央法規出版、1979年4月)
  • 『しなやかな女への生き方』(主婦の友社、1979年7月)
  • 『モザイク社会の女性たち ― カナダ・レポート』(深尾凱子との共著)(ELEC出版部、1980年3月)
  • 『女性は消費者のみにあらず ― 女性の時代の経済論』(サイマル出版会、1980年8月)
  • 『サラダ・バーの女たち ― リブのあとの最新アメリカ女性レポート』(紀尾井書房、1981年1月)
  • 『女性が仕事を続ける時 ― アメリカからの報告』(日本コンサルタント・グループ、1982年1月)
  • 『米国きゃりあうーまん事情』(東洋経済新報社、1982年1月)
  • 『失敗しないパートタイム ― 女が仕事に出るとき』(主婦と生活社、1983年1月)
  • 『女性管理職の時代』(筑摩書房、1983年7月)
  • 『21世紀のシナリオ どうなる団塊の世代』(中央法規出版、1984年1月)
  • 『オトコ社会とつきあう法―強く、賢く、スマートに』(PHP研究所、1985年7月)
  • 『パーソナルアイデンティティのすすめ ソフト化時代の暮しと仕事』(創元社、1987年4月)
  • 『新・家族の時代』(中公新書、1987年11月)
  • 『ニューシルバーの誕生 高齢化社会とシルバービジネス』(東洋経済新報社、1989年3月)
  • 『変る消費社会―生活重視への転換』(NTT出版、1991年11月)
  • 『家族の経済学―新しい関係をつくる』(ユージン伝、1992年7月)
  • 『日本型ゆとり社会とは何か ― 個人・企業・家庭の共生のシステムを探る』(PHP研究所、1992年10月)
  • 『育児を乗り切る知恵と夢』(フレーベル館、1994年3月)
  • 『ワークスタイル革命 ― 日本型雇用の崩壊』(大蔵省印刷局、1994年9月)
  • 『副知事日記 私の地方行政論』(大蔵省印刷局、1998年11月)
  • 『ゆとりの国オーストラリア ブリスベン総領事見聞録』(大蔵省印刷局、2000年8月)
  • 『「なりたい!」が見つかる将来の夢さがし!職業ガイド234種』(集英社、2001年9月)
  • 『図で見る日本の女性データバンク』(財務省印刷局、2001年11月)
  • 『男女共同参画社会へ』(勁草書房、2004年9月)
  • 『この国のしくみ 組織とその仕事』(国立印刷局、2005年8月)
  • 『女性の品格 装いから生き方まで』(PHP新書、2006年10月)
  • 『子どもがいたら、どうなるの?』(監修、大和出版、2007年9月)
  • 『親の品格』(PHP新書、2007年12月)
  • 『凛とした「女性の基礎力」』(暮しの手帖社、2008年1月)
  • 『歳時記のある暮らし(和の暮らし術 1)』(ジェイティビィパブリッシング、2008年11月)
  • 『礼儀作法としきたり(和の暮らし術 2)』(ジェイティビィパブリッシング、2008年11月)
  • 『幸せの作法 働く女性に贈る61のヒント』(アスキー新書、2009年9月)
  • 『美しい日本語のすすめ』(小学館101新書51、2009年10月)
  • 『坂東眞理子の 「わたし」磨きの名言集 幸せになる知恵を贈る』(世界文化社、2009年10月)
  • 『錆びない生き方』(講談社、2010年3月)
  • 『坂東式ハッピーライフ両立力』(幻冬舎、2010年3月)
  • 『女性の幸福(仕事編)』(PHP新書、2010年9月)
  • 『女は後半からがおもしろい』(上野千鶴子との共著)(潮出版社、2011年5月)
  • 『笑顔と思いやりで幸せになる』(清流出版、2019年2月)
  • 『70歳のたしなみ』(小学館、2019年4月)
  • 『女性の覚悟』(主婦の友社、2022年6月)

翻訳

[編集]
  • ルーシー・ソロ著『ニッポンの女性(おんな)たちへ、愛をこめて』(PHP研究所、1986年9月)
  • キャシー・キートン著『ウーマン・オブ・トゥモロウ―女の旅立ち』(旺文社、1986年9月)

脚注

[編集]
  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z 総長メッセージ|学校法人昭和女子大学”. office.swu.ac.jp. 2023年10月6日閲覧。
  2. ^ a b c d “女性の挑戦 「ひと」が映した50年”. 朝日新聞 朝刊 (朝日新聞社): p. 7. (2022年1月10日) 
  3. ^ 女性の品格 | 坂東眞理子著 | 書籍 | PHP研究所
  4. ^ トーハン調べ 2007年 年間ベストセラー
  5. ^ 一般財団法人 東京学校支援機構の設立について東京都教育庁総務部教育情報課
  6. ^ 「その人の人生は、“心住期”に現れる」坂東眞理子さん【インタビュー前編】~日々摘花 第3回~”. 家族葬のファミーユ【Coeurlien】 (2023年7月20日). 2024年4月11日閲覧。

外部リンク

[編集]
先代
平井聖
昭和女子大学学長
第8代:2007年 - 2016年
次代
金子朝子
先代
島田淳子
昭和女子大学短期大学部学長
第8代:2008年 - 2014年
次代
(廃止)
先代
平尾光司
学校法人昭和女子大学理事長
第5代:2014年 - 2023年
次代
山崎日出男