ポール・ディ・レスタ
ポール・ディ・レスタ Paul di Resta | |
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2018年ル・マン24時間レースにて | |
基本情報 | |
略称表記 | DIR |
国籍 | イギリス ( スコットランド) |
出身地 | 同・ウェスト・ロージアン州アップホール |
生年月日 | 1986年4月16日(38歳) |
F1での経歴 | |
活動時期 | 2011-2013, 2017 |
所属チーム | '11-13 フォース・インディア '17 ウィリアムズ |
車番 | 40 |
出走回数 | 59 |
タイトル | 0 |
優勝回数 | 0 |
表彰台(3位以内)回数 | 0 |
通算獲得ポイント | 121 |
ポールポジション | 0 |
ファステストラップ | 0 |
初戦 | 2011年オーストラリアGP |
最終戦 | 2017年ハンガリーGP |
ポール・ディ・レスタ(Paul di Resta、1986年4月16日 - )は、イギリス・スコットランド出身のレーシングドライバー、モータースポーツ評論家。
プロフィール
[編集]メルセデスの育成ドライバーで2011年にフォースインディアの正ドライバーとしてF1デビュー。2010年はフォースインディアでサードドライバーを務めながらDTMにフル参戦しシリーズチャンピオンに輝いた。 趣味はモータースポーツ、フィットネス、トレーニング、友達と外出。 インディカーで4度チャンピオンを獲得のダリオ・フランキッティ、耐久レースを中心に活動するマリノ・フランキッティは従兄弟にあたる。
経歴
[編集]ポール・ディ・レスタは1994年からレーシングカートを始めた。
2003年はイギリスフォーミュラルノーでシリーズ5位。
2004年も同じくフォーミュラルノーに参戦し3位。また、イギリスF3にも参戦し5位。
2005年、2006年とユーロF3に参戦し、2006年にチャンピオンを獲得。2005年は10位。
2007年よりDTMに参戦し、初年度5位。
2008年も同じくDTMに参戦し2位。
2009年も同シリーズに参戦し3位。
2010年も同シリーズに参戦し、チャンピオンを獲得。
2011年から2013年の間、F1に参戦。
2014年よりDTMに復帰。
F1
[編集]2010年2月2日、フォース・インディアのサードドライバーになることを発表した[1]。断続的に金曜日のフリー走行に出走する。
2011年より正ドライバーに昇格し、エイドリアン・スーティルと共に参戦する。開幕戦オーストラリアGPではザウバーチームの失格にも助けられ10位入賞を果たし、続く第2戦マレーシアGPでも新人離れした堅実な走りにより再び10位入賞を果たす。第3戦中国GPでも小林可夢偉と終盤まで10位争いを繰り広げていたが、小林にオーバーテイクされてしまい惜しくも11位に終わった。第9戦イギリスGPの予選では自己ベストの6位グリッドを獲得したが、決勝ではピットストップで大幅にタイムロスがあり入賞争いから脱落し15位に終わった。デビューから2戦連続で入賞した後も、いくつかのレースで入賞圏内を走行する場面があったもののなかなかポイントに手が届かなかったが、第11戦ハンガリーGPで7位でフィニッシュし第2戦マレーシアGP以来となるポイントを獲得した。その後のレースでも安定してポイントを稼ぎ、ポイントランキング13位を記録した。またルーキーながらリタイアしたレースは僅か1戦のみと、安定したパフォーマンスを見せた。
2012年もフォースインディアから参戦。チームメイトはチームを離脱したスーティルにかわり、ニコ・ヒュルケンベルグと組むこととなった。開幕戦オーストラリアGP、第2戦マレーシアGPと連続入賞でポイントを獲得。シーズン序盤はチームを引っ張るパフォーマンスで、シーズン半分を過ぎずして昨年のポイントを上回った。第14戦シンガポールGPでは終盤に3番手のフェルナンド・アロンソに対しプレッシャーをかけ続け自己最高位となる4位入賞を果たす。だが以降のレースではヒュルケンベルグに対して後れを取り、最終戦ブラジルGPでは、ヒュルケンベルグが優勝争いに絡む好走を見せた一方で、ディ・レスタは終盤に単独クラッシュを喫してしまいポイントを取りこぼすなど、後味の悪いシーズンの締めくくりとなった。ディ・レスタ自身の成長は見られる場面もあったものの、混戦のシーズンの中で埋もれる形となり、ポイントランキングでは前年より1つ落として14位に終わった。
2013年の前半戦は8戦中7戦でポイントを獲得する順調な出足だった。特に第4戦バーレーンGPでは表彰台にあと少しのレースだった。しかしピレリタイヤが変更された第9戦から歯車が狂いだす。後半戦は11戦中2戦でのみのポイント獲得に留まり、特に第11戦からの4戦連続リタイア(第13戦は周回数の関係で完走扱い)が低迷を際だたせた。結果、翌年のF1のシートを得ることは出来ずDTMに戻ることになった。
2016年にウィリアムズの公式リザーブドライバーに就任[2]。2017年も引き続き同職を務める[3]。同年のハンガリーGPでフェリペ・マッサが体調不良によりフリー走行をもって欠場することになったため、予選からマッサの代役としておよそ3年半ぶりにF1へ出場することになった[4]。その時のカーナンバーは「40」。レースではリタイアとなった。
2020年、シーズン途中のF1 70周年記念GP(英シルバーストーン)にて、マクラーレンのリザーブドライバーに起用。
2021年、マクラーレンとリザーブドライバー契約[5]。正ドライバーのランド・ノリスあるいはダニエル・リカルドのいずれかが参戦できない場合でかつ、リザーブドライバーのストフェル・バンドーンかニック・デ・フリースが参戦できない場合に出走する可能性があったが、このシーズンでの代役参戦は実現せずに終わっている。
エピソード
[編集]- 同時期にF1に参戦しているロマン・グロージャンとは生年月日が1日違いである。
レース戦績
[編集]略歴
[編集]年 | シリーズ | チーム | レース | 勝利 | PP | FL | 表彰台 | ポイント | 順位 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2003 | フォーミュラ・ルノー UK | ユーロテク・モータースポーツ | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 233 | 7位 |
チーム・JVA | 7 | 1 | 2 | 1 | 2 | ||||
2004 | マノー・モータースポーツ | 20 | 4 | 4 | 2 | 9 | 415 | 3位 | |
フォーミュラ・ルノー2000 ユーロカップ | 3 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | NC† | ||
バーレーン・スーパープリ | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | N/A | NC | ||
2005 | フォーミュラ3・ユーロシリーズ | 19 | 0 | 3 | 2 | 1 | 32 | 10位 | |
マスターズ・オブ・フォーミュラ3 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | N/A | 4位 | ||
2006 | フォーミュラ3・ユーロシリーズ | ASM・フォーミュラ3 | 20 | 5 | 5 | 1 | 9 | 86 | 1位 |
マスターズ・オブ・フォーミュラ3 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | N/A | 1位 | ||
マカオグランプリ | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | N/A | NC | ||
2007 | ドイツツーリングカー選手権 | パーソン・モータースポーツ | 10 | 0 | 0 | 0 | 4 | 32 | 5位 |
2008 | HWA・チーム | 11 | 2 | 1 | 4 | 7 | 71 | 2位 | |
2009 | 10 | 1 | 1 | 2 | 3 | 45 | 3位 | ||
2010 | 11 | 3 | 3 | 1 | 7 | 71 | 1位 | ||
フォーミュラ1 | フォース・インディアF1チーム | テストドライバー | |||||||
2011 | 19 | 0 | 0 | 0 | 0 | 27 | 13位 | ||
2012 | サハラ・フォース・インディアF1チーム | 20 | 0 | 0 | 0 | 0 | 46 | 14位 | |
2013 | 19 | 0 | 0 | 0 | 0 | 48 | 12位 | ||
2014 | ドイツツーリングカー選手権 | HWA・チーム | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 36 | 15位 |
2015 | HWA AG | 18 | 0 | 0 | 1 | 3 | 90 | 8位 | |
2016 | メルセデス・ベンツ DTMチーム HWA II | 18 | 1 | 1 | 1 | 4 | 116 | 5位 | |
フォーミュラ1 | ウィリアムズ・マルティーニ・レーシング | リザーブドライバー | |||||||
2017 | ドイツツーリングカー選手権 | メルセデスAMG・モータースポーツ・シルバーファイル・エナジー | 18 | 1 | 0 | 0 | 3 | 99 | 11位 |
フォーミュラ1 | ウィリアムズ・マルティーニ・レーシング | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | NC | |
2021 | FIA 世界耐久選手権 - LMP2 | ユナイテッド・オートスポーツ・USA | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | NC |
フォーミュラ1 | マクラーレンF1チーム | リザーブドライバー |
- † : ゲストドライバーとしての出走であるため、ポイントは加算されない。
- * : 今シーズンの順位。(現時点)
フォーミュラ3・ユーロシリーズ
[編集]年 | チーム | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | DC | ポイント |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2005年 | マノー・モータースポーツ | HOC 1 Ret | HOC 2 17 | PAU 1 14 | PAU 2 DNS | SPA 1 DSQ | SPA 2 5 | MON 1 8 | MON 2 6 | OSC 1 4 | OSC 2 4 | NOR 1 3 | NOR 2 8 | NÜR 1 23 | NÜR 2 Ret | ZAN 1 14 | ZAN 2 5 | LAU 1 Ret | LAU 2 DSQ | HOC 1 Ret | HOC 2 DSQ | 10位 | 32 |
2006年 | ASM・フォーミュラ3 | HOC 1 3 | HOC 2 Ret | LAU 1 2 | LAU 2 3 | OSC 1 1 | OSC 2 14 | BRH 1 1 | BRH 2 5 | NOR 1 1 | NOR 2 18 | NÜR 1 2 | NÜR 2 13 | ZAN 1 1 | ZAN 2 14 | CAT 1 10 | CAT 2 6 | BUG 1 1 | BUG 2 6 | HOC 1 Ret | HOC 2 6 | 1位 | 86 |
ドイツツーリングカー選手権
[編集]F1世界選手権
[編集]年 | エントラント | シャシー | エンジン | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | WDC | ポイント |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2010年 | フォース・インディア | VJM03 | メルセデス FO 108X 2.4 V8 | BHR | AUS TD | MAL TD | CHN TD | ESP TD | MON | TUR | CAN | EUR TD | GBR TD | GER | HUN TD | BEL | ITA TD | SIN | JPN | KOR | BRA | ABU | - | - | |
2011年 | VJM04 | メルセデス FO 108Y 2.4 V8 | AUS 10 | MAL 10 | CHN 11 | TUR Ret | ESP 12 | MON 12 | CAN 18† | EUR 14 | GBR 15 | GER 13 | HUN 7 | BEL 11 | ITA 8 | SIN 6 | JPN 12 | KOR 10 | IND 13 | ABU 9 | BRA 8 | 13位 | 27 | ||
2012年 | VJM05 | メルセデス FO 108Z 2.4 V8 | AUS 10 | MAL 7 | CHN 12 | BHR 6 | ESP 14 | MON 7 | CAN 11 | EUR 7 | GBR Ret | GER 11 | HUN 12 | BEL 10 | ITA 8 | SIN 4 | JPN 12 | KOR 12 | IND 12 | ABU 9 | USA 15 | BRA 19† | 14位 | 46 | |
2013年 | VJM06 | メルセデス FO 108F 2.4 V8 | AUS 8 | MAL Ret | CHN 8 | BHR 4 | ESP 7 | MON 9 | CAN 7 | GBR 9 | GER 11 | HUN 18† | BEL Ret | ITA Ret | SIN 20† | KOR Ret | JPN 11 | IND 8 | ABU 6 | USA 15 | BRA 11 | 11位 | 48 | ||
2017年 | ウィリアムズ | FW40 | メルセデス M08 EQ Power+ 1.6 V6 t | AUS | CHN | BHR | RUS | ESP | MON | CAN | AZE | AUT | GBR | HUN Ret | BEL | ITA | SIN | MAL | JPN | USA | MEX | BRA | ABU | NC | 0 |
スポーツカー
[編集]ユナイテッド・スポーツカー選手権
[編集]年 | チーム | 使用車両 | クラス | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 順位 | ポイント |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2018年 | ユナイテッド・オートスポーツ | リジェ・JS P217 | P | DAY 4 | SEB 5 | LBH | MDO | WGL 4 | MOS | LIM | ELK | VIR | LGA | PET | 27位 | 82 |
2024年 | ユナイテッド・オートスポーツ・USA | オレカ・07 | LMP2 | DAY 11 | SEB 3 | WGL 5 | MOS | ELK 11 | IMS | PET | 13位* | 1080* |
(key)
アジアン・ル・マン・シリーズ
[編集]年 | チーム | 使用車両 | クラス | 1 | 2 | 3 | 4 | 順位 | ポイント |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2018–19年 | ユナイテッド・オートスポーツ | リジェ・JS P2 | LMP2 | SHA 2 | FSW 2 | CHA 1 | SEP 2 | 1位 | 80 |
2022年 | オレカ・07 | LMP2 | DUB | DUB | YMC 1 | YMC 1 | NC† | 0† |
FIA 世界耐久選手権
[編集]年 | チーム | 使用車両 | クラス | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 順位 | ポイント |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2019-20年 | ユナイテッド・オートスポーツ | オレカ・07 | LMP2 | SIL Ret | FSW | SHA 3 | BHR 1 | COA 1 | SPA 1 | LMN 1 | BHR 4 | 2位 | 175 |
2021年 | ユナイテッド・オートスポーツ・USA | LMP2 | SPA | POR 3 | MNZ | LMN | BHR | BHR | 16位 | 23 | |||
2022年 | LMP2 | SEB 1 | SPA | LMN | 11位 | 38 | |||||||
プジョー・トタルエナジーズ | プジョー・9X8 | LMH | MNZ Ret | FSW 4 | BHR Ret | 10位 | 12 | ||||||
2023年 | ハイパーカー | SEB 9 | POR 7 | SPA 8 | LMN 6 | MNZ 3 | FSW 8 | BHR 9 | 8位 | 51 | |||
2024年 | QAT 15 | IMO 15 | SPA 14 | LMN 11 | SÃO 16 | COA Ret | FSW | BHR | 7位* | 22* |
ル・マン24時間レース
[編集]ル・マン24時間レース 結果 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
年 | チーム | コ・ドライバー | 車両 | クラス | 周回 | 順位 | クラス 順位 |
2018年 | ユナイテッド・オートスポーツ | フィリップ・ハンソン フェリペ・アルブケルケ | リジェ・JS P217-ギブソン | LMP2 | 288 | DNF | DNF |
2019年 | フィリップ・ハンソン フェリペ・アルブケルケ | LMP2 | 365 | 9位 | 4位 | ||
2020年 | フィリップ・ハンソン フェリペ・アルブケルケ | オレカ・07-ギブソン | LMP2 | 370 | 5位 | 1位 | |
2021年 | ウェイン・ボイド アレックス・リン | LMP2 | 361 | 10位 | 4位 | ||
2023年 | プジョー・トタルエナジーズ | ミケル・イェンセン ジャン=エリック・ベルニュ | プジョー・9X8 | ハイパーカー | 330 | 8位 | 8位 |
脚注
[編集]- ^ F1-gate.com 2010年2月2日
- ^ ウィリアムズ、ポール・ディ・レスタをリザーブドライバーに起用 - F1 Gate 2016.3.14
- ^ ポール・ディ・レスタ、2017年もウィリアムズのリザーブドライバーを継続 - F1 Gate 2017.2.20
- ^ “ウィリアムズ、体調不良のマッサに代えてポール・ディ・レスタを起用”. F1-Gate.com (2017年7月29日). 2017年7月29日閲覧。
- ^ “ポール・ディ・レスタ、今季マクラーレンでF1復帰の可能性が浮上”. Formula1-data (2021年4月16日). 2021年4月16日閲覧。
外部リンク
[編集]- Paul Di Resta (@pauldiresta) - X(旧Twitter)
- Paul Di Resta (PaulDiRestaOfficial) - Facebook