大岡越前 (テレビドラマ)
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『大岡越前』(おおおかえちぜん)は、1970年から1999年にTBS系列の『ナショナル劇場』で月曜日の20時台に放送されていた時代劇テレビドラマ。放送開始前に番組タイトルの公募が行われた。なお、2006年3月20日には、ナショナル劇場50周年記念特別企画の1つとして、最終回にあたる2時間スペシャルが放送された。制作はC.A.L。全15部及び2時間スペシャルまで一貫して主演は加藤剛(全402話+スペシャル1本)。なお、本項においては、最終回にあたる2時間スペシャルについては、便宜上単に「最終回」「最終回スペシャル」と表記することがある。また、本項において「再放送欠番」と書かれた回は、2021年現在、地上波放送等で放送されない回であり、一部のCS放送などでは放送されることがある。
製作
[編集]南町奉行大岡忠相を主人公とした日本の時代劇である。題名は公募が行われ、6万余の応募の中から決まった。
TBSの月曜日20時からの放送枠「ナショナル劇場」で『水戸黄門』、『江戸を斬る』などとともに放送され、約30年の間、同枠を支えたTBSの看板番組の一つである。2006年放映の2時間スペシャルを除外しても、『水戸黄門』の全43部に次ぐ全15部が放映されている(『水戸黄門』放送開始以後、同作の放送されない期間にもっとも多く放送された)。
本作の前年から始まった『水戸黄門』では、主演や主要キャストに代替わりがあったのに対して、この作品は、主演の加藤剛が大岡忠相役を一貫して29年(最終回スペシャルを含めれば36年)演じ、主要キャストも亡くなるまで同一の役でレギュラー出演を続けた人物が少なくない。
初期においては、享保の改革の諸政策の実現に奔走する若き大岡忠相と、それを支える親友・榊原伊織や家族、南町奉行所の部下たちなどを描き、その後は講談や落語の「大岡政談」を元にした時代劇に変化していく。
第1部〜第4部にかけては、忠相や榊原伊織らが物語の登場人物の中でも若手的な位置づけであり、(先に述べた)享保の改革の政策を実現化する努力や葛藤と、若い二人が家庭を持ち成長していく姿などが描かれている。第4部の時点でも、商人に転身した旧友・車屋藤兵衛の乱闘(ただし正当防衛ではあるが)に浪人姿の忠相自身が加勢する若気の至りがあったり、配下の同心が悪に加担して最後は切腹するエピソードがあった。初期は享保の改革の施策の成立過程をフィクションにうまく落とし込んだエピソードが多いのが特徴である。また、捕物時に捕り方に犠牲者が多数出る描写がしばしばあった。なお、第2部最終話(第28話)と第3部 第1話の間で、劇中では約6年の時間が経過している(長男の忠宣が6歳になっている)。
第5部以降の忠相や伊織は、演じる加藤剛・竹脇無我の年齢から中堅的な位置づけになり、講談や落語の「大岡政談」のように、忠相を完全無欠の人物のように描くように変わるが、親友・榊原伊織や同心、家族らのフォローがさりげなく描かれている。
第11部以降から最終話においては、忠相、伊織、辰三ら古参の顔触れは、年齢を重ねたベテランとして描かれていき、最終話を迎える。最終話は、かつて扱った題材を再利用したアナザーストーリーの側面があるが、主人公・大岡忠相が寺社奉行へ昇進する大団円で終了した。
各部の主な出演者・概要
[編集]放送日はTBSおよび同時ネット局を基準とする。 登場人物については大岡越前 (ナショナル劇場) の登場人物も参照のこと。
第1部
[編集]大岡越前 第1部 | |
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ジャンル | テレビドラマ |
脚本 | 葉村彰子 加藤泰 津田幸夫 池上金男 宮川一郎 稲垣俊 |
監督 | 佐々木康 内出好吉 工藤栄一 田坂勝彦 山内鉄也 |
出演者 | 加藤剛 竹脇無我 山口崇 宇津宮雅代 土田早苗 高橋元太郎 加藤治子 大坂志郎 天知茂 片岡千惠藏 中村竹彌 里見浩太郎 杉良太郎 |
製作 | |
製作総指揮 | 松下幸之助 |
プロデューサー | 逸見稔 西村俊一 |
制作 | TBS |
放送 | |
放送国・地域 | 日本 |
放送期間 | 1970年3月16日 - 1970年9月21日 |
放送時間 | 月曜日20:00 - 20:56 |
放送枠 | ナショナル劇場 |
放送分 | 56分 |
回数 | 全28 |
「大岡越前 第1部」(おおおかえちぜん だい1ぶ)は1970年3月16日から1970年9月21日までナショナル劇場で放送された時代劇。製作はC.A.L。全28話。
概要
[編集]伊勢の山田奉行の直参旗本・大岡忠相は、殺生禁断の場で密漁する紀伊大納言吉宗を召し捕るが、白州では、公儀の名を騙る善悪の判断がつかない狂人として無罪放免にした。それから4年目の享保元年12月、八代将軍の座に就いた吉宗から、忠相に山田奉行解任と江戸出府の命が下り、忠相は親友の医師・榊原伊織と共に江戸に向かう。登城の沙汰が下り、死をも覚悟していた忠相だったが、吉宗から江戸町奉行を命じられる。忠相は与力の神山左門、同心の村上源次郎、岡っ引きの辰三、鳶の伊三郎、政吉らの協力を得て、江戸の町の治安を守るため、事件を鮮やかに裁いていく。さらに、伊織らの助言を元に町火消の創設や目安箱、小石川養生所の設置など享保の改革の施策実現に奔走する。また、忠相が世情を知るために着流しの浪人姿で町の様子を見て回っていた折に、病死した許嫁・千歳に酷似した大番頭吉本作左ヱ門の養女・雪絵と知り合い、互いに惹かれ合うようになった。その後、ある経緯で吉宗の目の前で二人は夫婦となった。そして、「天一坊事件」の発生で、天一坊側の首謀者で山内伊賀亮と名乗る男と対決する。
レギュラー出演者
[編集]- 大岡忠相:加藤剛
- 榊原伊織:竹脇無我(第1話~第23話、第26話~第28話)
- 雪絵:宇津宮雅代(第4話~第7話、第9話~第12話、第15話~第16話、第18話~第28話)
- 千春:土田早苗(第1話~第23話、第25話~第28話)
- すっとびの辰三:高橋元太郎(第1話~第22話、第24話~第26話、第28話)※第1部〜第2部のオープニングでは「辰三」と表記されている。
- 加代:武原英子
- 政吉:里見浩太郎(第2話~第28話)
- 弥助:鶴田忍(第2話~第28話)
- 徳川吉宗:山口崇
- 大岡妙:加藤治子
- 鳶の伊三郎:中村竹弥
- 村上源次郎:大坂志郎(第1話~第16話、第18話~第21話、第23話~第28話)
- 神山左門:天知茂
- 大岡忠高:片岡千惠藏(特別出演)
準レギュラー
[編集]- 中山出雲守:永井智雄(第3話、第5話、第9話、第19話~第20話)
- 吉本作左ヱ門:堀雄二(第4話~第5話、第12話、第21話、第23話)
- 有馬兵庫頭:中村錦司(第1話、第23話)
- 吉本家用人 喜内:丘寵児(第4話~第5話、第7話、第11話、第23話)
- 吉本家若党 太平:本郷淳(第4話~第5話)、森谷譲(第15話)、泉好太郎(第21話)
- 海野呑舟:志村喬(第11話)
- 吉本家女中 まつ:池田幸路(第11話、第16話)
- 竜吉:三角八郎(第4話、第12話)
- お菊:矢代久美子(第3話、第7話、第12話)
- 川原但馬:加賀邦男(第2話、第21話)
- 中山新八郎:杉良太郎(第18話、第22話)
- 石川近江守:永田光男(第21話、第28話)
スタッフ
[編集]- 脚本:池上金男、稲垣俊、津田幸夫、加藤泰、宮川一郎、葉村彰子
- 音楽:山下毅雄
- ナレーター:芥川隆行
- 題字:朝比奈宗源
- 助監督:渡辺譲(第3話)
- 撮影:河原崎隆夫(第3話)
- 照明:長谷川武男(第3話)
- 録音:渡部芳丈(第3話)
- 美術:鈴木孝俊(第3話)
- 記録:西野敏子(第3話)
- 編集:河合勝巳(第3話)
- 殺陣:近江雄二郎/東映剣会(第3話)
- 衣裳:佐々木常久(第3話)
- 美粧・結髪:(有)東和美粧(第3話)
- 装飾:川本宗春(第3話)
- 装置:林平(第3話)
- 邦楽監修:中本敏生(第3話)
- 進行主任:松岡茂(第3話)
- 現像:東洋現像所(第3話)
- 制作協力:東映
- プロデューサー:逸見稔、西村俊一
- 監督:山内鉄也、田坂勝彦、内出好吉、佐々木康、工藤栄一
- 完全なEDが残っている回が、第3話「謎の父子鶴」のみのため、一部項目は第3話のみ掲載した。
作品リスト
[編集]話数 | 放送日 | サブタイトル | 脚本 | 監督 | ゲスト | 備考 |
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第1話 | 1970年 3月16日 | 大岡越前 | 池上金男 稲垣俊 | 山内鉄也 | 魚勝:柳沢真一 下っ引の勘太:千代田進一 紀州吉宗用人:時美沙 漁師:瀬良明 勤番侍:不破潤 勤番侍:鈴木金哉 勤番侍:川浪公次郎 職人:唐沢民賢 茶店の親爺:野村鬼笑 役人:不動匡司 役人:波多野博 臥煙:藤長照夫 臥煙:大城泰 火事に逃げ遅れた婆さん:金森あさの 罪人熊三:壬生新太郎 | 再放送欠番 |
第2話 | 3月23日 | 町火消誕生 | 稲垣俊 | 佐久間玄蕃:河津清三郎 川原但馬:加賀邦男 原式部:戸田皓久 猪之吉:藤岡重慶 般若の与六:夏目俊二 目付 坂崎:横森久 寺社奉行:志摩靖彦 勘定奉行:関根永二郎 お絹:桃山みつる 佐久間家の用人:高村俊郎 佐久間忠蔵:小山田良樹 茶坊主:佐々木松之丞 お美代:酒井靖乃 | ||
第3話 | 3月30日 | 謎の父子鶴 | 津田幸夫 | 田坂勝彦 | 目付・外記:内田朝雄 下坂刑部:原健策 浪花屋重兵ヱ:香川良介 おきぬ:鮎川いづみ おせい:町田祥子 林田甚内:小美野欣二 沼田東十郎:高橋俊行 番頭信助:坂口徹 道具屋:市川裕二 和泉屋:野村鬼笑 | 再放送欠番 |
第4話 | 4月 | 6日慕情の人 | 稲垣俊 | 山内鉄也 | 権太:冷泉公裕 呉服屋:阿木五郎 藤六:千葉敏郎 三平:賀川泰三 信助:市川小金吾 伊勢屋の丁稚:加島こうじ お美代:酒井靖乃 | |
第5話 | 4月13日 | 血の直訴状 | 内出好吉 | 河村勝之進:長谷川哲夫 河村冬:稲野和子 駕籠かきの八:砂塚秀夫 越後屋:小林重四郎 島田主水:高桐真 七兵衛:永田光男 和尚:堀正夫 金太:金光満樹 おつる:志乃原良子 若侍:菅原俊夫 熊五郎:平沢彰 | ||
第6話 | 4月20日 | 三葉葵の謎 | 津田幸夫 | 山内鉄也 | 伝内:大友柳太朗 とき:岩本多代 田原屋甚助:武藤英司 亥十郎:伊吹聰太朗 主膳:小柴幹治 お美代:浅松三紀子 浪人:寺内文夫 田原屋の女中:星野美恵子 加兵衛:藤川弘 | |
第7話 | 4月27日 | 濡れぎぬ | 田坂勝彦 | 巳之吉:石立鉄男 るい:大原麗子 儀兵衛:見明凡太朗 伊太八:高城淳一 源太:中村孝雄 同心関根:穂積隆信 目明し松造:肥土尚弘 竜吉:森源太郎 | ||
第8話 | 5月 | 4日千春の危機 | 稲垣俊 | 山内鉄也 | 駒吉:藤岡重慶 又五郎:富田浩太郎 しげ:河村有紀 長吉:服部哲治 米吉:小沢文也 松:川谷拓三 役人:大木晤郎 | |
第9話 | 5月11日 | 鬼面夜叉 | 津田幸夫 | 内出好吉 | 別木紫緒:北林早苗 おきた:野口ふみえ 相模屋伝兵衛:清水彰 浪人 乙部:五味竜太郎 留吉:神戸瓢介 水野和泉守:浪花五郎 茶店の婆さん:和歌林三津江 | |
第10話 | 5月18日 | 裁かれる者は.... | 加藤泰 | 山内鉄也 | 菊:大谷直子 菊の義姉:沢淑子 菊の義兄・花房屋弥吉:高野眞二 吉五郎:林家珍平 金太郎:不明 権太:玉生司郎 八重:高橋芙美子 たか:武田禎子 熊:最上龍二郎 家主:村居京之輔 代脈:香月凉二 直助:宮城幸生 | |
第11話 | 5月25日 | 呑舟先生はどこだ | 稲垣俊 | 内出好吉 | 京太郎:夏八木勲 御殿医・林良庵:村上冬樹 町医者・小田伴庵:清水一郎 又八:鮎川浩 渡辺長円:永野達雄 相模屋丑松:小田部通麿 三河屋:北原将光 蝮の彦六:守田学哉 お絹:吉川雅恵 子分:野上哲也 子分:北野拓也 子分:鈴木晴雄 三河屋の内儀:京町一代 弥五郎:奥野保 長屋の女房:牧淳子 | 再放送欠番 |
第12話 | 6月 | 1日すっとび辰の片思い | 竜吉:三角八郎 はつ:鷲尾真知子 お楽:荒木雅子 はつの父親:藤川弘 おはつの母親:由利京子 町娘:東三千 | |||
第13話 | 6月 | 8日恐怖の影 | 津田幸夫 | 山内鉄也 | 久蔵:深江章喜 吉五郎:宮口二郎 おこま:峰京子 夜回り:飯田覚三 安市:野崎善彦 床屋の客:有島淳平 床屋の客:森章二 床屋の主人弥吉:楠義孝 野次馬:大城泰 | 再放送欠番 |
第14話 | 6月15日 | 地獄の使者 | 宮川一郎 | 内出好吉 | 横網町の甚助:天草四郎 伍市:池田忠夫 伊太八:土方弘 おそで:京春上 お新:国睦子 お鈴:長谷川峯子 源七:北町史郎 足立栄之助:池田駿介 九三:吉原正皓 同心桜田:田中直行 浪人檜:石橋雅史 亀造:菅沼赫 熊三:国一太郎 金貸し軍次:汐路章 直:渡辺明 長屋の老婆:泉春子 二番役:北川俊夫 囚人:志賀勝 囚人:土橋勇 甚助の手下:善賢一 定吉:高寺正(子役) | |
第15話 | 6月22日 | 折鶴殺人事件 | 津田幸夫 | 山内鉄也 | 小蝶:弓恵子 仁兵衛:星十郎 音吉:市村昌治 大津屋傳兵衛:飯沼慧 お千代:原田あけみ お絹:桜井妙子 万屋丈助:山口幸生 住吉屋利助:海老江寛 灘屋源七:如月寛多 松葉屋七兵衛:乃木年雄 松葉屋の番頭:藤本秀夫 万屋番頭 新吉:大月正太郎 座員:市条亨一 | |
第16話 | 6月29日 | 義賊木鼠小僧 | 佐々木康 | 宇兵衛:中村公三郎 清次:高津住男 おみよ:北川美佳 鬼の源兵衛:市川岩五郎 船頭:木谷邦臣 長屋の女房:美松艶子 長屋の女房:日高綾子 尾張藩女中:榊浩子 尾張藩士:江上正伍 侍:小田真士 佐七:川崎敬三 | OPにおいて大久保光代が クレジットされているが未出演 | |
第17話 | 7月 | 6日幽霊小町 | 田坂勝彦 | お京:岩井友見 おすえ:江夏夕子 おとせ:真山知子 女中:中村信子 丁稚:高宮克巳 手代:高谷舜二 梅乃家友八:本郷秀雄 市之助:林真一郎 | 再放送欠番 | |
第18話 | 7月13日 | 復讐の十手 | 加藤泰 | 山内鉄也 | 六之助:川地民夫 お梶:入江若葉 おこう:伊藤栄子 杁兵衛:牧冬吉 源七:山本清 金屋利兵ヱ:沢村宗之助 棟梁:北見唯一 杢右衛門:古川ロック 囚人:高村俊郎 左官:毛利清二 | |
第19話 | 7月20日 | 悪魔の人形使い(前篇) | 稲垣俊 | 内出好吉 | 与兵衛:伊沢一郎(前篇・後篇) 佐吉:川口恒(前篇・後篇) お市:有川由紀(前篇・後篇) 小原剛蔵:久野征四郎(前篇・後篇) 嘉平:菅野忠彦(前篇・後篇) 藤吉:吉田豊明(前篇・後篇) お光:時美沙(前篇・後篇) お兼:鶴田桂子(前篇・後篇) 三河屋伝兵衛:浅野進治郎(前篇) 蝮の孫六:守田学哉(前篇) 弥五郎:関真吾(前篇) おかみさん:藤山喜子(前篇) 北町奉行所用人:入江慎也(後篇) 牢番:平沢彰(後篇) お艶:大井小夜子(後篇) | |
第20話 | 7月27日 | 悪魔の人形使い(後篇) | ||||
第21話 | 8月 | 3日父なればこそ | 加藤泰 | 山内鉄也 | 飯田宗左ヱ門:神田隆 おしの:高須賀夫至子 川原但馬:加賀邦男 母親A:沢淑子 母親B:岡田千代 縄手の喜兵衛:河上一夫 杵屋:西山嘉孝 ごろつき庄五郎:千葉敏郎 石川近江守:永田光男 役人:丘路千 役人:鈴木金哉 人質の姉:佃和美 その妹:上村明子 女中:岩村百合子 父親:市条亨一 おみつ:不明(子役) 講釈師:不明 | |
第22話 | 8月10日 | 黒い罠 | 葉村彰子 | 赤堀玄蔵:寺島達夫 六兵衛:江見俊太郎 おしん:加茂良子 おこう:伊藤栄子 伝七:沼田曜一 鎌吉:賀川泰三 菊造:遠山金次郎 芳松:野崎善彦 刀剣屋:市川裕二 風呂屋の客:伊藤義高 風呂屋の客:四条公彦 捕り方:有島淳平 伊勢屋宗兵衛:那須伸太朗 次郎吉の母親:富永佳代子 門番:小峰一男 風呂屋の女将:三上ひろ子 | ||
第23話 | 8月17日 | 越前の結婚 | 稲垣俊 | 滝川:阿井美千子 和尚:岩田直二 小姓:加藤匡志 近習:前川良三 | 忠相と雪絵が結婚 | |
第24話 | 8月24日 | 蛇の目傘の女 | 宮川一郎 | 内出好吉 | おみの:大原麗子 軍次:高原駿雄 吉蔵:小田部通麿 赤沢一平:守田学哉 荒物屋おかつ:真咲美岐 伊兵衛:近藤準 おきん:木下サヨ子 旗本 立花:高村俊郎 飲み屋の親爺:北見唯一 五月雨の弥助:北原将光 刀剣屋:市川裕二 藤田:大月正太郎 | |
第25話 | 8月31日 | 纏女房 | 津田幸夫 | 浜崎広之進:小林勝彦 勝五郎:浅香春彦 伊豆屋喜兵衛:山岡徹也 卯吉:稲吉靖 梶村織部:小笠原弘 旗本:鈴木晴雄 旗本:五十嵐義弘 旗本:小山田良樹 臥煙:簑和田良太 臥煙:野口貴史 料亭の主人:那須伸太朗 茶店の親爺:森敏光 火消し:八尋洋 火消し:坂東京三郎 若侍:村井京二郎 臥煙:壬生新太郎 | 政吉と加代が結婚 | |
第26話 | 9月7日 | 疑惑の顔 | 葉村彰子 | 鶴川松之助:河原崎長一郎 鶴川翁章:小堀明男 市村梅次郎:島田景一郎 仙吉:山口幸生 おかん:北城真記子 安造:木島新一 お市:吉田瑠美子 町娘:吉岡ゆり 幸助:土屋靖雄 雪五郎:鵜沢秀行 町娘:大里ひろ子 おふみ:宮田圭子 町娘:上村明子 お美代:山田みどり 目明し:泉好太郎 小菅兵助:入江慎也 | OPにおいて玉生司郎が クレジットされているが未出演 | |
第27話 | 9月14日 | 天一坊事件(前篇) | 加藤泰 | 工藤栄一 | 山内伊賀亮:山形勲(前篇・後編) 天一坊:太田博之(前篇・後編) お政:木村俊恵(前篇・後編) 大橋文右ヱ門:舟橋元(前篇・後編) 天忠:金井大(前篇・後編) 赤川大膳:天津敏(前篇・後編) 松平伊豆守:穂高稔(前篇・後編) 藤井左京:江見俊太郎(前篇・後編) 天一坊の家臣:唐沢民賢(前篇・後編) 久兵衛:柳川清(前篇) 浪人 中川:波田久夫(前篇) 瓦版売り:神戸瓢介(前篇) 侍:大城泰(前篇) 酒井雅楽頭:疋田泰盛(前篇) 酒井の家臣:浪花五郎(前篇) 酒井の家臣:熊谷武(前篇) おたみ:林三恵(前篇) 和尚:山村弘三(後篇) 石川近江守:永田光男(後篇) 甚右ヱ門:海老江寛(後編) 惣助:藤沢薫(後篇) :大木晤郎(後編) 百姓:村居京之輔(後編) お三:三田一枝(後編) 小姓:山下義明(後編) 小姓:大矢正利(後編) 家臣:有島淳平(後編) | |
第28話 | 9月21日 | 天一坊事件(後編) | OPに大木晤郎がクレジットされるが未出演。 |
解説
[編集]- この部は、町火消の創設や目安箱、小石川養生所の設置など、享保の改革で実際に行われた施策を取り扱いながら、病死した忠相の許嫁(村上源次郎の娘(千春の姉)千歳)に似た大番頭吉本作左ヱ門の養女・雪絵との出会いから結婚に至るまでを、話数をかけてゆっくりと描いている。
- 第1部は、御上が定めた御定法(法律)を遵守しようとする忠相に対し、この御定法では救済されない人々による問題提起(例えば、第1部第10話「裁かれる者は....」で描かれた、貧しく薬も買えない病苦で自殺しようとした義母の自殺を幇助する娘の問題提起など)から、享保の改革で行われた施策などで、根本的に弱者を作らないように奔走する話が多い。
- 第1部では、たとえ、弱者を救済する義賊であっても、御定法を破った以上は御定法で裁き(例えば、第1部 第16話「義賊木鼠小僧」など)、超法規的措置で例外を作って解決することがほとんどない。ただし、御定法をただ守ることだけが正しいのか、また、冤罪問題、罪を犯す者の弱さなど、人が人を裁く難しさに、忠相自身が苦悩する姿も描かれているのが特徴である。
- 初期(特に第1部)は、吉宗といった将軍であっても、御上(将軍・幕府)が定めた法を守ることに重点が置かれているのが特徴である。ただし、この「法」において守られない立場にある人の存在、力を付けてきた江戸市中の町人たちの(火災などへの)自衛意識の高まり、戦乱の世にあっては有効であった上意下達だけの命令系統の問題点などに焦点を当て、享保の改革で実際に実行された政策をフィクションに落とし込んでいくエピソードが多い。これらは第1部の28話中10話と1/3以上脚本を担当した稲垣俊が手がけた作品に集中している。また、稲垣俊は、この部のもう1つのテーマでもある雪絵との出会いから結婚までのロマンスの進展を描いた作品も担当している。稲垣俊が史実のフィクションへの落とし込みを担当する傾向は、第4部まで続くことになる。
- この部では、大岡政談で有名なエピソードである「三方一両損」や「子争い」も扱われているが、後の部のように単独で1話使うのではなく、数分程度の寸劇で使われている(「三方一両損」は第10話、「子争い」は第21話で数分程度の寸劇で済ませている)。
- 第1話から第7話までは、配役・脚本担当紹介のタイトルバックのみ横文字紹介で、配役紹介では写真入りのバックが使われていた。エンディングは縦書き紹介で、スタッフの前にゲストや端役が紹介されていた。
- 冒頭の第1話は、講談の「大岡政談」の終盤にあたる「(徳川)天一坊」の中にある「大岡、若さまを召捕る」を翻案したもので、この部の最後に「大岡政談」と同様に天一坊事件を扱うが、第1話でいきなり講談「大岡政談」の終盤のエピソードを大胆にも冒頭に移動させているのが特徴と言える。
- 講談「大岡政談」の「天一坊」の「大岡、若さまを召捕る」は、まだ吉宗の父・徳川光貞が紀州藩第2代藩主だった頃のエピソードのため、「若さま(藩主の息子)」である。本作では、吉宗が既に紀州藩主だった頃と改変されている。
- 第1話で、登城の沙汰が下りた忠相は、8代将軍となった吉宗と対面し、将軍であっても御定法を守らねばならないという意見は曲げなかった。その意気を汲んだ吉宗は、「大岡能登守改め越前守」「南町奉行に任ずる」とした。
- 第1話では、忠相の町奉行就任が決まった際に、伊織に内与力(奉行直属の家臣の与力)になるよう依頼するが、伊織は「町人の目から見て忠相を助けたい。懐刀よりも転ばぬ先の杖になる。短い杖だが」と言って断り、寺子屋(手習い塾)を始めることになる。
- 同様に、与力の神山左門は同心の村上源次郎に「与力というものはお奉行に仕えるのではない。奉行所に仕えるのだ」と告げるように、町奉行の組織(内与力との違い)について簡単な説明も描かれている。
- 第1話にして、初期(第1部〜第3部)の「大岡越前」の登場人物が(雪絵や吉本作左ヱ門などを除けば)ほぼ網羅され、大体の人物像が分かるように作られている。
- 第2話「町火消誕生」で、伊織が作っていたポンプは「龍吐水」である。享保年間にオランダから伝わったという説もあり、蘭方医である伊織が作るのも不自然ではない(ただし、龍吐水は、明和年間に幕府が町々に給付した説が有力である)。
- 定火消の抵抗が強かった町火消設立を政治的な駆け引きにより誕生させるなど、忠相のしたたかな面が描かれ(犯罪を犯した定火消関係者に対し、(家名断絶を防ぐ口実で)目付に報告する前に切腹を促し「潔く病死」した扱いにした)、その駆け引きに同行し、第1話で忠相をいささか懐疑的に見ていた神山左門も感心し、忠相に敬意を示す描写が最終シーンにある。
- また、町火消設立に抵抗した定火消の旗本たちが、忠高に対し、忠相の取り組みをやめるよう説得を依頼するが、忠高はそのような助言はできないと一蹴するシーンがあり、三河武士としての誇り、忠相への信頼が描かれる。
- 伊織の作った龍吐水で、子供のように水遊びに興じる忠相と伊織も描かれ、後述する辰三とのコミカルなシーンもあわせてストーリー構成の妙が光る。
- 町火消の「いろは47組」は、伊織の下で手習をしていた辰三の「いろはにほへと」の文字から発想するという頓知の利いた場面もある。
- 最終シーンでは、完成した町火消の人員および装備を、馬上の忠相が視閲する。ナレーション「この日、初めて江戸の空に翻った纏は、それからのち、町火消しの心意気を誇るが如く、いつの火事場にも町方へ降りかかる火の粉を払い続けたのである」。
- 第3話「謎の父子鶴」のオープニング・エンディングの配役やスタッフの紹介はノーカットでDVDボックスに収録されている。
- なお、第3話「謎の父子鶴」劇中の謎かけに使われた「難波の葦は伊勢の浜荻」の「浜荻」を、「はまはぎ」と誤読して使われている(正しくは「はまおぎ」)。
- この回で、村上源次郎の反対を押し切って、忠相が町の様子を見て回る事情が説明される。
- 大岡忠相の格言として「甲子夜話」に「下情に通じざれば裁きは曲がる」というものがある。この回は、その格言をもとに、忠相が着流しの浪人姿で町の様子を見て回るという、このシリーズの「定番」を構築したものと言える。
- 忠相の着流しの浪人姿の変装を担当したのは、伊三郎の娘・加代である。忠相自身が町の様子を見て回ることには村上源次郎の強硬な反対があり、伊三郎を頼ったためである。伊三郎は万一のために弥助に尾行させるが、忠相は弥助の尾行に気付き、まいている。
- 第4話「慕情の人」で、亡き許嫁で、村上源次郎の長女(千春の姉)・千歳に瓜二つの大番頭吉本作左ヱ門の養女・雪絵と遭遇する。
- 第4話後半、村上源次郎が千歳の位牌を見ながら千春に「これで千歳が本当にいなくなってしまったような」としみじみと語る場面など、村上源次郎の寂しさも描かれている。
- 第23話「越前の結婚」まで、かなり時間が経過するが、その主な原因は、忠高と吉本作左ヱ門の些細な原因(主に将棋)による喧嘩である。その間、忠高は吉本作左ヱ門を「モーモンガー」(関東地方で相手を罵倒するときに使われた言葉)と罵詈雑言を浴びせることが多い。
- 第5話「血の直訴状」において、忠相は吉宗に、(戦乱の世では有効であった)上意下達だけの命令系統の現状の問題点を指摘し、目安箱が設置される。
- 史実では、目安箱と呼ばれるようになるのは、明治時代以降であり、当時は「箱」と呼ばれていた。
- 第10話は、放送時のタイトル表記は「裁かれる者は....」と記載されており、点は「.」4つである。
- 第10話〜第11話において、小石川養生所を設立するエピソードがある。2013年12月に時代劇専門チャンネルが主催したトークショーにおいて、加藤剛は、忠相の行った優れた政策として小石川養生所の設立を挙げており、さらに加藤剛が通った高校が東京都立小石川高等学校であり、高校時代は小石川養生所跡の「小石川植物園(御薬園跡及び養生所跡)」の脇を歩いて通学し、休みの日には植物園で写生などをしていたとのことで、不思議な縁を感じたとのことである。
- 第11話「呑舟先生はどこだ」では、海野呑舟と雪絵の亡き実父が旧知の仲であることがわかる。当初、養生所の名称は伊織の案では「施薬院」であったが、呑舟は「施薬院とは薬を施すと書くんじゃろうが。施すとは何か―恵み与えることじゃ。お上が貧乏人に薬を与え施すのか?お上とは何じゃ?これは武士・侍か?労せず耕さず人斬り刀を持ち歩くだけの穀潰し。士農工商などと思い上がって万民を見下しておる。よいか、農工商の万民が耕す、紡ぐ、商わずば侍などは一日も立ちゆかぬ。そのくせ思い上がって施すなどとは片腹痛いわい。(略)例日なく耕す、紡ぐ、商う、そして病に伏し老いに倒れた百姓町人に報いるのが道じゃろうが」「薬を与えればそれで良いのか、(そうではないのであれば)なぜ、それでは施薬院などと言うのか?」「(伊織に対して)町奉行の懐刀などと思い上がっているから施薬院という妙な名前を付けるんだ」と伊織を一喝する。この発言を伊織から聞いた忠相は、海野呑舟の人となりの素晴らしさを理解し、「養生所」という名前を考える。呑舟は「
生命 ()を養う」という意図に感心し、養生所の肝煎になることを引き受ける。この際、忠相と雪絵が恋仲にあることを呑舟は察し、今は亡き友の娘の幸せに目を細める。 - この回で小石川養生所が設立されたあと、本放送放映時の小石川養生所跡を映している。
- 史実では、目安箱で小石川養生所の設立を提案し初代肝煎となる小川笙船の当初の提案は「施薬院」である。
- 第11話「呑舟先生はどこだ」では、海野呑舟と雪絵の亡き実父が旧知の仲であることがわかる。当初、養生所の名称は伊織の案では「施薬院」であったが、呑舟は「施薬院とは薬を施すと書くんじゃろうが。施すとは何か―恵み与えることじゃ。お上が貧乏人に薬を与え施すのか?お上とは何じゃ?これは武士・侍か?労せず耕さず人斬り刀を持ち歩くだけの穀潰し。士農工商などと思い上がって万民を見下しておる。よいか、農工商の万民が耕す、紡ぐ、商わずば侍などは一日も立ちゆかぬ。そのくせ思い上がって施すなどとは片腹痛いわい。(略)例日なく耕す、紡ぐ、商う、そして病に伏し老いに倒れた百姓町人に報いるのが道じゃろうが」「薬を与えればそれで良いのか、(そうではないのであれば)なぜ、それでは施薬院などと言うのか?」「(伊織に対して)町奉行の懐刀などと思い上がっているから施薬院という妙な名前を付けるんだ」と伊織を一喝する。この発言を伊織から聞いた忠相は、海野呑舟の人となりの素晴らしさを理解し、「養生所」という名前を考える。呑舟は「
- 第12話「すっとび辰の片思い」では、辰三の片思いの話から、忠相が雪絵に「千歳殿に瓜二つの貴女をではなく、雪絵という名の女人をかけがえのない人と思うようになっている」と告白する。なお、第4話「慕情の人」で、雪絵から紙入れを盗んだスリの竜吉が、村上源次郎の伝で紺屋で働くことになった後日談にもなっている。
- 辰三が村上源次郎の岡っ引きになった経緯や、辰三の名前の由来も明らかになる。
- 第14話「地獄の使者」では、潜入捜査をした神山左門と忠相らの連絡に使い鳩(伝書鳩)が使われる。当時は大坂堂島の米相場の連絡に使われていたことがナレーションで説明される。
- 第15話「折鶴殺人事件」では、かつて長崎で抜け荷・殺人を犯し儲けた金を用いて江戸で店を開業した主人が、次々に「親の敵討ち」として殺されていく話で、後の部でもたびたびリメイクされる。
- この回で、敵討ちを続けてきた小蝶一座に、雪絵がさらわれるため、このシリーズでたびたび作られる「雪絵誘拐」「長崎の敵を江戸で討つ」パターンが作られている。
- 第16話「義賊木鼠小僧」は、弱者を救済する義賊であっても、御定法通り裁き、偶像視される義賊に対する人身の移ろいを描く。第6部で一部改変されリメイクされている。この部でのあらすじは以下の通りである。
- 義賊木鼠小僧が江戸市中を騒がせていた頃、子供たちは木鼠小僧に扮した遊びに夢中になっていた。日中は真っ当な小間物屋をやっていた木鼠小僧佐七は、浪人姿で町を歩いていた忠相と数回遭遇し雨宿りなどをしながら会話する。その際、佐七は忠相に木鼠小僧の素晴らしさを語るが、忠相は「木鼠小僧は哀れだ」「いくら義賊といえども、盗みは盗み」などと率直に話す。
- 佐七と同じ長屋のおみよの一家が父親の薬代も買えないほど金に困っていたので、木鼠小僧佐七は、ある夜、さる屋敷に忍び込み、刻印が入っていた小判を盗みだし、おみよ宅に投げ込む。しかし、おみよは「盗みは盗みだからこのお金は受け取れない」と言い放ち、番所へ届け出ようとする。更に博打に夢中になっているおみよの兄・清次がその金を強引に奪って使い込む。使い込んだ小判の刻印は木鼠小僧が盗んだ証拠とされ、清次は木鼠小僧として捕まってしまう。無実の者を放置できない木鼠小僧佐七は、簡単に捕縛される道を選ぶ。
- 江戸市中の人々に偶像視されている木鼠小僧佐七が捕まり、御定法通りに処断するかどうか苦悩する忠相は、佐七と二人だけで話す。佐七は、子供の頃貧困で苦しんだことを切々と語り、真っ当に稼いで買ったかんざしをおみよに渡すように頼む。忠相は、佐七のように貧しく生きる人がいる世相と御定法との間で苦悩するが、御定法を守るという忠相の信念を通し、死罪とする。木鼠小僧佐七を白州で裁いた直後、忠相(加藤剛)の目に涙がたまっていることが視認できる。
- 木鼠小僧佐七が市中引き回しになる場面、おみよが佐七の引き回しの列に向かって外へ裸足で飛び出す。佐七は、その姿を見つけ一瞬ほほえみ、再度振り向いておみよを見つめ、晴れ晴れとした表情を浮かべる。
- 木鼠小僧が処刑された後、まるで木鼠小僧がなかったかのような人心の移ろいに、村上源次郎は「もう盗んだ金とは関係ない顔をしている」と苦言を呈し、伊織や千春は、親たちが子供に木鼠小僧の真似をたしなめるようになった旨を語る。
- 第17話「幽霊小町」では、「気違い」を装う商家の娘へ伊織が診察に向かうが、忠相も老人に扮して診察に従うシーンがある。
- 第19話〜第20話「悪魔の人形使い」では、伊織が処方した薬がすり替えられて死者が出たため、伊織が北町奉行に捕らえられる。この部で強調される「御定法を守る」点から、忠相は超法規的措置でもって伊織を助けようとはせず、忠相や村上源次郎、辰三ら南町奉行所の捜査により伊織の無実を証明する。
- 伊織は、正直にも、「医者といえども間違いがないとは言えない」と論理的には正しい証言をし、実際に(薬がすり替えられてはいたが)死者が出ているため捕らえられた。
- 第27話「天一坊事件(前篇)」は、オープニングのサブタイトルは「天一坊事件」とだけ記載されている。
- 第1部の白州で使われているふすまは「白地にグレー」。第6部で「白地に茶色」模様になる以外は概ね水色の模様である(第11部はグレー地に水色模様)。
- ポスターの書体は第1部と第3部〜第11部、第13部~第14部は縦文字である。
- 葉村彰子の項にあるように、この作品から、葉村彰子(集団ペンネーム)が登場。二作品提供されており、いずれも脚本としてであり、原案ではない。
再放送と欠番
[編集]- 本放送に用いた素材は第3話を除き残っていない。第3話のDVDボックスの収録時間から、本放送の放送時間はCM等を除けば約48分と推測される。
- 再放送にあたって、放送時間が他の番組よりも若干長いため、上述の第3話を除いてオープニングとエンディングを短くする加工を行い、放送時間を約47分にカットしている。DVDボックスに収録された素材や時代劇専門チャンネルで使われている再放送素材は、これを用いている。
- 現存する再放送素材の中で、一番オープニングが長いのが最終話の第28話で、次いで第26話である。
- さらに、ナレーションや本編中の差別的表現を削除し、放送時間を約45分程度にカットした再放送素材も存在している。
- 第1話は、地上波において長年再放送されなかった(地域によって差があり、1990年頃までは再放送した地域もある。TBSでは1980年代夕方4時からの再放送枠で放送されており、その際差別的表現は音が消され無音化されていた。)。理由は山田奉行時代の忠相と伊織がお忍びで禁漁区で漁をしていた吉宗に対し、「白痴狂人」、「気違いを通り越して手のつけようのない馬鹿」などの差別的な表現を用いた発言をしているためである。
- 第3話は、第1話よりも早い段階で、再放送されない状況になっていた。忠相が町の様子を見て回る描写がないまま第4話が放送されていた。
- 他にも3話分(第11話、第13話、第17話)が欠番扱いである。差別的な表現や事実と異なる表現が含まれているためである。
- 第11話は、むじなの京太郎が海野呑舟を「乞食医者」と呼ぶなど差別的な表現が多く含まれるためとみられる。
- 第13話は、「盲の按摩」が殺される内容が問題となっているとみられる。
- 第17話は、幽霊が出ると噂の商家の娘が「気違い」を装っているなど、差別的表現が多く含まれるためとみられる。
- 2006年3月に発売されたDVDボックスは全話収録されている。2008年5月に時代劇専門チャンネルにおいて第1話が放送された。CS放送のTBSチャンネルでは、2003年に放送された際には全話放送された。
- TBSチャンネルにおいて2012年1月18日より開始された第1部の再放送では、当初アナウンスされた2011年12月時点では、ホームページ上で、第1話から最終話まで、全話がオリジナルネガからの素材による放送とされていた。しかし、のちにこの表現が変更され、第1部をオリジナルネガからの素材による放送、という趣旨の文言に変更された。実際の放送では、欠番扱いとなっていた第1話、第3話、第11話、第13話、第17話は放送せず、ナレーションや差別的表現部分などを削除した回もあった(ただし、番組冒頭では「制作時の事情を考慮し…」というメッセージが表示された)。
- 時代劇専門チャンネルで2013年10月から全15部を放送することが決定し、第1部は全28話、欠番扱いされた作品も含めて、初めてのハイビジョンによる放送となった。先行して9月7日に第1〜4話が放送された。
- 時代劇専門チャンネルのホームページでは、第3話の放送時間のみDVDボックスと同様に1分長く表記されていたが、実際は、ノーカットのオープニングと、エンディングでのゲストの配役紹介がノーカットで放送されたことによる(上述のDVDボックスの部分も合わせて参照のこと)。そのオープニングでは、口笛が強調されたテーマ曲で、主要キャストの顔写真が切り替わる際、CM入りに使われる十手の写真が挿入されていた。第3話では、加藤・竹脇・十手・土田ら・十手・中村・大坂・十手・片岡千恵蔵・十手、という流れであり、キャリアや主役などとの間を埋める形で十手の写真が用いられている。
エピソード
[編集]- 2013年12月に時代劇専門チャンネルが主催したトークショーにおいて、「大岡越前」の配役が決まり、加藤剛が片岡千惠藏と初めての挨拶をした際、「良い息子だ」と言われたとともに、麻雀ができるか(正確には、牌を返す仕草で「これはできるのか?」と)聞かれたとのこと。なお、加藤剛は麻雀ができない(ので仕草が何を指すのかも分からなかったため、千惠藏からは「大学で何を勉強していたんだ?」と言われたとのこと)。撮影の休憩時間には、出演者で、麻雀の卓を囲んでいたが、加藤剛は一度もその中に加わることはできなかった。
第2部
[編集]大岡越前 第2部 | |
---|---|
ジャンル | テレビドラマ |
原作 | 葉村彰子 |
脚本 | 葉村彰子 加藤泰 津田幸夫 宮川一郎 大西信行 稲垣俊 国弘威雄 石川孝人 |
監督 | 内出好吉 田坂勝彦 松村昌治 山内鉄也 鎌田房夫 |
出演者 | 加藤剛 竹脇無我 山口崇 宇津宮雅代 土田早苗 松山英太郎 高橋元太郎 加藤治子 大坂志郎 志村喬 天知茂 片岡千惠藏 |
製作 | |
製作総指揮 | 松下幸之助 |
プロデューサー | 逸見稔 西村俊一 郡進剛 |
制作 | TBS |
放送 | |
放送国・地域 | 日本 |
放送期間 | 1971年5月17日 - 1971年11月22日 |
放送時間 | 月曜日20:00 - 20:56 |
放送枠 | ナショナル劇場 |
放送分 | 56分 |
回数 | 全28 |
「大岡越前 第2部」(おおおかえちぜん だい2ぶ)は1971年5月17日から1971年11月22日までナショナル劇場で放送された時代劇。製作はC.A.L。全28話。
概要(第2部)
[編集]江戸町奉行の大岡忠相は、庶民たちの生活という現実と、それを縛る法との矛盾をなくすため、尽力していく。親友の医師・榊原伊織、同心の村上源次郎や与力の神山左門らの協力、義賊だった三次を改心させ密偵とし、妻・雪絵ら家族に支えられて、江戸の町に起こる事件を解決していく。時代は享保の大飢饉と米騒動、はしか、赤痢、インフルエンザなど流行病への対策などに追われる。初孫を待ちわびる忠高たちに板挟みになる雪絵だったが、妊娠したことが分かった。また伊織は自らの医術の限界を忠相に打ち明け、長崎で医学修業することを決意し、村上源次郎の娘・千春と結婚して長崎へ旅立っていった。
レギュラー出演者(第2部)
[編集]- 大岡忠相:加藤剛
- 榊原伊織:竹脇無我(第1話~第2話、第4話~第5話、第7話、第10話、第12話、第14話~第16話、第18話、第20話~第24話、第26話、第28話)
- 雪絵:宇津宮雅代(第1話~第4話、第6話、第9話~第12話、第15話、第17話~第23話、第26話~第28話)
- 千春:土田早苗(第1話~第4話、第6話~第7話、第9話~第10話、第12話、第14話~第16話、第18話~第28話)
- 加代:武原英子(第6話、第19話)
- 以禰:望月真理子(第2話~第14話、第16話、第20話~第22話、第24話、第27話~第28話)
- 政吉:里見浩太朗(第6話、第19話)
- 猿(ましら)の三次:松山英太郎(第2話、第5話~第14話、第20話、第22話、第24話、第27話~第28話)
- すっとびの辰三:高橋元太郎(第1話~第16話、第18話~第28話)※第1部〜第2部のオープニングでは「辰三」と表記されている。
- 徳川吉宗:山口崇(第21話)
- 大岡妙:加藤治子 (第1話~第13話、第22話~第23話、第28話)
- 鳶の伊三郎:中村竹弥(第6話、第19話)
- 村上源次郎:大坂志郎
- 海野呑舟:志村喬(第1話~第5話、第7話~第8話、第10話~第12話、第16話、第21話~第22話、第27話)
- 神山左門:天知茂(第25話、第28話)
- 大岡忠高:片岡千惠藏(特別出演)(第1話~第5話、第7話~第8話、第10話~第13話、第20話、第23話、第28話)
準レギュラー
[編集]- 吉本作左ヱ門:堀雄二(第17話)
- 中山出雲守:永井智雄(第7話~第8話、第18話~第19話、第28話)
- 老中・安藤対馬守:永野達雄(第2話~第3話、第7話、第11話、第13話、第19話、第28話)
- 有馬兵庫頭:中村錦司(第21話)
- 大岡家若党 伊助:高峰圭二(第1話~第2話、第18話、第28話)、鵜沢秀行(第9話)
スタッフ(第2部)
[編集]- 製作総指揮:松下幸之助
- 製作:松下正治、丹羽正治
- 原案:葉村彰子
- 脚本:葉村彰子、加藤泰、津田幸夫、宮川一郎、大西信行、国弘威雄、石川孝人、稲垣俊
- 音楽:山下毅雄
- ナレーター:芥川隆行
- 題字:朝比奈宗源
- 撮影:河原崎隆夫(第22話)
- 美術:鈴木孝俊(第22話)
- 録音:加藤正行(第22話)
- 照明:井上義一(第22話)
- 編集:河合勝巳(第22話)
- 助監督:曽根勇(第22話)
- 邦楽監修:中本敏生(第22話)
- 擬斗:近江雄二郎・東映剣会(第22話)
- 衣裳:佐々木常久(第22話)
- 美粧・結髪:東和美粧(第22話)
- 装置:舘清士(第22話)
- 装飾:川本宗春(第22話)
- 記録:竹田宏子(第22話)
- 進行主任:持田久仁(第22話)
- 衣裳制作:東京衣裳
- 現像:東洋現像所
- 特技:宍戸大全(宍戸大全がオープニングの配役名に残っているのは第22話だが、「特技」という扱いではない。役名のない俳優の扱いである)
- 協力:俳優座
- 制作協力:東映
- プロデューサー:逸見稔、西村俊一、郡進剛
- 監督:内出好吉、田坂勝彦、松村昌治、鎌田房夫、山内鉄也
- 完全なEDが残っている回が、第22話「幻術師」のみのため、一部項目は第22話のみ掲載した。
作品リスト(第2部)
[編集]話数 | 放送日 | サブタイトル | 原案 | 脚本 | 監督 | ゲスト | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
第1話 | 1971年 5月17日 | 紫の女 | 葉村彰子 | 加藤泰 | 内出好吉 | おつう:日色ともゑ 魚勝:関敬六 同心:三島猛 水天宮の神主:千葉保 破落戸:平沢彰 破落戸:志賀勝 破落戸:藤長照夫 大家:飯田覚三 | |
第2話 | 5月24日 | 悪の決算 | 川上肘庵:田中明夫 御家貞:江見俊太郎 ぐず市:汐路章 萩原彦三郎:浅野進治郎 与兵衛:伊沢一郎 質店 伊勢屋:宮田洋容 おかみさん:布地由起江 同心 神谷:島田景一郎 目明かし 源七:波多野博 おかみさん:松井加容子 大家:藤川弘 合力:川谷拓三 壺振り:土橋勇 祈祷師:市川裕二 | 三次初登場 | |||
第3話 | 5月31日 | 復讐・唐人剣 | 津田幸夫 | 山内鉄也 | 宗錫烈:夏八木勲 平戸屋:清水元 天堂弥九郎:滝恵一 宗秀芳:東三千 駒蔵:河上一夫 助三:広瀬義宣 龍応訓:関根永二郎 瓦版売:島田秀雄 特使:市川裕二 若侍:木谷邦臣 唐人:北川俊夫 | ||
第4話 | 6月 7日 | 恋文騒動 | 植木昌一郎 | 田坂勝彦 | おしん:中原早苗 清太:江波多寛児 権三:高並功 吉六:川浪公次郎 長屋のおかみさん:佐名手ひさ子 若侍:古閑達則 同心:小田真士 | ||
第5話 | 6月14日 | 生きていた男 | 山内鉄也 | 香川小源太:加藤剛(二役) 由里:光川環世 松田道十郎:渡辺文雄 駿河屋伊右衛門:内田朝雄 久太郎:小川真司 駿河屋の番頭:上田忠好 地獄耳の文蔵:賀川泰三 お玉:荒砂ゆき 婆や:東竜子 美濃屋:永田光男 清兵衛:村居京之輔 長屋のおかみさん:丸平峰子 長屋のおかみさん:紅かおる 長屋のおかみさん:牧淳子 | 再放送欠番 | ||
第6話 | 6月21日 | 権三と助十 | 大西信行 | 内出好吉 | 権三:財津一郎 おかん:山東昭子 助十:武藤章生 勘太郎:藤岡重慶 小間物屋彦兵衛:海老江寛 青山十太夫:寺島達夫 米屋の隠居おたね:三田一枝 お仲:赤石光子 願人坊主:藤尾純 彦三郎:大竹修造 大家 六兵衛:岩田直二 おかみさん:武田禎子 おかみさん:岡嶋艶子 長屋の老人:野村鬼笑 | ||
第7話 | 6月28日 | 燃える牢獄 | 津田幸夫 | 山内鉄也 | お糸:磯野洋子 常吉:橋本功 伝蔵:深江章喜 弥太:牧冬吉 吟味方与力 吉沢唐十郎:三島耕 おしづ:岩村百合子 おとく:岡嶋艶子 おきょう:国睦子 飛脚:白川浩二郎 人足:疋田泰盛 若侍:木谷邦臣 谷村市之助:那須伸太朗 谷村の手代:坂東京三郎 | ||
第8話 | 7月 5日 | 罠 | 葉村彰子 | 松村昌治 | 白魚のお峰:長谷川待子 岩吉:鮎川浩 念仏右衛門:金井大 織部:高野真二 六兵衛:岩田直二 田口:穂積隆信 松田屋:熊谷武 松田屋番頭:和田昌也 | ||
第9話 | 7月12日 | 消えた越前 | 宮川一郎 | 山内鉄也 | おさん:渚まゆみ お道の方:川口敦子 西田屋宗兵衛:香川良介 卯之吉:宗近晴見 津和野藩家老:小柴幹治 矢場の女:小柳圭子 遣り手婆:河東けい 権次:川浪公次郎 仙吉:重久剛 貸本屋:市川裕二 虚無僧:壬生新太郎 玄石:浪花五郎 | ||
第10話 | 7月19日 | 下手人は火あぶり | 稲垣俊 | 惣之助:田中邦衛 志乃:北川美佳 山城屋惣左衛門:増田順司 佐吉:堀川亮 タケ:正司花江 お清:初音礼子 吉兵衛:外野村晋 金六:天草四郎 近藤喜三郎:外山高士 おてい:高橋芙美子 つけ馬:町田澄彦 | |||
第11話 | 7月26日 | 騒乱 | 国弘威雄 | 内出好吉 | 武田源柳斉:川合伸旺 村田:伊吹総太朗 弥一郎:三木豊 遠藤:楠本健二 高間伝兵衛:堀正夫 浪人:神戸瓢介 浪人:疋田泰盛 中原弥兵衛:近衛十四郎 | OPにて近衛十四郎の役名が「中原弥一郎」と誤クレジットされている。 | |
第12話 | 8月 2日 | まごころ | 大西信行 | 山内鉄也 | 三枝左内:小池朝雄 玄吉:前田吟 佐古善八郎:穂高稔 水野監物:原健策 おみの:三戸部スエ 大川:五十嵐義弘 職人:有島淳平 患者:大河内宏太郎 浪江:中村玉緒 | ||
第13話 | 8月 9日 | 卍組始末記 | 葉村彰子 石川孝人 | 本多民部行定:金田竜之介 お葉:磯村みどり 毬:有川由紀 大前屋徳兵衛:永井秀明 孝太郎:服部哲治 大前屋番頭:国一太郎 重役:中村錦司 酒井:山口幸生 重役:唐沢民賢 目明し:香月凉二 遊郭主人:鈴木金哉 安藤:那須伸太朗 鴇の松丸:泉好太郎 医者:浪花五郎 | |||
第14話 | 8月16日 | 呪われた鎧 | 大西信行 | 内出好吉 | 坂田左馬之介:吉田輝雄 汐路:北林早苗 坂田大二郎:高森玄 中平喜内:本郷秀雄 楓:上村香子 玉龍軒:波田久夫 筆助:野崎善彦 鎧:宍戸大全 土井播磨守:藤沢薫 床屋:有島淳平 床屋の客:藤沢徹夫 口上:波多野博 | ||
第15話 | 8月23日 | 煙草屋喜八 | 加藤泰 | お千代:佐々木愛 喜八:早川保 久保寺幸之進:天津敏 太三郎:小林勝彦 伊豆倉屋五兵衛:見明凡太郎 おかん:伊吹友木子 嘉兵衛:河上一夫 みね:山口朱美 久七:川浪公次郎 熊蔵:杉浦真三雄 花魁雛鶴:時美沙 質屋伊勢源:熊谷武 質屋の番頭:那須伸太朗 伊兵衛:島田正吾 | |||
第16話 | 8月30日 | 朝顔 | 石川孝人 | 園:河村有紀 早瀬数馬:池田秀一 屋台の親爺:美川陽一郎 猪吉:宮口二朗 養生所の患者:土佐林道子 おかみさん:小柳圭子 おかみさん:佐名手ひさ子 おかみさん:京町一代 長屋の住人:大河内宏太郎 長屋の住人:土橋勇 長屋の住人:野村鬼笑 酔っ払い:宮城幸生 早瀬半兵衛:高松英郎 | |||
第17話 | 9月 6日 | 天狗退治 | 大西信行 | 山内鉄也 | 篠:西尾恵美子 助八:入川保則 青砥邦右衛門:下元勉 助左衛門:成瀬昌彦 高尾の岩吉:藤岡重慶 柴山十造:山崎直衛 雲海:武藤章生 小平左次兵衛:小田部通麿 多十:佐伯赫哉 忠次:西田良 お兼:東映子 旅籠の番頭:有島淳平 笠売りの婆さん:坂本和子 村人:村田玉郎 助三郎:不明 助七:不明 | ||
第18話 | 9月13日 | すっとび辰の失恋 | 加藤泰 | お梶:土田早苗(二役) 寺社奉行小検使・長谷川大蔵:菅貫太郎 赤腹の儀十:小林重四郎 神さん:赤木春恵 甚助:汐路章 額次:五味竜太郎 左四郎:遠山金次郎 寺社奉行・黒田豊前守:西山辰夫 旦那さん:藤川弘 船頭:木谷邦臣 浪人:浜伸二 役人:森源太郎 | 土田早苗が二役で出演 永井智雄の役名が「中山備前守」と誤表記 | ||
第19話 | 9月20日 | 新助そばの悲願 | 津田幸夫 | 鶴吉:工藤堅太郎 新助:長谷川哲夫 お夏:青柳美枝子 おまち:高野ひろみ 八巻連三郎:戸浦六宏 唐津屋重蔵:吉田義夫 太吉:植田峻 若侍:木谷邦臣 鶴床の客:島田秀雄 鶴床の客:前川良三 町人:藤沢徹夫 役人:野口貴史 八巻の女:小島恵子 浪人:北川俊夫 | |||
第20話 | 9月27日 | 若様誘拐事件 | 加藤泰 | お島:中原早苗 安間平左ヱ門:垂水悟郎 嘉川主税:南川直 藤五郎:中原剛 髪結い床:玉川良一 切首多兵ヱ(雁山):沼田曜一 立花:山岡徹也 おとき:柴田美保子 山口惣右ヱ門:寺島雄作 吉兵衛:山村弘三 お蓮:富永佳代子 お蓮の子:今田義幸 寺男:矢野幸男 | |||
第21話 | 10月 | 4日勇気ある挑戦 | 稲垣俊 | 鎌田房夫 | お仙:田村奈巳 お仙の姑・お寅:吉川雅恵 お仙の夫・佐吉:唐沢民賢 曲淵内匠:山口幸生 小人目付:香月凉二 小人目付:久田雅臣 小人目付:大月正太郎 馬方:平沢彰 馬に乗る目付:世羅豊 町人:浪花五郎 | 再放送欠番 | |
第22話 | 10月11日 | 幻術師 | 内出好吉 | 日野幻斉:中村敦夫 徳川宗春:滝田裕介 綾:清水良英 於京の方:原良子 石川家の御新造様:三浦徳子 穀物問屋升屋女房:富永佳代子 | 再放送欠番 「大岡越前」において、 唯一再放送・媒体化不可回 | ||
第23話 | 10月18日 | 鬼の目に涙 | 加藤泰 | 内出好吉 | おたか:笠置シズ子 亀屋長右ヱ門:曽我廼家五郎八 伊勢屋四郎左ヱ門:細川俊夫 清三郎:小川真司 浪人加兵ヱ:潮健児 うわばみのお政:沢淑子 富田屋与兵ヱ:谷口完 お鶴:高野ひろみ 富田屋番頭:森秀人 お市:津島伴子 お美代:酒井靖乃 おかみさん:太田優子 熊:北見唯一 山伏:阿波地大輔 坊主:志賀勝 遊び人:北野拓也 米屋:前川良三 飛脚:山下義明 おかみさん:岡嶋艶子 おかみさん:大江光 おかみさん:牧淳子 おかみさん:紅かおる | 雪絵、子を身ごもる | |
第24話 | 10月25日 | やまいぬ | 大西信行 | 田坂勝彦 | 安部右近:成田三樹夫 大槻玄蕃:河津清三郎 丑松:富田仲次郎 権六:河上一夫 吉野屋吉兵衛:山岡徹也 松平三郎助:久田雅臣 吉兵衛の子分:藤長照夫 家臣:宇崎尚韶 家臣:藤本秀夫 小染:上岡紀美子 養生所の患者:牧淳子 客引きの女:星野美恵子 | ||
第25話 | 11月 | 1日おとし穴 | 宮川一郎 | 鎌田房夫 | お栄:野川由美子 田所精一郎:島田順司 喜三郎:今井健二 豊前屋茂右衛門:野口元夫 田所の母:近江輝子 伊之:穂積隆信 六三:岡部正純 熊谷武(クレジットのみ) 船頭:平河正雄 小田真士(クレジットのみ) 定次:藤本秀夫 船頭:友金敏雄 船宿の女将:八汐路佳子 目明かし:古閑達則 小杉:山田良樹 | ||
第26話 | 11月 | 8日脅迫者 | 津田幸夫 | 内出好吉 | 喜助:林真一郎 清六:東野孝彦 おせん:二本柳敏恵 お梅:伊藤るり子 森田屋嘉兵衛:小栗一也 お鶴:松木路子 大吉:吉原正皓 若侍:木谷邦臣 屋台の親爺:野村鬼笑 | ||
第27話 | 11月15日 | 小西屋事件 | 稲垣俊 | 山内鉄也 | お光:有川由紀 長三郎:石山律 元益:藤岡重慶 小西屋長兵衛:増田順司 大藤武左衛門:村上不二夫 家主・庄兵衛:富田仲次郎 お勝:東竜子 辻番:野崎善彦 忠兵衛:北原将光 和吉:山田喜芳 居酒屋の親爺:市川裕二 同心:小峰一男 | ||
第28話 | 11月22日 | 祝盃 | 加藤泰 | 上台馮司:小池朝雄 伝吉:高津住男 お専:北川めぐみ 常陸屋新助:坂口徹 馬方 権次:丘路千 おはや:阿部百合子 大目付:国一太郎 空蝉:佃和美 昌次郎:久田正臣 お梅:国睦子 上総屋の主人:有島淳平 郡奉行配下の役人:古閑達則 女性:橋本房枝 産婆:山田光子 郡奉行配下の役人:土橋勇 | 伊織と千春が祝言 |
解説(第2部)
[編集]- 「ナショナルカラー劇場」としての枠内作品。
- 連座制の廃止、キリスト教に関係のない漢訳洋書の輸入制限の緩和、上米の制(に対する不満)など、享保の改革で実際に行われた施策が第1部に引き続き扱われている。
- 第1話「紫の女」は、同業者の罠によって「おつう」の父が委託金の横領の罪で死罪となり、母や家族も連座で重追放となった恨みを晴らそうとする話で、忠相が公事方御定書の編纂に関わっている描写もある。このエピソードで、享保の改革で実際に行われた連座制の廃止が描かれる。ただし、連座制の廃止は公事方御定書が仮成立した1742年とされており、この年は既に忠相が寺社奉行となっている。
- 伊織が小石川養生所に務めるようになる(第1部では一度「養生所に行っている」と説明されただけで、実際の治療は描かれていなかった)。手習い塾も継続し、看板は元のままである。
- 第1話では、伊織が焼死体を腑分けし(ただし、セリフで語られるのみで、腑分けのシーンそのものはない)、死因が焼死ではなく毒殺だと判明する。
- 第2話では江戸に麻疹が流行。海野呑舟の努力と忠相・伊織らの協力で患者を小石川養生所に収容(隔離)し、治療して流行が収まる。
- 同じ第2話で猿(ましら)の三次と以禰が登場し、準レギュラーとなる。二人の出会いも描かれており、第4組の交際関係となる(忠相・雪絵夫婦、政吉・加代夫婦、伊織・千春の3組が既存の交際)。
- 以禰は海野呑舟の弟子となり、小石川養生所に務めるようになる(再登場は第4話)。
- 三次は義賊として登場したが、改心して以禰の父親の冤罪を晴らす証言を行う。この際、真犯人らによって手傷を負わされており、小石川養生所で療養することになる。第5話で再登場、以後は小間物屋を表看板とし、忠相の密偵を務めるようになる。
- 第3話では清国からの使節が登場。彼らにすり替わり、島原の乱の残党の子孫が90年越しの復讐を果たそうとする。
- 第4話では、牢内で赤腹(赤痢)が発生。伊織の提案で牢を封鎖・隔離し、以禰と共に治療に当たった。
- 第5話では、忠相そっくりの香川小源太という浪人が登場する(加藤剛が二役を演じた)。ナショナル劇場の時代劇の定番である「レギュラーキャラクターと瓜二つのゲストキャラクター(レギュラー俳優の一人二役)」のエピソードである。
- 第6話「権三と助十」は、「大岡政談」の1つ「小間物屋彦兵衛(権三助十)」を翻案したものである(講談「小間物屋彦兵衛」の一挿話)。
- 第10話「下手人は火あぶり」では子役時代の声優堀川亮が、第16話「朝顔」でも子役時代の声優池田秀一が出演している。
- 第10話「下手人は火あぶり」では、火付盗賊改方頭・近藤喜三郎の屋敷が役宅代わりになっており、史実的に正しい描写となっている。
- 第11話「騒乱」では、享保の大飢饉の原因や米価の高騰への対応なども描写されている(忠相の役宅に投げ込まれた投書が落語の「三方一両損」のサゲであったりする)。
- 第15話「煙草屋喜八」は、「大岡政談」の1つ「煙草屋喜八」を翻案している。講談の「煙草屋喜八」は落語にも翻案され、単独か「松葉屋瀬川」「雪の瀬川」と上下に分けて演じられており、本放送当時は、これを得意とした6代目三遊亭圓生が演じたものが広く知られていた。そのため、内容は「大岡政談」とは若干の相違点がある。相違点は以下の通り。
- 若旦那の身投げから助けるのは、大岡政談では、若旦那のなじみの幇間であり、喜八ではない。
- 喜八の妻の養父は大岡政談では登場しない、また、大岡政談では、喜八の妻の奉公先の火付盗賊改方与力の横恋慕に呆れた中間が逃がしたため、喜八の妻は与力を傷付けてはいない。
- 再吟味を願い出るのは、大岡政談では、喜八が助けた若旦那の父親であり、喜八の妻ではない。
- 島田正吾が演じた「蛸の伊兵衛」は、大岡政談では「田子(たご)の伊兵衛」である。ただし、伊兵衛の行動は大岡政談と変わっていない。
- 大岡政談では、再吟味となった責任を取るため、忠相が老中に辞職を申し出て、慰留され留任となるが、このドラマでは、そういった描写はない。
- 第18話「すっとび辰の失恋」冒頭で、忠相が「おたふく風邪」にかかる描写があり、「大人向けのおたふく風邪の薬」と称して榊原伊織がイギリスのウイスキーを持ち込むシーンがあり、村上源次郎も同席し、一緒にウイスキーを飲むのだが、村上源次郎はこの頃はまだおたふく風邪に罹患しておらず(第5部 第3話「欲しかった思い遣り」で発症)、第5部を見た後の視聴者から見れば不用心な描写になっている。
- 第19話「新助そばの悲願」において、髪結床鶴吉が「駆けつけ」(火災発生時に奉行所に保管されている公文書の入った公用箱を待避させる役)の手札を頂戴したことが冒頭に描かれる。
- 史実では、享保年間において髪結床は橋台で商売をしていることが多かったことから、延焼の防止のため取り壊す方針であったが、取り壊す代わりに髪結職人たちは橋梁の消防作業をすることを大岡忠相に申し出て認められた。その際、髪結株を持ち、橋の近くで商売をしている髪結職人を「橋火消」とし、山手で商売している髪結職人を「駆けつけ」とした。株仲間が廃止となる天保の改革までこの制度は継続することになる。
- また、同話の中で事件の発端となる正徳五年の一件を今より12年前と語っていることから本部の時代設定は享保12年頃と思われる。
- エンディングナレーションにおいて、忠相によって「駆けつけ役は奉行所手配の者に守られ、一団となって避難する定めに改めた」ことになっているが、時代設定が下った「江戸を斬る」などでも同様の話が作られている。
- 第21話「勇気ある挑戦」にて、吉宗が、第1部 第1話冒頭で自分を狂人と罵った榊原伊織が江戸に来ていることを初めて知る。
- ただし、伊織と吉宗は、第1部 第28話「天一坊事件(後編)」にて、天一坊が偽者である証人を連れてきた際に、顔を合わせている。
- この回の冒頭、伊織は自分の医術の限界から長崎に国内留学をすることを忠相に打ち明ける。その際、漢訳洋書が見られない問題点を指摘し、吉宗に対し挑発的にその問題を指摘した書状を目安箱に投げ込む。
- この回の冒頭、「目安箱」がどのように扱われていたのか(例えば、吉宗自ら鍵を解錠した)ナレーションにて比較的詳しい説明があり、この説明は史実と一致している。なお、伊織の投書を読んだ吉宗が、中村錦司演じる有馬兵庫頭を呼ぶ場面でナレーションにて、有馬兵庫頭氏倫(有馬氏倫)、御側役(御側御用取次)の筆頭といった説明もある。
- 伊織が目安箱に投げ込んだ文を直接読んだ吉宗は、激怒しつつも、伊織の主張を一部認め、キリスト教に関係のない漢訳洋書の輸入制限の緩和策をとることになる。
- 呑舟から、流行性感冒(インフルエンザ)に効く薬として、「コールツバスト(あるいは「キナキナ」)」が挙げられていたが、キナ(quina)を指し、解熱作用に効くキナ樹皮のことである。後にキニーネの原材料としても使われていた。
- 第22話「幻術師」は幻術師の道場に「唯一神霊教」という記述があり、本放送直後に類似名の宗教団体神霊教の抗議によって欠番となった。C.A.Lのサイトでもあらすじが分からない状態であるが、概ね以下のような内容である。なお、この話の中で、幻斉が享保の改革における上米の制が小手先の策だと批判する描写がある。また、子供が生まれないことで悩む雪絵の描写もある(この次の回で懐妊が判明する)。なお、この回では尾張大納言宗春と表現されているが、徳川宗春の官位は、権中納言である。
- 日野幻斉という祈祷師の祈祷を受ければ、必ず子宝が授かることが町中で話題になっていた。しかし一般の町人は相手にされず、祈祷を受けるには名だたる御屋敷の添え状が必要。源次郎と辰三は、大番組三百俵石川家の御新造様が、憔悴しきった顔で幻斉の道場から出るのを目撃する。その後、その御新造様は先祖代々の墓の前で自殺する。寺からの知らせで源次郎・辰三・伊織が駆けつけるが、御新造様は死亡する。
- 源次郎はその内容を、忠相や忠高に話す。忠高は源次郎を「おしゃべり同心」と揶揄するが、忠高によれば、幻斉の祈祷により子宝に恵まれた旗本も多いという。しかし、伊織は何かカラクリがあるのではないかと疑問を持つが、伊織はそのカラクリについては説明ができない。このとき、忠相と雪絵の間に子供が生まれないことも話題になり、雪絵はその話を聞いてしまう。
- 忠相もこれまでの記録を調べ、カラクリを明かした場合、(幻斉の手によって得た)幸せな母子がどうなるか危惧し、悩んだ末、源次郎と辰三に命じて、幻斉の道場を見張らせる。すると、幻斉の道場に尾張家の紋(尾州三つ葵)が入った駕籠が入る。尾張大納言宗春にも子供がいない。幻斉は側室の於京の方に子宝の祈祷(妊娠したように腹に帯を巻く)を施す。幻斉は、宗春に偽者の赤子を与えるつもりなのだ。
- 幻斉は尾張大納言宗春と面会し、次期将軍になるようそそのかす発言をする。幻斉はその子供を将軍にし、将軍出生の秘密を知る幕府の影の実力者になる野望を持っていた。幻斉のこの企みを本能的に伊織は感づいて、忠相に警告する。
- 雪絵は、子供が生まれない悩みから、吉本雪絵と旧姓を名乗って幻斉の道場を訪れ、それを伊織と三次に目撃される。雪絵は幻斉と対面するがすぐに返される。幻斉は雪絵の正体を調べるために影の者に追跡させる。
- 雪絵が帰宅途中に伊織が呼び止める。影の者の追跡に気付いた伊織はそれを追い返す。幻斉の元で働く巫女・綾は、影の者に大岡夫妻の暗殺を指示する。影の者は、大岡夫妻就寝中を狙って暗殺を謀るが、失敗し忠相に殺される。この顛末を源次郎は、忠高・妙夫妻に話してしまう。
- 忠高は、雪絵を追い詰めたと思い、夫婦で偽名を使って幻斉の道場に乗り込む。羽織の紋が「大岡七宝」であったため、幻斉には大岡忠高夫妻とばれてしまい、忠高夫妻は人質として幻斉の道場に閉じ込められる。幻斉は宗春と対面するため、尾張藩上屋敷に向かう。
- 幻斉の訪問前に忠相は宗春と対面し、幻斉と縁を切るように説得する。尾張藩上屋敷に幻斉が到着すると、幻斉の前に現れたのは忠相。幻斉は忠相や尾張藩の手の者により殺されるが、忠相には父母が人質になっていることを告げる。
- 幻斉の屋敷に急ぐ忠相、人質となった忠高夫妻のいる幻斉の道場の下には南蛮火薬が仕掛けられている。三次の手によって忠高夫妻は窮地から逃れられるが、幻斉の屋敷は大爆発となり消滅する。
- 全面的に解決した団欒のひととき、忠相夫妻は必ず子供を作ると宣言する。
- (ナレーション:幻斉のからくりを見破った忠相は、子宝だけは神頼み。口では約束したものの、神仏幻術で授かるものならば祈りもしようと言いたかった)
- 第23話「鬼の目に涙」では、第22話「幻術師」で忠相・雪絵の間に子供ができないことが描かれたが、この回で雪絵が懐妊したことが分かる。
- 第27話「小西屋事件」は、大岡政談(講談)で演じられる「小西屋嫁入(小西屋裁き)」を翻案したものである。
- 「小西屋嫁入(小西屋裁き)」には、三次・以禰・海野呑舟が関わる部分が当然ながら存在しない。
- 「小西屋嫁入(小西屋裁き)」では、お光に横恋慕した大家が医者の兄を使いお光の縁談先に「娘は頭の病」と告げて破談にし、破談になったお光が怒りのあまり横恋慕した大家を刺殺する。このドラマでは横恋慕した男が偽医者に扮して講談同様に破談させ、お光を襲い、お光は操を守るため偽医者を殺し自首する話になっており、お光の罪状は、講談よりも若干軽いものに改変されている。
- 劇中、三次がお堀端で石を投げているシーンで、鴨に石をぶつけて殺したとして少年が捕らえられるシーンがあり、大岡政談の「鴨のお裁き」を臭わせている(単独で扱われるのは第6部 第10話「鷹の威を借る悪い奴」である)。
- ポスターの書体が第2部、第12部、第15部のみ横文字である。
- 本放送時の後提供はオープニングと同じような砂紋の背景に「世界に伸びる技術のナショナル」(上段)ナショナルマーク(中段)「松下電器・松下電工」(下段)と表記され、エンドタイトルは同じ背景に「大岡越前 終 TBS」と出ていた。
再放送と欠番(第2部)
[編集]- 本放送に用いた素材は、本放送直後に欠番となった第22話「幻術師」のみ残っており、第2部において唯一カットされていない(放送時間は第1部 第3話と同様で約48分)。その他の回は第1部と同様にオープニングとエンディングを短くする加工を行い、放送時間を約47分にカットしている。DVDボックスに収録された素材や時代劇専門チャンネルで使われている再放送素材は、これを用いている。さらに、ナレーションや本編中の差別的表現を削除し、放送時間を約45分程度にカットした再放送素材も存在している。
- 第5話「生きていた男」、第21話「勇気ある挑戦」、第22話「幻術師」は欠番になり、再放送されていない。2012年にTBSチャンネルでは引き続き欠番扱いとして放送はされなかった。
- 第5話「生きていた男」は、気のふれた娘が登場し、差別的な表現や事実と異なる表現が含まれているためとみられる。
- 第21話「勇気ある挑戦」は、第1部 第1話冒頭に繋がる話であり、かつ吉宗の台詞に差別的な表現が多いことが原因とみられる。
- 第22話「幻術師」は、劇中に幻術師の「唯一神霊教」という看板が登場した。実際に存在する神霊教が本放送直後に抗議したため、欠番となった。なお、2006年11月21日発売のDVDボックスには当初全話収録されていたが、発売直後に神霊教が再度抗議を行った。そのため、現在販売されているDVDボックスでは削除されている。なお、時代劇専門チャンネルでも放送が見送られた。
- 2013年6月29日よりNHK BSプレミアムの名作時代劇第1弾として放送されたが、放送時間が約45分程度の再放送素材が使われた。エンディングの後に出演者の顔写真が紹介されていた。
第3部
[編集]大岡越前 第3部 | |
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ジャンル | テレビドラマ |
原作 | 葉村彰子 |
脚本 | 葉村彰子 加藤泰 津田幸夫 池田一朗 さわさかえ 宮川一郎 大西信行 稲垣俊 飛鳥ひろし 石川孝人 |
監督 | 内出好吉 小野登 鎌田房夫 山内鉄也 松尾正武 |
出演者 | 加藤剛 竹脇無我 山口崇 宇津宮雅代 土田早苗 松山英太郎 高橋元太郎 加藤治子 志村喬 大坂志郎 天知茂 片岡千惠藏 |
製作 | |
製作総指揮 | 松下幸之助 |
プロデューサー | 逸見稔 西村俊一 郡進剛 |
制作 | TBS |
放送 | |
放送国・地域 | 日本 |
放送期間 | 1972年6月12日 - 1973年1月15日 |
放送時間 | 月曜日20:00 - 20:56 (1972年10月以降は20:55まで) |
放送枠 | ナショナル劇場 |
放送分 | 56→55分 |
回数 | 全31 |
「大岡越前 第3部」(おおおかえちぜん だい3ぶ)は1972年6月12日から1973年1月15日までナショナル劇場で放送された時代劇。製作はC.A.L。全31話。
概要(第3部)
[編集]第2部最終話(第28話)で医学修業のため榊原伊織・千春夫妻が長崎に旅立ってから6年経過し、長男・忠宣も6歳となった。小石川養生所の肝煎・海野呑舟の体調が優れず、長崎から伊織・千春夫妻を呼び戻した。大岡忠相は息子の忠宣の成長とともに、父親としての魅力も増し、家庭人として、庶民のひとりとしての忠相を、“夫婦の愛、親子の愛、友情”などをテーマに描がれている。この部では、爆死した池田良助の息子・池田大助を内与力にした。また、伊織をはじめ、同心・村上源次郎や与力・神山左門らの協力を得て、事件の解決にあたる。
レギュラー出演者(第3部)
[編集]- 大岡忠相:加藤剛
- 榊原伊織:竹脇無我(第1話~第3話、第5話、第7話~第9話、第12話、第15話~第17話、第20話、第23話、第26話、第28話、第30話~第31話)
- 雪絵:宇津宮雅代(第1話~第15話、第18話、第20話、第22話~第24話、第26話、第29話~第31話)
- 千春:土田早苗(第1話~第5話、第7話~第17話、第19話~第21話、第23話~第24話、第26話、第28話、第30話~第31話)
- 加代:武原英子(第1話、第24話)
- 以禰:望月真理子(第1話~第5話、第7話~第13話、第15話~第17話、第19話、第21話、第26話~第28話、第30話~第31話)
- 政吉:里見浩太朗(第1話、第24話)
- 猿(ましら)の三次:松山英太郎(第1話~第13話、第16話~第19話、第21話、第26話~第31話)
- すっとびの辰三:高橋元太郎(第1話~第15話、第18話~第26話、第28話~第31話)
- 池田大助:原田大二郎(第1話~第5話、第7話、第10話~第19話、第21話~第23話、第26話~第27話、第29話~第31話)
- 大岡忠宣:大川辰五郎(第1話、第3話~第4話、第6話~第8話、第11話〜第15話、第18話~第26話、第29話)
- おはな:田坂都(第1話~第18話、第20話~第22話、第25話、第28話~第31話)
- おきん:桜むつ子(第1話~第2話、第5話~第7話、第11話、第29話)
- 大岡妙:加藤治子(第1話、第3話、第8話第30話~第31話)
- い組の伊三郎:中村竹弥(第1話、第23話~第24話)
- 徳川吉宗:山口崇(第1話、第3話、第17話、第22話)
- 海野呑舟:志村喬(第1話~第2話、第9話、第28話、第30話~第31話)
- 村上源次郎:大坂志郎(第1話~第13話、第15話~第26話、第28話~第31話)
- 神山左門:天知茂(第1話、第10話、第27話、第30話~第31話)
- 大岡忠高:片岡千惠藏(特別出演)(第1話、第3話、第8話、第18話、第30話~第31話)
準レギュラー
[編集]スタッフ(第3部)
[編集]- 製作総指揮:松下幸之助
- 製作:松下正治、丹羽正治
- 原案:葉村彰子
- 脚本:葉村彰子、加藤泰、津田幸夫、池田一朗、さわさかえ、宮川一郎、大西信行、稲垣俊、飛鳥ひろし、石川孝人
- 音楽:山下毅雄
- ナレーター:芥川隆行
- 題字:朝比奈宗源
- 撮影:萩屋信、平山善樹、脇治吉、柾木兵一、河原崎隆夫、原田裕平、玉木照芳、木村誠司
- 美術:鈴木孝俊、塚本隆治、宇佐美亮、中島哲二、角井博
- 録音:渡部芳丈、草川石文、小野岡道秀
- 照明:井上義一、佐々木政一、真城喩、伊勢晴夫、林春海、藤井光春、椹木儀一
- 編集:河合勝巳
- 助監督:居川靖彦、髙倉祐二、上杉尚棋、渡辺譲、古市真也、内沢豊、曽根勇
- 邦楽監修:中本敏生
- 擬斗:近江雄二郎、土井淳之祐、谷明憲
- 衣裳:上野徳三郎
- 美粧・結髪:東和美粧
- 装置:青木茂雄、曽根美装
- 装飾:関西美工、川本宗春
- スプリクター:竹田宏子、小池光子、石田芳子、浅野秀子、川島庸子、土橋喜久子、野口多喜子、平井宇津江
- 制作進行:上田耕太郎、今井正夫、持田久仁、山田勝、河野荘一、藤野清、北村良一
- 演技事務:松岡茂、上ノ山敏
- 衣裳制作:東京衣裳
- 現像:東洋現像所
- 協力:俳優座
- 制作協力:東映
- プロデューサー:逸見稔、西村俊一、郡進剛
- 特技:宍戸大全
- 監督:内出好吉、小野登、鎌田房夫、山内鉄也、松尾正武
作品リスト(第3部)
[編集]話数 | 放送日 | サブタイトル | 原案 | 脚本 | 監督 | ゲスト | 備考 |
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第1話 | 1972年 6月12日 | 大岡越前 | 葉村彰子 | 葉村彰子 加藤泰 | 山内鉄也 | 池田良助:高松英郎 伊藤八郎太:川合伸旺 駒木根重蔵:川辺久造 檜垣:五味竜太郎 吉松:北町嘉朗 質屋の主人:藤尾純 神谷次郎兵衛:新田章 浪人:出水憲司 浪人:五十嵐義弘 版元:川口喬 源八:千代田進一 神谷太兵衛:疋田泰盛 町人:有島淳平 町人:菅原俊夫 | |
第2話 | 6月19日 | 江戸わずらい | 内出好吉 | 小室半兵ヱ:横森久 お小夜:東三千 田島屋重右衛門:飯沼慧 典薬頭・半井刑部大輔:外山高士 六兵衛:藤尾純 尚古堂:北原将光 浪人:花岡秀樹 浪人:松田利夫 平作:日高久 八蔵:徳田実 養生所の患者:鳴海剣吾 | |||
第3話 | 6月26日 | 天下の果し合い | 池田一朗 | 山内鉄也 | 尾張大納言宗春:大瀬康一 生沢頼母:佐々木孝丸 伊藤八郎太:川合伸旺 唐沢兵庫:国一太郎 内藤日向守:永野達雄 家臣:川浪公次郎 家臣:泉好太郎 家臣:和田昌也 | 再放送欠番 | |
第4話 | 7月 3日 | 消えた御用金 | 宮川一郎 | 荻原源八郎:滝田裕介 川本信之助:村上不二夫 おせん:加賀ちかこ お光:松本望 坂口文之進:原田清人 お吉:近江輝子 茶屋の女将:古林泉 堺屋の手下:畑中伶一 堺屋清兵衛:金田龍之介 | |||
第5話 | 7月10日 | 無情の捕縄 | 大西信行 | 善吉:織本順吉 輔三:三木豊 おきよ:河東けい 利助:石浜祐次郎 金持ちの旦那:原聖四郎 幇間:神戸瓢介 医者:村居京之輔 下宿のおかみさん:松井加容子 長屋のおかみさん:三上ひろ子 長屋のおかみさん:和歌林三津江 長屋のおかみさん:大江光 お種:中村玉緒 | 村上源次郎と辰三の 10年前のエピソードが 語られる部分がある。 | ||
第6話 | 7月17日 | 狐火の五千両 | さわさかえ | 小野登 | お栄:岩崎加根子 富治:東光生 留松:中台祥浩 亀松:荘司肇 おぎん:田中美津子 伝八:花上晃 仙三:西田良 銀次:志賀勝 友吉:坂本高章 松葉屋の主人:北見唯一 松葉屋の客:唐沢民賢 与力:山田良樹 役人:藤山良 松葉屋の客:前川良三 囚人:智村清 役人:小峰一男 狐火の五郎蔵:木村功 | ||
第7話 | 7月24日 | 血を吸う宝石 | 葉村彰子 石川孝人 | 内出好吉 | 岩松:米倉斉加年 彦助:早川保 お文:岩本多代 弥太吉:江波多寛児 八丈島役人・梅岡与四郎:波田久夫 留五郎:阿波地大輔 仁兵衛:鈴木康弘 目明し権太:野崎善彦 お菊:森田由紀子 彦一:中村征義 | ||
第8話 | 7月31日 | 越前の娘 | 加藤泰 | おとき:河村有紀 疾風甚内:森健二 おしん:津山登志子 大家利兵衛:入江慎也 按摩:大城泰 牢番:島田秀雄 甚内の手下:壬生新太郎 甚内の手下:宍戸大全 | |||
第9話 | 8月 7日 | 盗っ人仁義 | 葉村彰子 石川孝人 | 鎌田房夫 | 銀平:砂塚秀夫 お笛:鮎川いづみ 弁天のお米:笠置しず子 井田屋宗吉:坂口徹 お米の子分:芦屋雁平 お米の子分:大橋壮多 | ||
第10話 | 8月14日 | 江戸のごみ | 飛鳥ひろし | 小野登 | 藤左ヱ門:美川陽一郎 お染:伊藤るり子 与太郎(天馬七之助):田口計 吉兵衛:内田勝正 伝七:小林勝彦 志乃:西山恵子 清五郎:小田部通麿 川上参之助:玉生司朗 子分:森章二 子分:滝譲二 子分:平沢彰 神山さよ:星野美恵子 | ||
第11話 | 8月21日 | 夜の奉行 | 大西信行 | 内出好吉 | 番頭:南川直 むささびの多吉:中井啓輔 近江屋:溝田繁 竹松:小瀬朗 阿波屋十兵衛:熊谷武 阿波屋の手代:宇崎尚韶 阿波屋の番頭:坂東京三郎 客:土橋勇 客:世羅豊 中盆:平河正雄 夜の奉行:福田豊土 | ||
第12話 | 8月28日 | 誘拐 | 池田一朗 | 松尾正武 | 渡海屋:内田朝雄 山熊:高品格 井関医師:樋浦勉 お米:伊吹友木子 勘太:島田明広 お咲:内野恵理 六助:古川ロック およしの母親:佐名手ひさ子 おくめの母親:美松艶子 養生所の所員:平沢彰 山熊の子分:大月正太郎 門番:野口貴史 渡海屋の手下:高谷舜二 渡海屋の手下:大城泰 およし:玉山由利子 中盆:宮城幸生 | 再放送欠番 | |
第13話 | 9月 4日 | 恐怖の連判状 | 大西信行 | 田部作左衛門:小栗一也 細川多門:清水一郎 三芳屋貞二郎:横沢裕一 細川茜:有川由紀 細川伝八:小倉雄三 宝田新六:夏目俊二 小十郎配下:遠藤征慈 小十郎配下:五味龍太郎 小十郎配下:浜伸二 三芳屋の妻:八代郷子 侍:川浪公次郎 町人:有島淳平 おかみさん:牧淳子 絵師:村田玉郎 小十郎:露口茂 | |||
第14話 | 9月11日 | 忠相旅日記 | 稲垣俊 | 内出好吉 | 孫六:中野誠也 豪農・川田平左ヱ門:新田昌玄 おせん:利根はる恵 おさと:松木路子 五兵ヱ:成瀬昌彦 親爺:浅野進治郎 近江屋喜助:西沢利明 樋口:小美野欣士 川島:穂積隆信 おのぶ:佃和美 藤代:中村錦司 役人:森源太郎 | ||
第15話 | 9月18日 | 天狗の眠り | さわさかえ | 松尾正武 | 天神松の銀次:天津敏 要作:和沢昌治 楠本立泉:吉田輝雄 おしん:山口朱美 粂八:鮎川浩 北町与力:山本清 役人:大木晤郎 役人:高並功 | ||
第16話 | 10月 | 2日殺しの長脇差 | 山内鉄也 | 船戸の銀次:夏八木勲 中神の定吉:内田勝正 おせい:伊藤栄子 但馬屋嘉兵ヱ:武藤英司 車坂の又蔵:伊達三郎 百助:国一太郎 七之助:下元年世 仙太郎:出水憲司 患者:関根永二郎 芸者:那智映美 川並一家の子分:野口貴史 川並の政太郎:藤川準 | |||
第17話 | 10月 | 9日天下一番の悪い奴 | 捨八:新克利 おしん:早瀬久美 水野和泉守:清水元 上杉綱憲:小堀明男 茗荷谷の又蔵:上野山功一 しのだ屋おかみ:任田順好 老中:西山辰夫 船頭:日高久 娘:河野元子 老中:小田真士 重役:那須伸太朗 役人:土橋勇 目明し:藤本秀夫 重役:坂東京三郎 茶坊主:佐々木松之丞 山田良樹 仙太郎:藤長照夫 娘:佐久間祐子 娘:穂積かや 伊之:片桐竜次 | ||||
第18話 | 10月16日 | 過去を逃れて | 葉村彰子 石川孝人 | 内出好吉 | 矢吹真之介:峰岸隆之介 千賀:本多さち子 片桐玄蔵:高野真二 片桐の配下:高森玄 片桐の配下:中田博久 真之介の父・矢吹右衛門:永田光男 坂崎伝兵衛:宮城幸生 山県政二郎:芦田伸介 | ||
第19話 | 10月23日 | 私は泣かない | 大西信行 | 松尾正武 | 直吉:橋本功 おたか:新田勝江 越後屋大兵衛:高野真二 お静:鳳八千代 勝五郎:浅若芳太郎 喜助:小林勝彦 瓶屋善助:池田忠夫 太一郎:加藤紀雄 太之助:太田哲也 先生:那須伸太朗 健坊:荏原雄二 男の子:坂本高章 お京:吉沢京子 | 小林勝彦の役名はオープニングでは 「善助」と紹介されているが、 作中では「きすけ」と呼ばれている。 | |
第20話 | 10月30日 | ゆすり | 稲垣俊 | 内出好吉 | 蝮の吉五郎:藤岡重慶 鍛冶屋・藤兵衛:田中春男 お絹:沢久美子 ひげの男:小田部通麿 | ||
第21話 | 11月 | 6日人情大工裁き | 大西信行 | 小野登 | 久造:河原崎長一郎 お美代:江夏夕子 源六:若宮大祐 政五郎:見明凡太郎 喜兵衛:志摩靖彦 お徳:早見栄子 留吉:重久剛 半目の半太郎:川地民夫 | 落語「大工調べ」の翻案 | |
第22話 | 11月13日 | 血ぬられた密書 | 稲垣俊 | 山内鉄也 | 松平左近将監:水島道太郎 水野和泉守:清水元 大岡忠光:倉丘伸太郎 初音:有川由紀 田沼祐一郎:原田清人 むささびの松:岡部正純 番太郎:武藤章生 棒手振:伝法三千雄 御庭番・鏑木兵衛:木村博人 桃井:三島猛 長屋の女:三谷真理子 田安宗武:青山隆一 | ||
第23話 | 11月20日 | 狙われた男 | 池田一朗 | 内出好吉 | とめ:利根はる恵 お吉:珠めぐみ 与兵衛:浅野進治郎 暗闇の佐兵衛:金井大 蝮の大造:吉原正皓 伊丹屋十兵衛:溝田繁 石出帯刀:酒井哲 伊丹屋長吉:新田章 おみつ:古城門昌美 三吉:平沢彰 牢名主・和助:芦田鉄雄 渡り中間:浜伸二 町医者:入江慎也 い組の安:唐沢民賢 渡り中間:西田良 長屋の住人:疋田泰盛 幸太郎:近藤正臣 | ||
第24話 | 11月27日 | 人情の罠 | 津田幸夫 | 山内鉄也 | 由造:織本順吉 北町奉行所同心・相良弥平次:南原宏治 由造の娘・おきぬ:二本柳敏恵 相模屋安蔵:横森久 弥太:松野健一 | ||
第25話 | 12月 | 4日義賊かまいたち | 稲垣俊 | 松尾正武 | 幸吉:信欣三 善助:美川陽一郎 花奴:町田祥子 お時:中村たつ 家主・甚兵ヱ:原健策 与吉:袋正 丹波屋丹次郎:浜田雄史 太吉:大森久綱 津軽家用人・三太夫:掘北幸夫 鎌鼬の七三郎:林与一 | ||
第26話 | 12月11日 | 悪の報酬 | 葉村彰子 石川孝人 | 鎌田房夫 | おしの:滝奈保栄 お静:上月左知子 藤太:林真一郎 岩田屋惣兵ヱ:佐竹明夫 お雪:長谷川澄子 お菊:森田由起子 お玉:小柳冴子 伊佐吉:谷幹一 お文:園佳也子 | ||
第27話 | 12月18日 | 死の匂いのする花 | 葉村彰子 | お千代:青柳三枝子 お仙:榊ひろみ 源隆寺住職:松本克平 甚ヱ門:稲葉義男 岡島靭負:幸田宗丸 鮫島五郎兵ヱ:高森玄 松前屋徳兵ヱ:香川良介 忠七:梶本潔 喜助:善賢一 松前屋の用心棒:村田玉郎 同心:有川正治 | |||
第28話 | 12月25日 | 右の腕 | 大西信行 葉村彰子 | 内出好吉 | 弥之吉:森次浩司 遠州屋:増田順司 彦兵衛:天草四郎 おきぬ:沢井桂子 鉄五郎:太刀川寛 お菊:森田由紀子 留吉:奈辺悟 | ||
第29話 | 1973年 1月 1日 | ギヤマンの謎 | 葉村彰子 石川孝人 | 鎌田房夫 | 佐吉:西岡徳美 小夜:新藤恵美 茂助:藤原釜足 上総屋清兵衛:北沢彪 中桐政之助:野々村潔 小出:舟橋元 中桐小十郎:小林勝彦 疾風の仙太:松山照夫 旗本:五十嵐義弘 | おはなの父の茂助が 会いに訪ねてくる | |
第30話 | 1月 8日 | 享保太平記(前篇) | 加藤泰 | 山内鉄也 | 浜島庄兵衛:成田三樹夫(前篇・後篇) 太田くみ:高森和子(前篇・後篇) 南郷屋利喜松:武藤英司(前篇・後篇) 髪結い十三:平井昌一(前篇・後篇) 中間利平:郷鍈治(前篇・後篇) 白子屋お常:任田順好(前篇・後篇) 手代菊之助:花ノ本寿(前篇・後篇) お熊:二本柳敏恵(前篇・後篇) 勝田修理:浜田寅彦(前篇) 山川安五郎:楠本健二(前篇) 太田小三郎:山本弘(前篇) 南郷屋番頭:有島淳平(前編) 牢名主:汐路章(後篇) 千寿姫:真屋順子(後篇) :岩尾正隆(後編) 市川團十郎:(後編) | ||
第31話 | 1月15日 | 享保太平記(後篇) |
解説(第3部)
[編集]- この部以降は「ナショナル劇場」の枠内作品となる。
- この部は、第2部最終話から6年経過した設定となり、この部のみ忠相の息子忠宜が登場する。
- また、第2部最終話で医学の修業のため長崎に旅立った榊原伊織・千春夫妻が、第1話で江戸に戻ってくる。
- 独り身になった村上源次郎は、家事手伝いのため、おきんを雇っている。
- この部から、役宅に奉公するおはなが登場する。図らずも、第2話「江戸わずらい」では、江戸わずらい(脚気)の解決のヒントを与えることになる。
- この部でも、第1部〜第2部で、大岡忠相が実際に施策が扱われるが、既にドラマ化済みのものを除いて扱っているため、後述するが旧悪の設定などに留まっている。
- 大岡忠相や大岡政談を扱った他の時代劇などには登場する「池田大助」が登場する唯一の部である。なお、「池田大助」は、上方落語「佐々木政談(佐々木裁き)」(江戸時代末期、旗本家来から町奉行・外国奉行に大出世した佐々木顕発をモデルにした落語)を江戸の古典落語に翻案し、登場する奉行を大岡忠相に替え、後に3代目三遊亭金馬が「池田大助」と改題し、野村胡堂の時代小説などでも使われ、一般に定着したものである。
- ただし、落語「池田大助」は、作中では頓知頓才の子供で、忠相が近習に取り立てた際の名前を題とした噺だが、このドラマの池田大助は、第1話で爆死した池田良助の息子という設定である。
- 猿の三次は、第2部の小間物屋から料理屋に商売を変えている。料理屋の暖簾には「めし」と大きく書かれ、端に「三次」と書かれた将棋の駒が描かれており、後に定着する「たぬき」ではない。
- 第1話の殺陣のシーンで、越前が頭突きを披露している。
- 第2話「江戸わずらい」は、タイトルの通り「脚気」がテーマである。上述で触れたが、おはなが養生所で飼っていたニワトリに、精をつけて良い卵を生んでもらおうと白米だけを与えたことにより、ニワトリも脚気と同じ症状になったことから、玄米にあって白米にない「ヌカ」という解決策が見つかる。
- エンディングナレーションにて、「脚気」の解決はオランダの医師アイクマン(クリスティアーン・エイクマン)の研究によるものと紹介がある。
- エイクマンが脚気の原因を発見した経緯は、インドネシアに赴いた際、ニワトリに与える米を変えてみて、精米した白米を与えたニワトリに脚気の症状が現れたことから、玄米に含まれる特定の成分が精米には含まれていないことを断定し、ビタミンBの発見への道標を作った。したがって、この回はエイクマンのエピソードを元に作られている。
- 脚気の原因はチアミンの摂取不足であり、1910年に鈴木梅太郎は米ヌカからチアミンの抽出に成功している。
- この回では、初期の「大岡越前」では少ない(が、後の「大岡越前」や他の娯楽時代劇ではよく見られる)「○○屋も悪よのぅ」「いえいえ**様にはかないませんよ」というやりとりが見られる。
- 第3話「天下の果し合い」は、忠相とともに白装束を着けて尾張藩上屋敷に乗り込む南町奉行の結束の固さや吉宗と尾張大納言宗春との刀ではなく腕による「果たし合い」、忠高の身分に分け隔てなく接するさまが描写がされた。
- 本作の脚本は池田一朗(小説家としては隆慶一郎と名乗った)が担当しており、彼の作品における人物描写でも、とりわけ「男の生きざま」「義理人情」「男の友情」を描いた作品には秀作が多い。
- 水戸黄門で使用されているものに酷似した三つ葉葵(尾州三つ葵)の印籠[1]を、尾張大納言宗春が腰につけている場面が出てくる(第2部第22話「幻術師」にも、尾州三つ葵が描かれた駕籠が登場する)。
- 物語の冒頭に出てくる落書は、「公方さまは乞食に似たり、尾張は天下に似たり」と書かれている。実際に尾張大納言宗春の政策により名古屋の町が活気を得て繁栄していた頃、江戸市中でも「天下、町人に似たり。尾州、公方に似たり。水戸、武士に似たり。紀州、乞食に似たり」という落書があった。
- 第2部第22話「幻術師」と同様に、徳川宗春の官位が「大納言」と表現されているが、正しくは権中納言である。没後75年にして「権大納言」を贈位された。
- 第5話「無情の捕縄」では、困窮した母子の境遇と辰三の過去を重ね、辰三が苦悩する。この回において、辰三が村上源次郎配下になった経緯が分かる(辰三は、父親に死なれ、病気の母を抱え困窮し他人の懐を狙ったところを村上源次郎に阻まれた)。
- 第6話「狐火の五千両」は、第14部第11話でそのままリメイクされ、第7部第20話「辞世に託した三千両」でも設定を若干変更して翻案されている。なお、狐火の五郎蔵に忠相が処刑時に臆病者として振る舞って欲しいと頼む部分は、アメリカで1938年にギャング映画として公開された「汚れた顔の天使」(原題:Angels with Dirty Faces(英語版))の結末と類似している。
- 第10話「江戸のごみ」では、潜入捜査中の神山左門が池田大助をかばうために、大助を殴りつける。左門の真意が分からない大助を諭すように、村上源次郎が神山左門を「かみそり左門」と呼ばれるようになった経緯を語る。
- 第14話「忠相旅日記」において、忠相が地方御用掛に命じられ、武蔵野新田の支配について言及がなされている。史実でも、享保7年(1722年)に大岡忠相は、地方御用掛を拝命して農政にも携わり、役人集団を率いて武蔵野新田や上総国新田の支配、小田原藩領の酒匂川普請などに携わっている。
- 第15話「天狗の眠り」の劇中にて、喘息の治療に用いられていた「曼陀羅華(まんだらげ)」「キチガイナスビ」と称されるチョウセンアサガオを麻酔薬(麻沸薬)に使用する話が登場する。エンディング前のナレーションにて、本種を精製して世界初の全身麻酔手術に成功した江戸時代の医学者・華岡青洲も紹介されている。
- なお、第10部第18話「志保が試した麻酔薬」で、アヘンを麻酔薬にするエピソードがある。
- 第16話より、朝比奈宗源による題字が変更となる。
- それ以前のタイトルの「越」には、点が多いという視聴者の指摘があり修正している。
- 後述するが、第4部以降、さらにタイトル文字が書き直されるため、題字としては使用期間が短く、第5部以降のCMに入る前のアイキャッチに使用されることになる。
- 第20話「ゆすり」において、忠相は15年前の貨幣偽造の罪を自首した男を時効にする判例を作り、10年以上の罪については今でいう公訴時効とした。徳川吉宗の時代に大岡忠相も編纂に参加した公事方御定書が成立し、「旧悪」という時効制度ができる(ただし、時効は12か月である)。また、このエピソードでは伊織が刑死者の腑分けを提案しており、エンディング前のナレーションにて、忠相の死(宝暦元年)から3年後の宝暦4年(1754年)に日本で初めて刑死者の解剖を行った山脇東洋らが紹介されている(加えてその20年後に「ターヘル・アナトミア」を翻訳した「解体新書」が杉田玄白や前野良沢らの手によって刊行されたことも紹介される)。なお、第1部の解説でも書いたが、第14話やこのエピソードを担当している脚本の稲垣俊は、「大岡越前」第1部から第4部にかけて、実際に大岡忠相の関わった施策を扱った回を多く担当した。
- 伊織は、藤岡重慶が演じる蝮の吉五郎を腑分けのターゲットにしており、慈悲のある軽い量刑の裁きの後も口惜しむ。その際、忠相は伊織に「腑分け」についても御上に申し入れていたことを打ち明ける。御上の沙汰は「時機を待て」であり、小石川養生所の医師が腑分けを行うと迷信深い町人達に誤解を招くから、と説明されている。伊織は「お主(忠相)のような友達を持ったおかげで、日本で初めて腑分けをした男にはなれんらしい」「俺は生まれ変わってでもやる。いや俺が生まれ変わらんでも誰かが必ずやる。医を極める学問とはそういうものだ」と語る。
- 上述の通り、この回で伊織が提案した腑分けは、史実通り宝暦年間に山脇東洋らによって行われたことが紹介されるが、後の部(第6部第24話「死体が歩いた長屋露地」)にて、伊織と親しい医師・新三郎(おらんだ新三)が腑分けを行うエピソードがある。
- 第21話「人情大工裁き」は、古典落語(与太郎噺)「大工調べ」の翻案である。ただし、家主(大家)が質の鑑札無しで、久造の大工道具を質草に取ったことを咎める大岡裁きについては、この時代「質屋」なる金融業を開く場合には、盗品の取引を防ぐため、鑑札(株)が必須だが、この場合は大家が質屋を開いたわけではなく、債権(この場合はたまった長屋の店賃)の権利を行使しただけであるため、質の鑑札は不要と考える落語家もいる[要出典]。なお、この回を担当した脚本の大西信行は、寄席研究家正岡容の門下であり、落語などの寄席芸能の造詣が深い。
- 第22話「血ぬられた密書」は、吉宗がにわかに病気となったとき、後に9代将軍となる徳川家重派と後に御三卿田安家初代当主となる次弟の宗武派による吉宗の後継争いを描いたもので、家重派として大岡忠光が登場する。のちに忠光は家重の側用人となる。ドラマでは、忠光が忠相を「叔父上」と呼んでいるが、実際は、叔父・甥の関係ではない。ただし、ともに大岡忠世の子孫に当たる関係であり、個人的にも親交があったとされる。
- 第30話〜第31話「享保太平記」は、大岡政談の中で、大岡忠相が唯一町奉行時代に裁いたとされる白子屋事件や、忠相の実母(このドラマでは妙)が遠州掛川藩主北条出羽守の孫娘という設定を織り交ぜ、エンディングナレーションでは後に忠相が寺社奉行に出世することを言及していることから、初期「大岡越前」最終話とも言える大作となっている。
- 与力の神山左門、鳶の伊三郎と政吉夫婦、以禰が出演する最後の部である。(但し伊三郎のみ最終回スペシャルでは伊吹吾郎で復活している)
- この第3部より、第1話のタイトルがないまま本編に入る形になる。この流れは、1973年9月24日放送の「江戸を斬る―梓右近隠密帳―」、1974年4月1日放送の「水戸黄門第5部」へと継承されていく。
- 本放送時の後提供とエンドタイトルは前部と同じだが、テーマ音楽のアレンジBGMが付きエンドタイトルから「TBS」のマークが省かれた。
再放送と欠番(第3部)
[編集]- 第15話までは、第1部〜第2部と同様にオープニングとエンディングを短くする加工を行い、放送時間を約47分にカットしている。DVDボックスに収録された素材や時代劇専門チャンネルで使われている再放送素材は、これを用いている。
- さらに、ナレーションや本編中の差別的表現を削除し、放送時間を約45分程度にカットした再放送素材も存在している。
- 2013年にTBSチャンネルで放送されたものと、2013年〜2014年に時代劇専門チャンネルで放送されたものでは、使用されている放送素材が違う。前者において顕著なのは、第16話のエンディング短縮、第17話のエンディングナレーションカットだが、そのいずれもが、2014年時代劇専門チャンネル再放送においては、第16話では十手の写真を挟んでからエンディングに入り、第17話ではこれに加えて、ナレーションもカットされずに放送されている。なお、TBSチャンネル放送時の素材は約46分であるのに対し、時代劇専門チャンネル放送時の素材は約47分と、そもそも素材自体が1分長いものを使用している。
- 1972年10月6日(第16話)放送分より、『JNNフラッシュニュース』の枠拡大で20:00 - 20:55に変更となり、本放送が短くなった。第16話以降は、再放送素材も、本放送と同じオープニング・エンディングになった。それゆえ、脇役・裏方も含めた詳細な配役名が見られるようになっている(DVDボックスに収録された素材や時代劇専門チャンネルで使われている再放送素材も同様)。
- 第3話「天下の果し合い」、第12話「誘拐」は再放送から外されることがある。2007年11月24日に発売されたDVDボックスには全話が収録されている。
第4部
[編集]大岡越前 第4部 | |
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ジャンル | テレビドラマ |
原作 | 葉村彰子 |
脚本 | 植木昌一郎 加藤泰 津田幸夫 さわさかえ 宮川一郎 安藤日出男 大西信行 稲垣俊 木下亮 |
監督 | 内出好吉 倉田準二 山内鉄也 松尾正武 |
出演者 | 加藤剛 宇津宮雅代 吉沢京子 松山英太郎 高橋元太郎 三浦友和 山口崇 加藤治子 志村喬 大坂志郎 片岡千惠藏 |
製作 | |
製作総指揮 | 松下幸之助 |
プロデューサー | 逸見稔 西村俊一 郡進剛 |
制作 | TBS |
放送 | |
放送国・地域 | 日本 |
放送期間 | 1974年10月7日 - 1975年3月24日 |
放送時間 | 月曜日20:00 - 20:55 |
放送枠 | ナショナル劇場 |
放送分 | 55分 |
回数 | 全25 |
「大岡越前 第4部」(おおおかえちぜん だい4ぶ)は1974年10月7日から1975年3月24日までナショナル劇場で放送された時代劇。製作はC.A.L。全25話。
概要(第4部)
[編集]大岡忠相は人情深い奉行として慕われており、大罪を犯した男の息子、相良俊輔の身柄を引き受け、優秀な頭脳を見込んで内与力として登用することにした。村上源次郎には再婚話が出て、後添えをもらった。猿の三次は船宿を始めることになり、南町奉行所の仲間たちの憩いの場のような存在になる。そして、三次がかつて世話になったお葉という女盗賊も改心して仲間に加わる。冤罪問題、罪を犯す者の弱さなど、裁くことの難しさを感じる忠相は、江戸の町が真の意味で平和になることを願い職務に勤める。この部では、相良俊輔と綾との淡いロマンスが描かれ、また物価高に対応する忠相の姿も描かれているのが特徴である。
レギュラー出演者(第4部)
[編集]- 大岡越前:加藤剛
- 榊原伊織:竹脇無我(第20話)
- 徳川吉宗:山口崇(第1話、第4話、第8話、第12話、第17話、第19話〜第20話、第25話)
- 雪絵:宇津宮雅代(第1話〜第8話、第10話、第12話〜第13話、第14話、第16話、第18話〜第25話)
- 猿(ましら)の三次:松山英太郎(第1話〜第8話、第10話、第12話〜第15話、第18話、第20話、第22話〜第25話)
- 千春:土田早苗(第4話、第6話、第18話、第20話)
- 美乃:本山可久子(第3話~第4話、第6話、第12話、第14話~第16話、第18話、第20話、第22話、第25話)※初登場際の姓は藤枝、第4話以降「村上」姓
- 綾:吉沢京子(第3話~第4話、第6話、第12話、第14話~第20話、第22話、第25話)※初登場際の姓は藤枝、第4話以降「村上」姓
- すっとびの辰三:高橋元太郎
- 相良俊輔:三浦友和
- 文吉:三ツ木清隆(第7話~第9話、第11話、第14話~第16話、第18話~第19話、第21話、第23話~第25話)
- お葉の妹 お千代:沢田亜矢子(第2話〜第3話、第5話、第7話〜第9話、第11話、第14話〜第17話、第19話〜第25話)
- おはな:結城しのぶ(第1話〜第2話、第6話、第8話〜第25話)
- お葉:江波杏子(第5話~第6話、第10話、第24話)
- 北町同心・戸賀崎新兵衛:佐藤允(第2話、第6話)
- 伊東洪庵:高松英郎(第11話、第21話)
- 大岡妙:加藤治子(第1話、第3話〜第4話、第8話、第14話、第19話〜第20話、第22話、第25話)
- 海野呑舟:志村喬(第2話~第3話、第5話、第7話、第9話、第11話、第19話〜第20話、第24話)
- 村上源次郎:大坂志郎
- 大岡忠高:片岡千惠藏(特別出演)(第1話、第3話~第4話、第8話、第13話~第14話、第18話~第20話、第22話、第25話)
準レギュラー
[編集]スタッフ(第4部)
[編集]- 製作総指揮:松下幸之助
- 製作:松下正治、丹羽正治
- 原案:葉村彰子
- 脚本:植木昌一郎、加藤泰、津田幸夫、さわさかえ、宮川一郎、安藤日出男、大西信行、稲垣俊、木下亮
- 音楽:山下毅雄
- 題字:朝比奈宗源
- ナレーター:芥川隆行
- 撮影:萩屋信、河原崎隆夫、脇治吉、並河孝治
- 美術:鈴木孝俊
- 録音:渡部芳丈、西川潔、面屋竜憲、神戸孝憲、加藤正行
- 照明:井上義一、真城喩、伊勢晴夫、岩見秀夫、井口雅雄
- 編集:河合勝巳
- チーフ助監督:居川靖彦、矢田清巳、髙倉祐二、渡辺譲
- 擬斗:菅原俊夫
- 邦楽監修:中本敏生
- 衣裳:東京衣裳
- 美粧・結髪:東和美粧
- 装置:青木茂雄、野瀬善和
- 装飾:関西美工
- 記録:川島庸子、木下洋子、大原より子、石田照
- 演技事務:本多和雄
- 制作進行:杉浦満洲男、山田勝、持田久仁、上田耕太郎
- 現像:東洋現像所
- 協力:俳優座
- 制作協力:東映
- プロデューサー:逸見稔、西村俊一、郡進剛
- 特技:宍戸大全
- 監督:内出好吉、倉田準二、山内鉄也、松尾正武
作品リスト(第4部)
[編集]話数 | 放送日 | サブタイトル | 原案 | 脚本 | 監督 | ゲスト | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
第1話 | 1974年 10月 7日 | 大岡越前 | 葉村彰子 | 植木昌一郎 | 山内鉄也 | 相良小左衛門:加東大介 秋元武太夫:金田龍之介 江戸屋甚助:中村是好 室鳩巣:村上冬樹 早瀬主水:久富雅晴 滝川:白木万里 戸田山城守:永野辰弥 有馬兵庫頭:中村錦司 大奥の茶坊主:岡嶋艶子 | |
第2話 | 10月14日 | 仕掛けられた罠 | 内出好吉 | 清助:森次晃嗣 お文:本阿弥周子 中山出雲守:永井智雄 猪之吉:柳生博 北町の門番:有島淳平 岡っ引き:小峰一男 | お花の兄、清助が登場 | ||
第3話 | 10月21日 | 男やもめに花が咲く | 加藤泰 | 山内鉄也 | 伊勢屋京左衛門:浜田寅彦 家主 庄兵衛:菅貫太郎 玄辰:名和宏 番頭 忠兵衛:南川直 京三郎:中山克己 おきん:荒木雅子 :松田明 :泉好太郎 :山田良樹 :丸平峰子 | ||
第4話 | 10月28日 | 祝言 | おとき:折原啓子 おいと:服部妙子 七之助:小川真司 十三蔵:藤岡重慶 鶴亀屋の女房:近江輝子 :伊吹徹 門番:千葉敏郎 権六:阿波地大輔 人足:大橋壮多 親方:矢奈木邦二郎 | 源次郎、美乃と再婚 | |||
第5話 | 11月 | 4日艶ぼくろの女 | さわさかえ | お葉:江波杏子 梅鉢の喜佐松:草薙幸二郎 清造:市川男女之助 同心:有川正治 梅鉢の子分:出水憲司 材木問屋:原聖四郎 おせい:山口朱美 材木問屋の女房:鳴尾よね子 | お千代の 火へのトラウマ、腕の火傷の真相 姉のお葉との姉妹の対面 | ||
第6話 | 11月11日 | 黒い影 | 植木昌一郎 | 内出好吉 | 兵頭奈津:北川美佳 兵頭栄之進:河原崎次郎 叶屋善助:神田隆 大沢主水:玉川伊佐男 兵頭喜八郎:小林勝彦 久右衛門:池田忠夫 千吉:牧冬吉 甚八:岡部正純 :西山辰夫 兵頭の用人:芝本正 やくざ:木谷邦臣 岡っ引き:小峰一男 岡っ引き:井上茂 | ||
第7話 | 11月18日 | 形見の観音像 | 安藤日出男 | おかつ:武田禎子 伍平:加藤嘉 松尾玄庵:若宮大祐 仁兵衛:見明凡太郎 大工:五十嵐義弘 | 大工の文吉が、 海野呑舟の助手になる | ||
第8話 | 11月25日 | 秋刀魚にがいか恋の味 | 大西信行 | 山内鉄也 | お蝶:ジュディ・オング 伊勢屋彦兵衛:田中明夫 大場市兵衛:川合伸旺 喜作:浅野進治郎 金貸し小兵衛:穂積隆信 外村:松山照夫 助川:小田部通麿 小田:森章二 陰供:国一太郎 門弟:遠山金次郎 | 吉宗と大岡忠高の 城下お忍び騒動 | |
第9話 | 12月 | 2日母子しぐれ | さわさかえ | 内出好吉 | おまさ:中原早苗 余吉:島田明広 黒門町の又蔵:田口計 長次:石山律雄 おせき:有吉ひとみ 菅野源八郎:中井啓輔 曽根孫四郎:山村弘三 | ||
第10話 | 12月 | 9日大江戸無法地帯 | 植木昌一郎 宮川一郎 | 山内鉄也 | おうら:菊容子 言問の政五郎:石垣守一 石動の十蔵:城所英夫 大八:山本麟一 助五郎:内田勝正 権六:汐路章 伊之:西田良 仙八:川谷拓三 客:田畑猛雄 客:山本弘 矢場の女将:八代郷子 飲み屋の女:岸本康子 助五郎の子分:藤本秀夫 大八の子分:志茂山高也 助五郎の子分:峰蘭太郎 助五郎の子分:藤長照夫 大八の子分:有田剛一 大八の子分:細川純一 矢場の女:尾形徳香 不動の鉄五郎:浪花五郎 | ||
第11話 | 12月16日 | かわうそ仁術 | さわさかえ | 内出好吉 | 伊東洪庵(門田十蔵):高松英郎 氏家一馬:近藤洋介 銀造:岩田直二 氏家平次郎:永田光男 処刑場の警護役人:野口貴史 長屋の男:波多野博 与吉:吉岡靖彦(子役) おふみ:小野朝美 | ||
第12話 | 12月23日 | 暗闇八百八町 | 加藤泰 | 山内鉄也 | 出来星の長太(長太郎):工藤堅太郎 惣兵衛:吉田義夫 富田屋白兵衛:横森久 びんずる角兵衛:富田仲次郎 てっぺん東助:江幡高志 加兵衛:北原将光 家臣:有島淳平 有馬兵庫頭:森源太郎 役人:前川良三 角兵衛の子分:寺内文夫 角兵衛の子分:福本清三 用心棒:壬生新太郎 役人:池田謙治 角兵衛の子分:矢部義章 用心棒:松本泰郎 | ||
第13話 | 12月30日 | 除夜の鐘 | 内出好吉 | 東条才治郎:早川保 乙部九郎右衛門:外山高士 富助:坂田金太郎 おてる:松村康世 おとき:真山京子 壺屋の女将:山口朱実 東条こよ:志乃原良子 吟味与力:国田栄弥 :宮川珠秀 :三木昭八郎 宇吉:中林章 番人:松田利夫 船宿の客:藤原勝 中間:山下義明 同心:峰蘭太郎 :香西正人 番人:杉原範紹 船宿の客:小坂和之 茶店の親爺:大河内宏太郎 竹仙の船頭:友金敏雄 丁稚:西川信夫 :三谷真理子 同心の妻:司京子 録太郎:下野耕司(子役) みえ:船曳富士江(子役) たか:泉春子 重四郎(畦倉重四郎):南原宏治 | 再放送欠番。C.A.LのHPでは「旗本の次男坊 宮川珠秀・三木昭八郎・香西正人」とあるが本編には登場しない。 | ||
第14話 | 1975年 1月 6日 | 巷談 縛られ地蔵 | 植木昌一郎 | 近江屋嘉右衛門:増田順司 丹後屋伝兵衛:山岡徹也 権次:鮎川浩 丑三:三角八郎 横井源太夫:北原義郎 喜兵衛:海老江寛 喜助:池田秀一 弥次馬:神戸瓢介 弥次馬:古川ロック 近江屋の番頭:村田玉郎 弥次馬:泉好太郎 近江屋の丁稚:椿竜二 獅子舞の男:高谷舜二 獅子舞の男:市条亨一 | |||
第15話 | 1月13日 | ともだち | 大西信行 | 松尾正武 | 弥太郎:寺田農 おふく:露原千草 荒霜の唐次:牧冬吉 阿弥陀の六助:山口幸生 利吉:広瀬義宣 番人:井上茂 唐次の子分:池田謙治 | ||
第16話 | 1月20日 | 父と娘 | 津田幸夫 | 山内鉄也 | お市:二宮さよ子 伊兵衛:美川陽一郎 近江屋万七(儀助):幸田宗丸 紋次:平井昌一 おとき:新井麗子 おたか:荒木雅子 駒吉:大竹修造 :大木唔郎 銀造:木村功 | ||
第17話 | 1月27日 | 友情 | 稲垣俊 | 内出好吉 | 鍵屋仙兵衛:山内明 車屋藤兵衛(川添拓馬):中丸忠雄 室鳩巣:村上冬樹 相模屋番頭:長浜藤夫 権七:高木均 お糸:二本柳敏衣 鍵屋番頭:不破潤 同心:唐沢民賢 :松田明 :疋田泰盛 荻生惣左衛門:辰巳柳太郎 | 荻生徂徠の通称は「総(惣)右衛門」 | |
第18話 | 2月 3日 | 似顔絵の女 | 加藤泰 | 松尾正武 | おとき:土田早苗 雲霧仁左衛門:汐路章 肥前屋小兵衛(肥前の小猿):長谷川弘 向こうみずの三吉:市村昌治 同心:浜伸二 番人:井上茂 | 土田早苗が別役で出演 (辰三の回想で千春としても登場) | |
第19話 | 2月10日 | 天下を盗る―前編― | 稲垣俊 | 山内鉄也 | 水野和泉守:神山繁(前編・後編) 車屋藤兵衛:中丸忠雄(前編・後編) 九一:浜田光夫(前編・後編) 卍屋総兵衛:曽我廼家明蝶(前編・後編) 小川円庵:北沢彪(前編・後編) 松吉:陶隆(前編・後編) 志津:立木悠子(前編・後編) 徳川宗春:菅野忠彦(後編) 有馬兵庫頭:中村錦司(前編・後編) 鍵屋:西山辰夫(前編) 町年寄・樽屋 市川男女之助 小田:森章二(前編・後編) 用人:芝本正(前編) 旅の武士:岩尾正隆(前編) 将軍家御側衆:森源太郎 卍屋の手代:高並功(後編) 水野の用人:笹木俊志(後編) 氷運搬役:遠山金次郎(後編) :藤沢徹夫(後編) | ||
第20話 | 2月17日 | 天下を盗る―後編― | |||||
第21話 | 2月24日 | 情は人のためならず | 植木昌一郎 木下亮 | 倉田準二 | 徳三:浜田寅彦 近江屋七左衛門:鈴木瑞穂 おせつ:鮎川いづみ 唐次:上田忠好 市松:早川純一 大野屋利兵衛:西山嘉孝 桑山主水:谷口完 瓦版売り:入江慎也 新八:森秀人 足袋屋の主人:北原将光 吟味与力:酒井哲 居酒屋の女将:八代郷子 :前川良三 :森敏光 おせつの少女時代:坂本有美(子役) :赤松志乃武(子役) :池田美智子(子役) :大鎌良宏(子役) 屋台の親爺:鳴海剣吾 | ||
第22話 | 3月 3日 | 人情雛裁き | 植木昌一郎 | 内出好吉 | 仙之助:樋浦勉 お島:磯村みどり お光:杉田かおる おけい:珠めぐみ お峰:杉山とく子 今戸の源兵衛:富田仲次郎 大家:阿木五郎 清兵衛:原聖四郎 庄太:笹木俊志 小者:峰蘭太郎 源兵衛の子分:小坂和之 | ||
第23話 | 3月10日 | 持った病の人助け | 大西信行 | 佐吉:品川隆二 大家六兵衛:花沢徳衛 大塚平兵衛:福田豊土 正太:関敬六 お勢:西岡慶子 玄庵:溝田繁 近江屋:日高久 助八:島米八 お梅:朝永桐子 お鉄:木下サヨ子 お寅:土佐林道子 相模屋:北見唯一 太市:中西信夫 上総屋:島田秀雄 お光:酒井靖乃 :藤川弘 伊勢屋:野村鬼笑 かみさん:美松艶子 大塚津絵:多田理江(子役) | |||
第24話 | 3月17日 | 姿なき怪盗 | 植木昌一郎 | 倉田準二 | 多羅尾孫四郎(つちのこの助八):日下武史 吉五郎:田口計 お袖:八並映子 :玉生司郎 岩蔵:山本弘 :笹吾朗 客引き:木谷邦臣 :毛利清三 :古閑達則 :吉本真由美 | ||
第25話 | 3月24日 | 天下を裁く名奉行 | 山内鉄也 | お照:北川美佳 本間出羽守:滝田祐介 大室玄蕃:天津敏 市助:小林勝彦 稲生下野守:高野真二 :飯田覚三 :森源太郎 町人:有島淳平 :石月真子 中間:小峰一男 :世羅豊 :片桐竜次 :有田剛一 :小代研一 :京町一代 :林三恵 :広瀬登美子 |
解説(第4部)
[編集]- 榊原伊織を演じる竹脇無我は、第4部と同時期に放映された日本テレビ製作の「鞍馬天狗」の主演とスケジュールが重なったため、伊織は長崎へ留学中という設定となり、第20話のみ登場した。
- 土田早苗演じる伊織の妻・千春と、志村喬演じる小石川養生所の肝煎・海野呑舟が出演する最後の部となる。
- (役名表示される)与力がレギュラー出演する部としては最後となる(それ以降の部では準レギュラー)。
- この部のみ、オープニングやエンディングの背景やCMに入る前のアイキャッチが、大岡忠相が用いた家紋「大岡七宝」をデザインしたものに変更されている(その他の部は、オープニングやエンディングの背景はお白州の砂をイメージした砂模様、アイキャッチは第1部第1話〜第7話のオープニングにて使われた十手が使われている)。オープニングタイトルは家紋を中心に据えたものを使用し、配役や脚本、監督の紹介の間は、「水戸黄門」の木彫りの三つ葉葵を連想させるような、家紋の位置をずらしたものが数カット使用されている。
- オープニングやエンディングで使われる文字が、第1部〜第3部までは手書きの筆文字であったが、第4部から写真植字に近い筆文字の書体に変わった。
- 朝比奈宗源による題字がこの部でも書き直され、その後の各部やNHKのリメイク版でも使用されるように定着することになる。
- さかのぼって第1部〜第3部のDVDボックスのパッケージやDVD盤面のロゴ、メニューなどでも利用されている。
- この部以降、オープニングの配役名のうち大岡忠相が「大岡越前」に変更される(第3部までは「大岡忠相」と記載されている)。
- この部では、三次は船宿を開いているが、船宿の名前は「喜楽」であり、後に定着する「たぬき」とはまだ命名はされていない。
- この部では、南町奉行所の白州に掲げられている額の文字が「天地有情」の4文字に変わる(第3部までは「恬無者」3文字、恬憺虚無あるいは恬惔無為の意であるかの額がかかげられていた)。「有情(うじょう)」は、仏教用語の「人間や動物など心・感情・意識をもつもの」を指し、「この世は生命のいとなみで満ちている」といった意味である。
- 第1部〜第3部では、大岡政談の各エピソードを単独の回で使用することは少なかったが、この部以降、単独回にするケースが増える。
- 史実のフィクション化が、第19話〜第20話「天下を盗る(前編・後編)」(株仲間の成立)をもって終了する。
- 第1話は、室鳩巣の門下にあった相良俊輔が内与力の見習いになる経緯が描かれる。父親の相良小左衛門は、吉宗の江戸の町のお忍びの徘徊の際に命を狙ったが、最後は捨て身で吉宗と忠相の命を救った。
- なお、冒頭、吉宗のお忍びの徘徊の際に、辰三が吉宗と気付いていないが、第1部〜第3部で既に顔を知っている描写があることから不整合となる。また、雪絵と大奥の滝川とも第1部第23話「忠相の結婚」で面識があるはずだが、面識のない描写となっている。これらは一例ではあるが、第4部以降は、第1部〜第3部の初期の「大岡越前」の設定との不整合が目立つようになる。
- 俊輔と村上源次郎は、第3部の池田大助の場合と同様、若い上役と年長の下役という関係から、「村上さん」「相良様」と呼び合い、互いに敬語を使っている。自信喪失した俊輔に源次郎が平手打ちを食わせる場面も描かれた。
- この回に登場した早瀬主水は、自己紹介において「松平長八郎の使いの者」と称している(松平長八郎は文久年間に実在する人物だが、松平長七郎の風説やそれをモデルにした村上元三の小説等が元になって大衆演劇でも使われている)。
- この部のみ、村上源次郎が男やもめから美乃と再婚に至るが、第5部以降は美乃と再婚した設定が抹消される。
- 再婚に至る過程は第3話〜第4話で描かれるが、この部の第1話から再婚に至るまで、源次郎は無精髭を生やし、衣服がボロボロになるまで使っている描写がなされ、再婚の伏線となっている。
- 第4話では、美乃の娘・綾が再婚話に抵抗する描写がなされるが、同様の境遇にあった娘おいとの話(おいとが14歳の頃、母・おときがヨイトマケの仕事で知り合った小頭と再婚する話があったことに反対し、後悔した旨)を聞いて、再婚を認めることになる。
- 祝言では、当初、伊織・千春夫婦は来ない予定であったが、伊織が路銀を工面して長崎から千春のみ戻ってくる。
- 再婚するまで、辰三は村上源次郎宅で食事をとっていたが、源次郎の再婚後は遠慮する描写がある。
- 第5話「艶ぼくろの女」で、盗賊の仲間で、かつて盗賊時代の三次を助けたことがある、お葉が密偵に加わることになり、通常時は「喜楽」で働いている。
- お葉を演じる江波杏子が当時映画の「女賭博師」の「昇り竜のお銀」で人気を博していた時期の放映であり、第10話「大江戸無法地帯」では、女賭博師に扮し、忠相の潜入捜査に加担している。
- 後述するが、第24話にてお葉は忠相をかばい死亡する。
- 第6話以降、この部の特徴の1つである物価高対策について言及されるようになる。なお、享保の改革において、当初はデフレ政策をとったため米価が下がり、財政に困窮する武士および農民(この描写は第1部〜第3部に描かれている)を救済しようと試みた。この部では物価高対策を扱っている。この対策に向けて実現に奔走する姿を描く。この部では、登場人物に室鳩巣(享保19年没)や荻生徂徠(享保13年没)が登場するが、時系列的には整合が取れている。
- 第9話「母子しぐれ」では、当時存在しなかった「佃の人足寄場送り」などの台詞が登場する。また、第12話「暗闇八百八町」でも「佐渡送り、水替人足を申し付ける」という台詞が出ているが、この制度を発案したのは石谷清昌(勘定奉行)によるもので、忠相死後の1778年に始まっているため、これも忠相の在任時は存在しない。
- 第14話「巷談 縛られ地蔵」は、講談「大岡政談」に存在したもので、元は北宋の判官包拯の故事(「包公案」)からできたものである。この「大岡越前」では、あまり扱われなかった題材でもある(リメイクは第9部第14話「縛られたお地蔵様」のみ)。
- この回のラストに、地蔵に最初に縄をかけた辰三が願をかけるが、それが成就するのは第9部である。また、第9部のリメイクでも最初に地蔵に縄をかけたのは辰三であり、別の願をかける。
- 第17話、第19話〜第20話の脚本を担当した稲垣俊は、その後は、第7部第9話「天下一品意地くらべ」まで脚本を担当しない。同氏は第1部では最も多く脚本(連名の第1話を含めれば10話)を手がけ、また、伊織が強く関与する話や友情を描いた作品を比較的多く担当しており、第20話ではこの部で唯一伊織が登場することからも、初期の「大岡越前」の骨格作りを担当したキーマンとも言える。以降、「大岡越前」は、同心たちの家族を描いたファミリードラマ化が進み、大岡政談の再度の翻案・過去作の使い回しが増えていくことになる。
- 第17話はじめに、村上源次郎が剥がそうとした落書は、「わるくもなし 沙汰ほどにないもの 飛騨がからくりと 大岡越前守」であり、当時江戸市中で実際に書かれた狂歌である。
- 第17話にて、この物語の冒頭の山田奉行になる前の(20年前の)忠相の友人(車屋藤兵衛)が登場し、抜本的な物価高対策の話となる第19話〜第20話の伏線となっている。
- 第17話にて、荻生徂徠に紹介された車屋藤兵衛は、忠相と20年ぶりに再会した「かわぞえたくま」であることが分かる。同じ道場で剣術修業に励み、町内のごろつきと喧嘩した仲で、忠相とともに小十人組を務めていた(史実でも大岡忠相は小十人組頭を経験している)。
- 第19話〜第20話「天下を盗る」で、忠相と車屋藤兵衛が物価高対策として提案したものは、劇中の台詞と史実の整合性が取れるものがあり、享保8年(1723年)10月、忠相らが作成した七か条からなる「物価引き下げに関する意見書」と合致する。当時としては流通革命ともいうべきもので、忠相らは、幕府主導で商業の統制を図るため商人を組織化した方が望ましいとして、生活必需品を扱う商人は幕府に冥加金を収めさせ、問屋・仲買・小売まで「仲間」を作り販売権の独占などの特権を認めるが、相場書を提出させ、相場が高くなった場合は仲間で吟味して高くなった理由を提出させる。このような政策をとれば、物価を統制することができると考えた。忠相は、享保9年(1924年)、生活必需品を取り扱う問屋を集め、問屋・仲買・小売りという流通機構の根幹を確立させようとした。結果として、忠相の意見は全面的に受け入れられ、享保9年(1924年)に「物価引き下げ令」として発布された。忠相の意見書で提案のあった仲間は後に発展して株仲間となる。享保の改革で忠相が実際に物価高対策として提案し採用されたものである。第1部の解説に書いたとおり、脚本担当の稲垣俊らしく、第1〜3部の傾向と同様、史実をうまくフィクションに落とし込んだストーリーを作り上げている。
- 第20話「天下を盗る―後編―」が、土田早苗演じる千春が登場する最後の回となる(第5部以降病死した設定となるため)。
- 第23話「持った病の人助け」は、大岡政談(落語)の1つ「五貫裁き」を翻案している(毎日一文ずつ返す設定などは落語と同じ)。
- 第24話「姿なき怪盗」で、江波杏子演じるお葉は、背後から斬られそうになった忠相を身を挺してかばい斬られた。養生所に運ばれ海野呑舟の手当を受けるが、手当の甲斐なく絶命することになる。
- お葉は、お葉の実妹で養生所手伝いのお千代と文吉の祝言を見ないまま帰らぬ人となる。
- 第1部から小石川養生所の肝煎だった海野呑舟を演じた志村喬も、忠相の身代わりとなって斬られたお葉を治療するシーンが最後の出演となった。
- のちに切られ役として有名になった福本清三がオープニングには紹介がなく第1話、第6話などに出演し、第12話「暗闇八百八町」では配役名がない形で紹介されている。
- 汐路章、川谷拓三は、第10話のオープニングで、配役名がない形で紹介されている。
- 関西地区に於けるテレビネットワーク腸捻転の解消に伴い、朝日放送で放送された最後の部である。次の第5部より毎日放送に移行する。
- この第4部からポスターの「放送開始」の書体が太くなった。
再放送と欠番(第4部)
[編集]- 第13話「除夜の鐘」は2004年のCS放送・TBSチャンネルでの放映までしばらく再放送されず、2014年の時代劇専門チャンネルでは放送されているが、地上波では2020年現在も再放送されていない。なお、2014年の時代劇専門チャンネルの放映時には、通常の再放送欠番回と同様に「現代においては不適切な表現がある」との注釈があり、按摩や妾という単語を差別ととらえる人への配慮とみられる。
- 第4部のDVDボックスは、ナレーションのカット・差別表現部分の加工処理がされており、現存する完全な素材を用いていない。
- 2014年2月から時代劇専門チャンネルで放送されている素材は、DVDボックスで使用された素材ではなく、ナレーションや差別表現などのカットのないものである。
第5部
[編集]大岡越前 第5部 | |
---|---|
ジャンル | テレビドラマ |
原作 | 葉村彰子 |
脚本 | 植木昌一郎 加藤泰 津田幸於 廣澤榮 大西信行 山内鉄也 |
監督 | 内出好吉 倉田準二 山内鉄也 松尾正武 |
出演者 | 加藤剛 竹脇無我 宇津宮雅代 和田浩治 高橋元太郎 山口崇 加藤治子 大坂志郎 片岡千惠藏 |
製作 | |
製作総指揮 | 松下幸之助 |
プロデューサー | 逸見稔 西村俊一 郡進剛 |
制作 | TBS |
放送 | |
放送国・地域 | 日本 |
放送期間 | 1978年2月6日 - 1978年7月31日 |
放送時間 | 月曜日20:00 - 20:55 |
放送枠 | ナショナル劇場 |
放送分 | 55分 |
回数 | 全26 |
「大岡越前 第5部」(おおおかえちぜん だい5ぶ)は1978年2月6日から1978年7月31日までナショナル劇場で放送された時代劇。製作はC.A.L。全26話。
概要(第5部)
[編集]大岡忠相は鋭い観察力で悪人達からは恐れられ、また町民たちからは人情深い奉行として慕われている。忠相の親友・榊原伊織は、長崎で妻・千春を亡くすが、医学の知識を深め江戸へ帰ってきた。村上源次郎はじめ、若手同心の風間駿介、すっとびの辰三など真面目で明るい仲間たちと力を合わせて難しい事件を次々解決していく。この部では、若手同心の成長を描いており、また、忠相の態度も人情味ある裁きが増えていく。
レギュラー出演者(第5部)
[編集]- 大岡越前:加藤剛
- 榊原伊織:竹脇無我(第1話~第2話、第5話、第8話、第10話、第14話、第19話、第26話)
- 雪絵:宇津宮雅代(第1話~第4話、第6話、第9話、第11話~第13話、第15話~第26話)
- 風間駿介:和田浩治(第1話~第10話、第12話~第26話)
- 猿(ましら)の三次:松山省二(第1話~第11話、第13話~第16話、第18話~第22話、第24話~第26話)
- すっとびの辰三:高橋元太郎
- 高坂千絵:山口いづみ(第1話~第3話、第5話、第7話、第10話~第11話、第14話~第15話、第19話、第21話、第26話)
- お花:遠藤真理子(第1話~第6話、第12話~第13話、第15話、第17話~第18話、第20話~第26話)
- おとき:榊千代恵(第1話~第10話、第13話、第16話、第18話~第21話、第24話、第26話)
- 工藤新吾:藤間文彦(第1話~第3話、第5話~第8話、第10話~第11話、第13話~第15話、第18話~第19話、第26話)
- 与力:疋田泰盛
- 同心:木谷邦臣、森源太郎、山田良樹
- 徳川吉宗:山口崇(第1話、第9話、第14話、第26話)
- 大岡妙:加藤治子(第1話、第4話、第14話~15話、第19話、第23話、第26話)
- 村上源次郎:大坂志郎(第1話~第4話、第6話~第9話、第11話~第12話、第16話~第20話、第22話~第23話、第25話~第26話)
- 大岡忠高:片岡千惠藏(特別出演)(第1話、第4話、第9話、第11話、第14話~第15話、第19話〜第23話、第26話)
準レギュラー
[編集]スタッフ
[編集]- 製作総指揮:松下幸之助
- 製作代表:松下正治、丹羽正治
- 製作:山下俊彦、神前善一
- 原案:葉村彰子
- 脚本:植木昌一郎、加藤泰、津田幸於、廣澤榮、大西信行、山内鉄也
- 音楽:山下毅雄
- 題字:朝比奈宗源
- ナレーター:芥川隆行
- 撮影:萩屋信、原田裕平、脇武夫、山岸長樹
- 美術:鈴木孝俊、高見哲也
- 録音:面屋竜憲、渡部芳丈、神戸孝憲、加藤正行
- 照明:金子凱美、伊勢晴夫、真城喩、大谷康郎、北口光三郎
- 編集:河合勝巳
- チーフ助監督:矢田清巳、髙倉祐二、金鐘守
- 擬斗:菅原俊夫(東映剣会)
- 邦楽監修:中本敏生
- 衣裳:佐々木常久、植田光三、東京衣裳
- 美粧・結髪:東和美粧
- 装置:青木茂雄、野瀬善和
- 装飾:関西美工
- 記録:石田照、森村幸子、藤原凪子、満尾敦子、川島庸子、梅津泰子、佐久間良子
- 演技事務:山下義明
- 進行主任:山田勝、杉浦満洲男
- 現像:東洋現像所
- 協力:俳優座、京都大覚寺
- 制作協力:東映
- プロデューサー:逸見稔、西村俊一、郡進剛
- 特技:宍戸大全
- 監督:内出好吉、倉田準二、山内鉄也、松尾正武
作品リスト(第5部)
[編集]話数 | 放送日 | サブタイトル | 原案 | 脚本 | 監督 | ゲスト | 備考 |
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第1話 | 1978年 2月 6日 | 大岡越前 | 葉村彰子 | 植木昌一郎 | 山内鉄也 | お柳:岡田可愛 高坂左内:成田三樹夫 逃げ水の長五郎:上田忠好 与力:疋田泰盛 同心:森源太郎 同心:木谷邦臣 同心:山田良樹 :友金敏雄 :大矢敬典 :白井孝史 :土橋勇 :大城泰 :大月正太郎 :矢部義章 :高谷舜二 :江原政一 :東孝 | |
第2話 | 2月13日 | すり替えられた薬 | お絹:大関優子 武蔵屋宗兵衛:堀雄二 叶屋仙蔵:富田仲次郎 多紀玄斉:高城淳一 岩松:江幡高志 竹三:稲吉靖司 石出帯刀:谷口寛 喜助:唐沢民賢 太吉:上屋健一 太兵衛:寺島雄作 用人棒:野口貴史 仙太:鳥巣哲生 喜作:寺下貞信 与力:疋田泰盛 同心:森源太郎 同心:木谷邦臣 同心:山田良樹 :武田てい子 :池田謙治 養生所の従業員:峰蘭太郎 用心棒:福本清三 :石原須磨男 :藤井章満 :和田秀一郎 :藤沢範彦 :富永佳代子 :宮崎晴子 :前川恵美子 :鶴田孝子 :村上広明 | ||||
第3話 | 2月20日 | 欲しかった思い遣り | 加藤泰 | きの:藤村志保 いろはの銀次:大門正明 竹内道庵:遠藤太津朗 向かいの小母さん:桜むつ子 真田次郎:岡崎二朗 寺の和尚:原健策 おれん:杉本真智子 禿頭の大家:北原将光 質屋の番頭:堀内一市 吟味与力:田畑猛雄 大店の女房:三浦徳子 提重の女:鰐石鈴子 弥次馬:千葉保 :阿波地大輔 :有島淳平 :竹内健一 :五十嵐義弘 :駒田真紀 :由井恵三 :小山花子 :野内忠義 | |||
第4話 | 2月27日 | 恐怖!雨の夜の辻斬り | 植木昌一郎 | 内出好吉 | 宮部誠四郎:藤巻潤 白坂刑部:滝田裕介 森三左衛門:浜田寅彦 志津:本阿弥周子 傘屋主人:西山嘉孝 刀屋主人:永田光男 朴庵:海老江寛 川庄船頭:山本弘 火盗与力:千葉敏郎 丹後屋儀助:玉生司郎 :端田宏三 :衰和田良太 :美川伶子 与力:疋田泰盛 同心:森源太郎 :小峰隆司 同心:木谷邦臣 同心:山田良樹 | 再放送欠番 | |
第5話 | 3月 6日 | 襲われた目撃者 | 倉田準二 | 寅市:藤岡重慶 藤兵衛:神田隆 お咲:島村佳江 伊蔵:近藤宏 吟味与力:田畑猛雄 与力:疋田泰盛 同心:森源太郎 同心:木谷邦臣 同心:山田良樹 門番:有島淳平 桶屋:波多野博 浪人:宮城幸生 養生所従業員:峰蘭太郎 火の番:畑中伶一 源蔵:ハナ肇 | |||
第6話 | 3月13日 | 足を洗った女 | お柳:岡田可愛 喜助:吉田義夫 香雲屋市兵衛:武藤英司 田原屋三右衛門:山岡徹也 源七:松山照夫 儀作:小田部通麿 巳之松:大木正司 与力:疋田泰盛 同心:森源太郎 同心:山田良樹 同心:木谷邦臣 同心:田中弘史 :遠山金次郎 :柳川昌和 :成瀬正 | ||||
第7話 | 3月20日 | かけた情けに怨みの十手 | 内出好吉 | 善八:河原崎長一郎 太市:伊藤洋一 儀十:鮎川浩 喜右衛門:北見唯一 魚屋:西田良 丹後屋番頭:国一太郎 :千葉保 :三島猛 :堀北幸夫 :早見栄子 与力:疋田泰盛 同心:森源太郎 同心:木谷邦臣 同心:山田良樹 :友金敏雄 :大矢敬典 :志茂山高也 :森谷譲 壺振り:遠山金次郎 :西山清孝 魚屋:細川純一 :和田秀一郎 :前川恵美子 :鶴田孝子 お茂:長内美那子 | |||
第8話 | 3月27日 | 手鎖り御用旅 | 植木昌一郎 津田幸於 | 松尾正武 | お市:上村香子 文吉:工藤堅太郎 宗兵衛:小林重四郎 金三:鮎川浩 寅八:山本一郎 お徳:村田知栄子 百姓女:島村昌子 代官所手代:浜田雄史 百姓:梶本潔 同心:森源太郎 :河野実 :吉岡秀夫 :吉田滋 養生所の従業員:峰蘭太郎 :藤長照夫 :丸平峰子 :星野美恵子 :長谷川美薫 :鶴田孝子 | ||
第9話 | 4月 3日 | 大奥の陰謀 | 植木昌一郎 | 山内鉄也 | 岩瀬:川口敦子 倉橋:白木万理 伊助:南祐輔 黒門町の仁吉:西山辰夫 呼込み:田渕岩夫 医師:溝田繁 瀬川:松村康世 梅乃:志乃原良子 河内屋弥右衛門:芦田鉄雄 与力:疋田泰盛 同心:森源太郎 同心:木谷邦臣 同心:山田良樹 :下元年世 :壬生新太郎 :平河正雄 駕籠屋:波多野博 :岡田艶子 :大月正太郎 駕籠屋:小峰隆司 :友金敏雄 :大矢敬典 | ||
第10話 | 4月10日 | 殴り込み仁術 | 廣澤榮 | 倉田準二 | 川波の定吉:樋浦勉 蔵前の嘉兵衛:嵯峨善兵 山城屋:堀雄二 鼬の浪人:城所英夫 瀬川玄沢:江並隆 医師:伊東亮英 銀三:島米八 伍作:田畑実行 職人:梶本潔 医師:原聖四郎 与力:疋田泰盛 同心:森源太郎 同心:木谷邦臣 同心:山田良樹 :美樹博 :松本龍平 :卓木宏之 備前屋番頭:宮城幸生 嘉兵衛の子分:笹木俊志 養生所の従業員:峰蘭太郎 :藤長照夫 :松原健司 :和田秀一郎 :小坂和之 :大崎紀子 :小西由貴 :鶴田孝子 :前川恵美子 :藤沢範彦 | 堀雄二の役名は、劇中では 第2話の武蔵屋宗兵衛 (台詞では「武蔵屋の大旦那」) だという台詞がある。 | |
第11話 | 4月17日 | 白州に哭いた母二人 | 大西信行 | 内出好吉 | おうめ:杉田かおる おさき:中原早苗 丹次:西沢利明 おまさ:北林早苗 佐二郎:塚本信夫 おやす:小野朝美 長屋の女:小林泉 同心:山田良樹 同心:木谷邦臣 :野村鬼笑 :鶴田孝子 | ||
第12話 | 4月24日 | 唐獅子の復讐 | 山内鉄也 | 山内鉄也 | おりん:ジュディ・オング 石川主膳:下元勉 甚左衛門:森健二 大村屋重助:北村英三 廈門権兵衛:石橋蓮司 唐津屋八右衛門:西山辰夫 肥前屋藤兵衛:山口幸生 玄海屋助左衛門:中村錦司 虎鮫:山本一郎 番頭:入江慎也 北町の同心:大木晤郎 南町与力:疋田泰盛 南町同心:森源太郎 南町同心:木谷邦臣 南町同心:山田良樹 やくざ:井上茂 :乃木年雄 :和田昌也 :島田秀雄 :道井恵美子 :楠本光子 おたね:貴田智子 :池田謙治 用心棒:志茂山高也 :大月正太郎 :大矢敬典 :友金敏雄 松平能登守:那須伸太朗 :小田正作 :山部薫 :小坂和之 | 再放送欠番 | |
第13話 | 5月 1日 | 消えた千両富くじ | 津田幸於 | 倉田準二 | 島吉:品川隆二 お浜:磯村みどり 小梅:八木孝子 貞吉:高城淳一 仙造:宮口二郎 越前屋幸助:山村弘三 伊勢屋勘兵衛:海老江寛 お条:河東けい 世話人:中村錦司 医者:堀内一市 職人:伝法三千雄 内儀:小笠原町子 内儀:小野朝美 鬼頭弥十郎:秋山勝俊 与力:疋田泰盛 同心:森源太郎 同心:木谷邦臣 同心:山田良樹 :島田秀雄 :中江一郎 :友金敏雄 :大矢敬典 | ||
第14話 | 5月 8日 | 将軍様の人情裁き | 植木昌一郎 | お園:佐野アツ子 伊豆屋仁兵衛:山岡徹也 牧野左兵衛:須藤健 石上主水:穂高稔 牧野弥惣次:中村孝雄 駕籠政:藤尾純 牧野弥一郎:剣持伴紀 牧野弥左衛門:飯田覚三 伝次:阿波地大輔 儀助:下元年世 与力:疋田泰盛 同心:森源太郎 同心:木谷邦臣 同心:山田良樹 :千代田進一 養生所の従業員:峰蘭太郎 :友金敏雄 :大矢敬典 伊豆屋の配下:小峰隆司 :高橋仁 :萩原郁三 牧野家の家臣:白井滋郎 :川辺俊行 :竹内健一 :和田秀一郎 :藤沢範彦 :前川恵美子 原田孫太夫:加藤嘉 | |||
第15話 | 5月15日 | 天下御免の偽名医 | 内出好吉 | 荒神の為五郎:小池朝雄 金次:寺田農 おしの:新海百合子 六兵衛:山村弘三 勘八:黒部進 宝屋宗助:北村光生 武市:滝譲二 越前屋:市川男女之助 :原聖四郎 :国田栄弥 :伝法三千雄 :宮川珠季 :高橋美智子 与力:疋田泰盛 同心:森源太郎 :友金敏雄 同心:木谷邦臣 同心:山田良樹 養生所の従業員:峰蘭太郎 :和田秀一郎 :藤沢範彦 :大矢敬典 :奈辺悟 :司裕介 :世羅豊 :松原健司 :林三恵 :多田和玉 | 再放送欠番 | ||
第16話 | 5月22日 | 通りやんせ | 津田幸於 | 山内鉄也 | 伊佐吉:高橋長英 仙蔵:金井大 お紺:谷口香 宗七:亀石征一郎 大和屋甚助:原健策 信濃屋伊兵衛:玉生司郎 お米:上田ひとみ 市助:入江慎也 | ||
第17話 | 5月29日 | 帰って来た木鼠小僧 | 加藤泰 | 松尾正武 | 向うきずの虎:汐路章 お芳:西崎みどり 水野一学:坂口徹 山猫の権次:浜伸詞 水野の用人:柳川清 木鼠吉五郎:木村功 お富:吉行和子 甚兵衛:藤原釜足 瓦版売り:大橋荘多 尾張屋の主人:那須伸太朗 女房:美松艶子 南町与力:疋田泰盛 吉五郎の配下:宮崎博 :川辺俊行 :松本泰郎 :野内忠信 :福中勢至郎 | ||
第18話 | 6月 5日 | 長屋住まいの御奉行様 | 植木昌一郎 | 山内鉄也 | お道:丸山秀美 山城屋仙右衛門:増田順司 井原十次郎:蜷川幸雄 連雀町の文蔵:田口計 神崎五郎次:内田勝正 仙之助:大竹修造 お兼:藤山嘉子 伊太八:有川正治 南町与力:五十嵐義弘 嘉助:邦保 長屋の人:小笠原町子 長屋の人:坂本和子 太一郎:岡本崇 与力:疋田泰盛 同心:森源太郎 同心:木谷邦臣 同心:山田良樹 文蔵の子分:笹木俊志 文蔵の子分:藤沢徹夫 長屋の住人:福本清三 | ||
第19話 | 6月12日 | 復讐に燃える女 | 小野寺兵衛:河津清三郎 勘次:常田富士男 小野寺啓三郎:菅貫太郎 おけい:二本柳俊衣 大家:伊沢一郎 松の市:松田明 火の番:千葉保 小野寺家用人:森下鉄朗 仲間:重久剛 | ||||
第20話 | 6月19日 | 酒に呑まれた男 | 倉田準二 | お袖:栗田ひろみ 清吉:河原崎健三 源次:船戸順 おやす:有吉ひとみ 吉五郎:森幹太 女房:松村康世 | |||
第21話 | 6月26日 | 犬に咬まれたドジな奴 | 山内鉄也 | 伊助:谷村昌彦 お米:三崎千恵子 久兵衛:稲葉義男 お千代:池田恭子 六蔵:中田博久 市松:江幡高志 酒屋の親父:北見唯一 音吉:井上茂 与力:疋田泰盛 同心:森源太郎 同心:木谷邦臣 同心:山田良樹 | |||
第22話 | 7月 3日 | 父娘の絆 | 津田幸於 | 仁助:内藤武敏 森田屋藤蔵:田中明夫 矢崎左馬之助:垂水悟郎 お袖:麻田ルミ 米吉:牧冬吉 伝次:下元年世 大津屋佐兵ヱ:市川男女之助 卯七:家野繁次 若い男:新田章 おかみ:丸平峰子 笊売り:秋山勝俊 与力:疋田泰盛 | |||
第23話 | 7月10日 | 裁けなかった恋の道 | 加藤泰 | 大江長兵衛:芦屋雁之助 片山茂八郎:水島道太郎 お久:三浦リカ 片山さえ:ホーン・ユキ 部屋頭の甚九郎:田口計 おかや:石井富子 家主源六:北村英三 丁の目の半次:市村昌治 長屋の月番:日高久 大工:高井清 親方:蓑和田良太 与力:疋田泰盛 同心:森源太郎 同心:木谷邦臣 同心:山田良樹 | 落語「大工調べ」の翻案 | ||
第24話 | 7月17日 | 仇討ち幽霊駕籠 | 植木昌一郎 山内鉄也 | おとよ:松木聖 熊市:うえだ峻 八蔵:武藤章生 音二郎:小林勝彦 おかつ:十勝花子 徳兵衛:堺左千夫 鮫十:阿部希郎 北町の同心:石浜祐次郎 瓦版屋:広瀬義宣 医者:藤沢薫 与力:疋田泰盛 同心:森源太郎 同心:木谷邦臣 同心:山田良樹 門番:有島淳平 房吉:司裕介 | |||
第25話 | 7月24日 | 誘拐された雪絵 | 山内鉄也 | 源八:井上昭文 霞の為蔵:山本麟一 伊勢屋嘉兵衛:岩田直二 半次:大木正司 与力:疋田泰盛 同心:森源太郎 同心:木谷邦臣 同心:山田良樹 :国一太郎 :大木晤郎 : |