1962年のF1世界選手権(1962ねんのエフワンせかいせんしゅけん)は、FIAフォーミュラ1世界選手権の第13回大会である[1]。1962年5月20日にオランダで開幕し、12月29日に南アフリカで開催される最終戦まで、全9戦で争われた。
1962年シーズン、フェラーリは戦闘力の向上した他チームによって完全に凌駕された。グラハム・ヒルとBRMは革新的なモノコックボディを持つジム・クラークのロータスとの長い戦いの末、タイトルを獲得した。ダン・ガーニーはポルシェにとって唯一の勝利をルーアンでもたらした。クーパーはモナコで勝利したが、その後1966年まで勝利することはなかった。ジャック・ブラバムは自らのチームで参戦し、自社製シャシーで最初のポイントを挙げた。偉大なドライバーの1人であるスターリング・モスはシーズン前にクラッシュし、引退を余儀なくされた。リカルド・ロドリゲスはベルギーグランプリで4位に入賞し、ポイント獲得した最年少ドライバーとなった(20歳と123日)。この記録は2000年ブラジルグランプリでジェンソン・バトンが6位入賞するまで破られなかった(バトンは20歳67日)。
チーム | コンストラクター | シャシー | エンジン | タイヤ | ドライバー | 出場ラウンド |
スクーデリア・フェラーリ SpA SEFAC | フェラーリ | 156 | フェラーリ V6 | D | フィル・ヒル | 1–3, 5–7 |
ジャンカルロ・バゲッティ | 1, 3, 6–7 |
リカルド・ロドリゲス | 1, 3, 6–7 |
ロレンツォ・バンディーニ | 2, 6–7 |
ウィリー・メレス | 2–3, 7 |
チーム・ロータス | ロータス | 25 24 | クライマックス V8 | D | ジム・クラーク | 全戦 |
トレバー・テイラー | 全戦 |
ピーター・アランデル | 4 |
クーパー・カー・カンパニー | クーパー | T55 T60 | クライマックス L4 クライマックス V8 | D | ブルース・マクラーレン | 全戦 |
トニー・マグス | 全戦 |
ティム・メイヤー | 8 |
ブラバム・レーシング・オーガニゼーション | ロータス | 24 | クライマックス V8 | D | ジャック・ブラバム | 1-5 |
ブラバム | BT3 | 6, 8-9 |
UDT レイストール・レーシング・チーム | ロータス | 24 18/21 | クライマックス V8 クライマックス L4 BRM V8 | D | イネス・アイルランド | 1-5, 7-9 |
マステン・グレゴリー | 1-5, 7-8 |
ポルシェ・システム・エンジニアリング | ポルシェ | 804 718 | ポルシェ F8 ポルシェ F4 | D | ヨアキム・ボニエ | 1-8 |
ダン・ガーニー | 1-2, 5-8 |
フィル・ヒル | 8 |
エキュリー・マールスベルゲン | ポルシェ | 718 787 | ポルシェ F4 | D | カレル・ゴダン・ド・ボーフォール | 全戦 |
ベン・ポン | 1 |
ロブ・スローテメーカー | 1 |
ハインツ・シラー | 3 |
エメリソン | 61 | クライマックス L4 | ウォルフガング・ザイデル | 1 |
オーウェン・レーシング・オーガニゼーション | BRM | P57 P48/57 | BRM V8 | D | グラハム・ヒル | 全戦 |
リッチー・ギンサー | 全戦 |
トニー・マーシュ | 2-3, 6 |
ジェリー・アシュモア | 3 |
ヨーマン・クレジット・レーシング・チーム | ローラ | Mk 4 | クライマックス V8 | D | ジョン・サーティース | 全戦 |
ロイ・サルヴァドーリ | 1-2, 4-9 |
エキュリー・ギャロワーズ | クーパー | T53 | クライマックス L4 | D | ジャッキー・ルイス | 1-2, 4-6 |
スクーデリア・デ・トマソ | デ・トマソ | F1 | アルファロメオ L4 デ・トマソ F8 | D | ロベルト・ブッシネッロ | 2 |
ナシフ・エステファーノ | 7 |
ロブ・ウォーカー・レーシング・チーム | ロータス | 24 | クライマックス V8 | D | モーリス・トランティニアン | 2-8 |
リカルド・ロドリゲス | 8 |
ゲイリー・ホッキング | 9 |
スクーデリア・レパブリカ・ディ・ヴェネツィア | ロータス | 18/21 18 | クライマックス L4 | D | カルロ・アバテ | 4, 6 |
コリン・デイヴィス | 4 |
ニノ・ヴァッカレラ | 2, 7 |
ポルシェ | 718 | ポルシェ F4 | 6 |
エキュリー・ナツィオナーレ・スイッセ | ロータス | 21 | クライマックス L4 | D | ジョー・シフェール | 2 |
エメリソン・カーズ | ロータス | 18 | クライマックス L4 | D | ジョン・キャンベル=ジョーンズ | 3 |
エメリソン | 61 | 5 |
トニー・セッテンバー | 5, 7, 9 |
エキップ・ナツィオナーレ・ベルゲ | ロータス | 18/21 | クライマックス L4 | D | ルシアン・ビアンキ | 3 |
ENB | F1 | マセラティ L4 | 6 |
エキュリー・フィリピネッティ | ロータス | 21 24 | クライマックス L4 BRM V8 | D | ジョー・シフェール | 3-7 |
ハインツ・シラー | 6 |
ポルシェ | 718 | ポルシェ F4 | ハイニ・ヴァルター | 6 |
オートスポート・チーム・ウォルフガング・ザイデル | ロータス | 24 | BRM V8 | D | ダン・ガーニー | 3 |
ウォルフガング・ザイデル | 5-6 |
ギュンター・セイファート | 6 |
アングロ=アメリカン・エキップ | クーパー | T59 | クライマックス L4 | D | イアン・バージェス | 4-7 |
エキュリー・エクセルシオール | ロータス | 18 | クライマックス L4 | D | ジェイ・チェンバレン | 5, 7 |
ジョン・ダルトン | ロータス | 18/21 | クライマックス L4 BRM V8 | D | トニー・シェリー | 5-7 |
ギルビー・エンジニアリング | ギルビー | 62 | BRM V8 | D | キース・グリーン | 5-7 |
ベルナール・コローム | クーパー | T53 | クライマックス L4 | D | ベルナール・コローム | 6 |
スクーデリア・セッテコリ | デ・トマソ | F1 | オスカ L4 | D | ロベルト・リッピ | 7 |
ジェリー・アシュモア | ロータス | 18/21 | クライマックス L4 | D | ジェリー・アシュモア | 7 |
スクーデリア・ジョリー・クラブ | ロータス | 18 | クライマックス L4 | D | エルネスト・プリノート | 7 |
クルト・クーンケ | ロータス | 18 | ボルクヴァルト L4 | D | クルト・クーンケ | 7 |
デュポン・チーム・ゼレックス | ロータス | 24 | クライマックス V8 | D | ロジャー・ペンスキー | 8 |
ハップ・シャープ | クーパー | T53 | クライマックス L4 | D | ハップ・シャープ | 8 |
ジム・ホール | ロータス | 21 | クライマックス L4 | D | ジム・ホール | 8 |
ジョン・メコム | ロータス | 24 | クライマックス L4 | D | ロブ・シュレーダー | 8 |
ブルース・ジョンストン | BRM | P48/57 | BRM V8 | D | ブルース・ジョンストン | 9 |
アーネスト・ピータース | ロータス | 21 | クライマックス L4 | D | アーニー・ピータース | 9 |
シド・ヴァン・デル・ヴィヴェル | ロータス | 24 | クライマックス V8 | D | シド・ヴァン・デル・ヴィヴェル | 9 |
ジョン・ラヴ | クーパー | T55 | クライマックス L4 | D | ジョン・ラヴ | 9 |
レグ・パーネル | ロータス | 24 | クライマックス V8 | D | サム・ティングル | 9 |
ネヴィル・レダール | ロータス | 21 | クライマックス V8 | D | ネヴィル・レダール | 9 |
オテレ・ヌッチ | LDS | Mk 1 | アルファロメオ L4 | D | ダグ・セリュリエ | 9 |
マイク・ハリス | クーパー | T53 | アルファロメオ L4 | D | マイク・ハリス | 9 |
ポイントは1位から順に6位まで 9-6-4-3-2-1 が与えられた。ベスト5戦がポイントランキングに数えられた。
| 色 | 結果 | 金色 | 勝者 | 銀色 | 2位 | 銅色 | 3位 | 緑 | ポイント獲得 | 青 | 完走 | † 完走扱い(全周回数の90%以上走行) | 規定周回数不足(NC) | 紫 | リタイア(Ret) | 赤 | 予選不通過(DNQ) | 予備予選不通過(DNPQ) | 黒 | 失格(DSQ) | 白 | スタートせず(DNS) | レース中止(C) | 水色 | プラクティスのみ(PO) | 金曜日テストドライバー(TD) 2003年以降 | 空欄 | プラクティス出走せず(DNP) | 除外 (EX) | 到着せず (DNA) | 欠場 (WD) | |
- ベスト5戦のみがポイントランキングに数えられた。ポイントは有効ポイント、括弧内は総獲得ポイント。
- 斜体:ファステストラップ
- 太字:ポールポジション
ポイントは1位から順に6位まで 9-6-4-3-2-1 が与えられた。ベスト5戦がポイントランキングに数えられた。各コンストラクターとも最上位の車両にポイントが与えられた。
- ^ FIA Yearbook 1974, Grey Section, pages 118-121
- ^ ベスト5戦のみがポイントランキングに数えられた。ポイントは有効ポイント、括弧内は総獲得ポイント。
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2000年代 | |
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